インフィニット・ストラトス リビルドワールド   作:しびれあくせる

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第八話 四獣と対話と最後の日
Hung Up


二日目の対戦で大きな波はあまりない。

強いて言えば、チーム【デスペラード】とチーム【エグゼクティブ・ウォーリア】・・・シャルロット率いるフランス英雄三人組と、生徒会長たる更識 楯無・・・もとい、更識 刀奈のチームという組み合わせがある程度だ。

 

刀奈のミステリアス・レイディは結局、簪の打鉄弐式――今はアナスタシア・ブライドに所持ナノマシンを全て奪われたままであるのだが、刀奈はそれを最終的に了承した。

理由についてははぐらかしていたが、彼女なりの簪に対しての贖罪だったのかもしれない。

ならば刀奈は現在、専用機を失った状態であり参加条件を失っているのでは・・・と、例えば一夏などは考えていたのだが、当日のスタジアムにはしっかりとISを纏った刀奈の姿があった。

 

ただし、これまでのミステリアス・レイディではない。

両手両足部分以外を失った霧纏いの淑女は、第二世代IS打鉄及びラファール・リヴァイヴのパーツとバーニア・スラスターで補修され、武装は中国企業・浪漫飛行による制作の接近戦兵装やイギリス由来の特殊光学兵器、そして、ロシア製のナノマシンコーティングマントを身に着けた機体となっていた。

いわゆる、ダウングレード機である。

上半身から足首まですっぽりと包んだグレーのマント、その上から装着された肩部装甲と胸部装甲。背中側はバーニアの動きを阻害しないよう切れ目が入れられている。

 

相対するボゥイ、シャルロット、鈴は昨日の今日でちゃんと参戦しているだけでなく、一晩でここまでの補修を行った刀奈の手腕にも驚いていた。

「すごい・・・!ボクのラファールみたいになってる・・・!」

「会長はぼっちだってラウラが言ってたけど、誰か手伝ってくれたのかな」

「ぼっちなのに会長になれるのかい?なんだ、じゃあオレにもなれないかねぇ」

「誰が投票すんのよバーカ」

「ボゥイ、後で架神先生に診てもらお?」

「辛辣ぅ」

いつも通りのやり取り。

だがいつもと違うのは、その流れに刀奈が割り込んできた事だ。

 

「誰が投票すると問われれば私が投票するわ、ボゥイ・シューマッハくん」

 

「お」「え」「は」

左からボゥイ、シャルロット、鈴。

言葉少なにぽかんとするチーム【デスペラード】へと、口元まで覆うマントをくいっと下へ引いた刀奈は、つついと近づいてきてにこやかにボゥイへと挨拶を行った。

「こんにちは、ボゥイ君?昨日は助けてくれてありがとね」

「んん?おぉ、カンちゃんの姉ちゃんさんか。生徒会長だったんだねぇ」

まずそのあたりからよく分かっていなかったボゥイが手を差し出すと、両手で受け止める様に握る刀奈。

 

事実上の当主を失い廃家となった更識から解き放たれた刀奈と簪は、昨日中は親戚関係への礼の電話であった。

関係家系へ筋を通し、残った財産を雇っていたお手伝いや布仏家へと分配する計画であるが、そのあたりはまだ手を付けられていないのが現状だ。

かといって、廃家となった更識――実家を失った刀奈と簪が寝泊まりする場所などもはやIS学園以外に残っておらず、なれば義理を通すためにも専用機限定チームバトルをボイコットするわけにもいかないのだ。

刀奈は本音とも和解し、簪や本音の姉である自身のメイド布仏 虚(のほとけ うつほ)と共に機体の補修をしたのである。

また、その作業には地味に綾とラウラが手伝いに入っていた。

 

「ごめんね、鶴守くん。姉さんのために・・・」

「何を言いますか簪さん。ISの改造と言えば僕、僕と言えばISの改造ですよ。こんな楽しいイベントに呼ばれないなんて逆にありえませんとも!」

「わたしは本音に菓子詰め合わせで釣られたぞ」

「自分で釣られたって言っちゃうのね・・・」

 

