転生特典が自爆技ばかりなんだが?   作:風馬

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如何でもいい考察ですがサイラオーグの『騎士』のベルーガ・フールカスって馬に跨って重たいランスを振り回すって絶対に『騎士』の特性持ち腐れですよね?FGOの呂布レベルで人馬一体してないと馬の脚までは疾くならんでしょうし・・・


第二話 三者、面談です!

あの後もヴァーリも含めて挑む気概の有る奴が漏れなくクロウ・クルワッハにぶっ飛ばされて(クロウとヴァーリはご満悦だった)訓練も終了し、その日の放課後に俺達は明日に控えた三者面談の話題となっていた。対象となるのは1~2学年の生徒だ。3年は大学の入試に向けた勉強をしているか一部の推薦組はとっくにまったりとしている時期となっている

 

リアス先輩達はこのタイプだな。駒王学園は初等部から大学部までのエスカレーター式だし、家の後ろ盾なんて無くともあの人達が内申と成績で推薦を落とす訳が無い・・・と云うか家の力で推薦を貰うとかグレモリー家の気風的に無理だろうしね。もしも仮にやったら最後、亜麻髪の絶滅淑女(ヴェネラナさん)銀髪の殲滅女王(グレイフィアさん)が動き出すに違いない

 

「あ~、昔っから三者面談とか苦手なんだよな。俺とイッキは普通に自分の親が来るとして他の皆は如何なんだ?イリナとレイヴェルの両親は日本に居ない訳だしさ」

 

イッセーの言うようにオカルト研究部のメンバーは大半がお家事情が複雑だ。一般出なのは俺とイッセーくらいだしな

 

「私は母が来るそうですわ。全く、ライザーお兄様の件でまだまだごたついているのですから代理を立てても構わないと伝えたのですが『それとこれとは話は別』と言われてしまいましたわ」

 

"やれやれ"とばかりに首を横に振るレイヴェルだがそれでも表情はどこか嬉しそうだ。色々と忙しくなってるはずの親がそれでも自分の為に時間を割いてくれる気持ちを察せないほど捻くれてないからな。軽く髪をイジリながらほんのりと頬が紅い。その様子を見ると少し笑いが込み上げて来るが気付かれないようにしないとな

 

「ん~、私の場合はシスター・グリゼルダが来る事になるのかしら?パパはバチカンに戻ったばかりだし、ママは飲食店の経営してるから簡単には休業出来ないしねぇ」

 

「私も来るとするならシスター・グリゼルダだな・・・まぁ色々小言を聞かされそうなので複雑な気分だが」

 

続けてイリナさんとゼノヴィアの聖剣コンビはグリゼルダさんが来ると云う・・・けどこの感じだとまだ誰が来るのか明確な回答は貰ってないようだ

 

順当に考えたらグリゼルダさんだけど、グリゼルダさんも立場が在ってどうしても都合が付かない場合も考えられるし、直ぐに二人に回答が無かったのもグリゼルダさんが仕事を頑張って明日の分を空けられるようにしつつもそれが確定じゃ無かったからだろう

 

「僕とギャスパー君の場合は毎年グレモリー家の使用人の中からそれっぽい見た目の人を代理として立てているね。今までなら白音ちゃんもそうだったんだけど、白音ちゃんは今年は如何するのかな?黒歌さんなら面白がって出て来ても可笑しく無さそうだけど」

 

「・・・祐斗先輩の言う通り、今回は黒歌姉様が保護者として来るそうです。正直今から不安でいっぱいです」

 

祐斗とギャスパーは無難な感じだな。使用人の代理の人も毎年違う人を用意する意味なんて無いだろうし、きっと過去の代理役も同じ人かもな

 

白音は、まぁアレだ。頑張れ。確か白音のクラスの担任は女性だったはずだからそう可笑しな事にはならんだろう

 

「私はお義母さまがイッセーさんと一緒に受け持って下さるそうです」

 

アーシアさん完全にサラッと『お義母さま』発言してるけど何故これで進展しないのか

 

いや、教会トリオでイッセーがトイレに行く時にトイレのドアノブを交換して例の部屋で待ち構えるとかしてる彼女達にも問題は有ると思うけどね・・・イッセーにも愚痴られたし

 

