サモナーさん関連短編集   作:cohaku

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血界戦線とのクロス。これも中途半端です


血界戦線

今日も今日とて至る所で喧騒が絶えぬHL。

まぁ、生存率などという指標がある時点でお察しであるが、HLに拠点を構え世界の均衡を守るために暗躍している秘密結社「ライブラ」の者達にとっては血界の眷属も現れず異界人達もライブラが出撃する程の騒ぎを起こさず平和な日々が続いていた。

だが、しかしその平和はテレビの砂嵐で終わりを告げ。

全員がまたか、と思いながらもテレビに視線を向ければ、金髪の鉄仮面を付け顔を半分隠した男が写っていた。

 

『ごきげんよう、HLの諸君。相変わらず何の刺激のない退屈な日常に飽き飽きして最近ゲームに手を出し始めてしまったよ』

 

写った男の手には何かのヘルメットがあった。

 

『しかーし、残念ながらゲームの世界だと僕は新参者でね。PCの中でもトップにはまだまだ及ばない。というかこのままじゃ、追いつける気がしない。

そこで僕の持ちうる魔導を駆使してね、最強のPCをゲームキャラのままここHLに召喚して当分の間ゲームに関われなくしようと思いついたんだ』

 

余りの言葉に唖然とする。そんな勝手な理由でこのHLに召喚される人物が気の毒である。ゲームのキャラそのままとか堕落王は本当に規格外だ。

 

『これから僕が召喚するのは、ゲームの中でトップクラスを走る廃人。勿論、ゲームのままの強さだからそこらの連中より数段強い。

恐らく本気を出せばライブラ諸君と並ぶ戦闘力を出せる存在を今から召喚する』

 

それを聞いて、非戦闘員以外のライブラ職員が穏やかではなくなった。あまりにも警戒しすぎて殺気すらにじみ出ている。

 

『さて、そしてその存在についてだが捕えて力を利用するも、売るのも、殺すのも、人体実験するもよし。まぁ、できればの話だけれどもあまりにも強すぎて魔王とか呼ばれる存在だからもしかしたら反対に殺されるかもね!

しかし、ヒントも無しで探せと言うのも酷だ。5分毎にその存在についてヒントを出そうと思う。僕のヒントを参考にして探すと言い。

ああ、そうそう。“彼”は、その気になれば街1つ位なら滅ぼそうと思えば滅ぼせるから暴れる前に見つけないとHLが滅びるかもね!』

 

実に楽しそうに言われた言葉に息を飲む。

 

『ヒントは、先ほども話した通り“彼”つまり男だ。そして種族は“人”。さぁ、最初のヒントは出した探してみるがいいさ。もしかしたら手遅れで建物の10や20は、壊れているかもしれないけどね!』

 

そしてもう一度、テレビに砂嵐が流れる。

スティーブンの号令を合図に全員が事務所を出る準備を整える。

 

「探すにしても、あれだけのヒントじゃまだわかりませんね」

「ああ、とりあえずは次のヒントを聞ける5分後にどれだけ絞れるヒントを貰えるかがカギだな。あのヘルメットから堕落王がプレイしていると言うゲームの候補を絞ってみるか」

 

 

 

 

「ん?」

 

HLの何処かのビルの上。そこに一人の男が立っていた。

 

《運営からメッセージがあります。確認しますか?》

 

何時もと違うインフォに首を傾げながら、この異常な事態について何か分かるかもと久々に開いてみる。

 

《此度は、大変申し訳ございません。何者かの介入によってキース様は今、異世界の現実世界に居ると推測されます。

元に戻る為の手段も分からず、異世界に放り出されたキース様の為にいくつか特典を付与しておきますので元の世界に戻れるようご自分で尽力して下さいますことお願い申し上げます》

 

《『召喚魔法』呪文エンド・フォース・オールサモンズが解放されました》

《『召喚魔法』呪文ボディーガードが解放されました》

《『禁呪』呪文ザクルィトエが解放されました》

《共有呪文マイ・ホームが解放されました》

《共有呪文スタイル・チェンジが解放されました》

《アイテムの耐久値回復不可が解除されました》

 