そんな会話があったようである。

どうりで綾とラウラが眠そうだったわけだとシャルロットが合点していると、すすっとボゥイにすり寄る様に近づいてきた刀奈が頬を染めながら囁く。

「ね、この試合が終わったら一緒にフケちゃわない?美味しいお茶、ご馳走するわよ?」

「おっ、本当かい?」

「ボオオオオオーーーーーーーーーーーーーーゥイっ!!!」

唐突なまでに口説き始めた刀奈、他意も無くノリかけたボゥイへダッシュして後ろでくくった長髪を引っ張るシャルロット。

あまりにシャルロットのイメージからはかけ離れた良いシャウトであった。

「あいええええええ。なに、どうしたシャル子?」

「どうしたじゃないでしょ!なんでそんな軽くオッケーしちゃうの!」

「ん?ん?別に断る理由も無くないかい?」

「・・・・・・あ、あれ?言われてみればそうだ・・・」

知らず知らず止めに入って、頭に?を浮かべるシャルロット、合わせて?を浮かべるボゥイ、置いてけぼりにされて更に?を浮かべる刀奈と鈴である。

ややあって、指をパチンと鳴らすボゥイ。

「なるほど謎は全て解けたぜ!お前さんも一緒に行きたいんだな、シャル子!」

「え、う、うーん・・・そうなのかなー・・・そんな気もしてきたかも・・・」

「え!?」

今度はぎょっとする刀奈である。

彼女としては初めて自分にときめきを教えてくれたボゥイとデートしてその人柄を見定めようと画策していたのだが。

「おっしゃ、んじゃ会長サンよ、オレらが勝ったらおたくのオゴリな!頑張ろうぜシャル子!」

「んんん~?な、なんだか釈然としないけど、まぁいっか。勝ちに行きますね、会長さん」

「えっ、えっ、えっ!?」

あんぐりとする刀奈、更にボゥイは鈴に向けて呼び掛ける。

「おーいリンちゃんやーい!オレらが勝ったら会長サンがすげぇ美味い茶を奢ってくれるってよー!」

「ほ?マジ?んじゃちょっと気合いれなくちゃね!」

一夏や箒、セシリアに手伝ってもらい完璧に修復された道老龍の腕を豪快に回してみせる鈴である。

ちなみにシャルロットのフェニックス・リヴァイヴはミーアとダーシャが手伝ってくれ、ボゥイのリベリオンに至っては自己修復機能があるため直す必要すらない。

「あ、あれー?まだ私こんな感じから抜け出せてないの・・・?」

ひくひくと頬を動かした刀奈であるが、しかし気を取り直して自信ありげに笑う。

「・・・まぁいいわ!ミステリアス・レイディが弱体化したとはいえ、私自身の実力が落ちたわけではないもの!この新生更識 刀奈ちゃんとスカーレイディ・Rが相手になってやるわ!」

 

ミステリアス・レイディ・リペア。

通称スカーレイディ・R(傷物の淑女)

Rはリベンジ、リターン、リペアに、ロマンスを意味するRだ。

あと不敗神話のRも混ざっている。

略すとSRRになるのだろうか。最高レアっぽくもある。

 

全てを失い、ゼロからの出発を目指す刀奈の新たな門出となる機体である。

 

 

それぞれ試合開始位置につき、バトルスタートの合図であるアラートが鳴る。

速攻でボゥイのリベリオンへと加速するスカーレィディ・R。

すぐさま取り回しの早いビームライフルで迎え撃つシャルロットのフェニックス・リヴァイヴ。

だが、光速に近い速度で直撃した粒子砲は、スカーレィディ・Rのマントに触れた途端霧散して威力をゼロにする。

「!?ABCマント!?」

「その通りっ!光学兵器はほぼ無効よっ!」

アンチ・ビーム・コーティングマント、略称はABCマント。

光線および粒子熱線を表面のナノマシンにて反射・分解する事でダメージを大幅に減少させる防御兵装である。

耐久力に限りがあり、無限に威力を殺せるわけではないが、軽いうえに動きを阻害する事も無いため接近戦用機体に装備される事が多い。

ミステリアス・レイディから持ち越したガトリング内蔵ランス・蒼流旋を振り、リベリオンの大弓・イチイバルと鍔迫り合うスカーレィディ・R。

「分かり合うためにぶつかり合う!それが貴方達の流儀なら、私は貴方と戦ってみたいわ、ボゥイくん!」

「そいつぁ光栄だねぇ!けど、オレはそんなに紳士じゃないぜぇ!」

がつり、がつりとランスと弓が激突を重ねる中、鈴がどう動くか思案していると、チーム【エグゼクティブ・ウォーリア】のダリルとフォルテが、初手から合体奥義である【イージス】を放つべく合流し、両手を合わせて力を溜め始めているのに気付く。

「ちょっ!いきなりそれ!?」

「昨日の試合であんな無様を晒した以上、アタシ達に油断はないから」

「一瞬で終わらせてあげる・・・この力で・・・!」

基本的に他人の試合や機体になど興味を示さない鈴でも、リーダーたるシャルロットから忠告を受けていればそれがどんなに強力な攻撃かは認識している。

灼熱の炎と絶対零度の氷という相反する二属性を、同時に放出する波動砲。

綾のバスター・ランチャーやボゥイのフェルミオンブラスターに匹敵する威力となれば、到底無視できるものではない。

「シャル!止めに行くわよ!・・・シャル!?」

「えっ!?あ、うん!任せて!」

何となくボゥイと刀奈のやり取りが気になってぼぅっとしていたシャルが、鈴の発破で我に返る。

首を傾げる鈴であったが、それを追及している暇もない。

「しっかりしてよね!あたしは後ろから回り込むから!」

「了解!ボクは正面上空から狙う!」

三人がひとまとめにならない位置へと移動するチーム【デスペラード】。

 

