ポケットモンスターノーブルバイオレット 作:ジャン=Pハブナレフ
前回ゲットしたばかりのビリリダマにゴースたちが戦います。しかし初のジム戦はゲームと違ってあっさり片付きませんと言っておきます。
そしてジム戦はバトルばかりかとお考えでしょうがこちらにもある程度ジムリーダーをどう処理するかはすでに全員考えてはいます。
ハナダジムの前に立ったユウト、先にアンズが挨拶を済ませた中、彼は作戦を練っていた。
「現状ニドラン♂の技は にらみつける、かみつく、つのでつく、にどげりを覚えていてこのジムじゃあ別に相性が不利ってわけでも無いな」
ニドラン♂のつつくはビリリダマとのバトルでつのでつくに上書きされていた。
「次にストライク、でんこうせっかにきりさく、みねうち、つばさでうつ…採用っと」
「メタモン、まあこいつは連れて行こう。いざという時に相手の技をトレースして後発に繋ぐんだ」
「で、ビリリダマは…いやなおとにじゅうでんに、ソニックブーム、スパークか。俺にはあんまりいい印象を持っていないからどの順番にするかは検討中だ」
「最後にゴース、したでなめるにあやしいひかり、ナイトヘッドにさいみんじゅつ…先発でも行けるか?」
悩みに悩んだ結果こうなった。
先鋒:ゴース
次鋒:ストライク
中堅ビリリダマ
副将メタモン
大将:ニドラン♂
「よし、行くか!」
ユウトは扉を開けた。
「たのもー!」
「あら、チャレンジャーさん? よく来たわね!」
目の前に立っていたのは、水着を着たユウトよりも年上な少女だった。
「私はこのジムのリーダーカスミ! 専門はみずタイプ、さっきの子から聞いたわ! あなた、初心者君なのね。私が戦う前に彼で腕試ししていかない?」
するとカスミの近くのプールを泳いでいた海パンを履いた男がユウトに立ちはだかる。
「俺は海パン野郎、ヨウヘイだ! かかってきな!!」
「上等だ! 俺の力見せてやる、行けゴース!」
「ゴォオオオオオスゥウウウウ…!」
ゴースが興奮したかのように息を吐いた。
「へっ、行け! シェルダー!!」
舌を出した二枚貝のポケモンが対峙する。
「へぇ…ゴーストタイプか」
カスミが興味深そうに笑みをこぼす。
「シェルダー、たいあたり!」
シェルダーが体当たりを仕掛けるがゴースには当たらずすり抜けてしまう。
「あやしいひかり!」
光に当たったシェルダーはそのまま混乱してしまった。
「シェルダー!」
混乱するシェルダーはわけもわからず自分を攻撃してしまう。
「あまい! ゴース、ナイトヘッド!」
しかしゴースは勝手にシェルダーに接近してしたでなめる攻撃をした。
「ゴース! 一体どうしたんだ?」
「どうやらそのゴースは君のいうことを時々でしか聞けないようね」
「なんだって!?」
「ポケモンをパートナーにするにはそれに見合ったポケモン特有な性格の理解とそれに見合ったトレーナーの実力が必要なの。ポケモンは必ずしも命令をすればいいってものじゃ無いわ」
「バカな…!」
「ふん、よそ見をしているようだが今の攻撃は不味かったな。
シェルダーのこんらんが終わった! くらえ、シェルダーのつららばり!」
シェルダーの口から氷の柱が発射されゴースに2発命中する。
「ゴース! さいみんじゅつだ!!」
しかし今度はナイトヘッドでシェルダーを攻撃した。攻撃は命中するもつららばりがヒットしたため技が途中で解除されてしまう。
「言うことを聞かないことが分かったなら、こっちのもんだ! ちょうおんぱだ、シェルダー!」
今度は逆にゴースが混乱してしまう。それによりゴースも戸惑いながら自分を攻撃してしまう。
「ケケケ、シェルダーやっちまえ!
命令が聞けない時点でこっちの勝機は間違いない!」
「ゴース! 俺の声を聞いてくれ! ゴース! 惑わされちゃダメだ! ゴース!」
しかしゴースは答えない。
「へっ! 次で終わりだ!!」
「ゴース!」
「ユウト君だっけ? 闇雲に呼びかけるだけじゃダメよ。戦況を見てごらんなさい、今君がすべきことはただ命令するだけなのかしら?」
カスミの一言でユウトが叫ぶのをやめた。
(この場合おれがどうしたらいいんだ? 混乱した上にいうことを聞いてくれない以上、どうすりゃ!)