―――それは確かに気持ちが乗らない。初体験はトイレの中(別空間)でとかやめて欲しい

 

それで喜ぶのは一部の大変紳士な方々だけだ

 

「進路ねぇ。俺達は大学部に進学するのは共通だとして卒業した後か・・・グレモリー眷属としてはグレモリー関連の何処かの事業とかって話にはなるんだろうけど、グレモリー家が広げてる事業は幅広過ぎて絞り込めないんだよな。悪魔として人の願いを叶えるのとレーティングゲームには出場したいし、それだけでも問題は無いんだろうけど折角の悪魔の永い一生だし、色々手を出してみたいんだよな」

 

『おっぱいドラゴン』は時々ショーをやったりしてるけど基本は役者さんがショーも特撮も代行してるからな

 

「私は今まで剣を磨いて来た身だ。卒業したとしても最初はそっち方面の仕事を探すかな?だが、イッセーの言うように悪魔の生は永いから何処かで剣をクワにでも持ち替えて農園をやったりとかも面白そうだ。ふふっ、なにから手を付けて良いのか迷ってしまうね」

 

ゼノヴィアよ。頼むから聖剣ブッパで畑を耕したりするなよ?・・・擬態の聖剣(エクスカリバー・ミミック)ならクワにもスコップにもハサミにも、その時々に必要な物の形に変化する万能農具になるんじゃないか?

 

・・・聖剣で耕された畑から芽吹いた作物が悪魔が喰える物になってれば良いのだが

 

「俺の場合は少なくとも最初は京都関連かな?一応入り婿って形だから京都に名声なり利益なり還元しないと要らない火種を生みそうだ。後はゼノヴィアじゃないけど折角今まで鍛えてきた仙術なんだし、手っ取り早く成果を上げる為にも仙術使いが求められる仕事とかが在れば良いんだがな。戦闘以外にも治療とか自然保護とかやれる事は多そうだし、仙術の見聞を広めるにも良いかも知れないしな」

 

どうしても今までは仙術の腕も戦闘力を伸ばすばかりだったし、折角なら初代孫悟空や参曲(まがり)様みたいに『仙術なら万事任せろ』って言えるキャラには為っておきたい

 

それに必ずしも趣味を仕事にする必要もないのだ。仕事しながらでも趣味は出来るし、仕事の中に趣味を見つける事も出来るだろう

 

「イッキ君は本当に向上心が有るよね。僕の場合は・・・そうだな。僕にも最強の『騎士』になるって夢が有るから研鑽は怠らないとしても、一度お菓子作りを活かしてパティシエになってお店を開いたりしてみたいかな?―――趣味でも、いや、趣味だからこそ一度本気でプロの技を学んでみたいや。そうしたら皆に振舞うお菓子やケーキがより一層華やかになるだろう?」

 

将来、仲間内のちょっとした会合やプチパーティーなどで振舞われるプロの技―――夢が有るね!

 

祐斗の話を聴いた白音が滑らか且つ素早い動きで祐斗の手を取ってキラキラした瞳を向ける

 

「祐斗先輩。試食でしたら任せて下さい!祐斗先輩の夢が一日でも早く叶うように、私も精一杯サポートしますっ!」

 

「ハハハ・・・有難う。白音ちゃん・・・」

 

食欲全開の視線を至近距離で浴びせられた祐斗も流石に苦笑いだ

 

「ふむ。それにしても最強の『騎士』か。私も同じ『騎士』なのだが私も最強を目指すべきだろうか?折角デュランダルも真の力を発揮出来るようになってきたのだしな」

 

「ゼノヴィアも目指すならその時は改めて一剣士としてライバルだね。負けないよ?」

 

ゼノヴィアも最強を目指すと聴いて祐斗も楽しそうな笑みを浮かべる。ゼノヴィアも祐斗の戦意の籠ったセリフを聴いて「無論、やるからには一番を目指す」と不敵に返した

 

最強を目指す者が二人以上居るならばずっと研鑽し続けないとな。まぁ二人なら楽しんで高め合っていけるだろう

 

「そうですね。抑止力たる『D×D』に所属する身としては丁度良い目標なのかも知れません。なら、私も最強の『戦車』を目指しましょう」

 