真面目なシャルロットは当然の様にチーム【エグゼクティブ・ウォーリア】の事も研究してある。

この状態となったダリルとフォルテに対し、ミーアのユルルングルがトリモチ弾にて多大な影響を与えた事も。

そして、巨大な武器庫たるフェニックス・リヴァイヴにそういった武装が搭載されていない筈も無い。

準備しながらシャルロットは鈴へとメッセージを作成。

 

内容は『3秒の陽動の後、退避して贈り物を受けとれ』。

 

高速にて既に二機の後ろへ陣取っていた鈴は、眼前に表示されたその連絡だけですべてを察する。

硬槍・雷公鞭を抜き、加速をつけながらビームソードモードで滅多矢鱈に連続突きを放つ鈴。

身動きの取れないISなど、本来であればこれで蜂の巣となりリタイアなのであるが、【イージス】の発射体勢に入ったダリルのヘル・ハウンドとフォルテのコールド・ブラッドは、殆どの物理・光学兵器を無効化するバリアフィールドのような結界を展開させている。

後ろから蚊が飛んでいる程度にしか感じない鈴の攻撃、故に何の心配をする必要も無いのだが。

 

「昨日はその油断で負けた、同じ失敗は繰り返さないから」

だるそうに、しかし緊張感のある瞳で鈴を睨むダリルは言う。

予想外の行動に出かねない一年の一挙手一投足を見逃すまいと気をはるフォルテもまた、シャルロットから目を離さない。

またコーキング弾でも撃って来ようものなら、振りかかる前にバリアを操作して弾くし、避け切れない様なら接着される前に【イージス】を解除するまでの事。

自分達の失態を反省する事が出来る程に、ダリルとフォルテは聡明であった。

 

だが、相手はチーム【デスペラード】・・・ならず者である。

 

エリートの考える想定外に対し、直感に従う鈴と稀代の馬鹿であるボゥイ、そして考えないという技を身に着けた天才のシャルロットが織りなす奇想天外はまるで別物だ。

トリモチ弾の装填を終えたフェニックス・リヴァイヴは、両手にバズーカ砲を抱えてダリルとフォルテへ照準を合わせる。

「ふん、やっぱりね!」

「一度通じたからって、同じ手で来るなんて短絡・・・!」

予想通りとばかりに、交互に撃ち出されたコーキング弾をバリアフィールドの操作で弾く二年と三年のエリート。

 

しかし。

「ターゲットセット!全弾もってけーーーーっ!!」

肩アーマーから展開されたマイクロミサイルコンテナからも大量のミサイルが撒き散らされ、ダリルとフォルテを狙う。

その間も両手のバズーカは放たれ続けている。

「ダリル!あっちのミサイルもコーキング弾じゃ!?」

「数で攻めてくるのか、面倒臭い・・・!」

30近い数のコーキング弾相手では流石に分が悪いと判断したのか、ダリルとフォルテは【イージス】を解除して二手に別れる・・・が。

「へいらっしゃーい!」

「・・・!?」

ミサイルの雨を掻い潜った先に待っていたワイヤーに上半身を打ち付けたダリルは、その上から更にシャルロットのバズーカによりトリモチ弾を撃ち込まれる。

「しまった・・・!な、何が起きた!?」

「答えはCMの後ってね!行くわよシャル!」

「了解っ!」

ダリルに接着されたワイヤーは、シャルロットの腕を通して鈴が持ったアンカーを見れば出所はわかる。

フェニックス・リヴァイヴがミサイル弾の雨を隠れ蓑に、離脱した道老龍へとワイヤーアンカーを射出して先端を持たせ、逆向けに迫ってくるゴールテープよろしくダリルを捕まえにかかったのだ。

そしてよく見ればミサイルは全て実弾、コーキング弾ではない。

「フェイクか・・・!」

地面に落ち連続して爆発していくマイクロミサイルを忌々しげに見やるダリルは、ワイヤーに引きずられるように後方へと高速で運ばれていく。

「っ!?おいっ、お前ら、何のつもりだ・・・!?」

「何って、勝つつもりだけど?」

しれっと言い返し、小さく舌を出す鈴。

 

それに何かを言い返すよりも早く、センサーが味方機であるフォルテのコールド・ブラッドが接近している事を検知。否、近づいているのはこちらだ。

「ワイヤーでこちらを一括りにするつもりか・・・!?」

「ラウラが生徒会長に言ってた事だけどね」

シャルロットはバスター・キャノンを片手で抱え、そのままバーニアの出力を上げながらバイザーを下げ、コールド・ブラッドを狙う。

 

「あなたたち、戦闘中に喋り過ぎだよ。自分の手の内も、心の内も」

 

