[アザゼル side]
俺は今、アグレアス中枢への扉を解錠している
リリス相手にイッキから貰ったチョコバナナで交渉に入ったがリリスの奴はリゼヴィムの野郎の命令とチョコバナナの誘惑の葛藤で滅茶苦茶瞳をウルウルさせてたもんだからスゲェ悪い事してる気分になっちまったぜ。だが手ごたえは十分に感じれたのでダメ押しにチョコバナナを後で追加で好きなだけやると言ったらその一言が決め手となったようだ
イッキが事前に突入組に渡した分だけでも20本以上ストックが有るし、なんなら作れば良い
パンツで契約を結べる龍王も居れば、お菓子で買収出来る龍神様だって居るんだから強いドラゴンの価値観は計り知れん
リゼヴィムの奴はリリスにとってチョコバナナ以下の価値だって思うと少しスカッとするがな
因みにそのリリスは俺の隣でチョコバナナ食べながら解錠の作業を見ているが、こうやって無言でガン見されるのはオーフィスで慣れたものなので特に気にならん
そうして漸くアグレアスの動力部への巨大な扉を開いてその中へ踏み入った
「コイツはっ!?」
アグレアス中枢たるその部屋にはアグレアスを動かす動力であり、『
それは七つの首と獣の王権を示す冠である角を十本生やした強大過ぎる存在だった
『
グレートレッドが大体百メートルだからその数倍か・・・まさかこの目でコイツを拝める日が来るなんて、ほんの数か月前まで思いもしなかったぜ
トライヘキサはリゼヴィム曰く、『忘れられた世界の果て』で封印されていたらしいが此処に連れて来てたんだな。その理由の一つが
アグレアスの動力たる結晶体から無数のケーブルが伸びてかの獣と繋がってやがる。アグレアスを動かすのに必要な分以外の余剰エネルギーをトライヘキサに流し込んで体の活性化を促しているんだろう。親父の遺産は遠慮なく使うとはダメ息子らしいっちゃらしいがな
俺は改めてトライヘキサの全容を観察する
七つの首から生える頭部はそれぞれが別の生物の形をしている
獅子、熊、豹、龍と様々だ。胴体の方も同じく色んな生物の特徴がそれぞれの部位に見られる
まるで
トライヘキサは封印の影響でまだ眠っている。ああしてエネルギーを送り込んでる様子を見るに体の活性化も不十分なのだろう。しかしそれでも既に常軌を逸してると言わざるを得んな
聖書の神が且つて逸脱した力を持ったグレートレッドにオーフィス、トライヘキサの中でコイツだけを無理をしてでも封印した理由も理解出来たぜ。なんて禍々しいオーラを発してやがる
グレートレッドもオーフィスも強大な力こそ持っちゃいるが、基本的には他者に関わろうとしない害の無い存在だ・・・最近のオーフィスは好奇心旺盛になって来てるが隣のリリスと合わせて邪念はない。だがコイツはダメだ。コイツは恐らく気まぐれで世界を滅ぼす事もある奴だと直感が訴えてきてやがる
質で云えばイッキの次くらいには穢れてそうなドス黒いオーラ!・・・イッキってなんだろうな?もうアイツは人間じゃなくて『イッキ』という一つのカテゴリーで考察した方が良いのかも知れん―――まぁ良い。味方のイッキよりも今はコイツだ
一旦アグレアスの動力を停止させてトライヘキサへの力の供給を絶ってから慎重に動力の結晶体とこの獣様を繋ぐケーブルを外していくのが無難か
無理矢理外す程度の衝撃で起きやしねぇだろうが万が一・・・いや、億が一にでもそれで目覚めたら世界が終わるからな、慎重すぎるくらいが丁度いい
あと考える事と言ったらトライヘキサの置き場所かね?元々聖書の神がコイツを封印していた『忘れられた世界の果て』は未だ見つかってないし、前魔王の息子であるリゼヴィムが復活させようとしていた以上は悪魔陣営には置けない。俺達堕天使陣営もまだまだ信頼を築き上げてる途中だし、天界は信用こそ三大勢力の中では一番高いだろうが、
トライヘキサは俺達三大勢力の神話の獣だから面倒を引き受けるべきなんだろうが、少なくとも封印場所は提供できないときたもんだ。そうなると次に候補に挙がるのは冥界の更に下層、あのハーデスの住まう冥府だろうな。元々聖書における地獄や煉獄などは冥府を参考に造られた場所だ