おおっとぉ!雰囲気に乗せられたのか白音まで最強発言し始めたぞ。流石は戦闘種族とされるだけあるな。そうなると白音の当面の目標はサーゼクスさんの『戦車』であるスルト・セカンドさん以上の実力と云う事になるか

 

「し、白音ちゃんがそう云うなら僕も負けてられません!僕も何時か最強の『僧侶』になってやりますぅぅぅ!」

 

ギャスパーは既に最強の『僧侶』でも可笑しくないと思うのだがな?本気でバロールの力を振るえば少なくとも短期決戦なら最強じゃないか?今はまだギャスパー自身の体力が足りてないから力をセーブして戦ってるけどね・・・アレだ。ギャスパーが真の最強を目指すなら腕立て、腹筋、マラソンが近道かも知れんぞ。プロテイン飲むか?―――俺は別に飲んでないけど

 

「お!ギャー助も言うようになったじゃねぇか。でもそうだな。リアスの夢がゲームの王者になる事なんだから眷属にも最強が揃ってるのはある意味当たり前かもな」

 

「うむぅぅぅ!そういう事なら私だって最強の『A』を目指しちゃうんだもん!なんと言っても私は御使い(ブレイブ・セイント)の顔役なんだからね!」

 

「なら、次からはイッセー達もクロウ・クルワッハとの模擬戦に参加するんだな?」

 

「お前は俺達に死ねと言うのか?例え模擬戦だろうと単騎で戦えてるイッキやヴァーリが可笑しいだけだからな?ヴァーリは『半減』で空間捻じ切るし、イッキやクロウ・クルワッハは打撃や斬撃で空間に穴が開いてるし、なんで訓練場が壊れて無いのかが不思議だよ!」

 

そりゃあ空間ごとぶっ壊してるからだよ。訓練施設の壁や天井に衝撃が行く前に次元の狭間にエネルギーを逃がせば結果として被害は少なくなるからな。壊れた空間は真空に自動的に大気が埋まる様に放って置いても自然修復するし、壊れた空間を治す技術だって普通に存在してるんだから

 

「―――うん。イッキ君は普通は上級悪魔が全力を出しても空間を壊せたりしないって事をもっと自覚しようね。普通剣を振っても空間なんて切り裂けないからね?」

 

それくらい解っている。攻撃の全てが勝手に空間を壊してちゃ真面に動く事も出来なくなるし、空間を壊す攻撃にはコツが要るのだ

 

他にもそれだと一定ランク以上の遠距離攻撃が全部放った直後に次元の狭間に消えて遠距離技として成立しなくなってしまうからな

 

「大丈夫。祐斗なら近いうちに空間も斬れるようになるさ。そして一緒にクロウ・クルワッハにボコられようか!(同じ境遇の被害者(なかま)を期待する瞳)」

 

「い、いやぁアハハ・・・強くなるのは望むところだけど、イッキ君のそのお誘いの仕方だとちょっと頷きづらいなぁ・・・」

 

祐斗は苦笑いしながら一歩遠ざかるが逃がさんぞ。決戦間近なんだからさっさと強くなれ

 

「遠慮する事はないぞ。この中で一番分かり易く伸びしろが残ってるのは祐斗だからな。基本は地力を鍛え上げるしかないし、イッセーはどうせ誰かのおっぱい突くだけだし、真面なアドバイスで強くなるのは祐斗だけだからな!―――そういう訳だから祐斗は次にグラムたち魔剣群を一瞬で素早く全開状態にして直ぐにゼロに戻す訓練を推奨しよう!」

 

「おい待てイッキ。俺の扱いに対して異議申し立てるぞ」

 

却下に決まってるだろう。お前のこれまでを振り返ってみろよ―――『ギフト』に禁手化(バランス・ブレイク)にロキ戦の乳神の加護に『トリアイナ』に『真紅の鎧』にジャバウォックを吹き飛ばした『おっぱいブラスター』とおっぱいで進化してない時を探す方が難しいじゃねぇか!

