がっこうぐらしRTA_生存者全員殲滅ルート   作:ちあさ

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原作が息してない。


どうしてこうなった。

また評価の下がりそうな話が出来上がりました。







セーブファイルが破損しました

「あと300秒で巡ヶ丘学院高等学校へ到着」

 

 

死者の街となった巡ヶ丘市上空を3機の軍用ヘリが飛んでいく。

 

 

そのヘリには防疫マスクと黒ずくめの戦闘服を身に着け重火器で武装した兵士達が乗っていた。

 

 

「第1目標は『適合体メグミ・サクラ』の捕獲。第2目標は試験体の捕獲、無理なら排除だ。他は全部排除せよ。目撃者は1匹も残すなよ」

 

 

「ガキども相手なんて鴨撃ちと変わらんぜ」

 

 

インカムから聞こえる指令に1人の男が軽口で答えるとドッと笑いが起きる。

 

 

「・・・なお試験体はこちらの停止コードを受け付けず暴走状態にあると思われる。こちらの敵味方識別信号に反応しない可能性が高い。留意せよ」

 

 

「問題ない。全員ぶっ殺して定時で上がって酒飲んで寝る。いつも通りのなんてことないルーチンワークさ。それに今日の晩飯はポークチョップなんだ。とっとと終わらせて帰るぞ」

 

 

その言葉に銃を軽く上げ応と答える兵士たちを見て隊長は頼もしさを感じた。

 

 

「さて、野郎ども、お仕事の時間だ」

 

 

巡ヶ丘学院高等学校はもう目の前だ。

 

 

 

++++++++++

 

 

 

どうしてこうなった、初めての展開に戸惑いまくってくるRTAはーじまーるよー。

 

 

はじまってるよ。

 

 

はじまっちゃってるよ。

 

 

戻ってきたらやけに1階が騒がしいなって覗きに行ったら。

 

 

銃撃戦がはじまっていたよ!

 

 

地下への入り口がある倉庫内で銃とショットガンを乱射しているモブ生存者2人、それに対して拳銃で応戦しているゴリラと肩を撃たれたのか手で押さえて荒い息をついている佐倉先生のお姿。

なにこの「またゲームジャンル変わってる」とか視聴者に言われそうな状況。

もしかして私が置いておいた食料による味方割れ戦略が効果抜群すぎたのでしょうか。

それにしても1日で銃で撃ち合うまで発展するとか今どきの若い子たちはどれだけ辛抱足りないんだろう。

 

 

こっそりシャカシャカと天井から見守ってますが内心冷や汗だらだらです。

お互い倉庫内の物陰に隠れながら撃ち合っているので致命的なダメージはなさそうだけど、このままにしていては私の獲物が殺されてしまいますね。

佐倉先生達にはまだやってもらわないといけないことがあるのでここは助けます。

正面から戦えば銃とショットガンの二人相手に勝てる要素はないのでこっそりと天井を伝って回り込みます。

アクティブソナーを使用しているので音を発していますが倉庫の中でドンパチやっているためかまだ気付かれていません。

なんとか後ろに回り込むことができました。

まずは飛び降りと同時に一人目、銃を持っているので銃っ子でいいか、銃っ子の頭にマンホール蓋をプレゼントしてから、もう一人はショットガンだからショット子で、ショット子には捕食が出来たらおいしいです。

銃っ子がリロード作業に入りましたのでちょうどいいタイミングです。

 

それではいただきまーす。

 

マンホール蓋を振りかぶって、銃っ子めがけて飛び降ります。

よし、確殺いただきです。

 

おっと、キャンセルしないと。

 

あぶないあぶない、もう少しで殺してしまうところでした。

殺しては怒られてしまいます。

 

 

どうして殺してはいけないのか、それはですね。

 

 

えっと、まずは彼女たちの姿を見てください。

実に見事なまでの平坦な胸ですよね。

それに巡ヶ丘学院高等学校の制服を着ています。

生徒である彼女たちをここで殺してしまうと佐倉先生達の好感度が大幅に下がってしまうのです。

やっぱりあなたは身も心もケダモノなのねって。

もう最低まで下がってるから大丈夫?

