転生特典が自爆技ばかりなんだが?   作:風馬

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トライヘキサとの最終決戦の前にイッセー達の見せ場回になりますかね?


第六話 新技、炸裂です!

【王者が 仲間に 加わった】

 

頭の中でファンファーレを流しても許される戦果だろう

 

ディハウザーさんが此方に魔力弾を突き出した時には既に手首を捻る筋肉の力の入れ具合が見て取れたので、余裕を持って成り行きを見守らせて貰った

 

シールドを張られたので追撃が出来なかったのが惜しまれる所だが、それは仕方ないだろう

 

リゼヴィムは後ろに跳んで俺達から距離を取る

 

「ッチィ!悪に染まり切る覚悟も無い若造がっ!!そのまま堕ちるなら俺様の右腕にもしてやったってのによぉ!!」

 

ユーグリット・ルキフグスが居なくなったから指示出しが面倒臭いんですね。分かります―――

それにしても、さも自分が悪の上位存在みたいな表現止めてくれない?リゼヴィムの器の小ささは最近流行の『鬼殺の剣』のラスボス並みだからね?少しは某死神代行漫画の『天に立つ』人を見習えよと言いたい・・・勝てる気しないからやっぱいいわ

 

「さぁて、オジサン一人でキミら若者たちと遊ぶのは流石に大変そうだから助っ人を呼ばせて貰うよん♪」

 

もう魔王の息子ムーヴ止めたのか・・・キャラぶれっぶれだなコイツ

 

リゼヴィムの周囲に数十の魔法陣・・・龍門(ドラゴン・ゲート)が展開される

 

「うひゃひゃひゃひゃ!こいつ等はアグレアスの中枢に保管してあったからさ。最初の忌まわしい聖句も届いてないぜぇ!」

 

アグレアス庁舎でスピーカー乗っ取った訳でもないからな。地下深くまでは音声届いてなかったか

 

そう思うのも束の間。龍門(ドラゴン・ゲート)から見知った邪龍達の姿が現れる

 

「はぁ!?グレンデルにラードゥン!?しかもなんであんなに沢山居るんだよ!?」

 

イッセーの叫びの通り、出てきたのは量産型のグレンデルとラードゥンだ。感じるオーラは本物より一段劣るし、多分戦い方がなっちゃいないから実力は更にもう一段下がるんだろうけどインパクトは抜群だろう

 

「落ち着けイッセー。グレンデルとラードゥンの魂はちゃんと封印してあるし、アイツ等をしっかり見てみろ。魂が抜けたような死んだ魚みたいな目をしてやがる。恐らく聖杯であの二匹の(がわ)だけ再現したんだろう」

 

邪龍最硬の鱗を持つグレンデルと結界に長けたラードゥンを素体にしたのは肉壁として優秀だからかな?いざという時に逃げられる隙が少しでも増えるようにな

 

「クククク、確かにそいつ等は本物のグレンデルやラードゥンに比べたら弱いかもな。だが俺様の切り札はまだ有るんだぜぇ★」

 

おお、切り札を先出しで大盤振る舞いするとかリゼヴィムも負ける気満々だな

 

リゼヴィムは突き出した手のひらの先にウロボロスを模した魔法陣を展開するとそれを握りつぶす

 

次の瞬間にはリゼヴィムのオーラが跳ね上がった。全盛期のフェンリルよりも更に上だ

 

「あひゃひゃひゃひゃ!有限になったリリスだが『有限』っていう事は一定数までならパワーアップの為の蛇も出せるんだよ!リリスの力が減った分は聖杯で補完してやりゃあ良い話だしな!―――まぁ最も聖杯の力を使った後だとその後にリリスが出す蛇は神器の力と見なされちまうから俺様には使えないんだがな♪・・・う~ん。それにしても体の底から湧き上がって来るこの絶大なパワー!素ん晴らスィィィ!!」

 