 

「アハハ、まぁイッセー君にはイッセー君なりの強くなる方法が有るんだからそれで良いんじゃないかな?―――それにしても一瞬だけ魔剣の力を引き出すっていうのは詰まりは少し前にイッセー君とヴァーリが初代孫悟空に習った事と一緒なのかな?」

 

「そうだな。今までの祐斗の武器だった聖魔剣とかなら常にオーラを流し込んでいても問題無かったんだろうが、魔剣は出力の高さ以上に体への負担がデカいだろ?まさにイッセーやヴァーリの真紅や白銀の鎧と似たような状態になってるんだよ。いや、寧ろ覇龍(ジャガーノート・ドライブ)が近いか?」

 

これまでがなまじっか燃費が良かったから聖魔剣と同じように魔剣を扱おうとしてしまっていたのだ。だけど剣と云うのはずっと全力で握って持つようなもんじゃない。斬撃が当たる瞬間に柄の内を絞めるのが剣術の基本だ。それと同じ事をオーラでもやれば良い

 

「・・・成程。確かにそれを体得出来れば魔剣を振れる回数が今の数十倍にだって増えそうだね。特訓のし甲斐が有るよ」

 

今の祐斗は全力グラム2~3回でガス欠だからな。それ以上に体に危険信号が出る程の負荷を掛けて魔剣を振るおうとしても魔剣が祐斗の体を気遣って拒否するようだ

 

※祐斗が死に掛けるとミルキー・フリードが確率で召喚されます

 

ともあれ次から祐斗の魔剣のオーラの制御術が訓練内容に追加されたのだった

 

祐斗の場合強さの要因が聖剣の因子に聖剣の神器に伝説の魔剣と基本後付けばかりの後付け王子様だからな。導きがいが有るのだ

 

「・・・後付け王子様は酷いよイッキ君」

 

お前も心の内を読んで来るな!そんなだからホモ疑惑が浮かび上がるんだぞ!

 

 

 

後日、オカルト研究部のメンバーは三者面談の順番待ちの為に保護者と共に部室に集まっていた。普通こういうのは部活動は関係ないのだろうがオカルト研究部員と生徒会メンバーは特殊な人員が一か所に集中しているのでこういった采配になったのだろう。松田や元浜などのクラスメイト達は先に教室での面談を終わらせてから旧校舎に先生が来る形らしい

 

まぁ大半の先生は裏の事情とか知らないんだから不審に感じるだろうがそこは軽い暗示か学園に満ちる『力』で感性がズレてるので実質問題無しだ

 

今は俺とイッセーとレイヴェルの母親に黒歌が談笑中だったりする

 

祐斗とギャスパーの親は代理という形なので俺達の親と鉢合わせても面倒だから仕事の都合でギリギリ面談に間に合うという設定で今は居ない

 

二人の番になったら転移魔法でコッソリと召喚する予定らしい

 

「まぁまぁ、フェニックスさん。新年の挨拶に伺った時以来ですね」

 

「ええ、有間さんもお変わりないようで何よりですわ。レイヴェルはなにかご迷惑をお掛けしておりませんこと?昔から少し我が儘な処が有る子でしてね。何か有ればおっしゃって下さいね」

 

「まさか!そのような事はまるで在りませんよ。それどころかレイヴェルちゃんには何時も家事も料理も手伝って頂いてとても助かっていますし、とっても素直で良い子ですよ」

 

「それは何よりです・・・黒歌さんから見て如何でしょうか?同じ一輝さんのお嫁さんとしては?あの子は昔から他人のモノを欲しがる癖が有ったのですが、無理やり黒歌さんや白音さんの間に入ったりしていませんか?」

 

「それは大丈夫ですよ。妹の白音にも言える事ですがイッキに甘えてる姿を見て羨ましそうにしていても、その後で直ぐにイッキが甘やかしてくれますからね。不満が溜まる前に解消してしまうのでレイヴェルからその手の発言は聴いた事は在りませんね」

 

「あらあら、一輝君は女の子と真摯に向き合って問題も無さそうなんですね・・・それと比べて家の息子は何時までもハッキリとした態度を取らないから見ていてヤキモキしてしまいます。昔からエッチな事ばかりにだけ素直で、ここで彼女達を逃したら一生孫の顔を見れなくなると思うと」

 

「それは大丈夫ですよ、兵藤さん。我がフェニックス家はグレモリー家とも交流が深いですが息子さんの名前はよく聞きます。息子さんがグレモリー家に婿入りする日は近いでしょう」

 

「「「「・・・・・・・・・・」」」」

 

「なぁイッキ、白音ちゃん、レイヴェル・・・スゲェ居心地悪いな」

 

