がっこうぐらしⅠ隠しモード~サブキャラ救出ルート~ 作:三郎丸
『「るーちゃんは本当にかわいいわね! 将来結婚したらるーちゃんみたいな女の子が良いわね~!」』
『いつも先生はわらっていた』
『みんなの人気者で、あかるくて、ずっとずっとおねえさんなのに、そんなのかんけいないみたいにいっしょに遊んでくれたり』
『いっしょにお勉強したり』
『分からないところがあったら分かりやすく教えてくれたり』
『みんなに話しかけるのがニガテだった私をおうえんしてくれて、お話もきいてもらって、お友達もたくさんできた』
『みんな先生のおかげだった』
『「本当に……良かったわね、るーちゃん」』
『「ありがとう……ありがとう先生!」』
『こんなしあわせな日がずっとつづくと思っていた』
『でも、こわれた』
『全部こわれた』
『教室も、学校も』
『「ふざけないで! 何で私が死んでまで助ける必要があるのよ!!」』
『そして、先生も』
『「あ、貴方は教え子達を見捨てると言うのかッ!!」』
『「うるさいわねぇ!! あたしはねえ、出世して金を稼ぐ為に教師やって、良い面見せて印象良くする道具にしてただけなの。だからここが終わりなら必要無いのよ!」』
『「くっ……貴方には失望しましたよ……みんな、慌てるな! 先生に着いてくるんだ!」』
『こわれた先生を見て、こわいと思ってしまった。やさしかった先生はどこにもいなかった』
『それでも、今はにげなきゃとはしった。それで全部ゆめだったって思いたかった。なのに……』
『「いたっ……あっ、先生……」』
『「…………いっつもあんた見てると鬱陶しかったのよ」』
『「誰かに話す事も出来ない、分からないと一々聞いてくる、いっつも話しかけてくる!! 全部全部鬱陶しかったのよ!! ただの道具の分際でぇ!!」』
『「せ……せぇ……」』
『クビをギュッとしめられながらそう言われて、まっくらになった』
『このまましんじゃうんだって。大好きだった人に全部ひていされて』
『全部、まっくらになって』
『「ごぼっ!?」』
『気がついたら先生が血をはいていて、先生のうしろにいた牛田先生が、先生をさしていた』
『「…………クソッ」』
『手がはなれて、ゆかにたおれた私は必死にいきをすってはいて、そしたら牛田先生に手を引かれて』
『その時見た、うしろにたおれた先生にむらがるゾンビの姿を、私はわすれない』
『「はぁ、はぁ……だ、大丈夫かね若狭くん」』
『「あ……りがとうございます……」』
『まだゾンビがきてない空き教室にはいったところで見た牛田先生は、なきそうな顔をしていた』
『「ごめんね……ごめんね……」』
『たぶん、牛田先生はわたしの先生をころしちゃったことをあやまってたんだとおもう、そうあの時わたしはおもっていた。わたしは、まっくらになった時手を引かれて、それだけでうれしかったから。いっしょうけんめいになって、わらった』
『「ありがとう、先生」』
『でもそれはちがった』
『「僕はもう……ダメみたいなんだ……」』
『牛田先生のうでから落ちる血をみて、さっしてしまった』
『かまれたんだと。ゾンビにかまれた人は、友達も、先生も、かんけいなくみんなゾンビになった』
『だからやっとほんのちょっとだけまっくらなのが無くなってたわたしは、またまっくらになった』
『「……君を最後まで守れなくて、申し訳ないッ……!!」』
『「あ……ぁ……」』
『「ここに隠れて、絶対動かないで。先生は最期までアイツらの囮になって、遠くに引き付ける。絶対助けが来るから、それまで辛抱するんだ」』
『わたしはただうなずくしかできなかった。なきそうな先生をみたら、そうするしかできなかった』
『先生はわたしのあたまをなでて、アメとチョコをわたしに持たせてからろうかに出て、ゾンビに大声をあげて気づかせて、そのままどっかにいってしまった』
『それからずっと一人でないていた』
『いろんなことがありすぎて、こえを出さずになくしかできなかった』
『でも』
『「……生存者?」』
『アリアお姉ちゃんが来てくれた』
『「貴方、一人なのね……私も一緒にいるわ」』
『まっくらになったわたしは、また光をもらった。アリアお姉ちゃんはやさしくあたまをなでてくれた』
『それでもやっぱり夜はこわかった。いろんなことを、一日をおもいだして、こわかった』
『そんな時に』
『「お、襲っ!? お、おおお女の子がそんな事言っちゃダメだよ!?」』
『りんたろーお兄ちゃんが来た』
『「……僕は、見捨てないから。なんて……初めて会った僕に言われても信じる事は出来ないと思うけど。覚えていて、少しずつでも信用してもらえる様に頑張るから……だから謝らないで。今は、今だけは……我慢しなくて良いから。泣いて、良いから……」』
『はじめは大きな男の人でこわかったけど、牛田先生やアリアお姉ちゃんみたいに、そっとあたまをなでてくれた』