今の可笑しくなっちまう前のハーデスがサマエルなんて聖書陣営の厄物を近年まで管理していたのもその辺りに理由が有る・・・コカビエルも今は地獄の最下層のコキュートスに居るくらいだしな
前までのハーデスならトライヘキサなんぞ危なっかしくて預けられなかったが、今のハーデスならば良いんじゃないか?アイツ自身も世界の強者トップ10にランクインしかねない程の実力者だし、最近はハーデス直属の親衛隊(ミルキー・死神)も増えたみたいだから何処の神話の神々だろうと手出しは難しいだろう
各勢力の神々や魔物たちが総出でトライヘキサに封印術を重ね掛けした上で
おお!意外となんとか成りそうだ。やっぱ持つべき友は平和を愛する神様(洗脳ハーデス)だよな
普通ならばトライヘキサ程の劇物をどっかの神に一任するなんてのは各勢力の代表が色々文句を言って自分の手元に置こうと画策するところだろうが、ハーデスの処遇はその代表たちで決めた事だ。今のハーデスを信用できないと言うには、俺達は全員揃って余りにもノリノリであの善神様を生み出しちまったからな・・・日頃の鬱憤が溜まってたんだろう
そうして動力を止める為に結晶体とそれを囲んでるトライヘキサに近づいていると、隣を歩いていたリリスが壁の方を指さした
「ドライグ、ドライグ」
それを聴いてリリスの指す先に目をやるとその光景に唖然とした
俺の眼に映ってきたのは壁一面に在る人間大の白い繭とその上部から突き出している龍を模した赤い鎧の頭部だ。見渡す限りの繭の数々・・・恐らくその数は千は超えているだろう
リゼヴィムが聖杯で造り、ユーグリットが使用していたあの偽物の
中身は量産型邪龍と同じだろうからユーグリットが使っていた程の出力は出せないはずだが、その脅威度は量産型邪龍とは比較にならん!単純な出力だけでなく『譲渡』も使えるならば更に厄介だ!・・・いかんな、トライヘキサの存在感にやられて視野が狭くなっていたらしい。リリスに言われるまでコレに気付かないとは情けない限りだ
溜息を吐きつつも俺は気持ちを落ち着かせた―――そうだ。確かにトライヘキサにも量産された赤龍帝の鎧にも驚いたが、実戦投入前に止められたなら問題は無い
トライヘキサの周囲には聖書の神が施した封印の気配がまだ色濃く残っている。俺の感覚と今まで集めて研究してきたトライヘキサの資料を照らし合わせてもまだ3~4ヵ月程度は復活しなかっただろう・・・アグレアスの動力の件が無ければ、まだ半年は大丈夫って読みだったんだがな。ここに知恵の実と聖十字架が加わってたとすればマジで猶予が無かったかもな
するとそこでリリスが俺の着ているコートを"クイクイ"と引っ張ってきた
「ごみばこ・・・ない?」
見るとチョコバナナは食べ終えて串だけ残ってる状態だ・・・そりゃあこの部屋にゴミ箱なんぞ設置してないだろうな
そういや天界でイッキがリリスにチョコを渡した時に『ゴミはゴミ箱に』っつってたっけか?
「あ~、その串渡せ。後で俺がゴミ箱に捨てといてやる」
一応チョコバナナを渡したのはこっちだしな。ゴミを引き受けるくらいはするさ
そうしてゴミを手渡されたところでリリスが「―――あ」と短く声を漏らして天井・・・いや、その先を見つめる
「リゼヴィム・・・しんだ?」
―――ッ!そうか、奴が死んだか。リリスの感覚なら恐らく本当だろう
イッセーかヴァーリかイッキか、この三人のうちの誰かだろうな。実力的にはデュリオや黒歌も在り得るが、アタッカーが三人も居る中であの二人が前に出るとも思えん
まぁ良い。何はともあれリゼヴィムが死んでくれたなら後顧の憂いは大分取り払われた―――しかし、そう思った矢先に横たわるトライヘキサに変化が起きた
トライヘキサの体が一度だけ、されど力強く脈動したのだ。そしてトライヘキサを縛り付けていた封印の約半分が今ので消失してしまった―――封印の術式は大雑把に分けて二種類在る。一つはトライヘキサを外から押さえつけるモノ。もう一つがトライヘキサ自身を弱体化させるモノだ
鎖や牢で拘束するか睡眠薬で無力化するかって感じだが、後者の方が吹き飛んでしまった!