リゼヴィムにとっては一度限りのパワーアップね・・・いや、そもそもオーフィス(リリス)の蛇と云えども同じ相手に何度も使える代物じゃないと思うんだよな。それが出来るなら旧魔王派の奴らとかもっと蛇でパワーアップを図ってただろうし、きっと複数取り込むと内側から弾け飛ぶ感じに“パーン”するんだろう

 

「何て事!ここへ来てリゼヴィムが超越者すらも超えるオーラを手にするだなんて!」

 

『ああ、あのオーラ量は生前の俺や白いのにも匹敵するだろう。気を引き締めろよ相棒!これで勝負は一気に分からなくなったぞ』

 

「ヘヘ、マジかよ。でもだからって退く訳にはいかねぇよな!付き合って貰うぜ、ドライグ!!」

 

『それで良い。パワーを見せつけてくる輩に背を向けたとあっては力の塊と称された赤龍帝の名折れだ。どちらが真のパワー馬鹿か魅せてやろうではないか!』

 

ドライグが触発されてハイになってるな。皆の表情も気合の入ったものへと変わった

 

「イッセー、イッキ、黒歌。それと王者とヴァーリでリゼヴィムの相手をお願い。他は全員で周囲の量産型のグレンデルとラードゥンがイッセー達の戦闘の邪魔をしないように立ち回りつつ撃破していくわよ。邪龍が片付いたらイッセー達の援護に回って!」

 

「『了解!』」

 

「やれやれ、共闘か・・・まぁ奴の『神器無効化(セイクリッド・ギア・キャンセラー)』を加味した上で俺をリゼヴィムに回してくれるなら文句はないがな」

 

「ヴァーリ、貴方はどうせ周囲の邪龍を先に片づけてってお願いした処で聞く気は無かったでしょ?それにリゼヴィムを目の仇にしている貴方が何の対策も持たずに来たとは思ってないわ」

 

リアス先輩の言葉にヴァーリは一瞬固まる

 

「・・・・・ッフ、それは見てのお楽しみというやつだ」

 

おい、なんだその間は?原作でもリゼヴィムになんの変哲も無いパンチぶち込んでいいように転がされてたヴァーリ君のまま此処に来てないよな?

 

「私は元より罪人の身。キミたちの指示に従おう」

 

ディハウザーさんも特にリアス先輩の采配に異論は無いようだ

 

俺も邪人モードは神器から来る【神性】由来だから多分リゼヴィムには通じないけど天界でも使わなかったし、まぁ良いだろう

 

そうして俺達はそれぞれの戦いに移っていった

 

 

 

[三人称 side]

 

 

イッキたち魔王級の実力者がリゼヴィムの対処に回ったのと同時に残りのメンバーも動き出す

 

まず最初に動き出したのは魔神バロールの化身たる闇の獣の姿となったギャスパー・ヴラディだ

 

「心情的には突っ込んでいきたいところだけど、イッセー先輩たちの邪魔を万が一にでもさせる訳にはいかないからね。邪龍達の流れ弾とかは全部僕が引き受けるよ。皆は邪龍を素早く倒すことだけを考えて!」

 

ギャスパー・ヴラディの周囲に闇が広がり、そこから多くの闇の獣の群れが出現する。元々彼の神器である『停止世界の邪眼(フォービドウン・バロール・ビュー)』と彼自身とも云える分身を無数に生み出す吸血鬼としての能力は最高に相性が良いのだ

 

『魔眼の王』とすら称され、無数の魔眼を持つ生前のバロールの力がどれだけ継承されているかはまだまだ不明だが、ギャスパー・ヴラディがバロールの力を全て己の物とした時、眷属屈指のテクニックタイプへと化ける事だろう

 

「ナイスだギャスパー!これで心置きなく聖剣を振り回せる!」

 

イッキたちを守護するなどの立ち回りを気にしなくて良いと分かったゼノヴィアが嬉しそうにデュランダルとエクスカリバーの出力を高める

 

