宇宙からの襲撃事件は海龍達の活躍によって一件落着したのだが、これからが問題だったようで、学園は閑古鳥が鳴いているのかという感じになってしまったのであった。
「皆さん‼ ご入学、おめでとうございます‼」
「これにて、入学式は終わり! 各自、更衣室で着替えた後、シミュレーションルームに集合!」
「おっしゃ‼ 行こうぜ‼」
「あづみ、どうしたの?」
「(海龍達、自覚ないの‼)」
大人数が収容できる場所にたった海龍達を含めても35人しか入学していないのだ。
負傷者を抜いても少なすぎるのだが、海龍達は師匠たちがくれたアドバイスを思い出して前向きに切り替えて綾瀬からオリエンテーションの事について説明され更衣室へ向かうのだが、あづみは海龍達のプロポーションを想像して尚且つ自分の体型を見直して落ち込みながらトボトボと歩いて更衣室へ向かったのであった。
確かに、海龍達は同年代から見ると背は五人共160㎝超えで着痩せしているが出てるとこは自己主張が激しく引っ込んでるとこは問題ないと言った感じなのだが、海龍を初め全く自覚がなかった。
「まさか、自前の訓練の服とは思ってなかったよ」
「いくらなんでも、あづみ達のブルマはないだろ、ゼッテイ、学園長の趣味じゃねえかよ‼」
無事に更衣室に辿り着いたまでは良かったのだがなぜか海龍達の分のバトルスーツが無く、あづみ達に至っては今どき珍しいブルマだったのだ。
海龍達は仕方なく、後で送って置いた荷物から師匠との訓練で着ていた如何にも傭兵が着ていそうな服装で集合場所にやってきたのであった。
「パーティーメンバーがわたし達全員が固定なんだ」
「あれじゃね、めんどくさいんだろ」
「龍丸ちゃんって思ったことをすぐに言っちゃう性格なのね」
「まさか、みんな同じ所に所属してたなんて思ってなかった」
「うん」
集合場所に到着し、パーティーメンバーを編成することになったが、あづみ達と海龍達は固定らしく、戦力差が酷い有様になってしまったあづみ達に対し、海龍達に至っては元が戦うために生まれた存在である「KAN-SEN」であるため戦力差は問題なかったのだが、海龍達がお互い顔を知らないまま同じ場所に所属していたことに驚いていたのであった。
何せ海龍達が着用している訓練服は特務次元武偵「流星の絆」で配布される物だった。
「ボク達の順番はまだか」
「予定が急に変更になるから」
「その場合は翌日だって」
オリエンテーションと言いつつやるのはなんと実戦訓練を兼ねた生徒会メンバーとの模擬戦で海龍達の出番は最後となったので待つことになったのであった。