なんだっていきなりこんな事に!そう思うのも束の間にこの空間に二つの
どちらも黒い輝きを放つ
アポプスは褐色の肌で祭服を着た青年のような人間形態。一方のアジ・ダハーカは三つ首のドラゴンの姿をそのままに晒している
「如何やらリゼヴィム王子は自身とトライヘキサを紐づけしていたようだな。万が一自分が死んだならその魂のエネルギーの全てをトライヘキサに流し込むよう術式を組んでいたようだ」
アポプスがトライヘキサに目をやりながら俺の疑問に勝手に答えてくれた
成程そういう事か!あの野郎は死んでも他人様に迷惑を掛けられる布石を置いといたって訳だ
だが今の俺にはそれと同じくらいに気にかかる事が有る
「何故!テメェらが聖杯を所持してやがる!?」
そう、丁度アジ・ダハーカの隣辺りにリゼヴィムが持ってるはずの聖杯が浮かんでやがったのだ―――リゼヴィムがこいつ等に聖杯を渡していた?いや、リゼヴィムの野郎がそんな真似するとは思えない・・・とするなら
「リゼヴィムから聖杯を奪ったのか!?」
俺の詰問にアジ・ダハーカの奴がそれぞれの頭に笑みを浮かべる
『奴が戦いに赴く前に奴の亜空間から抜き取ったのさ』
『僕たちとっても魔法がお上手なの☆』
『王子様はお宝盗まれても気付かないでやんの!』
アジ・ダハーカの三つの首が順番に喋った―――ああ、千の魔法を操るとされるこの邪龍ならそれくらい容易いだろうよ。仮にも今まで一緒に行動してたなら尚更だ
「お前らは最初からリゼヴィムの野郎を裏切るつもりだったのか?」
そう聞くとアポプスは首を横に振った
「それは違う。かの王子が余りにも情けない為に見限っただけの事・・・最も、私に関してはアグレアス奪還の時に袂を分かったのはそちらも知っての通りだ。だが私とアジ・ダハーカは異世界に興味自体は有ったのでな。リゼヴィム王子なら何時か『D×D』にやられるだろうが、その時まではトライヘキサの封印解除という面倒を引き受けてくれそうだったのでアジ・ダハーカには残って貰っていたのだ」
『全く、俺様にだけ働かせやがって』
『次に僕たちが『戦いたい』って獲物と出会ったら寄こす約束だ☆』
『優先権!優先権!』
成程な。戦闘狂の邪龍共らしい取引だぜ・・・それにしても厄介な。リゼヴィムと邪龍は異世界への侵略という目的そのものは合致してたってのか
ここで俺がこいつ等に立ち向かっても返り討ちに合うだけだ。上に居るメンバーを搔き集めたとしても二天龍クラスのこいつ等が本気で暴れようものなら戦力が足りん
「では元総督殿、我らはここで一度退かせて頂こう」
「なに?」
逃げるってのか?こいつ等が?
「トライヘキサの所在がバレた以上はこの場で私とアジ・ダハーカが防衛したとしても各勢力から軍が派遣される事は明らかだ。そのままそれが最終決戦と成り兼ねん。しかし、折角ここまで封印解除を推し進めた
そういう事か!こいつ等のターゲットにはこの世界の神々などの強者も含まれるって訳か!!
確かに神々は死んでしまうと信仰の源である人間界にどれだけの悪影響が出るか分かったもんじゃないが故においそれとは前線に立つ事が出来ない。だからこそ『D×D』という精鋭でありながら死んでも世界への影響が少ない部隊が設立された―――俺は神じゃないし組織の長の役目も譲ってるからな。初代の爺さんも『武』に特化してるから須弥山影響下の人間界で戦乱の世でも巻き起こってない限り、居なくなっても影響は少ない・・・つーかインド神話は戦神が多すぎなんだよ。そりゃあ万が一の時でも爺さん一人分くらいの穴は頑張れば埋められるさ
「それでは暫しの別れだ。元総督殿」
アポプスがそう言うとこの空間全体に転移魔法陣が展開されやがった
『安心すると良い。この術式は我々邪龍とトライヘキサだけを転移させるものだ。トライヘキサの体が活性化した今、アグレアスはもう我々には必要無い』
『これからはお互い戦争の為の準備期間だ!しっかり戦力揃えろよ?そんでもって全てを賭けて殺し合いしようぜぇええ!!』
『戦争だ!お祭りだ!!』
お祭りなんて言葉で済ませられるかよ!