いやいや、念のためということがあります。

ここまでガバっている状況で更にカオスにしてはもはやリセット案件となってしまいます。

せっかくここまで珍しい状況になっているのですから最後まで走りたいではないですか。

ということで、殺さずになんとかうまく乗り切る方法はないでしょうか。

 

 

ちなみに、今の状況は銃っ子の背後に降りてマンホール蓋を振りかぶった状態です。

そのまま硬直している私とこちらに気付いて振り向いて銃を向けている銃っ子とショット子。

はい、どうなるか分かりますね。

 

 

お腹に鉛玉をたっぷりいただきました。

 

 

大丈夫、まだ慌てる時間ではない。

頭に命中しなかっただけマシですね。

 

 

HPは真っ赤ですが、私の顔も恥ずかしさのあまり真っ赤に燃えていますよ。

なんていうミスをしてしまったのか、こんなうっかりははじめてですよ(本当にはじめてとは言っていない)

 

 

ここは三十六計逃げるに如かずです。

どこかから出てきた手をビューンと長く伸ばし某蜘蛛男の要領で棚の上から反対の壁、そしてまた棚へ次々と渡ることで追撃の銃撃を避けつつ佐倉先生達の元へ向かいます。

そして負傷している佐倉先生とゴリラをアイテムボックスにしまって逃走します。

痛い痛い、背中撃たないでマジでもう死んじゃうから。

 

 

 

 

++++++++++

 

 

 

 

 

3日目朝

 

 

私とくるみさんは地下にあるシェルター、そして研究所に行ってみることにした。

おそらく、この事態の鍵がそこにあるはず。

それがどんな悍ましい真実だとしても、もはや目を背けることはできない。

 

 

「くるみさん、これを持っておいて」

 

 

出発前、職員室で私の机にしまってある銃を取り出し、ホルスターと一緒にくるみさんに渡す。

 

 

「めぐねぇ!これって拳銃じゃないか!・・・この重さ・・・もしかして本物?」

 

「ええ、教師には暴漢が来た際に生徒を守るために持たされているものよ。大丈夫、私だってちゃんと研修受けたんだし」

 

 

それは教師全員に配られている『FN Five-seveN』という拳銃だ。

私は隣の先生の机から同じ銃を取り出し、ホルスターに入れて左脇に吊るす。

 

 

「ちょっと。めぐねぇ、ここって日本だよ?教師が普通に銃を持ってるなんておかしくないか?」

 

 

なんのことだろう?

教師は普通銃を持っているものなんじゃないだろうか?

 

 

でもよく考えれば日本って銃刀法で銃所持が禁止されていることを思い出す。

 

 

「確かにおかしいわね?でもなんで私、銃を持っていることを普通だと思ってたの?」

 

 

この銃だって教師になってすぐの研修の時に渡されたものだ。

そういえば研修って銃の練習とかをした記憶はあるんだけど、どこで研修を受けたのかとか、誰に訓練を受けていたかが何故か思い出せない。

それどころか研修の為に朝早くに学校へ来てから、それからの記憶がない。

帰ってきたときの記憶も。

 

 

「めぐねぇ、それって・・・」

 

 

いったい何が・・・私、何があったの、ンッ!

 

 

思い出そうとすると、頭にズキンと痛みが走る。

 

 

なに・・・なにか・・・

 

 

 

 

 

無数の光景がフラッシュバックする。

 

 

 

 

 

シェルター・・・無数のコンテナ・・・押さえつけられる私・・・実験室・・・手術台・・・なんで・・・神山先生・・・

 

 

 

 

 

ダメだ・・・

 

 

 

これ以上はダメだ・・・

 

 

 

もう思い出すな。それ以上思い出してはいけない。

 

 

 

大丈夫、何も怖いことはなかった。神山先生も言っていたではないか、研修のことは口に出すなって。━━━━に忠誠を。

 

 

ザ・・・ザザッ・・・・ザザザザ・・・・・・ザーーーーーー

 

 

「━━━ぇ! ━━ねぇ!めぐねぇ!!」

 

 

「・・・え?」

 

 

私はいつの間にかくるみさんに両肩を掴まれ激しく揺さぶられていた。

 

 

「めぐねぇどうしたんだよ、いきなり真っ青になって震えだして」

 

「え・・・先生、今、何していたのかしら」

 

 

えっと、確か地下へ行く前にここに銃を取りに来たのよね。

 

 

それから、くるみさんに銃を渡して、私の分も持って・・・

 

 

「銃、使いかた大丈夫?ここがセーフティになってるから、撃つ前にはここを、こうしてから撃つのよ」

 

「いや、めぐねぇ・・・・・・はぁ、もういいよ。それで弾はどうやって・・・」

 

 

くるみさんに一通り使い方を説明して、彼女に左脇にホルスターを取り付けてあげる。

 

 

「でもこの銃には消音器が付いてないから、できるだけ使わないようにね。どうしようもないってときの保険だから」

 

「分かってるさ。わたしにはこの頼れる相棒がついてるからね」

 

 

くるみさんはシャベルを掲げて笑みを浮かべる。

 

 

