今回はカナヲと話した所の続きです(結局今回もカナヲとの会話がメインになってしまっていますが)
それではどうぞ!!
あ、改めてキャラ崩壊がひどいです(とくに義勇さん)
カナヲから驚愕の情報を知った俺はカナヲと縁側に行く際に過去に戻ってからの事や、新しい呼吸の事を洗いざらい話した。
「それで冨岡さん、あの見たことない呼吸、あれはどんな呼吸なんですか?」
そう言って俺の隣で訝しげに俺の目を見つめるのは何故か過去に戻って来てしまった
「……あれは
俺がカナヲに自ら作り出した呼吸の事を一通り説明するとカナヲは心底脱帽したように右手を額に当て溜息を吐いてしまった。何か可笑しな事は言ってないはずなのだが……何故なんだ()
「本っ当に冨岡さんって凄いことをサラッとやってのけるんですね……」
私ですらカナエ姉さんから目で盗み切るのにひと月以上はかかったのに……とがっくりと肩を下ろして愚痴を零しているが、目で呼吸を覚えれるカナヲの方が俺よりも凄い。俺の
「……栗花落も凄いと思うぞ」
俺が少し後ろめたい気持ちで呟くとカナヲは心底驚いた
「まぁ……その、なんだ。昔の俺は文字通りの
結果は先に置いて逝かれた。笑えるよな、と縁側に続く廊下の横から見える青空を睨みながら情けない声を右の拳を強く握って漏らす。するとカナヲは微笑みながら
「でも、今なら守れますね!」と言った。
──────あぁ……そうだった、その為に俺はこうして二度目の生を選んだんだったな。
「あぁ……今度こそ護るぞ、栗花落」
「そうですね! 絶対に姉さん達を護りましょう!」
そう言ってカナヲは花に相応しい笑みを浮かべながら自信ありげに応えた。
それから栗花落が過去に戻ってからの事を一通り聞いていると縁側に着いたので現在カナエが急患を診ているので、縁側に干されている洗濯物をカナヲと取り込んだが、やはりというべきか。どうにも大人の頃の感覚がなじんでいる所為かどうしてもよろけてしまう。早めに慣れておかないとな、
そして洗濯物を取り込みながらカナヲと話して決めたのが、『自分たちが未来から来たことは現状で知っている人間以外には教えない』こと。本来ならば俺たちの存在はイレギュラーであり、下手にその存在が知られれば未来が変わってしまう可能性が大いにあるからである。
「ところで冨岡さん、私達の呼び名はどうしますか? 精神年齢なら私達二十歳超えてますけど……」
洗濯物を取り込み終えた後、カナヲが不意にそんな事を呟いた。
「そうだな……身体年齢で言えば俺とそこまで差がないから呼び捨てで構わん」
正直呼び名は特に気にしていないから呼び捨てで良いと応えると、
「そうですね……では、義勇さんと呼ばせていただきますね!」と楽しげな返事が返ってきた。
「……好きにしろ」
……少しむず痒い気持ちがするが気にするほどでは無いか、まぁ大丈「それじゃあ義勇さんは私をカナヲと呼んでくださいね♪」……夫では無かったな。
「……絶対か?」
俺が少し苦い顔をしながら問いかけると栗花落はこれ以上ないほどの満面の笑みで
「はいっ♪」
と死刑宣告をしてきた。何故だ。ええい、こうなったら自棄だろう。
「……カナヲ」
「うん、よろしい♪」
やったわ♪ と喜んでいるカナヲを横目に俺は項垂れながら今後の課題を考える。今日からカナエが童磨に殺されるまでの日にちを考えると正直あと二年ぐらいしかない、下手をすればもっと早く奴が襲ってくるかもしれない。だからこそあの呼吸を、
────────────────
あれから今日の俺とカナヲはしのぶやカナエの手伝いをしながら今後の予定を粗方決めたりした。いずれにしても炭治郎に会う時までには柱にならないといけないな……と小さくなった手のひらを握りしめててしのぶに「集中しなさいッ!」と怒られてしまうこともあったが俺としては懐かしい感覚で何も響かない(カナエさんは別、あの人には頭が上がらない)が少し表情筋の動きが戻ってくるぐらいには心が慣れては来たのだろう。
そして夜。
「はい、これで今日の手伝いはこれで終わりよ。くれぐれも寝ている姉さんにちょっかいをかけないこと。いいね?」
そう言いながらしのぶはわざわざ用意してくれた俺用の寝室の襖に手をかけながら言った。
「……承知した」
「はぁ…本当に分かってる?」
「あぁ、わかっている。だが一つ聞いていいか?」
俺は気になることがあるからと聞くと物珍しそうにしのぶは俺を見つめた。
「なによ藪から棒に。聞きたいことがあるならいいわよ、何が聞きたいの?」
「単に気になった事だが……さっきの口ぶりだとこのまま起きてなにかする気なのか?」
義勇が何をするのかと尋ねると一瞬瞳孔が開いたが直ぐにいつも通り、されどいつもとは違う雰囲気で「……貴方には関係ないわ」としのぶは吐き捨てた。
「……そうか、ならいい。夜更かしは控えろ」
「ええそうですか、そういうあなたも身長が伸びなくなっても知らないからね!」
そう言ってしのぶは若干不機嫌な顔をして寝室の襖を閉じて何処かに行ってしまった。
「……道は遠いな」
虚空に戯言を吐きながらこの日は大人しく寝ることにした。
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