偽史:混沌たる世界   作:戦闘員リバース

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プロローグ

 仮面を付け、ザクロの果実をおもわせる和の鎧を身に纏った赤き戦士は地をかける。

 彼の名は仮面ライダーブレイズこと、大岩俊。

 この世界の地球に住んでいるアマードライダータイプのライダーである。

「ディバイン・バスター!」

 そんな彼にめがけてピンク色の光線が上空から放たたれる。

 ブレイズはそれを間一髪のところで回避する。そして、上空を忌々しそうに見つめる。

 そこには、白を基調にした洋服におよそ二十代手前くらいの女性がそれを飛んでいた。

 彼女の名は高町なのは。本来なら時空管理局のエースオブエースとして、次元社会の法と秩序を守っているはずの人間である。

「だぁ、飛んでる上に人間相手ってのはどうもやりにくくてしょうがない!」

 彼はなのはが飛ばしてくる光弾を無双セイバーと刀身を成長過程の果実をモチーフにした小太刀、ザクロ火焔はじきながら悪態をつく。

 彼も含めたライダーには、空を飛べる能力ものは少なく、相手が生身の人間であることから、本気では戦えない。

 要するに本能的にどうしても防戦を強いられる形になる。

 そんな中、なのはめがけて水色の光が放たれるが、彼女の防御魔法によって寸前で防がれる。

「クロノか」

 両者が視線を移すとそこには黒いコートのようなファンタジー世界に出てくる魔道服を着た青年が立っていた。

 彼はクロノ・ハロウオン。本来なら、彼女味方として登場し、兄貴分のような立ち位置として、部隊設立のバックアップを行っているはずである。

 だが、両者にはそんな仲良しな雰囲気は一切感じられず、互いに憎悪抱いているような印象がある。

「このテロリストは僕が相手をする! 君は彼のもとに行け!」

「あぁ、そうさせてもらう」

《ロックオン!》

 クロノがなのはに向かって光弾を放ちながら、指示を出すとブレイズは桜の花をレンさせるパーツを付けたサクラハリケーンを起動させ一気に加速する。

「テロリスト!? 彼の素晴らしさをわかないくせに、偉そうに!」

「黙れ! あの男一人のわがままでどれだけの人と世界が被害を受けていると思っている!」

 彼女の言う“彼”という存在の本来なら、あったはずの良好的関係はずれ、そして、敵対的な関係になってしまっている。

 そう、彼女を含めて、フェイト・テサロッサ、八神はやてとその騎士達は地球出身の次元社会に戦争をふっかけたテロリストとして……

 それを示すように別地点では……

《オールドラゴン!》

《フィージョン! ジャック!》

「飛べるようになったからって、私を必要としてくれた彼のもとには、行かせない!」

『ソニックフォーム!』

 飛行できるフォームへチェンジしたブレイドとウィザードに対して、高速移動に特化したフォームにチェンジし、彼らをかく乱し移動を妨害する。

 他の地点でも昭和、平成のいろいろなライダーと本来なら管理局に所属し起動六課を節理しているはず面々との激戦が繰り広げられていた。

 

