ソードアート・オンライン〜二人の黒の剣士〜   作:ジャズ

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はい、記念すべき第三十話ですがタイトル通り男子会です。
ちょっとR-17.9要素あるかもです。


三十話 《幕間》「男子会じゃあああぁぁーーーー!!」byジェネシス

第七十六層ボス戦が覚醒したアスナの奮戦によって終結し、その日は皆でお祝い会が開かれた。

皆で豪華な料理を食べて大いに楽しんだ後、その会はお開きとなった。

だがこの祝賀会ムードに流されるのが若さ故と言うもの。年が近いティアやアスナ達は皆一つの部屋に纏まって女子会というものをする事になった。その部屋というのは、何故かジェネシスの部屋。と言ってもこの部屋はジェネシスとティアが共有しているので実質はジェネシス・ティアの部屋である。

他にも部屋はたくさんあるだろうによりによって何故自分の部屋を使うのか疑問だったジェネシスだったが、それを問う前に少女達は颯爽と部屋の方に行ってしまったので、仕方なく彼は一人宿の食堂でディナー後のデザートとコーヒーを謳歌していた。

すると……

 

「よう、珍しくぼっちなんだな」

 

普段の装備である黒のロングコートでは無く、黒生地のTシャツとスエットズボンというラフな格好のキリトがやって来た。

 

「ぼっちなのはテメェも一緒だろが」

 

「まあ確かに。けどお前も空いてるならちょうど良い。サツキも含めた俺たち3人で集まらないか?」

 

ジェネシスはキリトがやろうとしている事を即座に察した。

 

「男子会をやろう、ってか?」

 

キリトは頷く。

 

「ああ。七十六層に上がってからゆっくりする暇も無かったしな。サツキとも折角再開できたのに全然話せてないからさ」

 

それを聞いてジェネシスは残りわずかとなったコーヒーを一気に飲み干し、

 

「いいぜ。野郎だけでしか話せねえこともあるしな。こんな機会滅多になさそうだしよ。

何かつまみでも買ってくるわ」

 

「ああ、すまない。頼む」

 

そう言ってジェネシスは宿から出ると、夜風に煽られながら夜の街に繰り出した。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

〜数十分後〜

 

「ここか……」

 

いつもジェネシス(とティア)が寝泊りしている部屋の二つ隣の扉。ここがキリトの部屋で、今晩男子会が開かれる場所だ。

ジェネシスはゆっくりドアをノックすると、中から「いいぞー」とキリトの声が響く。

 

ジェネシスがドアを開くと、部屋の中心に据えられたテーブルを囲うように置かれているソファーにキリトと先に来ていたらしいサツキが寛いでいた。

 

「あ、こんばんはジェネシスさん」

 

サツキがジェネシスの方にペコリと軽く会釈して言った。

 

「よう、先に来てたんだな」

 

ジェネシスは中に入り、キリトと向かい合う場所にあるソファーに腰掛ける。

 

「何か買って来たのか?」

 

キリトがジェネシスに尋ねると、ジェネシスはメニュー欄から2リットル分のペットボトルのような入れ物を取り出す。

中には真っ黒で小さい泡が幾つも立っている。

ジェネシスがその蓋を回すと、よく現実で聞く『プシュッ!』という音が部屋に響いた。

そして新たにオブジェクト化した三つのコップにその液体を注ぐと、『シュワ〜ッ』と言う音と共に茶色の泡が湧き上がる。

 

「なあジェネシス、これって……」

 

「コーラ?」

 

「のようなナニか」

 

そしてボトルのキャップをしっかり閉め、3人はコップを手に取る。

 

「そんじゃ行きますか」

 

「ああ」

 

そしてコップを高く掲げ……

 

「「「かんぱーーい」」」

 

3人同時にコップを打ち付けあい、早速飲み物を口にする。

口内に炭酸の泡が弾け飛ぶ感覚が走り、喉元を刺激する。

 

「っぷはー!」

 

「うめえ……!」

 

「完全にコーラだな」

 

飲み物の感想を各々口にする。

 

「まさかコーラをSAOの中で飲めるとは……」

 

「レイが言ってたんだが、こないだのシステムエラーのせいで本来なかった飲み物とかが解放されちまったらしいぜ」

 

「へぇ……他にどんなものが解放されたんですか?」

 

「酒らしい」

 

そしてジェネシスが買ってきたポテチやチョコレートと言った菓子を片手にコーラを飲んでいく。

 