「~~~っ!!」

かっと顔を赤く染めるダリル。

結局のところ、言葉が足りないラウラの指摘はそういう意味なのである。

戦場に立てばポーカーフェイスは基本。

いくら自信があろうとも、相手を嘲ったり自分は何を隠しているから無駄だなどと、そんなマウント行為はポーカーで手札を晒してしまうのと同じ事だ。

相手が自分より強い手札なら降りればいいし、弱ければ攻めればいいだけの話なのだから。

 

もしここに綾や忍がいればこう言うだろう。

「「自分の玩具を自慢したい子供か」」

と。

いや実際口に出してぼそりと言っていたのだが。

 

それを盗み聞いて「そういう事なのね・・・」と反省する刀奈。

これまで貴女達だって十分喋ってるじゃないと思っていたが、もう少し思考すべきであった。

「くっ・・・!」

ダリルを伴って迫るフェニックス・リヴァイヴと道老龍に振り返りつつ、氷の壁を敵の目の前に幾つも打ち立てて阻害していくコールド・ブラッド。

構わずバスター・キャノンで破壊しながらフォルテを狙うシャルロット。

絶対零度の氷すらも雷公鞭の一撃で粉砕していく鈴。

「私の絶対零度が通用しない・・・!?」

「常時絶対零度を保てるわけじゃないでしょ!」

至極もっともな言い返しの鈴に歯噛みするフォルテ。

距離を取るために立てた氷柱など、絶対零度の固さには程遠い。

 

あくまで絶対零度まで温度を下げられるのは自分の周囲のみ、本気で絶対零度で敵を圧倒したいなら氷点下の戦場へと誘い込むべきなのだ。

これはまずいと焦るダリルも、トリモチ弾の直撃で炎も動きも塞がれている状況では何も出来ない。

ヘル・ハウンドとコールド・ブラッド、共に局地戦用の装備ばかりな事が裏目に出ているのである。

やがて退路を失ってワイヤーに捕縛されるフォルテとダリル。

一か所にてぐるぐる巻きにされ、トリモチ弾でべとべとに固められ、もはや身動きも能力も使えなくなった二人は、二日続けてのサレンダーという屈辱を強いられる事となったのであった。

 

その頃、刀奈と一対一となっていたボゥイといえば。

 

「ほら、棍の使い方はこう!まだまだ脇が甘いっ!折角の三節棍が活かせてない、射程や近接戦の取り回しを考えるならこう、でしょ!・・・そうそう、上手いわ、ボゥイくん!」

「ほっ、よっと!なるほどなるほど、会長サン教えるの上手いねぇ!」

 

実戦形式でレクチャーを受けていた。

わざわざ刀奈も三節棍を準備していたようで、打ち合いながら的確にボゥイを指導し、調子に乗せ、攻撃の精度を向上させていく。

もともと器用ではあるボゥイだが、生身の訓練を優先してきたためISでの戦闘訓練を十分に取れなかったという事情がある。

それを見抜いた刀奈が、一肌脱いだ形であるのだ。

綾や一夏は刀奈が守護する必要も鍛える必要も無かったが、ボゥイなら強くともまだ未熟ゆえ、自分を必要としてくれる。

刀奈にはそれが嬉しかった。

ちゃんと自分に出来る事も、居場所だってまだ残されてる。

彼と戦っていると、それを実感できる。

 

ああ、立ち位置はまだまだだけど、間違いなくあなたは私のヒーローだわ、ボゥイくん。

全てを失った私に光を与えてくれた能天気な英雄。

あなたは私が強くしてあげる。導いてあげる。

だから・・・また、私が負けそうになったら助けてね。

 

そんな風に刀奈が悦に入っているのも束の間、ダリルとフォルテを下したシャルロットと鈴がボゥイの元へと駆けつけてくる。

「ボゥイ、生きてるー!?」

「大丈夫、ボゥイ!?」

「おぅ、ピンピンしてるぜ!」

 

目の前にリベリオン、背後と横にフェニックス・リヴァイヴ、道老龍。

取り囲まれた刀奈はしかし、不敵な笑顔を作ってみせると静かに呟いた。

「三対一か。ダリルとフォルテもIS学園じゃかなりの実力者なのに、こんな簡単にやってくれるなんて・・・今年の一年は本当に化け物揃いね」

「じゃあどうすんの?あんたも諦めてサレンダーする?」

打神鞭を片手にくるくると回す鈴が挑発するも、むしろ爽やかな表情で刀奈は三節混を放棄し、愛用のランスを手に構える。

「まさかまさか!最後まで諦めないのが貴女達の強さなら、私だって最後まで戦い抜くのが筋ってものでしょう!」

そう言いながらABCマントの中からアーティファクトじみた小型の機械を幾つもばら撒いた刀奈は、ボゥイを見てにやりと笑うと忠告混じりに宣誓した。

 