そうだな。保護者トークの間に感想を差し挟む間も無かったくらいにはな

 

「イッセー先輩のお母さまが居るからでしょうが、黒歌姉様がまともな対応してるのを見てると違和感が凄いです」

 

確かに。黒歌も白音ももう家の中では猫耳も尻尾も隠してないし、黒歌も語尾に『にゃ』が付くのが普通だったからな。白音は学園生活とかで普通に喋る方がデフォルトになってるから甘えて来る時に語尾ではなく鳴き声として『にゃ~♡』が付くんだよな

 

・・・始めの内は鼻血噴き出すかと思ったわ

 

「もう!お母さまったらさっきから我が儘だのなんだのと言わなくても良い事ばかり!恥ずかしいったらありませんわ!」

 

レイヴェルも自分のダメなところを暴露されてプンスカと怒っている。確かに時々白音が俺の膝の上に乗ってるのを見て何か言いたげな視線を向けてたりしてたのだが、原作の微かな記憶から引っ張り出してレイヴェルも真似したいのではないかと予想が付いたから時々はレイヴェルも膝の上に乗せてたりするんだよな。家の中とかならそこまで恥ずかしくないし、一応俺達って夜の運動会というもっと恥ずかしい事もしてる訳だからかプライベートにおけるイチャラブ指数が高まってる気はするのだ

 

『D×D』とクリフォトのおかげでデートも殆ど機会が訪れない分、少しくらいは・・・ね?

 

そうして保護者達の話が盛り上がっていると部室の扉を開いてイリナさんのお父さんである紫藤トウジさんが入室してきた

 

「パパ!?如何して日本に居るの!?」

 

基本は海外で働いていてこの間のクリスマスが終わって日本から居なくなったばかりのはずの父親が現れてイリナさんが思わずといった感じに駆け寄る。トウジさんはそんな娘の姿を見て、出会えた事に対して嬉しそうに後頭部を掻いて笑いつつも理由を話してくれた

 

「いやぁ、可愛い娘の将来の相談が有るって聴いたらパパ、仕事をサボって来日しちゃったよ」

 

局長さぁぁああん!?有休ですらないってのは問題過ぎませんか!?

 

「もう!パパったらそんな事したらミカエル様だってお怒りになられるわよ?」

 

「ハハハ、流石に冗談だよ。仕事で偶々日本に用事が出来てね。ついでにこうして来る事が出来たんだよ。イリナちゃんのパパとしてミカエル様も日本への出張系の仕事は優先して回してくれるようになってね」

 

そうか、冗談か。一瞬本気にしてしまったぞ。ミカエルさんの采配も天使のイリナさんが駒王町で働いてるなら、仲の良い親子の方が連携も取り易いからという理由も有るからなんだろうな

 

「ふむ。紫藤局長が来てもシスター・グリゼルダが姿を見せないと云う事はやはり忙しくて来れなかったらしいな。仕方ない・・・そう、これはあくまでも仕方ない事だから三者面談には私一人で臨むとしよう」

 

壁にもたれ掛かった体勢でイリナさんとトウジさんの様子を見ていたゼノヴィアは『仕方ない』を強調してグリゼルダさんが来ない事に安堵しているらしい。三者面談や授業参観を得意とする生徒は基本は存在しないという例にゼノヴィアもキチンと当てはまっているようだ

 

しかして現実は何時も非情なのである

 

「ゼノヴィア。何も心配する事など有りませんよ?こうして私もちゃんと仕事を片付けてやって来たのですから」

 

丁度廊下を歩いて天使の聴力でゼノヴィアの独り言もしっかりと聞こえていたグリゼルダさんが圧力の籠った笑顔で入室してきたからだ

 

それを見たゼノヴィアは途端に挙動不審となる

 

「や・・・やぁ、シスター・グリゼルダ。私などの為にそこまで気を廻さなくとも大丈夫だ。しっかりと進路の事も考えてある。折角時間が出来たなら今からでも普段の疲れを癒す為にも休んだら如何だろうか?」

 

「うふふ。その為にはその進路の内容をしっかりと聴いてみないといけませんね。貴女は昔からなんでもかんでも大雑把なのですから、どうせ漠然とした事しか考えていないのでしょう?さぁ皆さんの邪魔になってはいけません。隣の教室で三者面談の番が来るまで進路の事について根掘り葉掘り聴かせて貰いますよ―――それでは皆様、失礼致します」