「もう!ゼノヴィアったら楽が出来ると分かると直ぐにそっちの思考を放棄するんだから!」

 

「あははは、とは言っても敵の数が多いとギャスパー君の負担が大きいのも事実だからね。ゼノヴィアじゃないけど手早く済ませようか」

 

剣士組も剣を構えてそれぞれが近くの敵に向かって斬り付けてゆくのを皮切りにそれぞれの戦いが幕を上げた

 

 

 

グレンデルタイプの量産型邪龍の頭上から轟音と共に白き雷が降り注ぐ

 

『神の雷』と称されたバラキエルのそれを受け継いだ姫島朱乃お得意の雷光だ

 

雷光を脳天から喰らった偽グレンデルは全身から煙を上げてダメージを受けている

 

「あらあら、確かに本物のグレンデルと比べると防御力に難ありのようですわね。攻撃も単調でキレが有りませんし、時間を掛ければ私一人でも普通に倒せそうではありますが、流石に悠長はしていられません。ギアを一段上げますわよ―――雷光龍よ!」

 

短い攻防で敵の大凡のスペックを把握した朱乃が腕を天に掲げるとそこから雷光が迸り、その雷光が形を変えて東洋の龍の姿へと変わる。その数7体。どこかの神話の一節に登場しても可笑しくない荘厳さだ。ただ龍の形をしているだけでなく、ドラゴンのオーラが付与されて力強さが増したその雷光の龍が先程の偽グレンデルに纏わりついて激しくスパークする

 

「うふふ♪撃破(テイク)。さて、お次はそちらにしましょうか・・・あら?」

 

黒焦げとなって落ちていく邪龍を尻目に次の獲物を探した朱乃の前に居た新たな偽グレンデルに雷光龍を向かわせた朱乃だが、その偽グレンデルが多重結界に包まれて雷光龍を弾いてしまった。

よく見ればその偽グレンデルの後ろに偽ラードゥンが三体ほど集まって結界を張っているようだ。グレンデルが前衛でラードゥンが後衛。当然と云えば当然の配置だ

 

「あらあら、そんなに私にイジメられるのが嫌なのかしら?そんなに固く身を寄せ合っているところを見ると遊びたくなってしまいますわぁ♪」

 

なにやら変なスイッチが入り掛けているようだ。ちょっと頬が赤い

 

「しかしそういう訳にもいきませんからね。ここは一つ私の新しい必殺技で纏めて貫いて差し上げますわ!雷光龍よ!」

 

朱乃が再び天に腕を掲げると顕現していた七体の雷光龍が捩じるように形を変えて彼女の手の中に一本の槍として収まった。堕天使がよく扱う光の槍だがよく見ればドラゴンの装飾が施してある

 

彼女のライバルのリアスも魔力の圧縮技術を鍛えていたので当然負けず嫌いな朱乃もそちらに手を出していたのだ

 

朱乃はそれを握ると投擲の構えを取り、自分の眼前に円環状の魔法陣を展開させた

 

「『僧侶』の特性で槍自体の出力を高め、『戦車』の膂力で投げ放ち、『騎士』の特性を付与した加速術式(・・・・)で加速させ、高速で貫く―――これが私の『女王』の特性を全て生かした必殺技ですわ」

 

ロスヴァイセが防御魔法を『戦車』の特性で強化したように朱乃が今使える加速魔法を『騎士』で更に高めたのだ。その技を朱乃が解き放つ

 

 

 

「貫きなさい―――轟き堕ちる雷龍の神槍(カラドボルグ)!!」

 

 

ケルト神話において『硬き雷』とも言われるその名を冠した一撃は偽ラードゥンの多重結界を容易く貫通して偽グレンデルに突き刺さり、そのまま後方で結界を張っていた偽ラードゥン達も纏めて串刺しにして内側から雷光で焼き滅ぼした

