今回はイベントパートでございます。
その日、最前線での攻略を終えて宿に戻った攻略組のメンバー。
彼らが戻ると、食堂にはシリカとリズベット、シノンとリーファ、レイとユイの6人がカードゲームを楽しんでいた。
「はーい、いっちょ上がり!」
「あっ!あーん!またリズさんに負けましたぁ〜!」
「シリカ、全然色が出なかったものね……」
リズベットが一枚のカードをテーブルに置いて勝ち誇ったようにガッツポーズをとり、シリカはそれを見て悔しげな顔を、シノンがシリカに対し憐むような表情を浮かべた。
「よう、何やってんだ?」
ジェネシスが気になって彼女達のテーブルを覗き込む。
「あ、おかえりなさいジェネシスさん。今ですね……」
「『ウノ』と言うカードゲームをやっていました!」
ジェネシスの問いにレイが楽しそうに答える。
「ウノ?へえ、SAOの中にあったんだな」
「懐かしい〜!リアルじゃ学校の休み時間とかによくやったよね!」
キリトとアスナがウノと言うワードに反応する。
「そうそう、ドロー地獄に叩き落としたりね」
イシュタルが便乗してうんうんと頷く。
「そう!ていうか聞いてください!この人たちさっき本当酷かったんですよ!!」
するとシリカがリズベット達を指差して涙ながらに訴え始める。何があったのか問いただすと、どうやらシリカは一度自分以外の全員からドローカードを食らわされたらしいのだ。
「そりゃ災難だったな」
「本当ですよ!!うわぁ〜ん!あんまりですぅ!」
「まあ、それもまたウノの醍醐味ではあるけれどな……」
ジェネシスとティアはシリカに対し心底同情した。
「パパ達も一緒にどうですか?」
「ん?あー………うし、やるか」
レイが誘うと、ジェネシスはそれに乗りレイの隣に座る。
「あ、じゃあ私もやる」
「なら私もやるのだわ」
すると彼の左隣にティアが、レイの隣にイシュタルが座る。
「あ、なら俺も参加するよ」
「じゃあ私も!」
キリトとアスナがユイを挟むように座る。
「じゃあアタシも〜!!」
「では、私も参加させていただきますね」
そしてストレアがキリトの隣に、サクラがティアとシノンの間に座る。
「僕らも参加しようか」
「うん、一緒にやろう!」
サツキがジェネシスの向かい側に、その隣にハヅキが座る。
「わ、私もやる!」
「じゃあ私も参加しまーす」
サチがサツキの隣に、オルトリアがイシュタルの隣に座る。
「ふむ……折角じゃ、わっちも行こうかのう」
「勿論私も行くよ!!」
そしてツクヨがストレアの隣に、それに並んでフィリアが座る。
残る席はあと一つ。ただ一人ジャンヌが立ち尽くしていた。
「ジャンヌはどうする?」
アスナが彼女に対して問いかけると、
『あ、あの……私も是非やりたいのですが、その…………
ルールを教えていただけないでしょうか?』
申し訳なさそうにジャンヌは答えた。
「ああ、そうか。ジャンヌは知らないよな、すまん。
ルールは説明するからとりあえず座ってくれ」
ジェネシスがそう促し、ジャンヌは頷いて空いた席に座る。
「……よし、んじゃあルールの確認と行くか」
〜《ウノのルール》〜
ウノは全四種の色が付いたカードが108枚あり、赤・青・黄・緑の計4種の色がついたカードと色指定の無い特殊カードがある。
色の付いたカードは計100枚。0〜9の数字が書かれたカードと、それ以外の記号が書かれたカードがある。0が書かれたカードが各色1枚、その他の数字は2枚ずつでは計76枚あり、記号カードは3種類あり各色2枚ずつの計24枚で構成されている。
色指定のない特殊カードは2種類あり、4枚ずつある。
今回は人数が多いため、これを2セット使用して計216枚のカードを使う。
次にゲームの進行について。まずディーラーがプレイヤーに各7枚ずつ配布し、山札から一枚引いてそれを場札とする。
場札に出た色若しくは同じ数字のカードを場に捨てることができる。同じ数字を持っている場合は重ねて捨ててもOK。
同じ数字若しくは色がない場合、山札から一枚を引き、条件を満たすカードが出たならその場で出すことができる。出なければそのターンは終了。
ゲームが進行し、最後の1枚になったプレイヤーは『ウノ』と宣言しなければならない。この宣言を行わなかった場合、ペナルティとして山札から2枚を引く。
最後に記号カード及び特殊カードついて。
種類は計3種。ドローツー・リバース・スキップ。ドローツーは次の番のプレイヤーに2枚のカードを引かせるカード。