「しっかし、こうして改めて見ると男って少ねえよな俺たちのメンツって」

 

不意にコーラを飲み干したジェネシスがそう溢す。

 

「それは俺も思ったよ。ただでさえ女性プレイヤーの少ないSAOで、よくもまあこんなに集まったもんだ」

 

「しかもみんな揃って綺麗な人とか可愛い子が多いですよね」

 

キリトとサツキも頷きながら返す。

 

「そういやおめぇにはいねえの?好きな人とか」

 

「あはは……残念ながら」

 

ジェネシスの問いにサツキは苦笑しながら返す。

 

「本当か?サツキみたいなやつにこそ集まりそうだけどな」

 

「まあ多分……ハヅキと一緒にいるからですかねえ……」

 

「そっか、ハヅキとは実の兄妹なんだよな?」

 

「はい。ハヅキに誘われる形でこの世界に来たんですよ」

 

キリトが妹持ちのサツキに何か通ずるものを感じたのか積極的に話しかける。

 

「サツキとハヅキっていい兄妹だよな〜」

 

「キリトさんも妹さんがいるんですよね?」

 

「ああ。リーファだよ。まさかSAOに来るとは思わなかったが……」

 

「お二人もいい仲じゃないですか。僕にはそう見えますよ?」

 

「まあ別に険悪だったわけじゃないんだけど……色々あって俺の方から距離をとっちゃってさ……」

 

「あぁ、そうなんですか……なら、これを機にリーファさんとの距離を縮めては如何ですか?」

 

「もちろんそのつもりさ。これまで兄貴らしいことを何もしてやれなかったからな……せめてこの世界では何かしらしてやるつもりさ」

 

キリトは確固たる意志を持ってそう告げた。

するとここまで(一人っ子のため妹の話題に乗れなかった)ジェネシスが口を開く。

 

「……お前らの妹ってさ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どっちもお◯ぱいデカくね?

 

「「ブフォッ?!!」」

 

その瞬間キリトとサツキは同時にコーラを噴水のように吹き出した。

 

「な……い、いきなり何を言い出すんだお前?!」

 

「そ、そうですよ!!何でいきなり下ネタ発言ですか?!」

 

キリトとサツキはやや早口で捲し立てる。

 

「はあ?下ネタ?何バカなこと言ってんだ、おっ◯いは上にあるんだから下ネタじゃねえだろうが」

 

「「そう言う問題か(ですか)!!」」

 

あっけらかんと答えるジェネシスに二人は尚もつかみかかる勢いで叫ぶ。

 

「おい落ち着けって、どーせ男子会なんだから色々ぶっちゃけようぜ。

……んでそれよりお前ら何も感じねえの?可笑しいだろあの年であの大きさ。何カップあるんだよ」

 

キリトとサツキはやや頬を赤らめながら咳払いして元の位置に座り込むと、

 

「……ま、まあ確かに、俺もあんなに大きくなってるとは思わなかったよ。七十六層の森で再開したとき、真っ先にそれ指摘したらいきなりぶん殴られたし」

 

「ぼ、僕はずっと一緒だったからあまり気にしなかったけど………あ、でも言われてみれば確かに……その……お、大きいですよね」

 

「だろ?そのせいでシリカがいっつもお前らの妹を恨めしそうに見てやがるぜ」

 

それについてキリトとサツキにはどうすることも出来ないので一旦押し黙る。

するとキリトが

 

「そ、それを言い出したら、その……ティアだって凄そうじゃないか」

 

「え」

 

「あ…た、確かに!普段は気にして無かったけど、今思うと谷間の大きさが…!」

 

そしてジェネシスを含めた3人は改めて普段のティアの格好を思い返してみる。

胸元が開かれたV字ネック。そこに見える、大きなY字型の────

 

「ハイストップ!」

 

そこでジェネシスが両手をパンと打ち、二人のイマジネーションを中断させる。

 

「改めて思い返すと、ティアさんってすごくスタイルがいいですよね……」

 

「だろ?」

 

サツキの呟きに対し何故か得意げな顔のジェネシス。

 

「と言うか、お前はその全貌を全て知ってるんじゃないのか?」

 

「ブフォッ?!」

 

するとキリトの発言に今度はジェネシスがコーラの噴水を上げた。

 

「おまっ……それ聞くのか?!」

 

「さっきのお返しだ!男子会なんだろ?!」

 

