ポケットモンスターノーブルバイオレット 作:ジャン=Pハブナレフ
今回はグレンタウンはなくなりふたごじまへと移ります。
グレンタウンが噴火した。火山を有する小島に人々がいた。そこにはグレンジムがある。そこにいるのは熱血オヤジのカツラ、だった。
「ひとまずふたごじまには来れたけど……寒いな」
ふたごじまは異常な寒さを誇るため夏は避暑地として観光に来る人々がいた。なお、島の生態的にみずやこおりのポケモンが多く生息しているため、ジムリーダーのカスミや他の地方のこおりタイプ使いのトレーナーがしばしば特訓しているといった噂が飛び交うほどである。
ユウトもセキチクシティからひとまずふたごじまにやって来たが所々にテントなどが用意されていた。ホテルも急遽住民の受け入れを決定するなどでざわついていた。
「なぜこんなことになったんだ?」
ホテルを出てため息をつくユウトが街で白衣の男とぶつかる。
「ああ、すみません」
「そちらこそ大丈夫かね? 少年」
「はい、問題ありません!」
「そうかな? この現状で君は泊まれるとこがないって思ってるんじゃないか? まあ、幸いテントは問題ないから今日はそこで泊まりなさい」
白衣の男性は後ろ手を振りながら歩き去った。
「あの人……なんで俺のことが分かったんだ?」
疑問が生じるもすぐにテントで配給が始まった。
「ワシたちはどうすりゃええんじゃ……故郷は失われてしまったのに」
避難所では嘆く人々が多く、とても平常心を保てそうな空気ではない。
「寝よ……」
そういう時ユウトは配給された食糧を平らげ、横になった。
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次の日、目を覚ましたユウトはジムリーダーカツラを探してジム戦を頼むかどうか悩んでいた。
「グレンタウンがあんな有様じゃあ、とても受けさせてもらえないよなぁ……」
ジムバッジを眺めながらユウトは1人、腕を組んでいた。
「確かグレンジムはほのおタイプの使い手と聞く。だったら今のうちに水や地面、岩のポケモンを確保してくるか」
ふたごじまの洞窟には特に立ち入り禁止制限はされていなかった。そのため服装はすぐに確保して洞窟に入れた。
「さて、今のところ俺がカツラのポケモンに対抗できるのは……サンドだけか。せめてここで1匹でも多くのポケモンを確保したいな。レベルが上がって多少は強くなってるけど……」
すでにユウトの手持ちは全員レベル35を超えていた。その中でアーボはアーボックへと進化を遂げていた。しかしそれでもカツラには相性で有利に立てないと言う現状に変わりなかった。
「まあいい、ひとまず地下に降りよう」
歩き始めたユウト、ふたごじまの洞窟は冷気が漂っていた。しかも床も凍結しており迂闊に走れずにいた。
「くそッ!」
苛立ちながらも、洞窟を彷徨うユウト。そんな中水面から巻貝のポケモンが襲ってきた。
「あいつは……!」
ポケモン図鑑を開く。名はシェルダー、水と氷の二つの技を使えるポケモンだった。
「あたりか。行け、ユンゲラー!」
ユンゲラーが現れ、シェルダーがつららばりを放つ。
「ハナダのトレーナーが使ってたやつか! しかし!」
ユンゲラーがリフレクターで押さえつける。
「サイケこうせん!」
正面から一気にサイケこうせんを放ちシェルダーを吹っ飛ばす。
「すかさずさいみんじゅつだ!」
さいみんじゅつでシェルダーを眠らせた。
「モンスターボール!」
ボールを投げ、数回揺れ動かなくなった。
「よし、まずはシェルダーっと。後二体は欲しいな」
さらに地下に降りていき、仲間を増やす。しかし洞窟には灯りもなくビリリダマを呼び出しながら、先をいく。
「暗いな。群れにでも襲われたら大変だが……ここは水辺が多いから水辺から飛び出してくるやつがいなければ、ひとまず安心か」
そう呟きながら辺りを見回す。
「ん?」
先を進むと下へと続く梯子を発見した。
「これは……?」
耳を済ませると言い争うような声が聞こえてきた。
「このジジイが! いい気になってんじゃないよ!!」
「き、貴様ら……」
声のした方向に向かうと、先日の白衣の老男性が数名の男女に囲まれていた。
「ッ!」
(ロケット団!? どうしてこんなところに!!)