ドローツーの効果を受けたプレイヤーは無条件で山札から2枚を引き、そのターンは終了となる。これは後述のワイルドドローフォーも同じ。
従って、ドローツー及びドローフォーカードの重ねがけは出来ない。
次にリバース。これはこのカードを出したプレイヤーから順番を逆にするカード。ただし最後の二人の時にこのカードを出した場合、スキップと同様の効果となる。
スキップは次の番のプレイヤーを飛ばして休みにさせるカード。
続いて特殊カード。
ワイルドカードは場札の色・数字やタイミングに関係なく、いつでも出せるカード。出したプレイヤーは次から出す色を指定できる。
最後にワイルドドローフォー。場札に関係なく、自分の手札に場札と同じ色・数字のカードが無い場合に出すことが出来る。次の色を指定できるのに加え、次のプレイヤーにカードを4枚引かせることが出来る。
ただしこれにはチャレンジというシステムがある。ドローフォーを受けたプレイヤーが、そのカードを出したプレイヤーの手札に場札と同じ色や数字のカードが本当に無いのかチェック出来る制度。成功すればドローフォーを出したプレイヤーに4枚を引かせ、ドローフォーも戻す。しかし失敗した場合、ペナルティとして4枚に加え2枚の計6枚を引かなければならなくなる。チャレンジするタイミングは任意である。
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「……さて、ここまでで質問のある奴はいるか?」
ここまでルール説明を終えたジェネシスが周りを見渡して問いかける。
「ドローツーって重ねがけNGだったんですね……」
先ほどドローカードの地獄を見たシリカは安堵の表情を浮かべた。
「ああ、だから安心してプレイ出来るぜシリカ。
ジャンヌ、行けそうか?」
『はい。あとはやりながら覚えます!』
ジャンヌの答えを聞いたジェネシスは首を縦に振ると、山札を取って皆に7枚ずつ配っていく。
ジェネシスがディーラーなので、順番はジェネシス→ティア→レイ→サクラ→シノン→ストレア→キリト→ユイ→アスナ→サチ→サツキ→ハヅキ→リーファ→リズベット→シリカ→ツクヨ→フィリア→ジャンヌ→オルトリア→イシュタルの順だ。
「……よし、んじゃ行くぜ」
配り終えたジェネシスが山札から1枚のカードを引き、テーブルの中央に表にして置く。
書かれているのは、赤の6。
まずジェネシスがそれに従って赤の1を出す。続けてティアが赤の4を、レイが赤の0を出し、サクラが赤の3を出した。
続けてシノンは黄色の3を出す。
「えー黄色〜?!!あーん無いよー」
ストレアは黄色のカード何無いようなので、山札から1枚引く。が、それも黄色のカードではなかったようなのでそのターンは終了した。
続けてキリトの番。彼の手札には黄色のドローツーカードがあるが、ここで問題が生ずる。
「(ぐっ……出来ない……ユイにドローツーカードを喰らわせるなんて絶対に出来ない!)」
愛する愛娘に対してそのようなペナルティを課すのは非常に憚られた。
そこでキリトは運良く手にしていたワイルドカードを場に出した。
「(ユイが持ってそうなカードの色は……)青だ!」
「わーい!流石ですパパ!!」
どうやら彼の読みが当たったようで、ユイは嬉しそうに場に青の2を出した。
続けてアスナ。
「サチちゃん……ごめんね!」
そう言って出したのは青のスキップ。
「えっ、ああ……飛ばされた……」
最初の出番を失ったサチは肩を落とした。
「あっ、僕の番ですね……よし、これで行こう」
続くサツキが出したのは青の7。その次のハヅキは青の5を出す。
「青のカードは無いな〜……あ、でもこれがあるや」
続いてリーファは青のカードが無かったので、代わりに緑の5を出す。
その次はリズベットの番だが……
「…………。」
リズベットは黙って隣のシリカを見遣る。
「?どうしたんですか、リズさん」
するとリズベットは手札から1枚のカードを選び取り、
「シリカ……ごめんっ!!」
出したカードは……
ワイルドドローフォー。
「あぁぁぁーー!!そんな、いきなりひどいですよぉ!!」
「うわ、初っ端からやりやがった」
リズベットの仕打ちにシリカは泣き叫んだ。
そしてシリカは泣く泣く山札から4枚のカードを抜く。
「チャレンジは使わなくていいのか?」
「……今回はやめておきます」
シリカはチャレンジを使用しなかったのでゲームが再開される。