 

「やっぱり強敵用の技があるだけで随分違いますわねぇ。この調子でいきましょうか」

 

朱乃は再び雷光龍を形作りながら次の標的の下へ飛んで行くのだった

 

 

 

別の場所ではゼノヴィアがデュランダルとエクスカリバーで邪龍達を斬り付けていた。真の力を解放したデュランダルならば細かい事を考える前に斬り付けた方が早いという、間違ってないからこそ祐斗が聴いたら泣きそうな内容となっている

 

「ちょっとゼノヴィア!少しはセーブして戦いなさいよ!」

 

「言われなくとも分かっているとも!まだメインディッシュ(リゼヴィム)が残っているからな。しかし何事にも肩慣らしというものは必要だぞ!それに、場合によってはチマチマ戦うより一気に大技を決めた方が消耗が少なく済むという時だって有るのだからな」

 

相方の忠告を聴きつつも自分の意見も通す彼女はデュランダルとエクスカリバーを振り上げて莫大な聖なるオーラを籠める

 

 

「喰らうがいい!伝説の聖剣、豪華2本立てだ!

 

―――クロス・クライシス!!」

 

 

お互いの聖剣に触発されて瞬間的に高まったオーラでもって×字に斬り裂き、巨大な二本の斬撃が邪龍を複数同時に葬る。エクスカリバーの特性が泣いてしまう力技だ

 

「ええ!?ゼノヴィアったら一体何時そんな必殺技作ったのよ!?」

 

「ふふん!イリナ。私は駒王学園生徒会長として学園の皆を守る義務が有るのだ。その為に必要な強化なら何でもするぞ。今はアザゼル先生に生徒会長専用の特注戦闘用強化制服(バトルユニフォーム)の案を出しているところだ!」

 

彼女は駒王学園をなにから守るつもりなのだろうか?裏からの刺客が居るとしても生徒会長の服装とかは関係ないはずである

 

「不味いわね。このままゼノヴィアだけが活躍してたら私だけ影が薄くなっちゃう。それは避けなきゃいけないわ!」

 

妙なところを危惧したイリナがオートクレールにオーラを籠める

 

「でもいきなり必殺技なんて・・・えっと、ええっと・・・え、エンジェル・スラアアッシュ!」

 

説明しよう!『エンジェル・スラッシュ』とは・・・種族・エンジェルが力を籠めて一刀を放つ技である・・・以上!

 

「イリナ・・・今度新技の開発に付き合ってやるからもうその技は使わないでくれ。力が抜ける」

 

「うわああぁぁぁあああん!脳筋のゼノヴィアに馬鹿にされた目で見られたああああ!!」

 

片方は泣きながらも二人は自然と連携を取り合いつつ邪龍を葬ってゆくのだった

 

 

 

白音とレイヴェルはそれぞれが得意とする相手から優先して潰している

 

「邪魔です」

 

その一言と共に突き出された拳が偽ラードゥンの結界を破壊する

 

仙術における身体操作系の能力ではイッキの手解きを受けている白音は指一本とまでは行かずとも攻撃する瞬間に拳にオーラを集中させる程度なら実戦レベルで扱えるのだ

 

結界に穴を開けて偽ラードゥンの体に直接拳をめり込ませて浄化の炎を解放する

 

猫又の扱う浄化の炎は死者をあの世へ誘う。聖杯で復活した邪龍もある意味動く死体(リビングデッド)なので効果は抜群である

 

「この程度なら周囲の邪龍を殲滅するまでは私も黒歌姉様もアレを使う必要は無さそうですね」

 

白い炎に包まれた偽ラードゥンを前にそんな感想を抱く彼女もまた余裕である

 

 

 

一方でレイヴェルも体力を温存する為の立ち回りをしている

 

禁呪を使用している事には変わりないがその手には一本の炎の剣が握られている

 