更なるインフォを聞きながら、メッセージに送付された資料らしきものを読む。

この…メッセージで異世界と書かれたこの世界に関する資料でここHLは、世界一危険な場所で死人は毎日3ケタを超える超危険地帯だという事。

異界という異世界とまじりあった場所でここは魔術やら異世界の人間じゃない住人が人間と共存して暮らしている事。

ここHLを制した者は向こう1000年世界の覇権を握れると言われ後ろ黒い組織などが異界の技術を目当てにHLに群がっている事。

血界の眷属という不老不死の化け物がいること。無からでも再生しうる存在だという事等々この世界の事についてなどのHLに関する資料がまとめられていた。

 

「完全不死か…対処は封印処理だけ。成程だから“ザクルィトエ”か」

 

“ザクルィトエ”、封印のロシア語そのままの名前の禁呪。効果を見ても、対象を封印すると書かれているので推測は間違っていないだろう。

 

「HP半分以下、MPも半分以下。弱らせた後封印か」

 

一度ため息。

 

「とりあえず、着替えか」

 

下を見下ろせば、今着ているような革鎧を来ている者たちなどいない。

 

「幸い、服も送付されているから助かったな」

 

運営からのメッセージには、都合の良い事に普通の服も入っていた。

 

【防具アイテム:服】次元蜘蛛の服 品質A+ レア度?

 Def+220 重量5+ 耐久値∞ 

 自動修復[極大] ブレス耐性[極大] 物理抵抗[極大] 魔法抵抗[極大]

 次元蜘蛛の糸を用いて作られた服。

 見た目に反し、あらゆる攻撃から着用者を守る防御力を誇る。反面、スキルなどに判定は無くなっ

ている

 

【防具アイテム:服】次元蜘蛛のロングコート 品質A+ レア度?

 Def+220 重量3+ 耐久値∞ 

 自動修復[極大] ブレス耐性[極大] 物理抵抗[極大] 魔法抵抗[極大]

 次元蜘蛛の糸を用いて作られたロングコート。

見た目に反し、あらゆる攻撃から着用者を守る防御力を誇る。反面、スキルなどに判定は無くなっ

ている

 

見た目は、黒いTシャツに黒のジーンズと黒のロングコートだ。

 

「今の装備をスタイル・チェンジに登録して」

 

スタイル・チェンジ、これは召喚モンスターの装備切り替えと似たようなもので武器と防具を事前に登録する事で瞬時に切り替える事が出来る呪文だった。

 

「武器は小剣と小刀でいいか、現実だとするとおおっぴらに武器持ち歩くの駄目かもしれないしな」

 

登録して切り替えれば、先ほどの服を着て小剣と小刀を腰に差した状態になる。小物入れの中にはいつものアイテムを入れ、小剣と小刀を腰からは外し隠し持つ。

 

「布陣は、テロメア・待宵・キレート・ヘイフリック・十六夜にするか」

 

テロメアとヘイフリックとキレートは、影の中に潜む事が出来る。特にキレートは透明化のスキルもあるし、待宵もキレートの姿を写せば同じことを行う事が出来る。

十六夜は、“シャドー・ゲート”を使う必要があるが暗殺者スタイルであり、警戒役としても元となった狼系の力を受け継いでいるので十分な働きをするため妥当という判断で選ばれた。

 

「影の中に」

 

布陣を変え、指示を出すと迷いなく影へと身を沈めていく5体。

 

「とりあえず確認すべきことを考えるか」

 

明らかに自分の存在する現実と大きく違う街を見下ろしながら、確認すべきことを上げメモをする。

 

・召喚モンスターの死に戻りの確認

・血界の眷属の確認および呪文の効果

・魔法&武技の確認

・自分をこの世界に呼び寄せた存在の確認

・部分欠損があるか、それがあるなら回復するか

 

「とりあえず急ぎやるべきはこの5つだな」

 