「言わなくていいの? でないと、この島はめちゃくちゃになるわよ?」
「黙れ! 貴様らがファイアーをさらい島を荒らしたのは周知の事実。その邪魔をするのはジムリーダーとしてこのカツラの責務だ!」
(なんだって!?)
ユウトが目を丸くする。そして辺りを見回しそっとボールを構える。
(ひとまず注意はカツラさんに向いている。助けなければ!)
ゴーストを呼び出したユウトはそのまま辺りを見回す。幸いしたっぱはおらずカツラを尋問しているトレーナーが数名いた程度だった。
(頼むぞ!)
ゴーストが姿を消し、ロケット団たちに接近したのを確認すると、ユウトが近くに石を投げた。
「誰だ!」
(よし今だ!)
「ビリリダマ、スパーク!」
飛び出したユウトとビリリダマが天井を狙う。
「くっ! 邪魔をしおって!!」
赤髪の幹部がボールを構えようとした瞬間、眠りについた。
「アテナ様!」
さらには不意打ちでしたっぱたちの何人かもゴーストのさいみんじゅつで眠らせることに成功した。
「ビリリダマ、ゴースト! 頼むぜ!」
命令なしでロケット団のポケモンを抑えている中、ユウトはカツラを助け起こした。
「大丈夫ですか!?」
「ああ、すまないが次の曲がり角を右に曲がってくれ!」
「はい!」
ユウトがポケモンたちと共に後退する。
「逃すな! 追うんだ!!」
「確かここに……!」
カツラが壁を触れるとスイッチのようなものは押され、壁に穴が空いた。
「ここじゃ!」
「ッ、はい!」
ポケモンを引っ込めたユウトはカツラと共にその場から逃走に成功した。
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「あなたがカツラさんだったんですね?」
「ああ、君は昨日の子だね。すまないな、この有様じゃあジムバトルは当分中止だ。しかしせっかく来てくれたからな。受け取りなさい」
カツラがジムバッジを渡す。
「……どうして、こんなことになったんですか?」
「まだ報道機関やポケモンリーグには報告が行ってないだろうが……ファイアーが解き放たれてしまったのだ」
「ファイアー?」
「カントー地方に眠るすごいポケモン、とでも言えば良いじゃろうな。確かシオンタウン付近にサンダーがいたはずじゃ。そしてこのふたごじまにはフリーザーがな」
「何ですって!?」
「そこにロケット団が目をつけたのじゃ。サンダーが彼らに荒らされたのは先日の調査で判明したばかりでどうやらサンダーの住処に近くに生息していたポケモンたちも近くの野山に無理やり放逐されてしまったそうだ」
「まさか……このビリリダマも!?」
「……かもしれぬ。そしてグレンタウンを奴らは襲ってきたのだ」
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「行け、かえんほうしゃ!」
カツラのウェンディが敵を焼き払う。
「クソが! ジムリーダーは伊達じゃねえってことか」
「貴様らの好きにはさせん!」
火山地帯にてカツラが何名ものトレーナーを率いてロケット団と争っていた。しかし……
「な、なんだ!?」
突如として火山が噴火を始めたのだ。カツラはすぐに街の方を向いた。
「いかん! 早く街の避難させるんだ!!」
「しかし!」
「ワシらには街の人やポケモンを守る責務がある。急ぐぞ!」
カツラが唇を噛みしめながら、引き返した。
__________(回想終わり)
「そんなことが……」
「結果、街の人たちは無事だったがファイアーは守れなかった。そして今度はこのふたごじまで奴らはフリーザーを奪わんと暗躍している」
岩場で休憩している2人をロケット団が懸命に捜索しているものの、見つからずにやり過ごせていた。
「俺も手伝いますよ。すでにロケット団には何回か喧嘩をうっちまったんですし、こうなったら最後まで戦います」
「……すまない。さっそくですまないが君にはフリーザーのもとに向かってもらえないだろうか?」
「ええ!?」
「ジムバッジをいくつか集めているというのはポケモンに自分の強さやトレーナーとしての資質をハッキリさせる効果があるのではないかと最近学会で話題なんだ」
「学会?」
「私はこう見えてもオーキド博士とは古い付き合いでね。それに、ポケモンリーグにもこのことを通信で連絡すれば、応援を呼べるかもしれないからこの秘密基地を離れようにも離れられなくてね」
「分かりました、俺が役に立てるかは分かりませんが……任せてください!」
「頼むよ」