「そうです!ここまで来たら、全部ぶっちゃけてください!!」

 

キリトとサツキは同時に詰め寄った。

ジェネシスは数秒間黙り込んでいたが、やがて迷いを晴らしたのか一つ咳払いを入れた後、

 

「……女神かと思った」

 

「……」

 

「……」

 

想像の斜め上をいくジェネシスの答えに絶句する二人。

しかし二人はここで冷静になって、自身のインスピレーションをフルに活用して想像する。

普段のティア。無駄な贅肉など全くなく、締まるところは締まり出るところは程よくふくよかな女性らしい丸びを帯びた、女性としてはまさに理想的な体型。そんな人物が一度脱げばどんなものが表れるのか……

 

「女神だ」

 

「正に美の女神ですね」

 

キリトとサツキは納得したように頷きながら言った。

 

「てかそれならキリトだって知ってんだろ?アスナの何からナニまでよ」

 

「なっ…そ、そこでアスナに来るのか?!」

 

「あ、あの……アスナさんはどんな感じだったんですか?」

 

突如アスナに振られて戸惑うキリトに対し、何故か興味津々のサツキが説明を促す。

キリトはしばし押し黙った後、ゆっくりと口を開く。

 

「ティアが女神なら……アスナは天使だな」

 

「あー」

 

「て、天使……」

 

キリトが答えた後しばし沈黙が走る。

 

「……話題を変えるか」

 

「そうだな」

 

「そうしましょう」

 

ジェネシスがそう切り出し、二人も同意する。

 

「じゃあ僕から質問したいんですけど……

お二人のティアさんとアスナさんの好きな点って何ですか?」

 

サツキの質問に対し、二人は「う〜ん…」と唸る。

 

「まあとりあえず言えるのは……優しい、ってことかな」

 

「それは同じだな」

 

キリトの答えにジェネシスは同意する。

 

「見た目も綺麗だし、さっきも言ったがスタイルもいい」

 

「ストイックだけどそれだけじゃないんだよな」

 

「凄く俺のことを支えてくれるよな」

 

「あとはやっぱ……」

 

「「料理上手」」

 

交互に、一つずつ自身の愛する人の好きな点を上げていき、最後は同時に同じことを口にした。

 

「正直俺には勿体無いくらいの人だよ」

 

「おいキリト、そりゃアスナに失礼ってもんだぜ。

まあしかし……色々レベルが高いのは事実だな」

 

「女子メンバーの中でもあのお二人はかなり女性としての魅力が高いですよね……まあ、ハヅキほどじゃありませんけれど」

 

「オイオイサツキ、おめぇはシスコン兄貴か?」

 

「そう言うアレじゃありませんよ。でも、ハヅキは最高の妹です」

 

「ハヅキちゃんはいい子なのは分かるよ。まあ、アスナやリーファ程じゃ無いけどな」

 

「はぁ……てめぇら何張り合ってんだよ。んなことするだけ無駄だぜ、ティアが一番いいに決まってんだからな」

 

「ジェネシスものが張り合ってるじゃ無いか」

 

「ばっか張り合ってなんかねーよ。ただティアこそ一番だと言う事実を言ってるまでだ」

 

「こんにゃろう……」

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

男子達が部屋で己が愛する女が一番だと言い合っている最中、ドアに耳をピッタリとくっつけて中の様子を伺っている人影が三つあった。

 

ティアとアスナ、そしてハヅキだ。

3人とも顔はリンゴ…否、熟れたトマトのように真っ赤に染まっており、俯き加減でピクピクと体を震わせている。

 

「あ……あう……」

 

「も、もう……キリトくんたら……」

 

「よくもまああんな恥ずかしいことを……」

 

聞こえないように注意しつつ、3人はそれぞれ心境を呟く。

しかし堪らなくなったのかそれ以上聞くのをやめやや早足で部屋に戻っていった。

 

男子会はその後深夜まで行われた。

 




お読みいただきありがとうございます。

と言うわけで今回はとある読者の方のリクエストを受けて男子会でした。
男同士でしか言えないような内容を話せる友達って凄く大切ですよね。原作キリト君にはこう言う友達も必要なんじゃ無いかなーと思いました。

男子会なのにエギルやクライン達はどうしたって?
エ?ナンノコトカナー?

そして次回はいよいよ咲野皐月様とのコラボ会です。
どうぞお楽しみに。
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