Fate/Grand Order.AnotherStory/O-MA ZI-O 作:常磐戦兎
本当、感謝の極みです。ありがとうございます
ではどうぞ(・ω・)ノシ
~シャドウ・ボーダー内.藤丸side~
謎の襲撃者から逃れた俺達と、俺達を助けてくれた常磐ソウゴさんはシャドウ・ボーダーで虚数空間を潜航していた。
その間、俺はソウゴさんに色々聞く事に。個人的に仮面ライダーには興味が無い訳ではなかった。
「あの、ソウゴさんは何で俺達を助けてくれたんですか?」
「んん…さん付けは少しむず痒いな。見た所、歳は同じくらいだよね? なら、俺の事は呼び捨てで構わないよ。俺もそうするからさ」
「それは…まぁ、追追って事で……」
「ん、ならいいか。で、何で俺が助けたかと言えば、頼まれたという事もある。でも、一番の理由は助けられるのに助けなかったら絶対後悔する。そう思ったから…かな?」
「な、なるほど…?」
イマイチピンと来なかったが、ソウゴも誰かを救おうとしていた、というのは分かった。対する俺の場合は消去法…というのが妥当だろう。
兎に角色々聞きたいがそれは又追追聞く事にして、さっきの黄金の仮面の戦士について、恐る恐る聞いてみる事に。
「……そう言えば、さっきの姿は…?」
「…オーマジオウ。俺の、もう一つの姿。かつて、というか50年後の未来では最低最悪の魔王…だなんて呼ばれてて、俺は絶対そうならないって決めてたんだけどね」
「オーマ、ジオウ…」
「そう。クウガから始まった平成ライダー達の王。仮面ライダーは平成だけじゃないんだけど、大先輩達を語るとなれば時間が足りないから割愛するよ」
などと、軽く話すがそれはそれで大変な事なのでは…とふと思った。恐らく、何かの陰謀によって世界が消える…といった出来事でもない限りはそんな決意を表明するのも難しい上にいざ、となった時に迷いは生じる。
俺よりも辛く苦しい戦いを乗り越えてきたんだな、と心の中で感心してしまった。
「それより、聞いてて分かったと思うけど俺は別の世界から君達カルデア…だっけ? を手助けする為に来たんだ。遠慮なく、頼って欲しい」
「え、あ、はい。ありがとうございます」
思わず敬語で握手をしてしまう。なんというか、貫禄があった。そう表現せざるを得ない。
~シャドウ・ボーダー内.ソウゴside~
流れでこの世界に来てしまったものの、助けを必要としているなら助けずに見捨てるような真似は出来ない。そこに居るちびっ子があのダ・ヴィンチだとしたら、この世界は人類史に名を残す偉人達が何らかの形で身体を得て活動している世界、という訳だ。
かつて出会った仮面ライダーゴースト、その変身者である天空寺タケルさんが聞いたら羨ましがられるんだろうな、とふと思った所で藤丸君と握手を交わす。続いて、あのちびっ子が俺と話したがっているようだから其方にも声をかけた。
「そういや、何か託されていたって言ってたけど。何を託されたの?」
「嗚呼、コレの事かい?」
そう言い、ダ・ヴィンチ(仮)は俺に前の自分から託された物を見せる。それを見た時にピン、と来た。俺が普段使用しているライダーの力が内包された物とは大きく違い、何も入っていない。だけど、確かに俺の世界にあったものだ。
タイムジャッカー達はそれを使い、契約者にライダーの力を付与させる。それはライダーであってライダーではない存在、アナザーライダーとなる。
俺やゲイツ、ウォズが持つのは正規の方法でライダーの力を受け取ったもの(ウォズの場合は違う未来から来たもう一人の自分がもう一つの未来で生まれた未来のライダー達の力を奪ったものだが)、ライドウォッチになる。
「解析しようと思ったんだけど、明らかに文明レベルが違い過ぎるんだよね。コレ。仮に解析が終わって実際に再現しろ、って言われても無理だね…」