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カツラと別れたユウトはそのままフリーザーの生息する地下へと降りていった。
「ひとまず……パウワウ! 頼むぞ!」
パウワウを確保したユウトはその背にまたがり、フリーザーの捜索にあたる。
「無事でいてくれよ……フリーザー!」
すると凄まじい冷気が辺りを覆った。
「なんだ!? 突然あたりに……」
見回した次の瞬間ユウトは気づいた。その冷たい眼差しを___
「フリーザーか……なんて美しい瞳とシルエットなんだ」
思わず目を奪われる彼だったがフリーザーはなおも睨みつけてくる。
「な、なあ! あんた……ロケット団に狙われてるんだってな。俺があんたを守るぜ!」
パウワウごとユウトが逆転して辺りを見回すもフリーザーが背後からいきなり攻撃を仕掛けてきた。
「おいやめてくれ! 俺が戦うつもりはない!」
フリーザーはなおも威嚇してきた。
「くそっ! ビリリダマ!」
ビリリダマのスパークが命中するもフリーザーにはなんのダメージもない。
「バカな! だったら……ユンゲラー!」
ユンゲラーを呼び出して応戦するもフリーザーの氷攻撃をリフレクターでなんとか防いだと言ったところだった。
「くっ……サイコキネシスだ!」
ユンゲラーがサイコキネシスにかけようとするも難なく解放したフリーザーの冷気により自分が壁に叩きつけられた。
「強引にねじ伏せた!?」
ユンゲラーを引っ込めたユウトはそのままビリリダマを呼び出した。
「こおりタイプに敵わなくてもでんきタイプなら!」
スパークを放つもビリリダマの電撃はフリーザーにはびくともしない。それどころかれいとうビームを直撃されてしまった。
「強すぎる! 伝説のポケモンはここまで桁違いなのか!?
ジムリーダーなんて次元は軽く超えてるんじゃないか?」
フリーザーの攻撃に慄くユウトだったが諦めずにビリリダマでスパーク攻撃を仕掛ける。
「こうなったら……!」
さらに呼び出したのはメタモンだった。
「単純な強さをいただくならお前しかいない。頼むぞ!」
メタモンがフリーザーへと化ける。
「よし、れいとうビーム!」
フリーザー同士の戦いだが真似たのは単純な強さだけ。メタモンの場合は技はユウトの命令で仕掛けるものとなっており、野生の方が圧倒的に有利である。
「しろいきり!」
メタモンが撹乱用に霧を発生させるが、フリーザーはそれを軽々とかき消した。
瞬間、フリーザーは上空から一斉攻撃を受けた。
倒れたはずのユンゲラーのサイケ光線、ニドリーノのどくばり、アーボックのヘドロばくだん、メタモンのれいとうビームの不意打ちがフリーザーを襲う。
しかし、命中こそしたものの大ダメージにはならずすぐに体勢を立て直し涼しげなオーラを放つようになった。
「ダメか……」
するとなにを思ったのかフリーザーがユウトたちを突風で吹っ飛ばし気絶させてしまう。
「があっ!」
頭を打ったユウトはそのまま気絶してしまい視界が暗転してしまう。
「フリーザー……」
何か音が聞こえたようだがそんなことはもう彼の耳に入ってこなかった。
「な、なんてことだ……! フリーザーが拐われてしまった! それにあの少年も……」
秘密基地で応援の連絡を済ませていたカツラが奥地に向かうと洞窟に巨大な穴が開いてるのがわかった。
「連絡が間に合いさえすればこんなことには!」
カツラが拳を握りしめて急ぎ洞窟を脱出する。
「どこだ? ユウトくん!」
カツラが周囲を捜索するもユウトの姿はどこにもなかった。
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一方、ロケット団の飛行艇では____
「新兵器 SurFayは成功ね」
「ええ! フリーザーのやつおったまげてましたね〜」
先ほどカツラを襲った一派が飛行艇にフリーザーを載せたまま上空を飛んでいた。
「あとはボスのいるヤマブキまで飛ぶだけね」
「そういやあのガキはどうします? 我らの邪魔をしたトレーナーのようですが……」
「放っておきなさい。到着次第に牢にでもぶち込んでおきなさい」
「そうですね〜」
フリーザーの横には気絶したユウトがいた。奪われたフリーザーと共にユウトが攫われたのは、ヤマブキシティ_____ヤマブキは金色 輝きの色
光り輝く大都会
さて今後の予定についてですがすいません、これ以上話を進める都合上トキワジムとヤマブキジムのバトルはカットします。
話を練って書いて投稿のペースがここ最近忙しくなってきて低下してますので恐らく今後はさらに低下する可能性があります。そのため話の展開を崩してでも完結させることを採りました。