いざ召喚モンスター達が死にゲームの様に死に戻りがなかった場合、あたり一面焼け野原にする自信があった。

そうならない為にも思い入れのない適当なモンスターを召喚して確認する必要がある。

血界の眷属という存在も気にかかる。魔法や武技がどこまで通じるのか、最適な組み合わせを見つける必要がある。

魔法も大規模に影響を及ぼす呪文が現実になった事でどう変わったのか、武技も現実になった事で変わった個所があるか調べる必要がある。

そして自分を此方の世界に呼び余所せた存在の確認も重要だ。見つけ次第お話をして元に戻してもらわなくてはいけない。

次に四肢欠損に関しても大切だ。今まではゲームで腕が飛ぶようなことがあっても体の一部が欠けるという事はなかった。それがあるのとないのじゃ戦い方を変えないといけない。

あったとして回復魔法で回復できるかどうかの確認。

 

「まぁ、今の状態じゃ確認できるのは」

 

『ごきげんよう、HLの諸君。相変わらず何の刺激のない退屈な日常に飽き飽きして最近ゲームに手を出し始めてしまったよ』

 

突然の声に思わず下を見る。

 

『しかーし、残念ながらゲームの世界だと僕は新参者でね。PCの中でもトップにはまだまだ及ばない。というかこのままじゃ、追いつける気がしない。

そこで僕の持ちうる魔導を駆使してね、最強のPCをゲームキャラのままここHLに召喚して当分の間ゲームに関われなくしようと思いついたんだ』

 

いつの間にか下のテレビジョンに写っていた男の手にはVRをプレイするためのヘルメットがあった。そしてその言葉にこいつが犯人かと睨みつける。

 

『これから僕が召喚するのは、ゲームの中でトップクラスを走る廃人。勿論、ゲームのままの強さだからそこらの連中より数段強い。

恐らく本気を出せばライブラ諸君と並ぶ戦闘力を出せる存在を今から召喚する』

 

ライブラ、こういう時の例えに出される以上この世界でも有数の実力を持つ組織なのかもしれないとその名を忘れっぽい脳に刻んでおく。

 

『さて、そしてその存在についてだが捕えて力を利用するも、売るのも、殺すのも、人体実験するもよし。まぁ、できればの話だけれどもあまりにも強すぎて魔王とか呼ばれる存在だからもしかしたら反対に殺されるかもね!

しかし、ヒントも無しで探せと言うのも酷だ。5分毎にその存在についてヒントを出そうと思う。僕のヒントを参考にして探すと言い。

ああ、そうそう。“彼”は、その気になれば街1つ位なら滅ぼそうと思えば滅ぼせるから暴れる前に見つけないとHLが滅びるかもね!』

 

確かに街1つ位なら呪文詰め合わせを使い続ければ滅ぼすぐらいは簡単にできる。

だが、確かに戦闘狂の自覚はあるが相手もいないのにそうそう暴れるようなことはしない。相手がいないのに暴れてもむなしいだけである。

 

『ヒントは、先ほども話した通り“彼”つまり男だ。そして種族は“人”。さぁ、最初のヒントは出した探してみるがいいさ。もしかしたら手遅れで建物の10や20は、壊れているかもしれないけどね!』

 

「人?」

 

残念ながらそのヒントは間違いであった。

 

「始めたばかりだったか?なら知らないのも無理はないか」

 

あるレベルに達すると種族のクラスチェンジがあるのだ。勿論、前PCの中で一番のレベルの自分がそれを終えていないはずが無く。というか、まだ自分しかPCの中では達成できていない。

 

「とりあえずあれの事について調べるか」

 

いつの間にか手元に戻っている召魔の森のアイテムバックといつも持ち歩いているアイテムバックを肩にかけビルから飛び降りる。

 

(インビジブル・ブライント)

(レビテーション)

 

インビジブル・ブライントの呪文で姿を隠し、レビテーションで落下速度を緩め静かに地面に着地する。

 

「どこから行くかな」

 

裏路地から出れば、そこにいたのは異形の姿の者達と人々が共存する街。

 