偽グレンデルが正面から突っ込んで来るレイヴェルに炎を吐き出す

 

(ぬる)いですわよ!」

 

しかし本物より数段劣るソレなど不死鳥(フェニックス)たるレイヴェルにとっては避ける価値すら無い

 

遠距離ウィザードタイプのレイヴェルだが不死性を有している分、リアスや朱乃、ロスヴァイセなどと比べて接近戦の選択肢を取り易いのだ

 

炎を突っ切って来たレイヴェルを見た偽グレンデルが今度はその大きな拳を振りかぶる。人ひとり分程度はある巨大な拳だ

 

「温いと言いました!」

 

それを脳のリミッターを一瞬だけ外してギリギリ回避した彼女は懐に入ってその剣を突き立てる

 

 

「燃え尽きなさい!―――頂き焦がす悪神の炎剣(レーヴァテイン)!!」

 

 

体内に莫大な熱量を叩き込まれた偽グレンデルは皮肉にも先程自分が吐いたブレスよりも強力な炎を口から噴き上げながら灰となっていった

 

 

 

それぞれが邪龍相手に大暴れしているのを見てタッグを組んでいたリアスとロスヴァイセは苦笑していた。仮にも特別性の邪龍を相手に一方的に葬り去る眷属たちの火力に周囲からの『パワー馬鹿』という評価は当分付いて回るだろうと改めて思ったのだ

 

「全く。ここまで余りにもあっさりと来れたものだから皆ここぞとばかりに暴れてるわね」

 

「有間君は大局を観て手を打つのが得意ですからね。そこに細かいところまで気が回るレイヴェルさんも加われば更に隙が無くなるでしょう・・・一度あの二人が組んだ本気の戦略(タクティクス)でレーティングゲームの仮想シミュレーションが如何なるのか、見てみたい気はします」

 

雑談を交えながらもロスヴァイセが邪龍を結界魔法ですっぽりと包み込む

 

するとその邪龍は途端に力を無くしたように飛行の高度が一段下がってしまった

 

教会のクーデターの時に死神達が引き連れてきた邪龍達を無力化した術式だ。流石にただの量産型邪龍より数段強いグレンデルとラードゥンタイプの邪龍を完全に無力化する事は出来ないが、能力を著しく下げる事は出来る。魔法のフルバーストが派手でパワーのゴリ押しタイプだと誤解されがちだが、研究者気質のロスヴァイセはどちらかと云えばアザゼルのような相手に合わせて戦術を用意出来るテクニックタイプに近い―――初見の相手だと結局フルバーストとは言ってはいけない。グレモリー眷属は不意且つ頻繁に強敵とエンカウントするので彼女と相性が悪いだけなのだ。経験を重ねていけば将来的にはそれこそアザゼルのような強さも持てるだろう

 

そうして更に防御力が下がり、動きも鈍った目の前の邪龍の頭部をリアスが手元に圧縮した濃密な滅びの魔力を放ち、消滅させる

 

「態々体ごと消滅させなくても、頭さえ潰せばそれで十分だわ」

 

戦い方としては地味かも知れないが『王』であるリアスが単身で敵陣に突っ込んで大暴れする方が可笑しいのでこれで正解である。リアスとロスヴァイセは堅実に一体一体順番に邪龍達の頭を消し飛ばしていった

 

・・・眷属屈指のテクニックタイプの木場祐斗は高周波聖魔剣と聖剣の因子の出力を上げて性能が上がった龍騎士団で上手に戦ってました―――まる

 

 

[三人称 side out]

 

 

リゼヴィムとの戦闘は危惧していた程向こうが圧倒するような展開にはならなかった

 

クロウ・クルワッハと模擬戦してたからよく分かるけど強大なオーラを扱う技術が伴っていないのだ。まぁさっきパワーアップしたばかりだし過去のサーゼクスさん達との大戦以降はずっとソファーでワイン飲んで自堕落な生活してきたリゼヴィムがそう簡単に戦闘勘を取り戻せるはずも無いからな