次はツクヨ。リズベットがワイルドドローフォーを使用して次の色を黄に指定したので、彼女は黄色の9をだす。続いてフィリアは黄色の4をだし、ジャンヌの番となった。
彼女の手札にある黄色のカードはドローツーのみ。
『では……これを』
ジャンヌは思い切ってそのカードを場に出した。
「………………………………」
オルトリアは何も言葉を発さずただ呆然と場に出されたドローツーカードを見つめていた。
『あ……あのっ、ごめんなさい!』
「いえ気にしないでください私まったく気にしてませんよええ最初からいきなりドローツー喰らわされてうわ最悪とかこれっぽっちも思ってませんからそんなことより和菓子ください」
オルトリアの反応を見て申し訳なく感じたジャンヌは慌てて謝罪するが、オルトリアは非常に小さな声で早口にそう返した。
「謝っちゃダメよジャンヌ、これはそう言うゲームなんだから気にしなくてもいいの」
そんなジャンヌに対してイシュタルがそう制した。
そして自身の番になり、手札をじっと見つめたのちにニヤリと口角を上げ、
「……んじゃ、これでも食らいなさい!」
そして場に出したのは、ワイルドドローフォーカード。
「チャレエエェェェェェンジ!!」
その瞬間ジェネシスは勢いよく立ち上がりチャレンジを宣告した。
「はあっ?!ちょ、なんでよ?!」
「んなもん何となくだ。つーわけで手札見せやがれ」
「い、いやよ!手札なんて見せられるわけないじゃ無い!」
イシュタルは自身の手札を必死に隠す。
「トランプじゃあるめえし手札なんざ見られたって問題はねえだろ。それに見んのは俺だけだ、大人しく見せろ」
「いーやーでーすー!断固拒否するのだわ!!」
尚も抵抗するイシュタルだったが、ここで思わぬ伏兵が現れた。
「凛ちゃん、ここは観念しようね」
ティアが立ち上がってイシュタルを確保したのだ。
オルトリアも便乗して彼女の動きを封じる。
「ナイスだ、んじゃ手札を拝見と……」
ジェネシスはイシュタルの手札を見る。彼女の持つカードは、赤の7と4、青の2、緑の3、ワイルドカードが1枚、そして黄の1があった。
よって、ジェネシスのチャレンジは成功となった。
「なあぁぁんでよおぉぉぉーー!!」
「ハッw」
イシュタルはペナルティとして6枚引かされることとなり、泣き叫ぶ彼女ををジェネシスは嘲笑った。
そしてここから2週目に入るーーーー
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その後暫くは順調にゲームは進んだ。皆それぞれカードを出していき、あっという間に手札のカードは減っていく。
しかしここで問題が起きた。
ゲームに参加しているのは総勢20名。カードの枚数も膨大となっている。するとどうなるか。
手札の枚数が少なくなる程、場札のカードと条件が揃うカードが手札に無いのだ。
皆最後の2枚や中には1枚だけというところに来て中々手札が無くならないという事態に陥っていたのだ。
今場には赤の8が出ている。
ジェネシスの手札は黄色の4。
「だああああーークソっ!!」
ジェネシスは悔しさのあまり頭を抱えて叫んだ。
仕方なく山札から1枚引くも、残念ながら出たのは青の3。
続くティアは2枚残った手札から赤の1を出す。
「ウノ」
手札が残り1枚となったのでそう宣言しターンを終えた。
次はレイの番。
「あ、私もウノです」
レイは2枚の手札から赤の7を出しターンを終了した。
続くサクラの番。
「では……皆さん、ごめんなさいね」
そう言ってサクラは手にしていた2枚のカードを一度に出す。それは赤の5と黄の5だった。
「お先でーす!!」
「うわぁぁぁぁ!!!マジか」
サクラは陽気に立ち上がりながらそう叫んだ。
続くストレアの番。
「あ、黄色?!やったー!!アタシもこれでおしまい♪」
すると彼女は手札に残っていた一枚のカードを置いた。黄色の3だった。
そしてシノンの番。
「ありがとうね、サクラ」
彼女の手札は1枚。それを場にポンと置いた。黄色の8だった。
これで一気に3人が抜けた。続いてキリトの番。
「(くそっ……)」
彼の手札は黄色のドローツーと赤の7。キリトは未だドローツーカードを出せないでいた。
そこで彼は山札から1枚引く。すると出て来たのは、黄色のリバースカード。
「(おのれ神!!俺にユイを虐めろと言うのかっ!!)」
愛娘に対して何かしらのペナルティを課すカードしか無く、彼は運命の神に対してそう叫んだ。
