ポケットモンスターノーブルバイオレット 作:ジャン=Pハブナレフ
シオンタウンを出発したユウトは成り行きからジムリーダー見習いのアンズと共にジムリーダーたちに挑戦するべくまずはハナダシティに向かう。
「くっ…結構暗いな」
「うむ、それにしてもフラッシュが欲しいものだな。アレさえあれば視界もだいぶ晴れるのだが…」
懐中電灯で狭いエリアは照らされていたが時折ポケモンが襲ってくることもあった。しかしその都度、手持ちのポケモンで撃退してある程度進んではいた。
「いわタイプにかくとうタイプか…でも次のジムじゃとてもじゃないけど戦えそうにはないな」
「左様、ハナダのカスミは激流のままに水を操る人魚のようなトレーナー。岩ではたちまち倒されてしまうだろうな。ただ…くさタイプやでんきタイプなら勝機はあるやもしれぬ」
「でんきタイプって言ってもな〜」
あたりを見渡すユウト、しかし…いるのは明らかにいわとかひこうタイプである。
「いるわけないよな…いるのはイシツブテだ、イワークだ、ワンリキーだし」
最初こそ何体かをゲットしようか意気込んでいたユウトだったが、集団で襲ってくるのを見て少し懲り懲りしていた。
「しかしここまでくればきっと出口も近いはず…だと思う」
「ちょ、アンズさん!思う、じゃあないでしょうが。迷ったらどうするのさ!」
「慌てずともこのイワヤマトンネルはシンプルに二階層になってるそうじゃないか。歩いていれば出口のフロアに上がれるさ」
2人が歩いていると突然前方が光った。
「そんな無責任な…!?おわっ!」
光が2人を襲った。なんとか攻撃を回避したが、すぐに当たりが暗くなってしまう。
「なんだこれは!?」
「でんきタイプの技か?しかし、どこから?」
懐中電灯で当たるを見回すが近くにはそれらしき影が見られなかった。
「目の前だってのはわかるけど…懐中電灯じゃそこまでわからないな」
「念のため…!モルフォンお願い!」
モルフォンを呼び出したアンズがあたりを警戒するも敵の姿は見当たらなかった。
「ビリァ!」
すると再び光がモルフォンを攻撃してきた。
「今のは…!」
アンズが目を細めるとそこには弱りきったビリリダマが震えながらこちらを睨み、電撃を放っていた。
「何故あんなところにビリリダマが?」
「そんなことよりこの場合俺はどうしたらいいんだ?」
「うむ…見たところ、負傷しているようだな。早くポケモンセンターに送らなくては!」
「待ってろよ…ええっと!」
困惑したユウトは図鑑を開いた。
「なるほどな…ビリリダマ!」
苦しそうなビリリダマをその手に抱えたユウトは出口目掛けて走り出した。途中の敵はアンズのモルフォンのちょうおんぱで混乱させながらやり過ごしていた。
「ん?あれだ!」
出口らしき場所を見つけた2人が駆け出すとビリリダマが目を覚ました。
「ビリィ!」
でんきショックでユウトを突然攻撃してきた。
「ユウト!」
「ぐわあああああああああ!」
攻撃を受けながらもユウトは歩き出した。
「待てよ…俺は、お前を傷つけたりなんかしねえよ…」
ユウトが震える声でビリリダマに訴える。
「お前が放って置けなかった。なんとなく、苦しそうだったから…!それじゃあダメか?」
警戒したビリリダマがなおも電撃をユウトに仕掛ける。
「ようこそポケモ…!?」
ポケモンセンターに入った瞬間周りのトレーナーったちが唖然とした表情でユウトを見つめた。
「そ、こ…のトンネルで苦しそうに、してた奴です。頼みま…ッ!」
電撃を受け続けてユウトが倒れてしまった。
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それからユウトはベットの上で目を覚ました。
「あれ?ここは…」
「目覚めたのね!良かった…」
ポケモンセンターのスタッフが近くにいた。そしてユウトはゆっくりと起き上がった。
「そうだ!あのビリリダマは!?」
「今、治療中よ。けどあまりにもひどい傷だからもう少し時間がかかるかも」
「そうですか、けどなんだってあいつはあんな場所に…相性の悪いポケモンだらけだったってのに」
「それに関しては…どうやらこの近くの無人発電所にビリリダマたちは生息していたんだけど、何者かの手で無理やり連れてこられ、要らなくなったから捨てられた可能性が高いわ」
「そんな…!あいつ、死にそうだったんですよ?