「レクチャーは終わりよ、ボゥイくん!ここからは生徒会長ではなく、私―――更識 刀奈としての実力をみせてあげる!」

 

更識家の17代目じゃない。

ロシア代表でもない。

生徒に優しく接してあげる生徒会長でもない。

 

刀奈自身の力を存分に見せつけるべく、地面へとランスを投げ飛ばし、柄から突き刺す。

そこからフルオートでビームガトリングが宙へと乱射されると、事前に放ったアーティファクトが無数に放たれる光の弾丸を弾き返し、軌道の読めない嵐となってフィールドを駆け巡る。

「!?散開してっ!」

複数のアーティファクトが反射するビームにより避けられないレベルの無限軌道となったガトリング弾を回避すべく、シャルロットがアーティファクトが巻かれたエリアからの退避を促すも、素早くリベリオンの懐へ入り込んだスカーレイディ・Rは後退しようとしたボゥイの隙をついてアーミーナイフを胸部装甲の繋ぎ目へと勢いよく突き刺した。

「うがっっ!?」

ぐごり、と嫌な音を立ててリベリオンの装甲が歪む。

それは切り札であるフェルミオンブラスターのためのクリスタル開閉口であり、歪んで開く事が出来なくなれば一撃必殺たる翠玉色の波動砲が使用できなくなる事を意味する。

「ちぃっ!」

ボゥイが反射的に肩を掴もうと手を伸ばすも、刀奈はリベリオンの腹を蹴り飛ばすとその勢いのまま道老龍へと加速する。

「オレを踏み台に・・・!?」

「こんな加速方法あり!?」

降り注ぐビームの嵐はもちろん刀奈にも降り注ぐが、自身はABCマントの恩恵により大きなダメージは無く、それどころかこの弾幕の中を一撃も被弾せず掻い潜って飛翔し、ダメージ覚悟で反撃に出た道老龍の打神鞭の切っ先を軽々といなし、突き出された柄を掴んで奪い取る。

「うっそ!?」

「確かに軟槍は動き出すと厄介だけど、出だしさえ見極めれば攻略は容易よ!気付いてるかしら凰ちゃん?あなた、軟槍の初撃パターンが前方に振るか突き出すかのどちらかが多いってこと!」

 

くるくるとバトンガールのように打神鞭を振り回した刀奈は、切っ先の勢いをそのまま斜め下より振り上げて道老龍の装甲を削った。

「ぐっ・・・のぉ!」

やられっぱなしではいられないとばかりにもう一本の打神鞭を取り出して迎撃する鈴。

刀奈の意表をついてやろうと横薙ぎに振るも、読み切っていた刀奈は蹴りつけるように先端を止め、短く持ち直した軟槍で4発、鈴の関節を痛烈に撃ちつける。

「くぁっ・・・!?」

「パターンが少ないって言われてすぐに別パターンを準備するのは悪くないわ!けど、私がそうくるだろうと考えてるって事も計算に入れなきゃね!」

「え、偉っそうに!」

 

瞬時に頭へと血を登らせた鈴であったが、再度の反撃を行う前に肩口を蹴られて今度はシャルロットの元へと跳んで行かれ、歯軋りをする。

「今度はボクか・・・!」

「ちょっ・・・あんたの相手はこっちでしょ!?」

「悪いけど、三対一の状況でいつまでも一人を構ってられないの!」

言い返しつつ、刀奈はガーデン・カーテンで弾幕を防いでいたフェニックス・リヴァイヴへと打神鞭を投げつける。

それをガーデン・カーテンで弾き返したシャルロットであったが、刹那、下方向からの衝撃と脚部装甲へのダメージアラートにより驚きで目を見張る。

「下・・・!?なに!?」

気付けばスカーレイディ・RのABCマントの下からコードリールのような線がフェニックス・リヴァイヴへと伸びており、シュルシュルと音を立てて脚部を攻撃したと思わしき円盤状の武器を手元へと戻していくのが見える。

「ヨーヨー!?そんな武器で!?」

「中国企業・浪漫飛行を舐めちゃだめよ!こういうのが欲しくてデュノア社は提携を結んだんでしょ!」

 

浪漫飛行社開発、IS用中近距離戦用兵装・刃帯溜溜球(ソードチャクラム)

バーニアとブレードを仕込んだ重量のある円盤兵器であり、ヨーヨーの様に鋼糸ケーブルを自在に伸縮させて攻撃が可能。

中国企業は鈴の雷公鞭しかり、扱い辛いが遊び心とトリッキーさを両立させた武装を主として開発する事が多い。

一見おもちゃのような武装であっても、刀奈のように計算高く他者を煙に巻ける話術があれば、隙を突き、的確な、そして致命的な一撃を与える攻略困難な武器に変貌するのだ。

余談だが、シャルロットは父からどういう意図で浪漫飛行とデュノア社が提携を結んだのか、詳細な部分については聞かされていない。

 

