あと、シャルの病み回
「そっちの方はどうだい?ん?あぁ、わかった。では、てはず通りに」
ここは、高層ビルの一角、と言っても最上階である。
「ねぇ、ねぇさんこれでどうだい?」
白のスーツに黒のベストをビシッと着こなした金髪の青年が背後にいる金髪の女性に問いかける。
その女性は、異性、同性問わず魅了する、妖艶な容姿の持ち主だった。
「そうね、いいんじゃないかしら?」
「また、そうやって誤魔化す。まぁ、いいや。でさ、ねぇさん!学園祭の時に始めてちょっかいだすみたいだけどそんなの温いよ。もっと早く行動を起こそうよ!そうだなぁ、臨海学校の辺りとかどう?」
「別にいいけど私もオータムもMも出れないわよ?」
「えぇ?ねぇさん出れないの?別に後の2人はどうでもいいけど」
「あなた、本当相変わらず周りの事はどうでもいいのね」
「当たり前だよ。僕の全てはねぇさんなんだから。」
「まったくなんでこんなシスコンになってしまったのかしらね」
「じゃあ、僕が出るよ。」
「ふふ、いいわやりなさいストーム。」
「じゃあ、準備してくるよ!行ってきますねぇさん!愛してる!」
▼▼▼
「ほう?面白いな」
あの女の子、男泣き事件から暫くしてとうとうきてしまったタッグマッチトーナメント。
第一回戦目
織斑一夏・早瀬浩一ペア
vs
ラウラ・ボーデヴィッヒ・篠ノ之箒ペア
これだけではない。一夏達が順調に勝てば決勝で当たることになる。
まぁ、どうせ一回戦で大会は終了だろうがな。
「ね、ねぇ征人?」
顔を赤らめてよってくるシャルル。女子が見れば鼻血を出して喜んでいただろう。
「なんだ?」
「ぼ、僕ね、考えてみたんだ。僕はどうしたいのかって。自由になってから、それからどうするのかって。で、でね、その、あのね」
「…我は我慢弱い、さっさと言ってくれ。」
「……ま、ま、」
「ま?」
「征人!僕と結婚を前提に付き合ってください!」
言い切った。しかもド派手に。救いが有ったというならば、誰もいなかったってところ。救いが無いというならば、丁度そこに浩一と一夏がきてしまったことだろう。
「ははは、お幸せにー」
「イチカナニモキイテナイ。イチカナニモミテナイ。ダイジョウブ」
「う、うわあああああああああああん!」
シャルルは脱兎の如くその場を走り去って行った。
我はこめかみを揉んでこれからの事をどう、2人に説明するか考えるしかなかった。
▼▼▼
「…つまり、シャルルは実は女の子だと?」
「あぁ、デュノア社の買収ぐらい簡単だろ?」
「えぇ?俺がするの?」
「イチカハナシツイテケナイ」
「欧州の方はお前が殆ど実権握ってるんだからしかたないだろうが!」
「まぁ、確かに。なら、友達の為に一肌脱ぎますかね。」
「一肌脱いでくれるのはかまわんが、試合もう少しだぞ?」
「「やっべええええええええ!」」
暫く死んでいた一夏が復帰し、走って去って行った。
勝ってくれないとこまるんですよ。原作的に。
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アリーナ上空、俺はボーデヴィッヒちゃんと向かい合っていた。
「やぁ!ボーデヴィッヒちゃん。強さと力の違いわかったかな?」
「貴様、何故その話を!」
「ごめんねー、盗み聞きするつもりはなかったんだけどさ。あんなに大声出してたら嫌でも聞こえちゃうよ。」
「む、そうだな。ぬかっていた。」
何この生き物可愛い!何が可愛いって正論言ったら素直に認めるあたりが可愛い。
「だが、今回の相手は貴様ではない。織斑一夏だ。」
一変して、冷静さを取り戻す辺り流石軍人だね。
「そ、なら俺は箒ちゃんと戯れているから好きにやっちゃっていいよ。」
「「おい!」」
下から怒声が聞こえた気がしたが取り敢えず聞かなかったことにしよう。
暫く睨み合っていたかと思えば試合開始のブザーがなる。
ブザーと同時に宣言通り箒ちゃんに接近する。
「いやー、ごめんね?箒ちゃん。なんかあっちの軍人さんどうしても一夏とやりたいみたいだからさ。暫く俺と遊ぼうよ」
「ふざけるな!」
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「試合が頭に入らん。」
我は、さっきの告白を真剣に考えてしまい、まともな思考が出来ない。
溜息しかでねぇ。でも、なんでだ?こう、何回も同じ風景をみたことが有るような感じ、あぁ、既視感ってやつか。いや、そうじゃなくて。まぁ、いいや黙ってみよ。