すると一本のつららばりがゴースを狙う。
「危ない! 目の前につららばりが!!」
するとゴースがハッとして攻撃をかわした。
「なに!?」
すると混乱が解けたゴースがナイトヘッドを命令なしで放った。命中したシェルダーは気絶してしまう。
「ゴース…!」
ユウトが笑みを浮かべるとゴースがそのまま体当たりしてユウトの顔を下で舐めてきた。
「おっ、おお…お前も嬉しいのか?」
ゴースも笑顔を浮かべてうなづく。
「やるようね! うちの海パン野郎を倒したあなたの実力は認めましょう。でも…ここからが本番よ!」
ヨウヘイと入れ替わるようにカスミが現れた。
「君さ、ポケモンを育てる時にどんなポリシーがあるの?」
「え?」
カスミの質問にユウトはたじろぐ。
「私は、お気に入りのみずタイプのポケモンたちで攻めて攻めて攻めまくることよ!」
たじろぐ彼に反して躊躇無く答えたーカスミに対してユウトは威圧感のようなものを感じ一歩後ずさっていた。
(あれがジムリーダーだ、ユウト。さあどうする?)
アンズが密かに観客席からのぞいていた。
「さあ始めましょうか。私はこの2体で十分」
「ハンデなんでしょうが、俺は負けませんよ! ゴース、そのまま行けるか?」
するとゴースは意気揚々とバトルに出た。
「ヒトデマン、マイステェディ!」
カスミが繰り出したのは星型のポケモンだった。
「ゴース、ナイトヘッド!」
「そうはいかないわ、みずのはどう!」
「ヒトォ…デマアアアアアアアア!!」
ゴースの幻よりも速く、ヒトデマン本体の赤い結晶部から放たれた水のリング状光弾が命中して一撃で倒されてしまった。
「ゴース、ありがとうな。けど勝負はこれからだ! ストライク行け!」
ストライクが登場しヒトデマンと睨み合う。
「むしタイプ…機動力で押すつもりかしら?」
「ストライク、つばさでうつ!」
「バブルこうせん!」
飛行しながら攻撃するストライクにヒトデマンのが命中するもそこまで効いておらず、正面から攻撃を受けた。
「ふぅーん…じゃあこれならどうかしら? じこさいせい!」
するとヒトデマンが動かなくなり念じ始めただけで傷が回復していった。
「なんの! でんこうせっか!」
回復中を攻撃するものの大したダメージにもならずに回復を許してしまう。
「だったら…! みねうち!」
「闇雲に打ったってなにも変わらないわ、みずのはどう!」
攻撃をかわして空中から攻撃を仕掛けるもヒトデマンは倒れなかった。
「くそっ、落ち着け…」
焦るユウトだったが、ストライクもまだまだ粘れるほどの雰囲気だったためどうやって攻めるかを考えていた。
「ヒトデマン、体当たり!」
「かわすんだ!」
ストライクが空を飛びながらヒトデマンを傍観する。
(何かいい方法は…正面が無理なら一気に背後に回るしかないが…試してみるか!)
「ストライク、地上に降りてつばさでうつ!」
「あまいわ、みずのはどう!」
走り出したストライクに対してみずのはどうがせまる。
「いまだストライク! 飛べ!」
ストライクがうなづいて軽くジャンプしたのちに羽を開いた。
「うそ!?」
「思った通りだ! そのまま止めだ!」
ストライクが背後に回り込んでつばさでうつ攻撃を仕掛けた。対応の遅れたヒトデマンは無防備な背中を傷つけられそのまま壁に叩きつけられた。
そしてプールに落ちてぷかぷかと浮かんできた。
「ヒトデマン戦闘不能!」
会場の電子音声がそれを告げた。
「ふふ、まさか背後を突かれるなんてね。土壇場でみずのはどうを回避したのはさすがね。けど!」
カスミはヒトデマンを戻して2つ目のボールを手に取った。
「この子はどうかしら? スターミー!」
ボールから出てきたのは五芒星のような姿をしたヒトデマンと同じ外見のポケモンだった。
「はっ! そんなのさっきの戦法でオジャンだぜ!
つばさでうつ!」
開始早々ストライクがスターミーの背後をとった。しかし…
「なに!? 背後が取れない!?」
「当たり前よ、このスターミーは防御においてはヒトデマン以上なのよ!