私もくるみさんと同じ形のシャベルを掲げてくるみさんのシャベルとコツンと当てる。

昨日までは両手でも持てなかったこのシャベル。

今朝なんだか持てる気がして持ってみたら、なんとすごく軽く感じ、片手で軽々と振り回せるようになっていた。

これが火事場のなんとかというやつなのだろうか。

それとも・・・それ以上は怖いので考えないようにする。

 

 

「んで、地下までどうやっていくんだ?階段から掃除しながら行くとしたらちょっと時間かかるけど、走り抜けるか?」

 

 

「えっとね、実は生徒にはあまり知られてないけど、実は校舎の端にエレベーターがあるのよ。鍵が必要だから教師以外は使えないんだけどね」

 

 

まずは職員室の壁にかかっている時計の針を動かし0時15分にセット。

すると時計が壁から外れるので、時計の裏に隠されているヒューズを取り出します。

 

 

次に教頭の机に行き、その横に置いてある校長先生の胸像の頭を掴む。

 

 

ぐりぐりと回すと胸像の髪の部分が取れます。

 

 

これら一連のギミックを見るのは初めてなのだろう、くるみさんが目を丸くして驚いている。

その髪をもって、職員室の奥側の扉からエレベーターのある通路にでる。

通路壁にある電源盤にヒューズをセットします。すると通電してエレベーターに電源が入ります。

 

 

でもそれだけではエレベーターは使えません。

通路にも校長の胸像があり、そちらは禿頭になっているので、今持ってきた髪をその頭に乗せてぐりぐりっと押し込む。

するとエレベーターの扉が開きます。

この髪部分が起動用の鍵になっているのです。

 

 

「このエレベーターってよく考えるとここから鍵を使わないと使えないのよね。元々この事態が起きた時の避難用に作っていたんでしょうね」

 

「そもそもその鍵がおかしいし、それまでの一連の流れも色々おかしい。」

 

「なんでも様式美ってやつらしいわ」

 

 

深く考えてはいけない。

 

 

エレベーター扉の横に設置されている複数のモニターの電源が入り、1階のエレベーター前、廊下などが映し出される。

こんな設備はどう考えてもアウトだろう。

私は今の今までなんでこれをおかしいと感じなかったのだろう。

とりあえず、1階には発症者の姿もなく安全そうだ。

もしかしたらしずくさんがどうにかしてくれたのだろうか。

 

 

私とくるみさんはエレベーターを使い、1階へ降りる。

そして倉庫に入り、地下へと降りていく。

地下には明かりが灯っていた。

音をたてないように静かに降りると、複数の発症者が倒されていた。

 

 

「めぐねぇ、こいつらの傷見てくれ。これって」

 

「弾痕ね。それも複数の弾痕が線上に続いている。連射式。この距離でこの傷からして口径はそれほどでもない」

 

 

私は周りを見渡し、いくつもの薬莢と弾頭を見つける。

それを数か所で拾い集め、見比べる。

 

 

「5.7×28mm弾。私の銃と同じ弾ね。それで連射式、おそらく『FN P-90』ね」

 

 

地面に残されたかすかな足跡を見る。

 

 

「どれも旋条痕が同じ。どうやらその銃を持っているのは1人みたいね。でも足跡は2人と1匹、そしてこの特徴的なローラスケート痕はしずくさんね」

 

「めぐねぇ・・・やっぱりそれも研修で?」

 

 

くるみさんに言われ、はっと我に返る。

やっぱり私はおかしい、こんなことが分かる教師なんて普通じゃない。

 

 

そして閉まっている奥のシャッターへと向かう。

 

 

どことなく見覚えがあるシャッター。

私は迷うことなく開閉スイッチを見つけ、開く。

 

 

音を立てずに開いていくシャッター。

その奥にはこれまた見覚えのあるコンテナ群。

 

 

「すげぇ、これ全部備蓄物資なのか」

 

 

くるみさんが警戒しつつも興味津々とばかりにコンテナを見渡しながら奥へと進みます。

幾つかのコンテナが開かれていて、中に医療ボックスや鎮痛剤が入っています。

しずくさんが持ってきたのはこれらなのでしょう。

 

 

そして部屋の一番奥に開かれたコンテナ。

そこに例の薬品ケースが入っていました。

 

 

しずくさんが持ってきた抗ウイルス薬。

アンブレラの社名とマークが入っているケースが詰められています。

中を確認すれば、やはり同じものです。

 

 

「これ、しずくが持ってきたワクチンだっけ」

 

「ええ、でもマニュアルに書かれていた内容からすると、正確にはワクチンではなく安定剤らしいわね」

 

 