 

如何にかしてグリゼルダさんを追い返そうとしたゼノヴィアだが当然そんな提案が受け入れられるはずも無く、グリゼルダさんに首根っこ掴まれて部室から引きずり出されて行った

 

その様子を見て頭の中にドナドナが流れたけどまぁ仕方ないかな?ゼノヴィアなら面談の先生にも「大学進学して卒業後は剣で敵を斬り倒す職に就きたい」とか言いそうだ。先生が好意的な解釈をしてくれるなら将来剣道で剣術指南とかの仕事がしたいと捉えてくれるかもしれんが、先生の脳みそを無駄に加熱させて胃袋に負担を掛けるようなやり取りをさせては可哀そうだろう

 

時間ギリギリまでこってりとグリゼルダさんの添削を受けるといい

 

それから少し経つと三者面談の俺達の番が回ってきたので一人ずつ呼ばれる事となった。男女混合出席番号順で呼ばれたので2年生は初手は俺で次点でアーシアさん、その次に祐斗って感じらしい

 

俺の面談の内容は駒王学園大学部への進学(ここまでなら駒王学園のほぼ全ての生徒が一緒)と卒業後のビジョンを訊かれた時に京都に伝手が有ってそっち関連で働くと言ったら流石に驚かれたけどな。まぁ京都関連とは言ったけど京都の町である必要は無いのだが・・・てか卒業後直ぐに俺が京都に入り浸るようになったらその時家に住んでるはずの九重にも悪いしな

 

う~ん。しかし将来京都で働く九重にグレモリー眷属の白音にフェニックス家のお姫様のレイヴェルか・・・黒歌は身軽だから問題無いとしても将来的に住む家を一か所に固定するのは難しいか?いや、そこは日本好きのリアス先輩やフェニックス卿と話し合って白音やレイヴェル自宅を京都に設定出来れば良いんだけど・・・俺やイッセーの家の地下に在るような特製転移魔法陣の設置とかも八坂さんに話を通せば何とかなるだろうし、いや、しかしそれでもグレモリー家当主となるリアス先輩の眷属は冥界に居た方が都合が良いのか?

 

―――ダメだ。多分コレ自分一人で悩んでも埒が明かないタイプのやつだ

 

そうして仕事とマイホームの事を頭の片隅で考えつつも三者面談は終了したのだった

 

 

 

三者面談が終わった次の日の放課後。オカルト研究部とシトリー眷属は部室に招集されていた

 

全員が集まったのを確認したアザゼル先生が早速その理由を切り出す

 

「確認が取れた。ライザー・フェニックスは無事だ」

 

一先ず簡潔に告げられたその一言に部室の中の雰囲気が一気に明るいものとなる

 

皆が"ワッ"と盛り上がる中で俺の隣に立っていたレイヴェルは力が抜けたように倒れそうになってしまったので咄嗟に支える

 

「あ・・・すみませんでしたイッキ様・・・安心したと思ったら、つい・・・」

 

謝るような事じゃ無い。ライザーの眷属でもあったレイヴェルが兄の事をなんだかんだ言って慕っていたのは分かっている。仲間内で一番内心穏やかじゃ無かったのは間違いなく彼女なのだから緊張の糸が緩まれば腰の一つも抜かすだろう

 

「大丈夫だ―――良かったな、レイヴェル」

 

「はい♪」

 

後ろから半ば抱き着くような形のままレイヴェルの頭を撫でるとここ数日で一番の笑顔を見せてくれた。それを機に他の皆もレイヴェルに次々と「良かったな」「良かったね」と声を掛けてくれる

 

そうして一通り皆の声掛けも終わったところでソーナ先輩がアザゼル先生に問う

 

「それで、ライザー氏は今何方に?」

 

「ライザー・フェニックスは今、アジュカ・ベルゼブブの下で保護されている」

 

魔王が直接庇護下に置いているという情報を聴いて皆の表情が引き締まったものに変わる

 

『ただの特殊なトラブルで無事だったからそれで全部終了』などと云う甘い話な訳が無いのだ。漠然と見え隠れする厄介ごとの影に皆の敵意が集中するのだった

 