『その時に、この人はだいじょうぶだってわかって。ことばをきいて今までがまんしてたこわかったこと、かなしかったこと全部がまんできなくて、ないちゃって』
『それがあったかくかんじて』
『わたしは、そのままねてしまっていた』
「すぅ……すぅ……」
「寝ちゃったか」
「……ありがとう」
「え?」
「……るーちゃん、ずっと我慢してた。でも私じゃどうしようも出来なかったから」
「……そっか、ありがとう。でも君だって、瑠璃ちゃんの側にいてくれた。それだって大きな事だよ」
「…………そう」
「だからこっちこそ、経緯がどうあれ二人で生きててくれてありがとう……」
「……そんな事で泣かないでよ。それよりあなた、寝ないの?」
「いや……僕はここにある机とか椅子でバリケードを作るよ。今はいないゾンビも多分朝になったらまた来るだろうし」
「……疲れてて気付けなかった。ごめんなさい」
「女の子二人だし僕みたいな男より体力も精神も疲れちゃうよね……大丈夫、謝らなくて良いから寝なよ」
「でも、あなたに任せっきりは負担が……」
「二人に比べたら全然平気だから。だから寝られる時に寝ないといざって時に力出ないよ」
「……優しいのね、あなた。そう言われたらことわれないし寝るわ。……おやすみなさい」
「……おやすみ」
はい今回全くもって喋る隙がありませんでしたがしっかり生きております。
しかしるーちゃんの初日の重たい事重たい事……信頼してた担任に裏切られ、担任の死を目の当たりにし、助けてくれた先生までも死んだって普通発狂してもおかしくないですが精神強過ぎですね……
と、こんな風に話していますが画面はバリケード作業パートに入っています。
これがかなり重要で正気度、精神推移や物理的な攻められにくさ向上に繋がります。
漆原は攻撃力が地の底レベルなのでバリケードからチクチク攻撃しながら持久戦に持ち込むのが正攻法でもあるので突破されるとまず二人が死にます。
スキルを駆使してオリハルコンより堅い城を築かなきゃ(使命感)
あ、そんなこんなしてる内に終わりましたね。
本編でも組んでましたがスキルのお陰と慣れかかなり強固なものが作れたみたいです、AAAランクです。
因みにこれより上は人外が辿り着く境地のSしか無いので常人内最高峰! 完璧じゃないですか!
「これで後はこうして通り道のギミックを作って……よし!」
「……ん」
「あれ、まだ寝られなかった?」
「……やっぱり、わたしもこわいみたい」
『そう言ったアリアちゃんの声は、少しだけ震えていた。どれだけ気丈に振舞ってもこんな現実に正気でいられる方が難しい。僕だって二人がいなかったらここまでしっかり出来なかった。だから何とかしてあげたかった』
「そっか……じゃあ僕が二人の側にいるから……なんちゃって。こんな見知らぬ男が側は流石にダメだよね、ごめん」
「……ダメじゃない。いっしょにいて。いっしょに寝て」
「……え……あ、はい……」
『ダメ元で無い知恵を振り絞って言った言葉は、まさかの方向に転がってしまった。言った身でアレだけど僕女の子と長時間一緒にいた事すら無いんだけど……大丈夫なのかな……』
「おや……すみ……」
「……あはは」
『るーちゃんを抱き寄せながら僕の隣で寝袋に包まるアリアちゃん。正直なんで寝袋があるのかは分からないけど……あるだけ良いかと思いつつ僕も何故か手渡された寝袋に入って二人の隣で寝るのだった……』
ここまでが漆原の初日という事でキリが良いので今回はこれにて終了で。
漆原は本編じゃりーさんやくるみからの不信感貯めやすいキャラな為にこのルートかなりプレイヤーの精神的ストレスは少なく出来てます、ロリは天使。
しかしアリアちゃんからも信頼を得られるとは意外でしたね……
さて次回はどうなるか、お楽しみに~
オリキャラ説明書
るーちゃんの担任
鞣河小学校に勤務していた若い女性教師
表向きは子ども達に好かれる明るく快活で親身、授業の教え方にも定評のある将来を有望視されていた有能な教師
だが裏では男遊びにホストクラブ、パチンコにタバコをやり金の為なら何でもする様な屑
ホストに言われるがまま詐欺に遭い借金を背負い、窃盗や小さな詐欺を繰り返していた
最期は、逃げ出した先で若狭瑠璃(るーちゃん)がぶつかってきた事に激昂し首を締め上げた隙に牛田の持っていた調理用ナイフで腹部を刺され、よろめいたところをゾンビに捕食され絶命した
牛田先生
鞣河小学校に勤務していた影の薄い中年男性教師
子煩悩で正義感の強い性格だったが教鞭を握る能力としては平々凡々、出世とは程遠かった
が、勇気ある正義感でゾンビに逃げ惑う教師を呼びかけ何とか子ども達を逃がす事に成功する
最期は若狭瑠璃と遭遇する少し前にゾンビから受けた噛み傷に死を悟り、若狭瑠璃を(その時点では)安全な空き教室に隠しゾンビを誘導、別棟で力尽き捕食されゾンビ化するも僅かに残っていた理性でギリギリ若狭瑠璃の近くにある別の教室で自殺した
服の中には生前予め書いたであろう遺書を遺して