 そんな中、ブレイズとなのはが、戦っていた地点から数十km離れ点で、四人のライダーと彼女たち言う“彼”……この戦争の元凶ともいえる

 一人はこの戦いを止めるために各世界からライダーを集めた仮面ライダーディケイドに変身する青年、皇ヒカリ。

 その親友であり、相棒でもある来(らい)道(どう)勇(ゆう)介(すけ)が変身する仮面ライダークウガ。

 ブレイズと同じくこの世界の地球出身のライチをモチーフにした黒木一哉が変身するライダー、殴竜。

 そして、世界は違うが同じシステムを普段はオレンジをモチーフにした鎧に身を包んでいるが、今回は1号の顔をモデルにした鎧を身に纏った葛葉亮太が変身する鎧武である。

 それに対するが“彼”こと折村公人が変身する平成十五ライダーロックシードだけを装備した自称仮面ライダーアルガディが戦っていた。

《アギトアームズ! 目覚めろ! その魂!》

「あぁ、また他のライダー変わりやっがら」

 コロコロと他のライダーのアームズを装備する公人にたして殴竜は、いら立ちを見せ悪態をつく。

「うん、まぁ、そうだな」

《カメンライド! 龍騎》

 ディケイドは少々耳が痛いと感じながら、龍騎へと変身する。

《アタックライド! ストライクベント!》

 そのまま、ドラグクローを装備し、ドラグクローファイヤーを発射する。

 それを公人は右に飛んで避けるが……

「だぁぁぁ!」

「セイハー!」

《1号! オーレ!》

 避けた先で、ライジングマイティとライダーキックによるダブルライダーキックを食らう。

《ライチ! オーレ!》

 続けて、殴竜がドライバーのカッティングブレードを2回倒し、殴りかかる。

「なんの!」

《ブレイドアームズ! ソードオブスペード! ブレイドスカッシュ!》

 公人はそれをブレイドアームズに変更し、トリロバイトメタルを発動させて防御する。

 防御されると同時に、殴竜は後ろに跳び距離を取る。

「今度はこっちの……」

「させるか!」

《グレープフルーツエナジー! スカッシュ!》

 反撃に移ろうとするが、グレープフルーツジンバーアームズに武装を換装したブレイズのソニックアローの攻撃を受けて一瞬であるが、硬直する。

 そのまま、サクラハリケーンをディケイドと公人の間に止める。

「さっき、そこで管理局の連中とすれ違ったが、テロリストはこいつ以外は全員、捕縛だそうだ」

「ほう、人数的に持久戦に持っていけば、可能だと踏んでいたが、思っていたより早くできたな」

 ブレイズからの報告を受けてディケイドは納得した態度をとるが、公人は完全に固まってしまう。

「ありえない。彼女たちが、モブキャラに負けるなんて! ありえないし、あっちゃいけない!!」

 公人は、動揺し、取り乱しながら、今の報告を完全に否定する。

 この男は今まで、彼女たちとともに管理局に無双を決めてきていた。

 そのたびに地球と管理局の双方に大きなダメージを当てえていることさえも気づかず、目の前のこと以外は、歯牙にもかけずに……

「あるんだよ。それがな!」

「それに周りをよく見てみろ! これが今の地球だ!」

 殴竜とブレイズが叫びながら、周囲を指さす。

 そこには建造物に、車に、銅像にあたり一面に植物の蔦で覆い尽くされた地球のすぐ田があった。

「これは……」

「だから、管理局じゃなくて、ヘルヘイムの森をどうにかするべきだと、俺達は言ったんだ!」

「そもそも、連中を倒した後、お前は世界をどうするつもりだったんだ!」

「それは、えっと、独裁が終わって平和になるだろ?」

 二人の攻め立てる言葉に対して、やや転生者は困惑しながら、答える。

「違う! こいつらが言っているのは、倒した後、どう平和にするか? お前は、倒した後の政治的なプランを持っているのかってことだよ」

「……ッ」

 ディケイドの言葉に対して、公人は押し黙ってしまう。

 管理局を倒せば、世界は平和になると信じて疑わなかった政治的なことはなにも考えていなかった。

 この男に政治的な手腕があるわけでもなければ、バックアップがあったわけではない。

「だいたい、不正を行ったって言うけど、地球でも同じことがするのかい」

「それは……」

「しないよな。やったら、公的機関がなくなって、犯罪者野放しになっちまうからな」

 言いよどむ公人対して、クウガと鎧武がさらなる追撃を行う。

 地球で同じことを行えば、犯罪者が野放しになってしまう。

 それは次元社会にも言える。次元社会における警察機構にあたるのが、管理局だ。

 ゆえに、次元社会の住人達は彼らに手を貸さないのは、なくなったら困るからだ。

 また、地球の方で支援を行わなかったのは、下手をすれば、明日は我が身になりかえねないからだ。

「お前は正義感で行なったのかもしれないが、正義も行き過ぎれば、世界にとって悪と変わらない毒しかならない。人は綺麗なだけな世界では、生きていけない。清濁合わせ込んでこその世界だ! なにより、俺達はライダーはそんな世界で、正義のためじゃなくて、人類の自由と平和のために戦うんだ!」

「なんだ! なんだよ! お前たちは!?」

 ヒカリの言葉に対して、公人は激高しながら尋ねる。

「通りすがりの仮面ライダーだ! 覚えておけ!」

 ヒカリはその問いに対して何のためらいもなく堂々と答える。

 その態度に対して、再び一瞬硬直する。

「まぁ、そんなわけだ。ここは俺達の世界だ! 失せろよ! 転生者!」

《グレープフルーツエナジー! スパーキング!》

「許せとは言わない。恨みたければ、存分に恨め。だけど、お前はやり過ぎんだよ!」

《ファイナルアタックライド! ディ・ディ・ディ・ディケイド!》

 ブレイズは激昂に満ち声で、ディケイドは冷たく言い放ちながら、ライダーダブルキックを放つ。

 公人は「ひぎゃあ!」と短い悲鳴を上げて、爆散する。

 それと同時に、平成十五ライダーロックシードが飛んできて、ブレイズの手に渡る。

 

「勝ったみたいだな」

 クロノが遠くから飛んできておりる。

「そんなことより、約束は覚えているよな」

「あぁ、わかっている。我々、次元社会は二度と地球に関わらない」

 ブレイズが尋ねるとクロノが答えると同時に管理局の戦艦や局員たちが、去っていく。

 彼らも戦後処理や、なのは達の裁判などとやらなくてはならないことがたくさんある。

 正直、管理外世界である地球に対して、人がさけないというのが、現状である。

 それゆえに、この申し出は、自分たち以上に世界が荒廃しているライダーたちからよるものではあったが、乗るしかなかった。

 だが、それは彼らは彼らで復興において他にアテがあるということの意思表示でもある。

 

 

 

 そして、物語は数年後、別の世界へと舞台を移す。

 

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