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「えへへへ!言っちゃった!一夏と浩一に聞かれたけど関係ないもんね!やっぱり何度やっても告白は緊張するなぁ。ねぇ、征人今度こそ僕を選んでくれるよね?」
誰もいない廊下でシャルルは1人頬を赤らめて喋り続ける。
勿論人がいないので、シャルルの言葉は誰の耳にも届くことはない。
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「さてと、そろそろ決めさせてもらいますかね」
浩一は両腕の太刀を引き抜き構える。
「フィールド固定後カウンターナノマシン起動。目標の行動に対し6・7・2・3・5・8ごとにリアルタイムで転送。行くよ、箒ちゃん」
その言葉と同時に浩一は消えた。
「ぐあっ!」
その直後、背後に浩一が現れた。全身装甲を黒く染め上げて
「は、早瀬なんだそれは!」
「これが、オーバーライド!これで!決まりだ!」
そこから、浩一は連続で瞬間移動し、箒の打鉄を切り裂く。箒はなすすべ無くしてSEが切れて敗退した。
箒を打ち負かした浩一は上で繰り広げられているだろう激闘を確認するが、行われていたのは一方的な暴力だった。
「はははははは!こんなものか?織斑一夏!先程までの威勢はどうした?」
「はぁ、ねぇ、ボーデヴィッヒちゃん、これが軍人のやることかい?」
「ん?早瀬浩一か、こいつと遊ぶのは飽きた。今度は貴様と遊んでやろう」
「まったく、君を倒すのは俺じゃないよ。君の毛嫌いしている奴が君を倒すんだ。」
「この、ボロ雑巾の様になった奴がか?」
やれやれ、この娘はわかってないらしい。
「君の目は節穴かい?」
「何が言いたい?」
勝負ってのは最後までわからないから恐ろしいって事を
「……だ」
「なん…だと?」
「まだ、俺は負けちゃいねぇ!」
一夏を縛っていたAICの結界は一夏の気迫によって突破された。
「オラァアアアアアア!切り裂けええええええ!」
結界の解除を確認した一夏はそのまま飛び出し、零落白夜で切り裂く。
そこでラウラのSEは0になった。
はずだった。
「私はこんな所で負けられない。こんな所で…」
(力が欲しいか?圧倒的な力を)
「(よこせ、誰にも負けない圧倒的強さを!)」
「っあああああああああああああああああああああああ!」
ラウラが地面に叩きつけられて勝負は決まったと思っていたら、地面ではラウラが絶叫し、ラウラのIS『シュバルツア・レーゲン』もドロドロとスライムの様な、ヘドロの様な感じに変化している。
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「!?まずいな、完璧に忘れていた。」
「征人、どこ行くのよ」
我の知らないうちに我を挟むようにしてセシリア、鈴が座っていた。
「いや、ちょっとな」
「助けに行こうなんて考えているならやめときなさい。」
「助けに?はっ!馬鹿め。我は我の財宝を取りに行くだけよ。」
「ふーん、ま、いいけど。怪我だけはするんじゃないわよ?」
「ふん、貴様が人の心配などとはな、明日は槍でも降るのではないか?」
「うっさいわね!さっさと行ってきなさい!」
我はその場を後にした。
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フィールドには、全盛期の織斑千冬が立っている。
正確には、全盛期の織斑千冬の模造品が。
「ふざけるな!なんでお前が!なんでお前が千冬姉ぇの!それは、千冬姉ぇのもんだ!」
ラウラのISが変化して最終的には織斑千冬の模造品となった。
「お、おい一夏落ち着け!」
「これが落ち着いていられるか!」
「おい、うつけ今のお前に何ができる?」
「征人!」
「浩一、黙ってろ。ISもつけてない生身の人間風情がIS、しかもブリュンヒルデの全盛期に勝てるとでも思っているのか?もし、そうだと言うのならば思い上がりもはなただしいな。」
「だけど!」
「感謝しろ一夏。我が直々にエネルギーを分けてやる。その代わり、絶対に勝ってこい」
「当たり前だ!」
我は、『王の財宝』から、学年別トーナメントの時の無人機のコアを通してエネルギーを分けてやる。これで、フルまでとは言わないが半分までくらいは回復しただろう。
一夏は無言で白式を展開し模造品へ袈裟斬りで斬りかかる。
模造品はそれを弾く。一夏はその勢いを利用して回転し逆袈裟を浴びせる。それで模造品にヒビが入りそこからラウラが持たれかかるようにして落ちてくる。
「今回はこれで勘弁してやる。」
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番外編へ続く!