全てを統べる緑谷出久のヒーローアカデミア   作:ハッタリピエロ

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いきなりですが重婚制度ぶっこみます


戦・闘・訓・練1

個性把握テストの翌日の朝、僕が起きて朝食の用意をしようと台所へ向かうと

 

「あ、氷麗」

 

「おはようございますっ♪出久様」

 

「そうか……氷麗、朝早かったもんね」

 

「はいっ♪お母様に住まわせてもらっている以上これぐらいはしないと」

 

そう、ヒナタを紹介した後三人とも一人暮らしをしているのを聞いたらお母さんがならいっそのこと家ですめばいいかと提案したのだ。幸いなことに部屋にはいくつか空きがあったので特に問題はなかった。

 

「じゃあ僕も手伝うよ」

 

「いいんです!若に雑務をやらせるわけには」

 

「ここでは僕はただの出久だからさ?手伝わせてくれないかな?」

 

「そ、そう言われますと……じゃあお願いしますっ♪」

 

そうして弁当の用意をしていく。仕上げは氷麗がやると弁当が凍ってしまうので僕がやることにした。

 

「じゃあ私は二人を起こしてきますね」

 

「お願いするよ」

 

その間に僕は朝食を用意すると同時にテレビをつけると

 

『この度議論され続けた重婚制度ですが昨日制定されました。つづいてのニュースです。またしてもヒーローを再起不能にしたヒーロー殺しですがその行方はいまだわかっておりません』

 

そして朝食を食べて支度を済ませると

 

「皆!行ってらっしゃい!」

 

「「「「行ってきます!」」」」

 

母さんに見送ってもらって僕たちは雄英に向かう。

 

・・・・

 

教室の扉を開けて中に入ると

 

「お!やっと来たか!」

 

「待ってたんだよー!」

 

赤髪の切島くんと黒目の芦戸さんを中心に何名かが僕たちの元に駆け寄ってきた。

 

「わっ!?ちょっとなにっ!?」

 

「緑谷!おまえの力ってなんなんだ!個性じゃないのか!?気になってしょうがねえ!」

 

「そうだよ!相澤先生も消せないって言ってたし!」

 

切島くんたちが詰め寄って聞いてくる。

 

「いや、それは」

 

「HRの時間だ」

 

相澤先生がタイミングよく入ってきてくれたので助かった

 

午前中はなんとかはぐらかして昼休みの時間となった。

 

「はい!出久様!お弁当です!」

 

「……ありがとう……氷麗……」

 

氷麗が渡してくれた弁当は美味しそうな極々普通の弁当だった。一点を除けば……

 

(結局凍らせちゃったんだ……)

 

そう。弁当のおかずがキンッキンッに凍らされているのである。

 

「……いただきます」

 

凍らされた唐揚げに手を伸ばして口に入れる。

 

これはっ!?

 

「どうですか!?若!」

 

「……美味しい……!」

 

なんだこれ……!氷のシャリシャリ感と唐揚げの味がベストマッチしている!

 

前世の僕が美味しいって言ってたのがわかった気がする……!

 

「そうですか!よかったです!」

 

氷麗が喜んでいるのを見てドキッとしたので

 

「これからもよろしく頼むよ?氷麗」

 

氷麗の頭にポンっと手を置いてナデナデする。

 

(はわわわっ!!?い、出久様がナデナデっ!?ま、前じゃこんなことやってくれなかったのに……で、でもっ、う、嬉しいですぅぅ!!)

 

アワアワとする氷麗が可愛くて更にナデナデしてしまう。ああっ!!可愛いなあ、もう!