そして…その対策もバッチリなんだから!」
スターミーの背中の星が回転を始めたのを見てユウトが目を丸くした。
「まずい、飛ぶんだ! 「遅い、こうそくスピン!!」」
スターミーの回転に巻き込まれたストライクはヒトデマン同様プールに落ちていった。
「くそっ! 強いな…!」
ユウトはビリリダマのボールに手を当てるが一瞬だけためらった。
(おそらくスターミーはみずタイプなんだろうが…
少し探ってみるか)
「行け、メタモン!」
なんとユウトは副将としていたはずのメタモンを呼び出した。
「メタモンですって!?」
「メタモン、へんしんだ!」
するとメタモンのボディがスターミーになった。
「これであなたの技は俺のメタモンも使える、スターミー同士ならきっと!」
「ふふ、それはどうかしら!!」
「メタモン、みずのはどう!」
「スターミー、こうそくスピン!」
スターミーMがスターミーに対してみずのはどうを放つが全く通用せずにこうそくスピンでかき消されてしまった。そしてスピンがメタモンを襲う。
「そんな…! どうして!?」
「経験の違いよ。あなたのメタモンは確かに技は真似た。でも私はあなたよりも多くのバトルを経験してる。甘かったわね!」
「諦めるなメタモン、じこさいせい!」
「ふぅーん…じゃあこっちもじこさいせい!」
両者ともにある程度まで体力が回復したが、それでも劣勢と分かりユウトは追い込まれていた。
「技だけじゃ私には勝てない! ましてや他のジムリーダーにもね!!」
「…戻れメタモン!」
「え、引っ込めた?」
「行け! ビリリダマ!!」
「リィッ!」
ボールからビリリダマが出てきた。
「でんきタイプ…けど負けないわ!」
「ビリリダマ、じゅうでん!」
充電を始めたビリリダマ、しかしその間は無防備となる。当然それを逃すカスミでもなく、スターミーのみずのはどうで一気にダメージを与えさせるつもりでいた。
「スパーク!」
ビリリダマが放った電撃はスターミーにぶつかったがわずかに耐えられてしまう。
「スターミー! じこさいせいよ!!」
「いまだ、ビリリダマ! もう一回スパーク!!」
回復中のスターミーにビリリダマのスパークが放たれる。
「無駄よ! じこさいせいですぐに回復を…「甘い! と返します!!」」
ビリリダマは回復中のスターミーに絶えず電撃を流し続けた。
「これは!」
「じこさいせいの時、スターミーはエネルギーを回復に専念して動かない。だったら回復が追い付かないほど相性の良い電撃を連続で受けさせて無理やりにでも戦闘不能にさせる!」
「そんな! そんな荒っぽいやり方なんて…!」
カスミが唖然としたカスミだったがビリリダマの表情は高揚したようなものになっていた。
「ビリリダマ、つい最近仲間になりました。でも、こいつ頑固なんですよ。ゲットする時も敵視してたのか一苦労だったし、今もこうやって無謀なことをやろうとしてます。
でもこんな自分でも一回ゲットしてから分かったことがあります。こいつは負けず嫌いなんだと。命令は聞くけど強い奴は俺が倒す、絶対ひかないって意志がある」
ビリリダマは電撃を流し続ける。しかしスターミーはそのまま回復を繰り返していた。
「だから…信じます。俺自身の判断であいつが勝つことを」
「ユウトくん…!」
それからバトルは回復されてとダメージを与えられての繰り返しだった。
回復しきってスタミナ切れを待つスターミーと回復が間に合わないほどの連続攻撃で攻め続けるビリリダマ。両者は譲らず硬直状態が続いた。
「ビリャアアアアアアアアアアア!!」
ビリリダマが叫ぶと電撃の威力が上がりスターミーが回復しなくなってその場に力尽きた。
「スターミー戦闘不能! 勝者、セキチクシティのユウト!!」
バトルが終わりユウトがすぐにビリリダマに傷薬を使った。
「ビリリダマ、大丈夫か?」
するとビリリダマが弱い電撃をユウトの体に放ってきた。
「は、はは…元気で何よりだ…!」
苦笑いを浮かべるユウトに対してカスミが拍手を送った。
「負けたわ、まさかじこさいせいに対してあんな強引なやり方で攻めるなんてね。いいわ、ポケモンリーグ公認のブルーバッヂをあげます! おめでとう!!」
「ありがとうございます!!」
バッヂを受け取ると今度はビリリダマがうれしくなって体当たりを仕掛けてきた。
「いってぇ〜お前少しは手加減をだな〜」
それからジムを出たユウト、するとアンズが目の前に現れた。
「アンズさん、どうかしましたか?」
「いや、君のジム戦を見させてもらった。だが君自身の課題も見えてきたんじゃないか?」
「課題?」
「いや私の勘だ。気にするな」
ユウトの戦いを危惧しながらもアンズは歩き出した。
ジムバッヂ獲得! 残り7つ
無事ブルーバッジを獲得したユウトくん、次回はニビシティに向かいます。
しかしその前には恐らく避けて通れないであろう場所があります。オツキミ山ですね。ゲームでは一方通行でしたが…
次回はオツキミ山で軽くロケット団とバトルをして次次回でタケシ登場としています。
それにしても、ユウトくんの手持ちですがいわタイプに弱いポケモンはいますがストライクとか危ないですね。弱点4倍ですよ、危ない危ない