「ISの弱点は人間の視覚可能範囲に対して死角が多い事!常に見えない場所へ気を配っておかないとこうなるのよ!」

「くっ・・・!ほんとうに、戦闘中によくしゃべるね・・・!」

「そう言いながら素直に忠告を受け容れらないあなたは老害かしら!?」

「説教好きが人を年寄り呼ばわりなんてっ!!」

「んまっ!」

むっとした顔で両手からマシンガンを乱れ撃つシャルロット、同様の表情ながら鮮やかに回避しながらヨーヨーでランス――蒼流旋を回収する刀奈。

手に取ったランスで連打、連打、連打。

目まぐるしい突きの早さに加え、一度のインパクトを伸縮機能により二連撃と化す蒼流旋の攻撃は、バックラーで防ぐ側のシャルロットの意表を突くのに十二分以上の成果をあげ、次第に押しこまれてバリアを失っていくフェニックス・リヴァイヴ。

 

「こんなものじゃないでしょう、デュノアちゃん!一学期に戦った時はもっと強かった筈よ!」

「ボクが弱くなったんじゃなくて、会長さんが強くなったんでしょ!」

「そう思ってくれるの?嬉しいじゃない!」

シャルロットの評に口元を綻ばせながらも手を休めない刀奈。

右手で突きながら、左手でヨーヨーを回転させて遠心力を高めていくと、鈴が宙に浮かぶアーティファクトを撃破する傍らボゥイが刀奈とシャルロットの間へカットインに入る。

「これ以上はさせねぇぞ!」

「来たわね、ボゥイくん!」

火花を散らせながら、大鎌・アダマスと蒼流旋がその切っ先同士を激突させる。

 

そんな様子を待機室のモニターにて観戦していた綾は、小さく唸った。

「刀奈さん、輝いてますね」

「ああ、すげぇ生き生きしてる」

顎に指を添えながらほくそ笑む綾、腕を組みながら見入る一夏は、昨日まで――更識の加護下にあった時とまるで違う刀奈の動きについてそう語った。

 

別段、刀奈の実力が上向いたというわけではない、彼女はもともと強いのだ。

父に怯え、肩書きに固執するしかなかった刀奈がその束縛から解き放たれた事により、本来の彼女自身が持つやり方を存分に発揮出来ているというわけである。

 

「名前の縛りというものは意外に強い拘束力を持つ。加護は籠だ、強く守られはするが自由に羽搏けはしない。その方が性に合う者もいるのだろうが、あいつもまた、飼われるより野良の方が実力を見せられるタイプだったのだろう」

同じようにゲルトナーやドイツ軍という縛りの元にあったラウラが頷く。

言う通り、鶴守家に入ったラウラは強い。

それは籠でも縛りでもなく、守るために、自由に考えて戦える居場所であるからだ。

 

「姉さん・・・」

そして、三対一の不利な状況でも諦めず、どころか笑みさえ浮かべて戦闘を楽しむ刀奈の姿に、簪はほっとしたような表情を浮かべる。

少し心配ではあったのだ。

自分が更識家を廃家にした事で刀奈もまた居場所を強制的に奪われる事になる、だからやけになったりしないかと。

刀奈は何も語らなかった、しかしこれが答えだとばかりに簪へとメッセージを送るかのように、姉の動きは伸び伸びと出来ている。

(大丈夫よ、簪ちゃん。あなたのした事は間違いじゃないわ)

まるで、そう言って優しく笑っているかのようだ。

ゆっくりと胸に手を置いた簪は、薄く微笑むと誰にも聞き取れない音量で呟いた。

「・・・ありがとう。がんばれ、姉さん」

 

やがて取り囲まれながらも善戦し続けた刀奈であったが、装甲の厚い三機が相手では分が悪く、それでも1.5機分のバリアを一人で削った上で、最後はボゥイのイチイバルの一射にて撃墜された。

 

負けはしたものの、生徒会長―――否、更識 刀奈としての力を存分に見せつけての敗北である。

一対一の戦いならば勝っていたかもしれない程の強さと存在感をまざまざと見せつけ、今も尚勝てたのが不思議そうな顔をするシャルロット達。

 

事実、観戦席からの拍手は勝者であるチーム【デスペラード】より、刀奈個人に向けてのものが大半で会った事からも、彼女がIS学園にてまだまだ必要とされている人間である事がうかがい知れよう。

 

各々が着地してISを解くと、残ったダメージをものともせずに、からかうように近寄ってきた刀奈はボゥイの首へと手を回し、頬へと唇をつけた。

「なっ・・・」

「ちょっと・・・!?」

おおおぉ、と観客席から声が上がる中、キスされた頬肉をぼけっとさするボゥイへと、刀奈は少しもじもじとしながら上目遣いに言うのだ。

「今日のレクチャーはここまで。また会いに来てくれたら、その時は続きをしましょ?」

恋する少女の眼差しに、たじろいでしまうのはボゥイではなくシャルロット。

試合終了、チーム【デスペラード】の勝利アナウンスが流れる中、当のボゥイといえば困った風に頭をかいて刀奈へと言う。

 