「文字は、英語?他の文字もあるからこれが異界の言語か」

 

看板に英語やそれ以外の見た事もない文字を見て一つ頷く。

 

「金をどうするかも考えないとな」

 

マイ・ホームの呪文が説明書通りなら当分の間は食料に困る事はないだろうが一応稼げる手段を見つけてこの世界特有の食事もしてみたい。

 

『さて、次のヒントだ。“彼”はどちらかと言えば東洋人の様な顔つきをしているよ。見た目だけならごく普通の青年に見えるだろうさ』

 

「…見た目だけ?」

 

確かに見た目は、ランダム設定から弄ってもいないので「中肉中背、普通の外見」と師匠に言われた。多少戦闘狂っぽいはあるが自分的には見た目も中身も普通のつもりである。

 

「とりあえず街を歩いて観察か」

 

今はもう面影もないが、嘗ての旅の目的は「まだ見ぬ未知の景色を見る為」だった。今、目の前にある光景は現実でもゲームでも見た事のない完全な未知。

しかも現実である以上、所構わず戦闘をするわけにもいないので目的が一時的にそちらにシフトチェンジしていた。

原因を問い詰める事も必要だが見る限り電波ジャックして放送しており、しかも場所手がかりになるようなものがあっても判断できない現状、まずは街を把握する必要があるだろうと散策に繰り出した。

 

 

 

街を歩けば必ず未知なる物が目に入ると言うのも珍しい。ゲームの時でも未見のアイテムや敵には心躍ったものだ。

それと似たようなもので異界産の食べ物なども見るだけで楽しい。美味しそうかどうかは別にしてだが。

 

『まだ見つけられないのかい?しょうがない、もっと具体的なヒントをあげよう』

 

幾度となく聞こえた元凶の声。こちらに来て大体30分、誰も見つけられない事にイラついたのだろうかより詳しいヒントを流すつもりらしい。

 

『彼は今、HLを観光中だ。しかも、幻術で姿を隠しているから普通の人だと目に見えない状態だね』

 

(ピンポイントのヒントだが、意味あるのか?)

 

今使っている“インビジブル・ブライント”は、モンスターにもよるが大体のモンスターや魔人から姿を隠せる代物だ。

しかも“魔力遮断”というスキルも合わさって匂い感知か反響定位による感知か天啓などのスキルが無ければ居場所を把握するのは困難だ。

次いでに言えば法騎士一味が来ていた黒のローブも着ているので更にわかり辛くなっている。

 

『うわっ、改めて見てみるとメンドクサイな。僕でもじっくり見ないと分からないとか、流石ゲーム常識の範囲外の魔法だ。

まぁ、蘇生魔法とかある時点でゲームの魔法って規格外だけどね。姿は、今は黒いローブをまとっている姿だ』

 

場所を言われないだけマシかもしれない情報だが、今のところは問題はない。いざとなれば逃げる方法や撃退する方法なんていくらでもある。

 

「っ!」

 

不意に視線を感じた。

 

(クレヤボヤンス!)

 

千里眼の魔法“クレヤボヤンス”を発動させ、視線を感じた方角を見る。

 

(男の子…それに赤髪の大男に顔に傷がある細身の男)

 

特に男の子は、不思議な目をしていた。魔法陣が浮かび上がる青く光る瞳、その瞳で此方をまっすぐに見ている。

 

(アレは携帯か?つまり)

 

気配を深く探れば、此方に向かってくる複数の気配が感じ取れた。

 

(成程、インビジブル・ブライントを見破る何かがあの目にはある訳か)

 

ニッ、と笑い

 

(ショート・ジャンプ!)

 

建物の上に転移して

 

(フライ!)

 

保険として飛行魔法をかけて建物上を駆ける。

 

(捕まえられるもんなら力づくて捕まえて見な!)

