1話「生まれ変わる」
世界には 人が住み 動物が住み 物体は動き 物質は意味を成す。これが当たり前のように起こっている
ある老夫婦の元にとても珍しく話題にもなった氷があった。
『絶対に溶けない氷』
これは老夫婦が見つけた氷で大切に大切に保管されていた。
ある日突然運命が変わった。世界から人が消えた。バタバタと倒れていく人々の中にもちろんあの老夫婦もいた
その日人類は終わりを告げた
その三年後動物たち生き物も全て死を遂げ世界には生命1つ残らなかった
それから数百年が経つ
またしても変化が起こった。この世の中にあった物質や物体に命が生まれた。
そして生まれ変わりを遂げた物体質はなんの感情も抱かずただこの世界を再建するために動き出していた。
時間が経つ、絶対に溶けない氷にも命が宿った。人間へと姿を変えると頭の中に誰かの声がよぎった
[君は感情を持たないただ1つの存在だ]
そう告げると声は消えてしまった
「さっきのは一体.....」
街を出るとそこには作業をする人々が広がっていた。その光景に異様を覚えた氷は近くの男に近づき話しかけた
「あの、みなさん働いてるんですか?無感情で働いているのでつい、」
と聞くとその男は持っていた刀を振りかざし氷の腕を少し切りつけた
「いっっ!!なんだよ!」
「働かないものなら要らぬのだ」
そう言って男は刀を振りまわす、そして氷が仰け反ったところで最後の一振り
絶体絶命のところに助けは来た
チャキン!
そこに立っていたのは長めの刀を持つ青年だった。
「危なかった、今こいつは処理する」
神技・逸 斬泊斬
刀が赤色に光り男の体を真っ二つにした
殺されちまうからさっさと働けよ!
と青年が言うので氷はお礼を言った
「あ!ありがとうございます!」
そう言って氷はささっと駆け出した
その言葉は一見普通であったが青年にとっては普通ではなかった
「な......!あの子まさか。」
青年はそう呟きその場から立ち去った
それから1週間が経つ
壊されたのは後に機械の生まれ変わりだったということが分かった。
機械の生まれ変わりは至る所に生産されていてこの働く社会の中で働かないものを殺すという使命の元動いていた。
氷の生まれ変わりはある街にたどり着く
そこは穏やかな雰囲気が醸し出されていて先ほどまでのピリピリしたものはない
たまたま居合わせた老人に話を聞くが何も答えてはくれなかった。
氷の者は困り果てていた。そこにこのあいだの青年がやってきた
「やーーーーーーぁっとみつけたぞ!!」
実はこの氷。あれから無意識に走り続け50kmほど先まで走っていた
「あなた!あの時の助けてくれた....」
「俺は鋭利 咲だ。んなことはあとでいい。
とにかくお前を呼んでいる"方"がいる」
着いてこい。と青年は手を引き走り出した。
連れてこられた場所はただの黒い扉だった
開いても何も無かった、だがドアが向こう側から開かれるとそこには空間が広がり館のようなものがあった
「こ、ここは?」
「ここは向こうの世界とはまた別の世界
敵の主格に見つからないための隠だ。」
「主格?」
氷の次の言葉を発しようとした時奥から1人の男がやってきた。
白髪に細身のすらっとした男性が大広間の奥の部屋からゆっくりと歩いてきた
とても顔が整っていて綺麗だ
「やぁ。来たんだね。君が噂の新入り君か」
氷はとぼけたように指を指しながら言った
「この人誰?」
「馬鹿野郎!!!頭を下げやがれ」
先程まで冷静だった鋭利は氷の頭に手を当て無理やり下げた
ウッ!!ってぇ、、、
青年は声を静めコソコソと話す
(この方はここの主。 城の生まれ変わり
城主 灌漑様だぞ!)
灌漑はニコニコとし優しく声をかける
「君は何も知らないからね、仕方がないよ
じゃあ、少しだけ君に説明するね」
「私の名前は城主 灌漑 先程言った通り[城の生まれ変わり]だよ。この屋敷も私が作った。この世はね少し変わってしまったんだ
ある一人の男のせいでね」
「男?」
「そう。名前は政変 命 この世を変えた男だよ
その男は人類や生命を絶滅させ新たな世界を作り出したんだ。私たちが生まれたのもその男のせいだよ 今まで存在のみだったものに事柄に生命を与えそして生まれ変わった私たちをあいつの道具として働かすのだ。でも...」
そう言いかけた時、新たな女の方が来た
柑橘系の色をした髪でとても元気がよく明るい女性だった
「ただいま戻りました!!」
「無事だったんだね、陽向。」
名前は陽向というらしい
「その男は?」
「この子は新しい子だよ 」
「なるほどですね!あ、また新しい街へ救助に行って参ります!」
そういって陽向は門を出ていった
「全く。陽向の元気には適わないな」
そう微笑む灌漑、青年は氷に対し話しかけた
「灌漑様は私たち一人一人に名前をつけてくれるんだ。陽向さんも俺も」
「そうなんですね、」
灌漑がそうそうとこちらを向いた
「話の続きだね、ここにいる我らを総じて名前がついている。【命殺連合】敵の主格命を倒すことが出来ればこの世界は前のように元に戻ることが出来る。そのために私たちは日々活動しているのだ。我々の仕事は世界の物質を救うこと。命は私たちを奴隷として働かせ、働かないものは殺すという使命のもとやっている。だからこそ私たちは街の方々を救うために動いているんだ。そして私たちには共通点がふたつある。1つ目は感情が芽生えていること これは重要で感情が突然変異によって生まれたものはある力を得ることが出来るそれを固有能力と言うんだ。でもまだ生まれたてだと発生しないから努力の賜物と言っていいね
そして2つ目は生前人間に特別な恩を持っているもの。このふたつがあるんだそう。君も」
「俺も.......」
「だからこそ君にはここに入って命を倒して欲しいんだ。みんなと協力して」
「分かりました、、俺。頑張ります!」
「ありがとう、遅れたね名前をつけよう
君は何の生まれ変わり?」
「俺は氷。絶対に溶けない氷です」
すこし悩んだ後によしと呟いた
「今日から君は[絶無 氷凍ゼツム ヒョウト]だ」
「氷凍......ありがとうございます!」
「これからよろしくね、氷凍」
「はい!!!」
そうして氷凍の任名式と入隊が決まった