本来ならこれを生徒に投与してここから追い出す予定だったものです。

 

 

「名前から推測するなら、完全に治すわけではなくて症状を安定させる、もしくは発症を遅らせたりするための物なのかしらね」

 

「めぐねぇのその左腕のアレや突然の怪力からすると、どっちかっていうと安定っていうより制御って感じがするけどな。アニメで『あっ!熊の力を手に入れたー』って歌のアレみたいな」

 

「エビルマンね、懐かしいわ・・・って先生はそんな歳ではありません!それにこの力、やっぱりそうなのかしら。お嫁・・・行けるかなぁ」

 

「触手はロマンだって部活の男子が言ってたの聞いたことあるし、めぐねぇ可愛いから大丈夫なんじゃないかな」

 

「もぉ~、あんまり先生をからかうといい加減怒りますよ」

 

「ぶはっ!ごめんってめぐねぇ、だからその顔止めてよ」

 

 

ぷぅっと怒った顔をして叱るけど、くるみさんは笑うばかりでまったく反省していません。

やっぱり威厳が足りないのでしょうか。

 

 

「これで治るわけじゃないだろうけど、それでも念のために持って行った方がいいよな」

 

 

くるみさんはリュックに安定剤を詰め始めました。

 

私は他に何かないかと思い見渡すと、すぐ近くに扉を目にします。

 

 

 

ああ、あそこだ。

 

 

 

そこが地下の研究所の入り口。

私にはそれがすぐわかりました。

 

 

カードキーを通して開き、中に入ると監視室、そしてその隣にガラス張りになった実験室。

 

 

そう、この中で私は研修を受けたのだ。

 

 

研修という名の━━━を。

 

 

忌々し気にその扉を睨んでいると、赤くロック表示されている扉の隣のモニターが緑のロック解除表示に変わる。

 

 

「「「え?」」」

 

 

いきなり開いた扉。

その先にいた二人の少女。

私と少女たちは目を丸くしてお互い見つめあう。

 

 

立ち直ったのはその片方の少女が先だった。

 

 

手に持った銃を、あれはP-90だ、こちらへ向けて照準してくる。

 

 

かろうじて身をひねり避けるが、2発の銃弾が左肩を貫通する。

 

 

「めぐねぇ!」

 

 

事態に気付いたくるみさんがこちらへと駆け寄ろうとするが、私は彼女の体を押さえ、棚の陰に隠れる。

ちょうど隠れ切ったところを銃弾が連続して通り過ぎていく。

 

 

「ここは棚が一直線になってて隠れられないわ、上まで、倉庫なら入り組んでいるからそこまで逃げるわよ」

 

 

渋るくるみさんを先に行かせ、私は棚に置かれてあるコンテナを引っ張りだして障害物にしつつ逃げる。

 

何発かかすりそうになりながらも間一髪シャッターを潜り抜け、階段を駆けあがり地下から抜け出す。

 

 

「めぐねぇ!こっち!」

 

 

見ると入口近くで棚などを引き倒し、簡易的な遮蔽物にして拳銃を抜いて構えているくるみさん。

 

 

「何してるの!逃げるのよ!」

 

 

壁を蹴って三角飛びの要領で遮蔽物を乗り越え、くるみさんの横へと隠れる。

今になって撃たれた肩の痛みが来て顔を顰めながらも傷口を抑え止血する。

 

 

「めぐねぇ、肩撃たれたのか。いや、それよりあいつらをここでなんとかしなきゃ、上の連中まで巻き込まれる」

 

「それは・・・でもあの子たち、うちの生徒よ。それなのに」

 

 

私が言い終わるより先に銃弾が飛んでくる。

 

P-90を持った少女はこちらが遮蔽物に隠れているのにも関わらず何度も短連射してくる。

 

 

「こなくそ!あっちはやる気十分じゃねーかよ!」

 

 

くるみさんが銃口だけを出して応射する。

だけどこちらは拳銃、あちらはフルオート可能なPDW(個人防衛火器)。

どうしてもこちらが不利だ。

なんとかリロードのタイミングで間を詰めれれば、そう考えていたが轟くような音がして、隠れている遮蔽物の一部がはじけ飛ぶ。

 

 

「散弾銃!あんなものまで!」

 

 

それはしずくさんが持っていたのとおなじ8連射まで可能な散弾銃でした。

通常の散弾銃より拡散範囲を高めた特別製のそれは遮蔽物を完全に貫通する力はありませんが、多少使い手が不慣れでも命中が容易です。

リロードの際に詰めるのはかなり難しい。

これでは手詰まりです。

いざとなったらエレベーターを使い職員室に先回りし、残っている拳銃を全部回収しての人海戦術で止めれるか。

悩んでいると、昨晩聞いた特徴的な歯を噛み合わせる音が鳴っているのに気づきました。

 