 

それ以外でもイッセーの『白龍皇の(ディバイディング・)妖精達(ワイバーン・フェアリー)』の集団戦におけるサポート力がエグイ事になっている

 

イッセーの『半減』と『反射』、ヴァーリの『半減』、ディハウザーさんの『無力化』でリゼヴィムの遠距離攻撃がほぼ無効化出来るからな

 

そうなると残るは近接戦だ。リゼヴィムに向かってヴァーリが突貫する

 

『Divide!』『Divide!』『Divide!』『Divide!』『Divide!』『Divide!』

 

ハッキリ言って白龍皇の能力は『神器無効化(セイクリッド・ギア・キャンセラー)』と特に相性が悪い。リゼヴィムの能力を直接『半減』させる事は出来ないし、ヴァーリお得意の空間の『半減』も通じない

 

どう足掻いたところで最終的にリゼヴィムに攻撃を届かせようとするなら神器以外の方法が必要だ

 

リゼヴィムに接近する前にヴァーリは自分自身のなにか(・・・)を『半減』させた

 

「うひゃひゃひゃひゃ!なにをやった処で神器の力は俺には届かないんだよん♪お祖父ちゃんと違ってまだまだ若いのにもう痴呆に掛かってるのかな?」

 

「ならば防いでみるんだな!」

 

ヴァーリが全速力でリゼヴィムに接近し、勢いのままその拳で殴りつける

 

「だから無駄だってぇの!」

 

リゼヴィムがその拳に合わせるように手のひらを突き出して拳を受け止める姿勢となり、ヴァーリの籠手が接触する寸前にヴァーリが急停止して全くロス無く今度は遠心力をタップリ乗せた廻し蹴りをリゼヴィムの胴体に放つ

 

しかしそれでも基本性能に勝るリゼヴィムの対処が追い付き蹴りをガードしようとしたが、ヴァーリが更に在り得ない挙動で攻撃をキャンセルして体を捻り、リゼヴィムの顔面に鎧を一部解除して生身に魔力を乗せた裏拳を叩き込んだ

 

「っぶ!?―――テメェ!!」

 

虚を突かれて一筋とはいえ鼻血を流したリゼヴィムがヴァーリを掴もうとしたが彼は技後硬直無しにトップスピードで間合いを離した

 

「っふ、ようやくその憎らしい顔に一発入れる事が出来たよ」

 

ヴァーリが少しだけスッキリした顔をしている一方でリゼヴィムは鼻血を拭いながら考察している

 

「重力?いや違う。自らの慣性エネルギーを『半減』させて体術に急停止の機能を付けたのか!」

 

「そうだ。これにより密着するような間合いでも随分と小回りが利くようになる・・・最も、拳の威力などは相応に下がってしまうがね。それでも貴様に一々鎧を消されるよりはマシさ」

 

『ッフ、思い付きにしては上手く使いこなしているではないか。流石は我が宿主だな』

 

「・・・・・なにを言っているアルビオン?前々から考えていた手段だ」

 

『・・・・・そうか』

 

ああ、うん。さっきリアス先輩に『まさか無策じゃないよね?』と聴かれてから頭をフル回転させたんだろうな

 

「よそ見してんなよ!クリムゾンブラスタアアアアッ!!」

 

『Penetrate!!』

 

そしてヴァーリからの攻撃を受けて意識が逸れたリゼヴィムにイッセーの強化『僧侶』のオーラ砲が放たれた

 

「はっ!体術なら兎も角そんな神器頼りの魔力砲が俺様に効く訳ないだろう!」

 

左下辺りから放たれた攻撃に左手を突き出すリゼヴィムだが、砲撃と一緒に聞こえた神器の音声にももう少し注意を払うべきだったな

 

着弾したオーラ砲はかき消される事は無く、爆炎となってリゼヴィムを包み込んだ

 