俺はなんとか転移魔法を妨害しようと術式を魔法陣に打ち込むが、術式が魔法陣に届く前に横合いから出てきた黒い水に飲み込まれてしまった―――アポプスの『原初の水』か!
「我々を探すのも構わないが、戦争の準備を進めることをお勧めしよう」
アポプスのその言葉を最後に部屋全体が眩く輝き、次に目を開けた時にはトライヘキサ達は居なくなっていた。残っているのは精々動力部の結晶体とそれに繋がるケーブルくらいだ
「―――っクソ!」
悔しさから拳を握りしめた俺の小さな悪態がやけに大きく部屋の中で反響した気がした
[アザゼル side out]
イッセーがリゼヴィムをおっぱいキャノンで消し飛ばしてヴァーリはチームメンバーを連れてさっさと居なくなってしまった。リゼヴィムを目の仇にしてたヴァーリだが、リゼヴィムが死んだところを確認したらなんか如何でもよくなったようだ
もしかしたらヴァーリはリゼヴィムが過去にやった事よりも、リゼヴィムが生きている事で自分と同じような思いをする人が増えるのが一番許せなかったのかもな
自分で止めを刺す事よりもリゼヴィムが『死んだ』という事実の方が重要だったってだけだ
ほどなくしてアザゼル先生から通信で作戦終了の連絡が届いた。後から来た軍の人達に引き継ぎをしてから一旦家に帰る事になる。処理(気絶してる量産型邪龍の寝首を掻く作業など)とかやってらんないしな―――連絡を受け取ったリアス先輩が言うにはアザゼル先生の声が固かったようなので多分トライヘキサに逃げられたか、はたまた別の場所にとっくに移されていたとかだろう
後日、先生が改めて俺達に詳しい説明をするらしい・・・まぁ俺達は戦闘要員だからトライヘキサに逃げられたなら先に諜報部への指示出しや各勢力との議論などの優先度が高くなるのは仕方ないだろう
トライヘキサ復活までの猶予は稼げたと思っていても原作の歴史の修繕パワーとかでこの場でトライヘキサの咆哮が聞こえて来る事も覚悟はしてたからな。それが無いだけでも十分だ
「それじゃあ皆。多分明日からも忙しくなるでしょうから、しっかりと休養を取るようにね」
「『はい!』」
そうして俺達のリゼヴィム討伐及びアグレアス奪還作戦は終了したのだった
▽
翌日の夜になってから俺達はまたイッセーの家の会議室に集まっていた
そしてそこでアザゼル先生からアポプスとアジ・ダハーカがトライヘキサと偽の赤龍帝軍団と共に消えた事やリゼヴィムが死んだ際に自身の魂のエネルギーを全消費してトライヘキサの封印解除の一助となった事を伝えた
「それで、先生から見てトライヘキサ復活までの猶予はどの程度短くなったと考えてますか?」
取り敢えず俺が一番気になった事を訊いてみる
「そうだな、恐らくあと一ヵ月前後といったところだろう」
「一ヵ月!?たったそれだけでトライヘキサが復活しちゃうんですか!?」
アザゼル先生からの宣告にイッセーが思わずと言った感じに立ち上がる
今まで散々トライヘキサの復活はそのまま世界の終焉と聴かされていたのにそのリミットが一ヵ月となれば当然の反応だろう
「当然、今は居なくなったトライヘキサの捜索に全力を挙げているが―――アグレアスよりも小さいトライヘキサをアジ・ダハーカが聖杯の力も使って全力で隠していると考えれば、たった一ヵ月で奴らを見つ出すのは正直厳しいだろう」
そうだよな。アグレアスに置いとく理由が無くなったならそれこそリミットまで未だに見つかってない『忘れられた世界の果て』に隠れても良い訳だしな。仮にトライヘキサたちの居場所を見つけて強襲出来たとしても奴らとしては復活の時まではアジ・ダハーカの禁術転移で逃げ放題・・・・あれ?これってチェックまでは持っていけてもチェックメイトまでは無理っぽくね?