「…うん。戦兎も言ってたから。『コレは俺でも、俺の時代の技術でも作れない代物だな』って。俺もなんでコレが身近にあるのかも分かってないけどさ」
「……ふむふむ。聞けば聞くほど、謎が深まるねぇ」
謎が深まるのは此方も同じだった。何故ブランクライドウォッチが此方の世界に流れ着き、ダ・ヴィンチが持っていたのも。偶然にしては出来すぎている。
裏で何か陰謀が渦巻いているのか、とふと思ったが俺の世界とは違って此方の世界も又、人類の危機だと俺を呼んだ人はそう言ってた事を思い出す。恐らく、その事件の黒幕が何かやっている、と見ていいだろう。
「さて、これからの事なんだけど。今、俺を含めて謎の仮面の兵士とあの…なんだっけ、サーヴァント? から逃げる為にこうして虚数空間…に居る訳で、いつまでもこうしてる訳にも行かないでしょ?」
俺がそう言えば、皆して頷く。それから直ぐにダ・ヴィンチ(仮)が
「…あ、シートベルトとかは私達の分しかないけど…常磐君は大丈夫かい?」
「俺? 大丈夫だよ、いざとなったら変身しておくから」
「分かった。じゃあ行くよ!」
内部にアナウンスが流れ、それと同時に身体に変化が訪れる。ノーモーションでジオウへと変身し、それに備えた。
~A.D.1570? Lostbelt.No.1~
2017年12月31日。その日、未来は跡形もなく片づけられた。ソラからの侵略の手で人類史は白紙に戻された。
カルデアの功績は不正解だったと断定され、汎人類史は過去にすら計上されず、天文台は凍結し、世界は七つの異聞に分断された。
そして───
三ヶ月の沈黙を経て、虚数の海から最後の人類が浮上する。
彼らが挑むは極寒の歴史に閉ざされた新世界。
新たな仲間と共にいま、全てを取り戻す戦いが始まる。
~??? 藤丸side~
────どれだけ、気を失っていただろう。
ふと気がついて目を開けてみる。皆は俺が起きるのを待っていたらしく、それぞれ様子を見ていた。マシュとソウゴの二人は俺が目を覚ました事に気づくとそれぞれ「おはよう」と声をかける。
身体に起きた変化は既に無く、いつも通りの身体だった。それだけを確認すると、外を見てみる事にする。シャドウ・ボーダーには最低限の窓しか無いが、それでも外を見るだけなら十分だ。
そうして見てみた外はというと……猛吹雪だった。カルデアの窓から見えていた吹雪より更に酷い事が伺える。外は正に極寒の地、という事だろう。
「コレは…」
「凄い吹雪だね、これ。まともな対策無しに外へ出るのは無謀だよ、藤丸君」
「…ダ・ヴィンチちゃん。新しい礼装、出来てる?」
「もっちろん! 極地適応の新礼装。半袖だけど魔力でそこら辺はカバー出来る筈さ」
そう言い、ダ・ヴィンチちゃんが俺に礼装を手渡す。早速それに着替え、今後どうするか、といった会議を始めた。勿論、主催は新所長だ。
~とある城/???side~
─────どのくらい、目を閉じていただろうか。揺さぶられる形で起きた僕は、僕の目を覚まさせた張本人…キャスターに質問をふっかける。
「……おい、なんで起こした?
「…彼等が来たわ」
「……彼等? 嗚呼、カルデアか。そりゃそうか、今の彼奴らには
「……それと、例の」
「嗚呼、お前が一方的に敗走した奴か。魔力反応が無いから人で間違いない筈だが、サーヴァントと同等、いや…それ以上の力を持つ奴、か」
「分かりやすく顔にライダー、と書かれていたわ」
「……ライダー? サーヴァントじゃないとしたら、そいつは一体……まぁ、いいか。どの道この
「……分かったわ、マスター」
誰が来ようとこの世界と■■■は守らなきゃならない。それが例え
まぁ、最初と言えば彼ですよね
なんとか書ききれてよかったと思ってます。さて、次も書かなきゃ…
それでは又次回、お会い出来たら嬉しいです。