 

「この音は・・・しずくさん?」

 

 

チッ・・・チッ・・・

 

 

かすかに聞こえてくる音を頼りに目の動きだけで探ると、天井に張り付いて向こうの女の子の後ろに回り込もうとしているしずくさんを見つける。

 

 

「くるみさん・・・しずくさんが来ています。彼女たちが音に気づかないようにこちらに気を引きますよ」

 

 

くるみさんに耳打ちすると、彼女も気づいてマガジンを新しい物へと交換します。

私もホルスターから銃を抜き出し、くるみさんに合わせて連射します。

 

こちらの連射に釣られ、P-90の子がフルオートでこちらへと撃ちかけてきます。

そして彼女の弾が切れると同時にしずくさんが手に持ったマンホール蓋を振りかぶり飛び降ります。

あ、あれじゃ彼女、死んじゃう。

 

 

「だめ!殺しちゃ!止めるだけにして!」

 

「ちょっめぐねぇ!」

 

 

自分勝手なことについ殺さないようにと叫んでしまう私と、それを咎めるくるみさん。

間に合わないだろうと思っていたその攻撃が、当たる直前でぴたりと止まってしまう。

 

 

「ドウシテ・・・」

 

 

しずくさんはマンホール蓋を振り上げたまま、首を傾げ、そして彼女の姿をまじまじと見、

 

 

「メグリガオカ・・・セイト・・・ヤッパリ・・・ケダモノ・・・サイテイ・・・」

 

 

そう言って動きを止めてしまう。

 

 

━━━同じ巡ヶ丘の生徒を殺そうとするなんてやっぱり私はケダモノだ、最低だ。

 

 

彼女の心の声が聞こえてきた気がします。

ああ、私が彼女を止めなければ気づかずにすんだのに・・・。

 

 

ただ、彼女たちはしずくさんと違い、止まることはありませんでした。

P-90と散弾銃の弾がしずくさんへと襲い掛かり、しずくさんは吹き飛ばされてしまいました。

 

 

「ハジカシイ・・・ナンテイウ・・・シテシマッタ・・・」

 

 

しずくさんは胴体から夥しい血を流しながら、それでも立ち上がりました。

そんな彼女に少女たちは止めを刺そうと銃口を向けました。

 

 

「しずくさん!逃げて!」

 

 

その声にしずくさんは胴体の裂け目から手を長く伸ばし、棚の上へと飛び上がりました。

そして右へ左へと飛びながら、少女たちの銃弾を避け、私たちの所へ飛んできます。

 

 

しずくさんは私とくるみさんを裂け目の手で抱き寄せると、私たちを守るように裂け目の中へと押し入れます。

くるみさんは喰われるのかと仰天していましたが、そんな様子はありません。

しずくさんの中はねっちょりとしていますが暖かくて何故か安心感があります。

 

 

しずくさんは私たちをお腹の中に入れたまま、倉庫から飛び出していきます。

 

だけど少女たちも追いかけてきて、後ろから止まることなく撃ち続けてきます。

 

 

「イタイ・・・イタイ・・・ウタ・・・ナイデ・・・」

 

 

逃げている間、しずくさんの嘆きの声がずっと聞こえてきて、私は何度も彼女へと謝り続けました。

 

 

 

 

 

++++++++++

 

 

 

 

「逃げられちゃった」

 

 

美紀が残念そうな顔で戻ってくる。

 

 

「しょうがないよ、さすがに壁とか天井とか張り付かれちゃね」

 

 

私は撃ち切った弾倉を外して新しいのと交換する。

やっぱり美紀も私も力が上がってるね。

 

 

「それにしても、やっぱり攻撃してこなかったね、あの化け物、えっと試験体?」

 

「あっちがどう思ってるかなんて関係ない。あいつも先生も全員殺すだけ。圭と私は生き残ってやるんだから」

 

 

尻尾を振りながら足元にやってきた太郎丸を抱き上げ、その毛並みを撫でてあげる。

 

 

そう、3階に向かったんだね。

 

 

「圭、どうする?追いかける?」

 

「んー、どうしようか?でも待ってれば降りてくるでしょ、だってね」

 

 

化け物が出て行った窓から外を見やると、空からパラパラという音が聞こえてくる。

 

 

「あいつらに殺されるようならそれでもいいし、残ったほうを仕留めるよ、みき」

 

 

楽しいゲームはまだ終わらない。

 

 




次回は一週間以内目指して!


感想とか評価をくれるとモチベあがります。
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