それこそアジュカさんやオーディンみたいな術式に長けた超が付く実力者を沢山揃えて転移防止の結界とか張らないと逃げられるよね?
「各勢力のお偉いさん方がどこまで事態の深刻さを感じてくれているかは分からんが、取り敢えず最悪を想定して軍備を整える方向に話を持っていく事には成功した・・・まっ、大半はそこまで予算を裂いたりしないだろうが、何もしないよりはマシさ」
あ~、そこは仕方ないか
グレートレッドにしろオーフィス(全盛期)にしろトライヘキサにしろ、まだ直接的に被害を出した事の在る奴なんていないんだもんな
必死になって軍備を整えて各勢力とも意欲的に協力しようとするのは一部だけだろうさ
「今まで不明瞭だったトライヘキサ復活までの時間がかなり正確に掴めるようになった訳だが、お前らにやって貰う事は変わらん。裏方は俺達が引き受けるからその時が来るまで各自修行に打ち込んでくれ。まっ、それ以外だとトライヘキサ復活前に片が付くようとでも祈っといてくれ」
誰にだよ?神の不在を識る堕天使の元総督がそれで良いのか?
それから各々細かい連絡事項を伝え合うとその日の会議は終了となった
さて、俺も行動に移しますかね・・・正直気は進まないんだけど、世界が終わっちゃ元も子もない
「アザゼル先生。ちょっと時間貰って良いですか?」
そう声を掛けてから皆が居なくなった後、二人で別室に移って声が漏れないように結界を張る
「―――で、話ってのはなんだ?」
俺が結界を張り終えてから先生が早速用件を訊いて来た
「はい。トライヘキサを倒せるかも知れない策が在るんですけど、先生に用意して欲しい物が在るんです」
そう告げるとアザゼル先生は目を見開いて俺の両肩を強く掴んで来た
「そんな策が有るなら何故さっさと言わん!?・・・いや、お前さんの事だから情報の漏洩を嫌ったってとこか。それで?その方法ってのはなんだ!?」
「すみません。この方法は前々から考えてはいたんですけど正直口にするのも憚られる、余りにも『アレ』な内容だったので本当にギリギリな状況に陥るまでは黙っていようと思って―――その前に決着が着いたならそれで良かったんですが・・・」
目の前の先生の視線から逃れるように俺も思わず視線を逃がす
「お前がそこまで言うってどんだけだよ・・・」
先生?その含みのある言い方は何なんですか?
俺は一度咳払いをしてから先生を見返す
「アザゼル先生には用意して欲しい物と出来ればアドバイスも貰いたいんです。それと各勢力の代表に協力要請も出して欲しいですね。俺の作戦の内容は・・・」
そうしてアザゼル先生に伝えれる事を全部伝えた時、目の前の先生に無言で頭に拳骨を落とされた
「痛ってえええ!いきなり何するんですか!?」
「ウルッセェェェ!!馬鹿野郎!!お前将来絶対に地獄に落ちるぞ!敵に対しては外道だ鬼畜だと今までも思ってきてたけど、今度は味方に対しても外道、いや、畜生になるつもりか!?」
「だから嫌だったんですよコレを言うの!先生!年長者として俺にアドバイスを是非!!」
「識るか!土下座でもしてろ!」
そうして俺とアザゼル先生はヒートアップして暫くの間
途中リゼヴィムが死んだときの遺言が流れなかったのはまだリゼヴィムの死をトリガーに666の復活には漕ぎつけなかったからですね。遺言を残す前にリゼ爺は死にましたww
いよいよ次章で最終章なので(嘘?)予告を一つ
イッキ:『受け入れることだよ』『トライヘキサ君』
『不条理を』『理不尽を』『嘘泣きを』『言い訳を』
『いかがわしさを』『インチキを』『堕落を』『混雑を』
『偽善を』『偽悪を』『不幸せを』『不都合を』『冤罪を』
『流れ弾を』『見苦しさを』『みっともなさを』『風評を』
『密告を』『嫉妬を』『格差を』『裏切りを』『虐待を』
『巻き添えを』『二次被害を』
『―――愛しい恋人のように受け入れることだ』