信じられねえ…」
「大変です!ジョーイさん、ビリリダマが飛び出して行っちゃいました!」
「なんだって!?」
ユウトが飛び出して行った。
「待ちなさい!」
ジョーイの生死を振り切ってポケモンセンターを出たユウトはそのままビリリダマの姿を見つけた。
「おい待てよ!お前…どこに行くんだよ!!」
ビリリダマが睨んできた。
「確かに人間は許せねえだろうよ…
でもよ、俺はお前が放って置けなかった!
だから…俺と旅しよう!お前の強さを証明しようぜ!!」
睨んできたビリリダマに対してユウトがモンスターボールを構える。
「行くぞ!ニドラン!!」
ニドラン♂とビリリダマのバトルが始まった。
「ニドラン、にどげり!」
小さな足で素早く蹴りを放つもビリリダマのボディに防がれてしまう。
「くっ…!」
するとビリリダマが音波らしきもので攻撃してきた。
「なんだこれは!?」
するとビリリダマが電撃を放った。
「ニドラン!」
ニドラン♂に電撃が命中してしまい、フラフラになっていた。
「くっ…!つつく!!」
ニドランがつつくを使って攻撃するもビリリダマには全くと言っていいほど通じてはいなかった。
ビリリダマもこの状況に剛を煮やしたのか動かなくなった。
「くっ!つつく!!」
何度もつつくを使うが意味はなくビリリダマはその隙にチャージを行なっていた。
「諦めるなニドラン!」
「二ドォ…!ニィイイイイイイイイドォオオオオオオオオオオ!!」
渾身の力を込めたつつくの軌道が逸れたが同時につのでビリリダマを突き飛ばすことに成功した。
「これは…!新しい技か!?」
新しい技を前に唖然としたユウトだったがビリリダマが吹き飛ばされたため気絶していた。
「行け、モンスターボール!」
モンスターボールがビリリダマに当たり、そのままボールが揺れた。数回、ゆっくりと揺れたのちにボールは動かなくなり音が鳴った。
「ビリリダマ、よろしくな。おまえの力をこれから俺に貸してくれ」
そういうとユウトはポケモンセンターに戻った。
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「ビリリダマはどうしたの?」
「ゲットして手持ちにしました。幸い人のものではなかったようですね。一体何者の仕業なんでしょうか?」
「わからないわ、けれども今後そのビリリダマはあなたが大事にしてね」
「はい!」
「あっ、いたいた!急に飛び出さないでくれよ」
するとアンズがため息をついて戻ってきた。
「アンズさん、でもビリリダマはゲットしたぜ」
「おっ、早くも手持ちが5体になったか。では早速出発しよう!ハナダシティは目と鼻の先だ!」
「はいっ!」
新たにビリリダマを仲間にしたユウト、目指す街ハナダシティはすぐそこだ!
ハナダシティは水色、神秘の色、花咲く水の町
ビリリダマゲットです。いきなり5体揃ってしまいましたが6匹目以降はちょこちょこ増やしてくつもりです。
なぜイワヤマトンネルにビリリダマがいたのか、その謎は後々のお楽しみとしここでは負傷したところをユウトくんに助けられましたが無印のヒトカゲ回を参考に今回の話を書かせていただきました。
次回はいよいよハナダジム、ヒトカゲで挑んだ自分がナゾノクサとピカチュウでゴリ押したところですがユウトくんはどんなパーティーで挑むのかをご期待ください。その中でビリリダマの登板は決定していますので今回ゲットした彼がどう動くのかや前回ゲットしたばかりのゴースもどうバトルするのかも注目していただければ幸いです。