 

 

 

「うわっ!」

「どうかしたのかいレオ君!」

 

ライブラの本部の屋上に立ち神々の義眼で堕落王が召喚した存在を探していたレオが声を上げた。

 

「す、すみません。突然建物の上に転移?して逃げ出しちゃったみたいで」

「転移だって!」

「そのまま建物の上を走り出しちゃったんです」

「厄介な事になったな」

 

今も目で追っているが軽やかにビルとビルの間を飛び越え縦横無尽に動き回るターゲットを補足するのは一苦労だ。しかも捕獲要員であるザップ達には見えず、レオナルドが視覚共有しなければとらえる事すらできない。

 

「視覚シャップルは出来そうかい?」

「ちょっと無理っぽいですね、ゲームって言ったから視覚シャップルが状態異常とかに分類されて無力化されているかもしれないです」

「ゲームとは、そのような事もあるのか」

「ああ、クラウスは知らないか。さっきも堕落王が言ったようにゲームなら蘇生呪文なんて当たり前にあるし、現実の魔術師が行使出来ない魔術を一人の存在が連発するなんて当たり前だからね。

だから早く保護したいんだけど」

「ゲームって所謂人の夢の塊ですからね、現実にない事だから魔法もぶっ飛んでますよね」

 

レオナルドの言葉に頷く。

 

「だから早急に保護しないとどんな事になるのか、堕落王がどんなゲームをしているかわからないが最強と呼ばれる存在をよんだと言っていたからね。もしも暴れ出したらどんな被害が出るか」

「ゲームで最強って、ゲームの種類によってはヤバいですからね」

 

まだガンアクション物だったり格闘物だったなら対処はしやすいだろう。だが先ほどの言葉からして剣と魔法の典型的なファンタジーだろうとは予測が付く。

どれだけ長く続いているのか分からないが大体のオンラインゲームの場合、飽きられない為に次々と強敵を生み出すのでそれに応じてPCの実力も跳ね上がる。

 

「あ~、凄いっすね。身体能力はライブラの人たちレベルみたいです」

 

レオナルドの視覚共有で相手の姿を見る事が出来るザップ達の追跡をいとも簡単に振り切り、HLの建物の上を舞台に追いかけっこをしている姿を見てそう零す。

神々の義眼が無ければその速度で影すら見ないだろう速度でライブラの追跡班を翻弄している。

 

「直接姿が見えればまだ、やり様はあるんだが」

 

『ふむ、彼を捕まえられなくて困っているようだね!』

 

スティーブンが指示を出すのに使っていた携帯から堕落王の声が響く。

 

『彼を捕まえたければ、彼の気を引く事をするといい。例えば

 

 

 

 

 

 

魔獣を呼び出し暴れさせるとかね!』

 

その言葉と同時に丁度、相手とザップ達の近くに魔法陣が現れその中から5つ首の蛇の様な魔獣が現れた。

 

 

 

目の前に現れた存在に自然と笑みが浮かぶ。

先程から自分を追跡してくる者達も強く戦いがいがありそうではあったが人の姿をしている以上勝手に戦う訳にもいかず、フラストレーションを溜めていた時に現れた丁度いい獲物に獰猛な笑みが浮かぶ。

 

(スタイル・チェンジ!)

 

装備が変わる。普通の服とローブとコートが消え、そこにいたのは自らが葬ったドラゴンの革で身を固めた一人の戦士。

取り出したのは一つの鉄球。

 

(レールガン!)

 

目の前の化け物に接近し、下から上へ向かってオリハルコン球をレールガンで放つ。その攻撃は化け物の腹に穴をあけ一瞬で絶命させた。

 

「耐久値低いな」

 

呪文でオリハルコン球を回収すると一撃で絶命した化け物の死体を見る。

 

「いや普通の生物は体に穴開けられたら死ぬか」

 

首を折っても、腹に穴をあけてもHPが完全に減らない限り死なないのはゲームだからだと考えれば別段不思議な事でもない。

まぁ、首を捩じ切ったり縦に裂けば大抵死んだが。

 

「とっ!」

 

死骸を見て色々と分析していると、僅かな殺気を感じその場から離れる。

 

「とうとう姿を現しやがったな!」

 

 

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