爆炎の中からリゼヴィムが飛び出して来たのを俺達の追撃が飛ぶがオーラの籠った悪魔の翼で弾かれてしまった。しかしイッセーの攻撃は完全に油断して喰らった為か彼の左の手のひらは火傷のような痛々しいダメージを負っている

 

「ッぐ!クソ!なんで赤龍帝の攻撃が俺に効く!?そいつは神器の力が無けりゃクソ雑魚だろうが!神器の分をかき消したら中級悪魔にだって届くか分からないようなショボい魔力しか残らないはずだぞ!」

 

「へっ、どうよ?コレがドライグの生前使っていたもう一つの能力、『透過』だ!やっぱり超越者と二天龍の力じゃ二天龍の方が質が上だったみたいだな!」

 

「相反する二つの能力がぶつかったってのか!矛盾の逸話じゃあるめぇし!」

 

「違うなリゼヴィム。逸話通りならば答えは『台無し』だ。赤龍帝の『透過』が最強の矛なら、お前の『無効化』は準最強の盾だったというだけの事。且つて地上最強と恐れられた二天龍の力を低く見積もり過ぎたな」

 

ヴァーリに諭されてイラついた表情を隠しきれない様子のリゼヴィムだが一度深く息を吐いて気持ちを整える

 

「全く無駄に頑張ってくれちゃって―――じゃ、ここいらで一度リセットを挟もうかね」

 

懐から取り出したのは偽の『フェニックスの涙』だ。ダメージ及び体力・魔力を回復させて気持ちも新たに俺達を潰す気なのだろう。だが小瓶の中身を頭から振りかけたリゼヴィムの体に特に変化は訪れなかった

 

「申し訳ありませんがリゼヴィム王子、貴方様の持つ・・・いえ、クリフォトの持つ『涙』は既に『無価値』とさせて頂きました。ライザー・フェニックス氏とのゲームで彼の特性を調べさせて頂き、私にも支給された偽の『涙』も合わせて研究すればこの程度は可能です。偽の『涙』はクローンという同一の個体から製造された物。根本が同じならば一度に全てを『無価値』に出来ます」

 

「―――ッツ!フェニックス家とのゲームはこれを見越してたってのか!」

 

苦々しい表情を浮かべたリゼヴィムは一気に上昇して俺達の頭上を取る

 

そして両腕を頭上に突き出すと半径100m位はありそうな巨大な魔力弾を複数生成した

 

「あ~、やだやだ。これ以上はジリ貧に為りそうだし、一発お見舞いしてオサラバさせて貰おうかね★運が良ければ一人か二人は死ぬっしょ♪」

 

逃亡を前提としてる為に余力を考えて無い馬鹿げた威力だ

 

まだ生き残っていた量産型のグレンデルとラードゥンもリゼヴィムの指示が有ったのか彼の前で壁を作る。【一刀修羅】なら放たれた魔力弾も弾き飛ばせると思うけど、安全確保してる間に逃亡されるかもな

 

「へっ!だったら逃げる隙も無いように迎撃と撃墜を同時にこなしてやるよ!チャージに時間が掛かる新技だったから使えなかったけど、向こうも時間を掛けてくれるなら問題ねぇ!」

 

イッセーは邪龍達が居なくなった事で丁度集まって来ていたリアス先輩達にお願いをする

 

「リアス、朱乃さん、アーシア、ゼノヴィア、イリナ、ロスヴァイセさん!皆のおっぱいを俺に分けてくれ!!」

 

イッセーは巨乳に為りたいのか?・・・んな訳ないか

 

「俺は魔獣騒動の時に皆のおっぱいを順番に突いて渾身のおっぱいブラスターを撃ち放った。けど、こうも思ったんだ。おっぱいの力はあの程度な訳が無いって!」

 

心の中のツッコミを余所にしてイッセーが語り出す

 