仕方なく彼はそのターンを終える。
次はユイの番。
「ふえぇ……黄色のカードは無いですよぉ〜」
ユイは悔しそうに言うと、山札から1枚引く。するとユイの表情はパァッと明るくなる。
「やったー!!揃いましたよ!!」
はしゃぎながらユイは手札にあった黄色の7と先ほど引いた緑の7を出し、ゲームを終了した。
「うおっ、すごいじゃないかユイ!」
「本当!!ユイちゃんおめでとう!!」
「えへへ、ありがとうございます!パパもママも頑張ってください!」
「うん!でも……私もこれで終わりなんだよね」
するとアスナは残っていた1枚のカードを出した。それは緑の1だった。
「わあ!ママも上がりなんですね!」
「うん!ユイちゃんと一緒だよ。あとはキリトくんだけだね!」
「はは…これは負けられないな」
そしてキリトは手札に視線を移す。
「(…これで心置きなくこのカードを出せるな)」
続いてサチの番。彼女の手札は残り1枚。
「緑なら……これで終わり!!」
彼女はその1枚を場に出す。そのカードは緑の6。これで彼女もゲームを終了した。
続くサツキも、残りの1枚が緑の3だったのでそれで上がり。ハヅキも残りが2枚だったが、緑の4と青の4だったのでそれで終了。
怒涛の上がりラッシュが続く中、続くリーファは青の5を出して残り1枚となり、リズベットは残り1枚だった青の8を出しゲームから降りた。
シリカは途中リズベットから4枚引かされていたが、運良く数字が何枚か被っているものがあったので追いつき、残り2枚の手札のうち青の3を出してウノとなった。
続いてツクヨの番。彼女は残り1枚だったが青のカードでは無かったため山札から1枚引く。しかしそれも揃わずターン終了。次のフィリアは黄色の3を出してゲームを終了した。
次の番はジャンヌ。初めてのウノであった彼女だが、即座に要領を掴むと順調にゲームを進めていき、残るカードは1枚となっていた。
しかしここで問題が起きた。
「あの……ジャンヌさんって“ウノ”と言ってなくないですか?」
と、オルトリアが指摘すると、皆はハッとした顔になる。
そう、彼女は最後の1枚となった場合の“ウノ”と言う宣言を忘れていたのだ。
『あっ、あうぅ〜〜』
ジャンヌは悔しそうに頭を抱える。本来ならペナルティとしてカードを2枚引かなければならないのだが…
「まあ、ジャンヌは今回が初めてなんだし免除でいいんじゃね?」
そんな彼女を見かねたジェネシスが皆にそう提案する。
「そうだな。彼女はこれが初めてのウノだからこれは免除でもいいと思う」
キリトもそれに便乗して提案する。
「じゃあ、今回は特別だからペナルティはナシでいいよ、ジャンヌ」
『あ…ありがとうございます!』
そしてジャンヌは最後の1枚が運良く黄色の5であったのでこれを出して終了した。
「次は気をつけなさいよ〜」
『はい!ありがとうございました!』
リズベットがジャンヌに揶揄うように言った。
続いてオルトリアの番。彼女の手札は残り1枚。
運良く黄色のカードであったためそれを出して終了。
「ちょ、ここに来てみんな上がり出すとか何なのよぉ〜!」
このターンで一気に半数以上がゲームから上がり、イシュタルは悔しげに叫ぶ。彼女の手札は残り2枚。しかしどちらも黄色のカードでは無かった為仕方なく彼女は山札から1枚引く。
「あーん!これも違うんですけど〜!!」
しかしどうやらそれも黄色のカードでは無かった為そのターンは終了した。
そして一周回って次はジェネシスのターン。
黄色のカードがあるためジェネシスはそのカードを出す。
「これでウノだな」
次はティア。場にあるのは黄色の4。
「…私はこれで上がりだな」
ティアは優雅な仕草で場に最後の1枚である青の4を出し、ゲームから降りた。
「わーい!青なら私もあります!!」
続くレイも最後の1枚を出してゲームを終了した。
「マジか、レイも上がりなのか」
「はい!あとはパパだけですね!」
「だな。負けねえからしっかり見てろよ」
「はーい!頑張ってくださいね!」
レイとそう交わしたあと、今度はティアが彼の耳元に顔を寄せ、
「頑張ってね、応援してるから」
とささやいた後すぐさま離れた。
「……頑張って勝てるんならそうしてるんだけどな。
ま、何にしても負けらんねえなこりゃ」
愛する彼女から応援を受け、ジェネシスは気持ちを新たにゲームに向き直る。
続いてキリトの番。彼の手持ちにある青のカードは、先ほど引いたリバースカード。
「よし、これだ」