 

ちなみに上鳴と峰田が血涙を流して出久を睨んでいたが気づくことはなかった。

 

・・・・

 

ヒーロー科の午後はヒーローについて学ぶヒーロー基礎学の時間だ。担当の教師は

 

「ワーターシーがー普通にドアからやってきた!!」

 

『オールマイトだあああ!!!』

 

切島君たちを中心にクラスの大半が盛り上がる。

 

でも……

 

(オールマイト……僕は……)

 

昔に比べて僕のオールマイトへの尊敬度や憧れは大分下がったと思う。今でもオールマイトはスゴイと思うし、憧れがないわけじゃないが、無個性の僕を認めてくれ、力をくれたのはまぎれもない過去の自分だ。

 

氷麗とクラマもオールマイトのことはあまりよく思ってないようだった。その実績は認めているようだが

 

(僕たちは貴方を超える!皆の思いのためにも!)

 

「今日のヒーロー基礎学は戦闘訓練!!皆の要望と個性届を元に作ってもらったコスチューム!!これに着替えたらグラウンドβに集合だ!格好から入るのも大切だぜ!!自覚するのだ!!今日から君らは……ヒーローなんだと!!来いよ!!有精卵ども!!」

 

僕たちはコスチュームに着替えると指定されたグラウンドに集合した。

 

「あ!出久様!カッコイイですよ!」

 

「流石です……」

 

「もしかしてそれって……」

 

「うん。あの時の服装な!」

 

氷麗たちがこっちに来て僕のコスチュームを褒めてくれた。

 

僕のコスチュームはメリオダスの時の豚の帽子亭の店長服だ

 

「緑谷くんカッコいい!」

 

「麗日さ……は……?」

 

「やっぱ要望ちゃんと書けばよかったよ……パツパツスーツになってもうた……恥ずかしい……」

 

いやこれは要望とかそういうもんじゃないでしょ……そう思ってたら

 

「ヒーロー科最高」

 

なにが最高なのか峰田くんが親指をグッと立てたが

 

「ハッ……!!?」

 

「「「…………」」」

 

氷麗たちからの殺気を受けて逃げ出す峰田くん

 

アハハ……

 

「うんうん!皆カッコいいじゃないか!さあ早速戦闘訓練を開始しようか!」

 

「先生!ここは市街地演習場ですがまた屋外戦をやるのですか!?」

 

フルアーマーの飯田君が質問すると

 

「いや!もう二歩先へ踏み込む。屋内での対人戦闘訓練だ!」

 

その後オールマイトが屋内のヴィラン出現発生率の高さにおける重要性を説明した。

 

「これから諸君らにはヒーロー組と敵組に分かれて二対二の戦闘訓練を行ってもらう。設定はこうだ。核を持ったヴィランがビルに立て籠もっているのをヒーローチームが回収しようとしている!ヒーローチームの勝利条件はヴィランを捕縛するか核に触れて回収するか!時間を過るかヒーローを捕えればヴィランチームの勝利だ!組み合わせは……クジだ!」

 

こうしてクジの組み合わせの結果

 

Aチーム:日向ヒナタ&及川氷麗

Bチーム:轟焦凍&障子目蔵

Cチーム:八百万百&峰田実

Dチーム:爆豪勝己&飯田天哉

Eチーム:芦戸三奈&青山優雅

Fチーム:緑谷出久&エリザベス・リオネス

Gチーム:上鳴電気&耳郎響香

Hチーム:常闇踏陰&蛙吹梅雨

Iチーム:尾白猿夫&麗日お茶子

Jチーム:切島鋭次郎&瀬呂範太

 

「最初の対戦カードはこれだ!ヒーローAチーム対ヴィランDチームだ!」

 

ええ……!?大丈夫かな……

 

僕がそう思ってるのがわかったのか

 

「大丈夫よ出久くん」

 

「任せてください!あのクソガキをボコボコにしてやります!」

 

頼もしいような怖いような……

 

「ではヴィランチームは先に行って準備しておいてくれたまえ!これは戦闘訓練だ!遠慮せずに思いっきりな!度がすぎたら中断するけど……」

 

そしていよいよ戦闘訓練が始まった。

 

 

 

 


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