「如何して威力が乗らなかったのか考えて、分かったんだ!あの時は同時におっぱいを押して無かったからなんだって!!」

 

「イッセー、お前の腕は二本なんだから二人以上は同時に押せんだろう」

 

うん。ちょっと頭痛くなってきたぞ

 

「ああ、だから俺が出した答えがコレだ!―――サモン!おっぱああああい!!」

 

イッセーが叫ぶと魔法陣からイッセーの使い魔の竜子が召喚された

 

「竜子!時間が無いからぶっつけ本番で行くぜ!―――融合(フュージョン)!!」

 

その言葉と共にイッセーの鎧に竜子が融合していく

 

真紅の鎧に所々樹木の装飾が施されて宝玉の中心にピンクの光の点が追加された

 

「俺と竜子の乳力(にゅー・ぱわー)を繋ぎにして一瞬だけ竜子の力を上乗せした。これが赤龍帝の鎧(ブーステッド・ギア・スケイルメイル)龍襲(・オーバーコート)だ」

 

大丈夫?ドライグ息してる?

 

『俺様、ちょっとアルビオンの宝玉に避難する』

 

『ああ、歓迎するぞドライグ。あそこに居たら発狂しかねん』

 

なんかヴァーリの宝玉からドライグの声が聞こえてきた。まぁ無事なら良いや

 

そうしてイッセーの鎧の背中辺りから竜子の胸から力を吸う触手的なものがリアス先輩たちの分、12本伸びてきた

 

「そう言う事ね!皆!イッセーに胸を差し出しなさい!」

 

「「「「「はい!!」」」」」

 

リアス先輩が全てを察して胸を曝け出し、他の5人の女性陣もそれに続く

 

「み、見ちゃいけませんわイッキ様!」

 

「イッキ先輩。見たら殴ります」

 

後輩二人に目元を塞がれてしまった。サイラオーグさんの試合の時も似たような事無かったっけ?

 

それからやけに水っぽい“ぬちゃっ”という音と一緒にリアス先輩達の艶のある声が聞こえてくる

 

きっと先端に張り付いた上で吸われているのだろう

 

「アルビオン。どんどん兵藤一誠のパワーが増大している。女性の乳房には未知のエネルギーをストック出来る仕組みが有るのか?明らかに彼女達のオーラ量と釣り合っていないようだが?」

 

『―――ヴァーリよ。どうかお前はそのままでいてくれ』

 

アルビオンが願う中で上空で魔力を練り上げていたリゼヴィムが声を上げた

 

「おいおいなんだよそのオーラは!?」

 

リゼヴィムの驚愕にイッセーは両肩と両腕、両腰から伸ばした六つの砲門を上空に向ける

 

「見て分かんねぇか?これがおっぱいの可能性だ!おっぱいから直接『吸う』事によって得られる力はおっぱい一つ辺りミョルニルにだって匹敵する!それを6倍だ。消し飛びやがれ!―――

 

 

超乳波動砲(にゅうトロン・ビーム・キャノン) 六連砲(フルブラスター)!!

 

 

「クソッたれがあああああ!!」

 

放たれた桃色光線は偽グレンデルと偽ラードゥンの守りを突破してリゼヴィムが苦し紛れに放った魔力弾も貫通し、かの悪魔の王子を消し炭に変えた

 

・・・生かして捕らえてトライヘキサとの繋がりを絶ってから始末したかったのに一瞬で消し飛んじゃったよ

 

イッセーに文句を言う訳にもいかない中、アザゼル先生の方がどうなったのかが気になる俺だった




イッセーラヴァーズで今回ちょっと強化が間に合わなかった人達(イリナや祐斗)も居ますがちゃんと皆にも活躍して貰うつもりですww

※レイヴェルは新技こそ出しましたが必殺技では有りません。アレですレーヴァテインは螺旋丸です。螺旋手裏剣は別に有ります
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