そして彼は迷わずそのカードを出した。
「おっと、リバースカードか……地、青のカードはねえんだよな」
順番が逆転したことで再び出番が回って来たジェネシスだったが、運悪く青のカードは無いため山札から1枚引く。
すると、出て来たのはワイルドカード。
「……よし」
ジェネシスはそのカードを場に出した。
ワイルドカードは任意に色を指定できる。彼が指定した色は……
「……赤だ」
「赤ぁぁ〜?!!それも無いんですけどぉ!!」
どうやら次の番のイシュタルは赤のカードが無かったため山札から1枚引くが、それも違ったようなのでそのターンは終了する。
「やった……赤ならこれで終わりです!」
その次のシリカは手札が2枚残っていたが、どうやら同じ数字だったらしく2枚同時に出してゲームから降りた。出たカードは赤の6と黄色の6。
次はキリトのターン。ここで彼は、ここまでずっと溜め込んだあのカードを出した。
「こいつを食らえジェネシス!!」
満を辞して黄色のドローツーカードを場に出した。
「なっ!キリトてめえ……オンドゥルルルギッタンディスカ?!!」
「はは、だが俺は謝らない」
「クサァ!!」
ドローツーカードを受けたジェネシスは渋々山札から2枚カードを引くが、それを見てジェネシスはニヤリと口角を上げた。
続くイシュタル。ここでやっと出せるカードが出たらしく、勢いよくそのカードを出した。
そのカードは、青のスキップ。これによって次ターンのキリトは飛ばされ、ジェネシスの番となる。
「ならこれだ」
ジェネシスが出したのは青のリバースカード。
「おっ?俺の出番か」
再び順番が逆転し、キリトのターンとなる。
キリトはもうあと一枚だが、どうやら青のカードではなかったらしく山札から1枚引き、そのターンを終える。
次はイシュタル。
「やったぁ!!私もこれでお終いなのだわ!!」
イシュタルは残りの2枚が同じ数字であった為それらを一度に出してゲームから降りた。
これで遂に、残ったのはジェネシスとキリトの二人。
「おおっと、これは二人の黒の剣士の対決ね!」
それを見たリズベットがワクワクした様子で言った。
「ま、すぐに終わるがな」
するとそれに対してジェネシスが不敵な笑みを浮かべながら言った。
ジェネシスの言葉の真意が分からないキリトだったが、とりあえずその場は手札にあった青のカードを出して終了した。
「なあキリト、こんな言葉知ってるか?“やられたらやり返す…倍返しだ”ってな」
「倍返しって…お前まさか」
「そう、そのまさかだ!!」
そしてジェネシスが出したのはワイルドドローフォーカード。
「なん……だと……?!」
キリトは目の前が真っ暗になる感覚に襲われた。
ワイルドドローフォーカードによって自身の手札はここに来て5枚に増やされ、自身のターンはこれで終了。加えてジェネシスが色を指定できるため事実上の敗北が決定したのだ。
「と言うわけで俺は赤にするぜ。
って事で、こいつで終えだ」
そしてジェネシスは最後の1枚、赤の9を出してゲームから降りた。
「チキショオオオオオーー!!」
キリトは悔しげな顔で叫んだ。
「わーい!パパの勝利です!!」
レイがジェネシスの勝利に跳び上がって喜んだ。
「あちゃ〜、あれはどうしようも無いわね〜」
「びっくりするほど綺麗なコンボが決まったわね」
リズベットとシノンが最後のジェネシスのターンを見てそう口にした。
「しっかし、中々いい息抜きになったな」
「ああ。またみんなでやろう」
「まあ、次は人数を少し減らして、だがな」
キリトとジェネシスがまたウノの再戦を約束した事で、その日はお開きとなった。
お読みいただきありがとうございます。
今回はホロフラではポーカーをやっていたイベントにするつもりだったのですが、ポーカーのルールを作者が知らなかった事・人数が多いことを理由からウノに変更してお送りしました。
ウノはローカルルールなどでいろいろな遊び方があるみたいですが、今回は公式のルールに沿ってやらせていただきました。ドローツーカードを重ね掛けできないと聞いたときは度肝を抜きましたね……
さて、ホロフラに限らずSAOのゲームは魅力的且つ面白いイベントが沢山あるので、出来る限りそれらもやっていきたいと考えてます。よろしくお願いします。
もし「あんなイベントをやって欲しい」と言うリクエスト的なのがありましたら是非感想欄などで受け付けますのでよろしくお願いします。
評価、感想などもお待ちしております。