「なんだい、会長サンはオレの事が好きなのかい?」

 

ド直球である。

もう少し照れた反応が返ってくると思っていた刀奈であったが、その返しにはボンっと顔を赤くしてしまう。

たらたらと汗を流し、じぃっと見つめてくるシャルロットと鈴の視線を浴びながら刀奈は、やがて観念したかのように答えた。

「・・・そ、そうね。こ、好意は持ってるわ。昨日、た、助けてもらったし、その・・・」

 

「言うてオレ、インポなんだけどそれでいいのかい?」

 

度重なる爆弾発言である。

ビーンボールがホームランになってしまったかのような、想定の出来ない言葉の数々に白目を剥く刀奈とシャルロットと鈴。

肉体がISであるボゥイには生殖能力が無い、それは事実であるが自分をインポ呼ばわりするのはいかがなものか。

「――――――」

固まったまま言葉も出ない刀奈。

遠回しに拒絶されたかのような、他の回答を期待されているかのような、何を言えば正解か分からない刀奈の肩をポンと叩いたボゥイは、気安い笑顔を浮かべて去って行く。

 

「もうちっと男を見る目を磨いた方がいいぜ」

 

それは自分という『男』に価値が無いと諦めきった言葉。

彼にとっては人を愛する気持ちが希薄なだけでなく、誰かに大切に想われる事が、嬉しくはあれど応えられない事が辛くもあるのである。

自分自身を得るために死を超越し、手にしたものは自由。

されど、得られなかったものもまた多く。

友情や絆を手にする機会は与えられても、愛や恋を手にすることは叶わないのがボゥイ・シューマッハという存在なのだ。

 

背を向けてゆくボゥイを振り返る刀奈はしかし、その寂しげな背中へとかける言葉が無く、次第に俯いてゆっくり息を吐くと、小さく首を振ってひとりごちた。

「・・・ダメダメだわ、私。一人で舞い上がって、ボゥイくんの事は何も理解出来てない」

 

そんな刀奈に自分を重ねて胸を痛めるのはシャルロットだ。

同じだ、ボクと。

リョウに助けられて、想いを寄せて、拒絶されたあの日のボクと。

そして今もまた、一人孤独と戦うボゥイを助けられずにいるボクは、何も成長していないじゃないか―――。

 

そんな想いにうっすらと涙を浮かべていると、華奢な背中をバシンと叩くのは鈴だ。

「いたぁ!?」

思わず悲鳴をあげるシャルロットが振り向くと、鈴は有無を言わせんとばかりにシャルロットへと詰め寄った。

「追いかけなさい、シャル!」

「えっ、でもボクは・・・」

「考えんな、感じろ!」

今度は拳法よろしく、両手での掌で背中を押し込まれるシャルロット。

勁が入ったせいでむせながらも、歩を進め、やがて駆け足となって小さくなっていくボゥイを追っていく。

その姿に「よし」と頷いた鈴は、刀奈からふいに話しかけられた。

「・・・あなたはいいの?ボゥイくんの事・・・」

「当然。ボゥイはあたしが気に入った男よ、きっとシャルの事だって守ってくれるわ」

腕を組んで笑い返す鈴。

 

彼女はいまだ周 宇泽の事を思い出してはいない。

けれど、ボゥイ・シューマッハの事はこの1カ月ほどの付き合いで大分理解した。

あいつはバカだ。

それこそ一夏よりも考えなしで気の狂いそうな楽しい馬鹿だ。

だからこそ、真面目で優しすぎるシャルロットを受け止められるだろうし、人間ではないというカルマを背負ったボゥイですら彼女は受け入れてしまえるだろう。

自分では気付いていないのだろうけど、シャルロットはボゥイに惹かれているのだから。

親友が噛み合わせの良い異性と良い仲になるのに何の不都合がある、喜んでキューピットでも何でも演じようとも。

 

「そうじゃなくて・・・あなた、ボゥイくんの事を好きなんじゃないの?」

「ほ?なんで?」

「な、なんでって・・・それは・・・」

「あたしが惚れてるのは織斑 一夏一択よ。ボゥイはダチで仲間、気の許せるダメな兄貴ってところね」

力強く、揺るがぬ意志を感じさせる鈴の言葉に、逆にたじろぐ刀奈。

凰 鈴音とはそういう女なのだ。

直感で動きながらも繊細、大きく自信ありげなのは鍛錬に基づいた確信。

ただの天才が、箒というライバルを得た事で努力により登る事を覚えた龍玉、それが凰 鈴音なのである。

「言っとくけど、あたしはシャルの味方だけどあんたの味方はしないわよ。あの二人は、あたしの大事な仲間なんだからね」

「そ、そんなのわかってるわ・・・!」

鈴に叩かれた肩をさする刀奈が唇を尖らせると、鈴は笑顔を向けて伸びをしながらスタジアムのグラウンドを後にしていく。

チーム【デスペラード】の強い繋がり、絆の大きさを感じ取った刀奈は、残念そうに溜息をついて自虐的に笑った。

「なんだか悔しいなぁ。これじゃ、私の入る隙間なんてないじゃない」

 

 

誰もいない通路でようやくボゥイに追い付いたシャルロットは、無防備な背中から腰をパシンと叩く。

驚いて振り返ったボゥイと視線を合わせたシャルロットは、親友からの助言を思い出す。

 

考えんな、感じろ(Don't think, Feel.)

