ACE COMBAT7 AFTER STORY/IF 王女様の戴冠式   作:土居内司令官(陸自ヲタ)

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戴冠式がどんなものなのか調べずに書いたから、あーもうぐちゃぐちゃだよ


AS MISSION06 BECOME QUEEN 戴冠式

 静寂に支配された王の間に、ローザが入ってくる。彼女の着る真っ白でとても裾が長いドレスは、ウェディングドレスを彷彿とさせる。しかしその上から羽織っているコートのような物は、王としての威厳を感じさせる物であった。

 そんな彼女が、来賓の座った長椅子の列の真ん中を歩く。その後ろから、従者が数人ついて行く。

 階段をゆっくりと登り、壇上へ。そこには王の椅子が鎮座し、戴冠式のメインたる「王の冠」を持った神官長、そして「法治の剣」と「豊穣の玉」を持った2人の臣下が立っている。どれも、宝石で煌びやかに飾り立てられている。

 神官長の前でローザは立ち止まる。そして、神官長は口を開いた。

「あなたは、エルジア王となる覚悟がおありですか?」

 ローザが答える。

「はい。私、ローザ=コゼット=ド=エルーゼはエルジア王となり、この国の安定と繁栄の為に忠誠を誓います」

 そして、ローザは跪く。その頭に、神官長が冠を載せた。そのてっぺんには、大きなダイヤモンドが輝いている。

 

「ワーオ。あれ、いくらするんだろうな」

「黙れランツァ」

 

 冠を被ったローザは、立ち上がり、王の椅子に座る。従者がドレスの裾を持ち、形を整える。そして、舞台袖へと散っていく。2つの王族の印を持った臣下が、それぞれローザの両脇に立ち、彼女に印である「法治の剣」と「豊穣の玉」を渡した。剣の鞘には、大きなコーンフラワーブルーサファイアが藍色の光を散らす。一方の「豊穣の玉」はルベライトトルマリンの大きな玉で、妖しい赤紫の光を振り撒く。

 両手に王族の印を持ったローザは、正面を向いて制止する。シャッター音と共にフラッシュが焚かれるが、撮影しているのはエルジア新政府の広報官のみである。それ以外にお呼ばれしたマスコミの人達は必死にメモを取る。

【それでは皆様、テラスへとご移動ください。我がエルジア空軍の精鋭部隊、第156戦術航空団 アクィラ隊による式典飛行を行います】

 そのようなアナウンスが流れる。来賓達は立ち上がり、テラスへの移動を始める。ロングレンジ隊員達も立ち上がる。

「ドレス着ているとこ、見たかったなぁ」

 カウントがボヤくと、フーシェンが口を開いた。

「何か言ったか?」

「何でもねぇ」

「……いつか着てやるよ」

「聞こえてるじゃねぇか」

 

 トリガーも立ち上がり、テラスへ向かう為に180度方向転換する。すると、別の長椅子で涙を流すイオネラと、それを慰めるアルマの姿が見えた。

 

「綺麗だったわね。さすが王女様、今は女王様か」

「……少佐も綺麗ですけど」

「レーマン准尉、何か言った?」

「いえ、何でもありません」

「そう、ならいいわ。でも、次からはちゃんと聞こえるように言いなさい」

 

 

 

 テラスへと移動した来賓達は、青空を見上げる。雲がいくつかあるが、快晴といっても差し支えない。そこへ、5機の戦闘機が編隊を組んでやってきた。

 5機は翼端から煙を吹き出したかと思えば、その直後にブレイク、散り散りになる。

「Su-37か」

「カナードに長いテイルブーム、37だな」

「翼端が黄色く塗られている。何か理由があるのか?」

 見上げるロングレンジ隊員達は口々に言う。

 散開した5機は、一斉にお互いへと向かう。そして、5機がすれ違う。その瞬間、5機は宙返りをした。クルビットターン、Su-37だから出来るポストストールマニューバだ。1つ間違えば、失速状態が酷くなってきりもみ状態に陥って墜落する、難易度の高い技だ。それを、5機がタイミングを合わせて一斉に行った。それには、来賓達は勿論ロングレンジ隊員達も唸る。

「見事なものだ、5機がクルビットのタイミングを合わせるなんて」

「ワーオ。開幕そうそうド派手だぜ」

「あたしらには無理だな」

「言えてる」

「そんな訳ないだろ。トリガー、俺達にだって出来るよな? 帰ったらやってやろうぜ」

「ネガティブ、死にたくない」

「言われてるぞ、カウント」

 

 その時、サイレンが鳴った。


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