ーーー鳴上悠
なんやかんやで一週間後。
「結果、呼んだ全員来たわけか。」
IS学園校門前には、イギリス代表候補生、ドイツ代表候補生、中国代表候補生、フランスの貴公子(女子)、世界初男性操縦者、篠ノ之束の妹といつ見ても豪華な顔ぶれが集まっていた。
まぁ、いつも通りの顔ぶれなんだが。
「ま、まぁ、私は一夏がどうしても行くというのでついてきただけだ。」
顔を真っ赤にしてそんな事を言うのでからかうことにした。
「そうか、では、箒は置いて行こう。」
「ま、まて!何故そうなる!」
速攻で言いよってくる箒。ふむ、これは面白いな。
「ねぇねぇ、征人!今日は征人のお父さんとお母さんに僕の事を紹介する日なんでしょ?なんで、みんな居るの?あ、わかった!みんながいる前で惚気たいんだね?もう、征人ったら、最初からそう言ってくれたらそんなのすぐそうしたのに!」
「なんのことだ?(すっとぼけ)」
そんな馬鹿なことをやっていると黒塗りのリムジンが校門の前で止まった。
そして助手席と運転席から二人の男女が出てきて我の前までくる。
「征人様。征人様に忠実な雑種。只今馳せ参じました。」
この変た…ゲフンゲフン。助手席側から出て来た女性は霧先白虎(きりさきしろとら)。黒髪で腰まで伸びたロングヘアーが特徴。異性が見れば10人中10人は振り返るであろう美貌の持ち主なのだが、如何せんこの性格の為彼氏はいない。
ぶっちゃけ、中3の時から秘書としているのだが我の態度のせいか、変態性が増していると思う。
時折、我の部屋に忍び込み我のパンツを被っていると報告がちょくちょく上がってくる。その度注意すると
「ハァハァ、征人様!はしたない私めにお仕置きを!」
などと叫ばれる。…変態性が無ければ優秀な人材なので今後に期待する。
「白虎!いい加減にしろ!今は征人様だけでなく、そのご学友もいるのだぞ!」
で、運転手の九条結城(くじょうゆうき)白虎のお目付役と言った所だ。
長身に、それに見あったイケメンフェイス。それに極めつけは程よく締まった筋肉である。
我が会社はスーツが支給されるのだが、IS学園同様にカスタム自由にしている。
ので、白虎は脇を出したスタイル、結城は半袖とかなり自由な状態である。
「はっ!失礼いたしました!では、こちらのリムジンで本社に向かいますので奥から詰めてご乗車ください。」
そう言って、白虎はリムジンのドアを開けて乗車を促す。
「すっげぇ、コレがリムジンか…座席がすげぇフカフカだ。」
リムジンに乗り込むと一夏がそう零す。
「座席は全て特注で、黄金コーポレーションの技術をしようしています。ですので、JUDA以外の会社には引けを取らないかと」
「黄金コーポレーションすげぇ!」
暫くリムジンの内装で盛り上がった。
「では、もうそろそろ本社に到着いたします。お疲れ様でした。」
白虎のその言葉で我はリムジンの窓を開ける。するとそこには、リゾート地が広がっていた。
「社員寮が幾らかと、ショッピングモール、学校、遊園地、その他もろもろが揃っている。ここの場所の詳細は教えられんが。簡単に説明するとメガフロート内だ。」
「「「「「「黄金コーポレーションすげぇ!」」」」」」
思わず全員口を揃えて同じことを言ってしまっていた。
その後、何事もなく車は本社前にとうちゃくする。
「「「おかえりなさいませ!征人様!」」」
本社玄関前では、三人の女性が待っていた。
「朱雀、清流(しずる)、玄舞(くらま)我の友だ。丁重にもてなせ。」
変態のせいで紹介は少し簡略化するが。朱雀は赤髪でいつも元気だ。清流はおしとやかで髪が少し青みがかっている。玄舞はきんぱつでおっとりしていてマイペース。噂では腹筋が割れているとかわれていないだとか。
「白虎、お前は今日は会議に出席する予定だろ?さっさと行け。」
何時もなら間違いなく大喜びする言い方をしてやるが、やっぱり結城の言葉で自制を効かせているのか、それとも、部下の前でその様な態度は取れないという上司としてのプライドかは知らないが
「はい、それでは私はここで失礼いたします。」
至って冷静に返しキビキビと歩いて行った。
「我も少し仕事をしてくる。朱雀達、こいつらは会社を見学するからお前達は案内してくれ。」
その場で我は社内の自分のオフィスへと足を向ける。
「ふむ、書類は…この前の福音のやつのみか。まぁ、他のは全部社員が終わらしたか。」
黄金コーポレーション。世界三大企業の一画。社員の人選は恐ろしく幅広く、元ホームレス、元ヤクザ、元プロハッカーなど元を取ればろくでもない人間を雇っている。だが、ここが黄金コーポレーションの凄い所である。自分の得意分野を必ず伸ばすことのできる所だ。ホームレスならば、落し物探し、情報収集、ヤクザならば、喧嘩殺法道場なるものを開く(不思議と怪我人は出ない。)
それにより、伸びたお陰と言って社長と次期社長の征人に仕事を渡さない勢いで働く。そのせいで、征人のデスクには書類が溜まることはないし、オフィスはいつ来てもホコリ一つない状態を保っている。
「ふぅ、終わったか。さて、あいつらは終わったか?」
本社玄関前まで、戻ってくると全員が目を輝かしていた。
「征人!俺、卒業したらここで働きたい!」
「征人!あんた性格悪いけどいいやつね!」
「征人さん!オルコット家も黄金コーポレーションに属しますわ!」
「征人…好きだけど!今日でもっと好きになっちゃった!」
上から何やら洗脳めいた言葉が聞こえたがしらん。
「征人、今回はわざわざ会社を見学させてもらってすまなかったな。礼としてこれを受け取ってくれ!」
ラウラはやはり目を輝かせて自前のナイフを渡してくる。シャルはそのナイフを見ると一瞬目の色が変わった様な気がしたが気のせいだろう。
「あぁ、もらっておこう。では、学園に戻るか。」
その日の1日は終わった。
〜オマケ〜
「あのナイフ、今回は見当たらないと思ったけど…ラウラのナイフとして存在してたんだ。征人、今回はそのナイフ使わせないでね?」
という訳で、会社見学回でした。白虎が個人的に好きなので四神の中で上司扱いさせて頂きました。
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