 

 

[白音 side]

 

 

レイヴェルのお兄さんが今、アジュカ・ベルゼブブ様の下に居ると云う情報が入りって明日にはその魔王様と直接出会う予定が組まれているとアザゼル先生から伝えられました

 

アジュカ様と秘密裡に会談するという事になります。四大魔王様方の中でサーゼクス様とセラフォルー様とは比較的よく出会っていましたし、そもそも昔ナベリウス家の一件で周囲の貴族悪魔から黒歌姉様の代わりに処刑されそうになっていたのを助けて頂いたのはサーゼクス様で、一番最初にお会いした魔王様です。ですが残る二人の魔王様とはそれほど接点は無かったので今から少し緊張してしまいます・・・いえ、普通は一介の転生悪魔が四大魔王の内お二方とよく出会っているという方が可笑しいんですがね

 

特にこの半年と少しの間にそれこそ神々を始めとした超大物と出会ってきましたがやはり悪魔である私にとって魔王は特別に感じます。私は数年前までは妖怪でしたが物心付いた頃には黒歌姉様と一緒に悪魔社会で生きていたので妖怪よりも寧ろ悪魔の方が詳しいかも知れませんね

 

今日は元々予定していた女子会の都合でお風呂にはイッセー先輩の家でリアス元部長達と一緒に入っています。黒歌姉様たちと一緒にイッキ先輩の入ってるところに突撃するのも良いのですが、やはり同性同士だからこその良さと云うのも有ります

 

それにイッキ先輩と一緒にお風呂に入ると高い確率でとっても体力を使ってしまいます。勿論そうでない時も有りますが、その場合はベッドの上が戦場と化しますね。本当になにも無い日は数える程でしょう・・・ここ数日はレイヴェルの手前流石に自重してましたし、寝る時の場所もローテーションだったのがイッキ先輩の隣の一枠は自然とレイヴェルが埋めてました。詰まり何が言いたいかというと、今晩は間違いなく黒歌姉様が暴走して大変になります

 

今晩の為にも今の内に英気をタップリと蓄えないといけませんね!(使命感)

 

黒歌姉様が『猫又妖怪はエロくてなんぼ』と以前に言っていましたが、同意します。今の私は悪魔ですが、悪魔も己の欲に正直且つ欲深く生きる者ですから二重の意味で問題在りません

 

脱衣所で服を脱いでいくと改めてイッキ先輩とイッセー先輩の家に住んでいる女性はスタイルお化けだと思いますよね。アーシア先輩もリアス元部長の眷属となってから教会の質素な食事から変わった影響なのか胸も大きくなってきているのが分かりますし・・・まぁゼノヴィア先輩やイリナ先輩は初めて出会った時からスタイル抜群でしたからただの成長期の違いなのかも知れませんが

 

すると隣で上着とスカートを仕舞って下着を脱ぐ為に背中のホックに手を伸ばし掛けていたリアス元部長が何かに気付いたかのように此方を見ます

 

「あら?・・・白音貴女、少し背が伸びたかしら?」

 

「はい。あとほんの少しで140cmに届きそうです」

 

そうです。ここ最近少しずつ背が伸びました。前に測った時は138cmだったのでほぼ2cm程伸びた事になります。高等部の一年生ももう終わりですからね。これからジリジリと背も伸びていくでしょう・・・私の次に背が低いレイヴェルが153cmなので3年生終盤辺りでやっと追いつく程度かも知れませんが、アーシア先輩くらい(155cm)の身長は欲しいですね。ギャー君(150cm)はもっと牛乳を飲んだら良いと思います

 

「うっふふ~ん♪白音がここへきて体が大きく成り始めたのは本当に成長期だけが理由なのかにゃ?イッキの事が好きで、イッキの子種が欲しいって想いが大人の体(・・・・)に成長を促した―――なぁんて事も考えられるんじゃないかにゃ~?」

 

黒歌姉様が後ろから抱き着きながらそんな事を言ってきましたが、意識一つで身長が伸びるはずも有りません―――ちょっと前に発情期が前倒しで来たので普通の人間と比べて完全否定できないところは痛いですが、流石に無いと思います

 

「黒歌姉様も裸で引っ付いてないでシャワーを浴びてきて下さい。下着が脱げません」

 

