蘭ちゃんが好きすぎるモカちゃんが心を病ませるストーリーです( ◜ᴗ◝)

1 / 1
Twitterのフォロワーさんからリクエストいただいたので書いてみました。


蘭モカ/リクエスト

「いつも通り」

 

そんな言葉ではぐらかす。自分の好意を受け取ってはくれない。あたしは蘭しか見てないのに、蘭はあたしを見てくれない。蘭が求めてくれないと、あたしは生きられないのに。

 

「あたしの身体はあんただけのじゃない」

 

あたしの身体は、蘭のものなのに。

―――――――――――――――――――――――――

PM16:40

ある日の夕暮れ、恋人の背を見つけ駆け寄る。

 

「ら〜ん〜」

「……なに?バイトなんじゃないの?」

 

好きな人が自分の生活を、それも細かく知ってくれることに嬉しさを感じる。

 

「リサさんに代わってもらったんだ〜。ほら、今日は記念日だし」

 

記念日。あたしと蘭が付き合い始めて半年の。

蘭は「よく覚えてるね」と面食らっていた。忘れるはずもない、嫌われることを覚悟して告白したあの日。

 

「あたしが蘭ちゃんとの事なら忘れませ〜ん」

「︎モカらしいけど、忘れるべきことは忘れてよ」

「約束はできませぬなぁ〜」

 

小馬鹿にするように蘭が笑う。

 

「蘭ちゃんが一人で帰ることになると寂しいだろうし、このモカちゃんが一緒に帰ってしんぜよぉ〜」

 

今日はみんなが協力してくれて、二人で帰れるように取り計らってくれた。これで帰り道は……。

 

「ごめん、これから友達と遊びに行く約束してたんだ」

 

……えっ?

蘭のことだし、忘れることは想定内だった。でも、だからって、あたしに何も言わずに約束を立ててた事に衝撃を受ける。

 

「そ、そっか……一人で帰ってるね」

「ごめん、ホントにごめん……」

「いや、う〜ん……そぉですか〜、蘭ちゃんてば、こんな美少女と付き合ってるのに他の子を優先するんだ……よよよ……」

 

嫌だ、嫌だ、蘭に拒否された。蘭の一番を取られた。

 

「そんなんじゃないって……!でも、帰りは遅くなるから……」

「蘭ってば、断れなかったんでしょ〜。モカちゃんはおうちに帰ってま〜す」

 

……頭が痛い。指先や膝が震えて、嫌な汗をかく。それでもあたしは、蘭の恋人として笑顔で送り出す。

 

また明日、そんな言葉で別方向へと歩を進める。

 

PM17:30

 

カチャン、バタン。

「ただいま〜」

 

いつものように発した言葉は虚しく響き、消えていく。

 

「今日は一段と疲れましたなぁ」

 

誰に向けて言うでもなく、いつも通りただ一日を振り返る。

 

「それにしても、蘭ちゃんも夜遊びするようになってしまって……あたしは嬉しくもあれば悲しくもありけり〜……」

 

いつも通り、帰りに買ってきたクロワッサンをはみながら、恋人を想う。

 

「……ありゃ、一つで限界とは。モカちゃんも心配性ですな〜」

 

いつもの食欲が嘘のように消えている。

 

「……おふろ」

 

いつもは済ませる入浴も、シャワーで済ませる。

 

髪を乾かし、歯みがき、電気を消す。

その夜はいつにも増して静かで、寂しさが膨れ上がる。

 

「ま、蘭ちゃんも遊びたがる時期ですからな〜。デキるモカちゃんは焦らないのであった」

 

寂しさを紛らわすため、寂しいという気持ちを押し殺して眠りにつく。

 

明日こそは、と恋人への想いを心に秘めて。

 




ご拝読ありがとうございました。
みさはぐに行き詰まったら続編的なのを書こうと思います。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。