プログライズキー作っちゃったお話。   作:翠晶 秋

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データとプログライズキー

 

0101010101010101……。

永遠とも呼べる時間が過ぎた。

無数のデータを潜り続け、ついに情報の中枢へたどり着いた。

あやうくキーボードから手を離しそうになるが、まだ油断してはいけない。

少しでも多くのデータを持ち帰り、それから分析するんだ。

特定はされない。

多数の電波局を使って同時に五つの国からアクセスしているように見せているし、その電波局も10秒ごとに国々を点々と移動していく。

 

そんなことよりも、この膨大なファイルの量。

広大なアーカイブにアクセスし、そこから有益な情報を盗み取っていく。

 

……人災救助のための巨大ロボット?

マン……モス?まあいいや、持って帰ろう。

それよりも、俺が欲しいのはあの覆面がつけていたあのベルト……。

虎を呼び出すためのコアになっていたようだし、あれ一つでどれくらいの情報が操作できるか……考えたら止まらない。

 

プロテクトの目は、潜り込ませた俺のデータを衛星ゼアのデータに偽装して掻い潜る。

ベルト型の形状のもの、そして謎のデバイス……。

『ゼロワンドライバー』……これか?

関連項目は……『プログライズキー』。すべてコピーして持ち帰ってやる。

 

それと、衛星ゼアの秘密!

……ダメだ、残り秒数が間に合わない。

せめて、あの手前の情報だけ……っ!

 

「…………ッ!?これは……!!」

 

俺のアクセスは、適応化されたプログラムによって衛星ゼアから弾き飛ばされた。

 

 

 

荒い息を吐きながらUSBメモリを抜く。

別の機体にそのままぶっさし、解析。

いつ消えるかわからない情報だ、コピーとはいえど先に解析しておいて損はない。

 

「変身用のデバイスには『ライダモデル』が必要なのか……。生物のあらゆるデータイメージをあのデバイスに?どうなってるんだ飛電の技術は……」

 

プログライズキーと呼ばれるデバイスには生物種のデータイメージが入っているらしい。

バッタ、サメ、トラ、クマ。その種類は様々で、ようは遺伝子の良いところを鎧にするってことだろう。

 

つまり……。

 

「プログライズキーを集めまくれば、お前を……」

 

振り返る。

円柱の筐体。

緑色に照らされた培養液の中に、その姿を認める。

 

「ノアを、復活させることができる」

 

ノアの復活には、プログライズキーが必要。

となれば、あのバッタ覆面から借りるか、奪うしかない。

だが、バッタ覆面のベルトは飛電の重要な情報の類に保管されていた。

公表されていないということは、無論、調べさせてくれるはずもないだろう。

同じく重要情報の違いに保管されていたプログライズキーもまた然り。

 

あのバッタ覆面が飛電の中枢人物であることは間違いない。

よって、プライベートで仲良くなって調べさせてもらうというのも不可能。

もとより俺にそんな卓越したコミニュケーション能力は存在しない。できて知り合い程度の仲だ。

 

借りる選択肢は八方塞がりで潰された───それすなわち、力でねじ伏せ、奪うしか方法がないということ。

 

ベルト……正式名称『飛電ゼロワンドライバー』。

ゼロワンシステムと呼ばれるシステムの中にあった……『プログライズ』という名前らしい変身システム。

プログライズキーの中にあるライダモデルと装着者のリンク率を最大まで上げる───簡単に言えば、『変身すればめっちゃ強くなる』このシステムを使って、バッタ覆面に勝つしか方法はない。

 

長くなったが結論は……ゼロワンドライバーを作るということだ。

 

 

 

 

俺の家に飛電のような装置はもちろん無い。

一から作るしかないこの状況で、ゼロワンドライバーという物理を無視した情報の塊を作り出す。

 

一見無謀にも見える挑戦だが……仕組みと原理さえわかれば、そう大して怯えるようなものじゃないように思える。

 

ライズフォンに録画しておい映像を見返す。

フレイミングタイガー……恐らく、あの真っ赤な虎がライダモデルとかいうヤツだろう。

あれの出所は衛星ゼア。

だが、俺は衛星ゼアの力を借りれないので、どこかから召喚しなくちゃならない。

 

……ウチのガレージ、そんなスペースあったかなぁ。

まあそれは後で考えよう。

今必要なのはプログライズキー。ライダモデルは後で考えるからいまはそのライダモデルを保存する箱……『ライズキーパー』が必要だ。

 

素材はプラスチックとガラスを混ぜ合わせた有機複合ガラス。

その御力は……簡単に言うと軽い、強い、壊れない、浸水しない、断熱フィルムコーティングがしてあるから熱にも強い。つまり燃えない。

 

うーわ、何万かかるんだこれ。

まあ……正直な話、その素材で形や箱を作るのは簡単だ。

だが、問題はどうやってライダモデルを組み込むか。

データを管理するならやはりレアメタルをふんだんにブツブツブツ……。

 

時間経過で約3日。

なんやかんやあって箱───ブランクプログライズキーが完成した。

 

「あとはライダモデルを組み込む。……が、ライダモデルは後だ。そしたら……」

 

プログライズキー作るよりはるかにめんどくさい、ゼロワンドライバーの作成に取り掛かりますか。

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