振り返らずにジト目になってあしらうと「にゃにゃ、白音もこの手の冗談への耐性が付いてきちゃったのねぇ」と放してくれました

 

確かに半年前の自分だったらもう少しムキになっていたかも知れません

 

それから皆さんと一緒に先ずはシャワーで頭と体を洗ってから浴槽に浸かります。このメンバーの中では私とゼノヴィア先輩は比較的髪の毛が短いので一足先に洗い終えて、それから続々と皆さんが小さいプールくらいの大きさのお風呂に入って体を温めます

 

浄化の魔力を使えば体の汚れ自体は消し去れるのでしょうが、やはりお湯に浸かる事で得られる充足感には敵いませんね

 

リアス元部長や黒歌姉様たちが肌色の水風船を湯船に浮かべています・・・私も大人モードではあんな風に浮くんでしょうか?今まで気にした事は在りませんでしたが、今度こっそり確認してみましょうか?

 

「ふぅ・・・それにしてもライザーさんがご無事で本当に良かったですね」

 

全員が揃ったところでアーシア先輩がレイヴェルにニッコリと笑顔を向けながらそう言います。身内を除けばアーシア先輩が一番心配してくれていたのだと思います。万人に向ける優しさは聖女と呼ぶに相応しい資質でしょう・・・リアス元部長と朱乃元副部長に桐生先輩の影響でイッセー先輩への愛情表現は色々可笑しな感じに空回っているようですが、くっ付くのは確定なので特に心配はしていません。時間の問題と言えるでしょう

 

今日の女子会も元々はレイヴェルの気分転換の意味合いが強かったのですがライザーさんの無事が確認された以上はレイヴェルも憂いなく楽しめるでしょう

 

「あ、有難うございます・・・それにしても今回の事は分からない事ばかりですわよね。ライザーお兄様の身柄を確保したのがアジュカ様という事以外はなにも情報が無いのですから・・・」

 

レイヴェルの疑問の声にリアス元部長も胸の下で腕を組んで悩むような仕草を見せます。イッセー先輩なら間違いなく興奮するように"ぼよんっ"と浮上しました

 

「確かにレイヴェルの言う通りね。ライザーが見つかったと言っても何処で見つかったのか?その時の状態は?王者の行方は?―――分からない事ばかりだわ」

 

「考えても仕方ないさ。どうせ明日には説明が聴けるのだろう?そこで謎が全て語られるのかは兎も角、頭を捻るのはそれからでも遅くはないと思うがね」

 

ゼノヴィア先輩は必要無いと判断したものをバッサリと切り捨て過ぎだと思います

 

「もう!ゼノヴィアったら何っ時も考えなくても良いと思ったらそこで思考を放棄しちゃうんだから!そんなんじゃ何時か必要な時に頭が回らなくなっちゃうわよ」

 

イリナ先輩も偶には良い事言いますね。実際アザゼル先生は最初から何かを掴みかけていたようですし、その辺りは素直に凄いと思えるところです

 

するとそこで私達が浸かっている場所から少し離れた水面にポコポコと泡が出たと思ったら黒髪の少女が勢いよく現れました

 

「ぷはっ。我、一時間潜れた」

 

出てきたのは無限の龍神であるオーフィスです。特異な力も感じませんでしたし、異能無しに一時間ってどんな肺活量ですか?仮にも人間形態なんですよね?

 

それからお風呂を上がった私達はリアス元部長の部屋でお菓子やジュースを持ち寄って談笑したりゲームをしたりしました。大乱闘です。最近実装されたラスボスも真っ二つにする銀髪剣士でアーシア先輩のエデンの緑龍(でっでいぅ)もリアス元部長のハイパーマルオも教職が終わって遅れて参戦したロスヴァイセ先生のゴリラ・ゴリラ・ドンキーも蹂躙してやります。最強の『戦車』とか眷属とかは兎も角、最強のゲーマーは私ですから!

 

そうしてタップリと楽しんでからイッキ先輩の家に帰りました

 

またこうして気兼ねなく楽しむ時間が増えると嬉しいですね

 

 

[白音 side out]




なんだかイッキのウラヤマけしからん生(性)活が透けて見えるようでしたねww書いててちょっとイッキを殴りたくなりました(怒)
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