 

今がその時なのだろう、こまごまと考えるのは後だ、思った事を、勇気を出して振り絞ればそれでいい。

息を吸い込み、シャルロットは目の前の男へと頭ではなく心で考えた言葉を伝えた。

 

「インポでも気にしないからね!!」

「へ?」

「だいたい、そんな事言い始めたら同性愛だって成り立たないでしょ!いいんだよ、ボゥイはバカなんだから小難しい事気にしないで!人間だろうとサイボーグだろうとISだろうと心があればちゃんと繋がれるんだから、誰かを好きになるのに理由も権利も必要ないんだから!」

 

言葉早に捲し立てたシャルロットは、振り回すのに慣れていても振り回されるのに慣れていないボゥイが口を開けて聴き入っているのを見ながら、力強く言う。

 

「だから、ボゥイだって誰かを好きになってもいいんだよ」

「・・・シャル子」

「怖がっちゃだめ」

 

真剣な言葉のひとつひとつがボゥイの心に突き刺さる。

目の前の少女の言葉は正しく、そして有無を言わせぬ説得力に満ちている。

誰かを好きになる事は出来ないと思っていた。

人に愛される資格はないと考えていた。

けれどこの女は、そんなもの気にしなくて良いと言う。

怯える自分を誤魔化しているだけだと叫んでいる。

ならばこそ思う。

ああ。

こいついい女だな、と。

 

くしゃりと表情を崩して笑うボゥイ。

首を傾げるシャルロットの頭を乱暴に撫でた彼は、そのまま後頭部を引き寄せて額と額を合わせて目を閉じ、優しい声色で囁いた。

 

「あんがとさん」

「・・・・・・っ!!」

 

激しい動悸に息を止めるシャルロット。

何事も無かったかのようにすっと離れ、歯を見せて笑ったボゥイは、すっきりとした表情で伸びをすると屈伸しながら言う。

「ま、惚れた腫れたにあんま興味ねぇってのは事実だしな。今はまぁ、シャル子っ子のボディガードで精一杯さね」

「まだボクの名前覚えてないの!?ボクはシャルロットだってば!それに、ボディガードの話まだ続いてたの!?」

「おう、おっさんからくれぐれもお前さんの事を頼んだって言われてるんでね」

「もう、そんなの気にしなくてもいいのに・・・」

肩を落として息を吐くシャルロット。

それは激しく高鳴る心臓の動きを悟られまいとする誤魔化しの動きでもあったのだが。

 

「んな事より腹減っちまったな。行こうぜシャルロット」

「だーかーら!ボクの名前は―――」

 

「合ってんだろ?」

 

からかうように、肩越しに振り返って笑窪を浮かべるボゥイ。

その瞬間、シャルロットは察する。

 

もしかしてボゥイ、ボクの名前をちゃんと呼ぶのが恥ずかしかっただけ・・・?

 

遠慮なくシャルロットの手を掴んで歩き出すボゥイ。

歩幅を合わせてくれるボゥイにむずがゆい思いと赤くなる頬を自覚するシャルロット。

 

ちょろいとか、尻軽だとか、自分を戒めるための悪い言葉はいくらでも浮かぶ。

けれど仕方ない。こういうものなんだから。

あまりにも自然で、恋愛の対象と考えていなかった彼だからこんな気持ちになったのだ。

 

(憧れとか、優しさとか、そういうのじゃなくて、隣を歩ける相手って、こういう事なんだ。リョウとセシリアが惹かれ合ったのは、こういう気持ちだったんだ)

 

燃え上がる様な熱い炎ではない。

じわじわと心を温めて包み込むような気持ち。

 

シャルロットは、ボゥイ・シューマッハという少年に、等身大の愛情を抱いている自分に気が付いたのであった。

 




実際、時系列的にボゥイがシャルロットと会ってから1、2ヵ月くらいしか経ってないないんですよねー。
乗り換えるのが早いとか自分でも思ってしまうけど、本人達からすればそうじゃない。
たまたま、自分に合った人が連続して現れたってだけの話なのだ。
他人や作者が口鋏むような事じゃないよねー。

くっついたらくっついたでエグい未来が待ってるしねー(邪悪)
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