全てを統べる緑谷出久のヒーローアカデミア 作:ハッタリピエロ
出久side
結論から言うと僕は雄英に合格した。しかも首席と、お母さんに報告すると滝のように泣きついて喜んでくれた。
そんな心から喜んでくれているお母さんを見てるとやっぱり自分のことを話さないといけないと思ってしまった。
「お母さん大事な報告があるんだ」
「え?なに?言ってみなさい!」
僕はこれから母さんに隠してきた真実を告白する。でもこれを伝えなければ自分は前に向けないだろう
『出久よ、おまえが信じた人間なら大丈夫だ』
クラマ……うん!そうだね!
「お母さん……実はね……」
その後僕は話した。一度自殺してその後、異世界を巡ったことも、自分の力は異世界の自分から思いと共に受け継いだことも。そして全てを告白した後母さんにすぐに謝った。自分の弱さで母さんを悲しませるかもしれなかったからだ。
僕が頭を下げていると
「……顔を上げて出久」
「お母さん……」
「辛いのは出久だったのよ?出久が今まで前を向いて努力してきたのに……私はなにもサポートできなかったわ……それでも出久が再び前を向いて歩いていけるって思ったら……嬉しくて……」
「お母さんっ!」
僕は嬉しくてお母さんに抱き着いた……そして涙を流した……
「それと……よく頑張ったわね……出久」
「信じてくれるの……?」
「息子の言うことを親が信じなくて誰が信じるのよ。貴方がそんなウソをつく子じゃないってのは私がよくわかってるわ」
「お母さん……」
僕は母の偉大さを改めて感じさせられた。
『……良いお母さんじゃねえか』
うん……!
『泣くな、もう一つ報告することがあるだろうが』
あっ!そうだった!
「お母さん、もう一つ報告することがあるんだ。今度はいいニュース!」
ピンポーン
あっ、噂をすれば!
「ちょっと待っててね」
僕は玄関まで行って二人を連れてくる
「ここが出久の家……」
「ほぇ~……」
「出久?その子たちは?」
母さんが聞いてきたので僕は二人の肩を抱き寄せると
「紹介するね。僕のお嫁さんのエリザベスと氷麗!」
「「「ええーっ!!?」」」
あれ……?言うタイミングマズかったかな……?
「お、お嫁さんって!?いっ、何時!?まさか……!」
「そう!世界を旅した時の!」
「い、出久っ!?まさかその人……!」
「僕の母さんだけど?」
「い、出久様のお母さま……!は、初めまして!氷麗と申しますぅ!」
「あっ、はいっ!出久の母の緑谷引子です!」
その後お母さんに二人の紹介を終わらせると
「出久~!立派になったね~!」
「ハハハ……」
母さんが進学祝いと結婚祝いを兼ねて寿司を取ってくれるそうだった。
ついでに言えば二人も合格したらしい。
そして月日はあっという間に流れー
いよいよ雄英入学式当日
「出久!ハンカチ持った!?」
「うん」
「ティッシュは!?」
「持ってるよ」
『落ち着きがねえな……』
そう言わないでよクラマ、喜んでくれてるんだからさ
『まっ、そうだな……』
「出久!」
「なに?」
「……超カッコイイよ」
「…………!行ってきます!!」
そして僕が玄関を出ると迎えてくれたのは
「出久おはよう」
「若!おはようございます!」
「二人とも、出久を宜しくね」
「「任せてください!」」
そして電車を乗り継いで30分
ついに僕の夢の雄英アカデミアがはじまる!