ライザーを倒してから数日。俺たちは今、夜の廃棄された工場跡にいた
「待ちやがれ!」
「イッセー、意気揚々と『俺が捕まえてやるぜ』とか言って出て行ったくせに華麗に躱されて逃亡許してんじゃねぇか!」
「それを言うな!ちょっとしたミスだよ。ミス!」
俺とイッセーは俺たちが合宿している間にリアス部長の縄張りに住み着いたはぐれ悪魔を追いかけている
はぐれ悪魔以外にも魔獣らしき気配が在ったのでそちらには朱乃先輩とアーシアさんに小猫ちゃんが向かっていて、外ではリアス部長と祐斗が待ち構えているという布陣だ
≪リアス部長。はぐれ悪魔は3階の非常階段に向かって逃走中です≫
≪分かったわ。そのまま追い込んで頂戴≫
≪了解≫
通信機でやり取りをしながら追いかけ、気弾を放って非常階段から逃げるように追い込んでいくとはぐれ悪魔は目論見通り非常階段から外に出た
「ック!これは!?」
「無駄よ、此処には結界を張らせてもらったわ。はぐれ悪魔さん」
カツンカツンと足音を響かせながらリアス部長が階段の上から降りてくる
「主の元を逃げ、己の欲求を満たすために暴れ回る不逞の輩。その罪万死に値するわ。グレモリー公爵の名において貴方を消し飛ばして上げる」
階段の上からはリアス部長が、下からは祐斗が距離を詰め非常口は俺とイッセーで固めてある
しかし諦めの悪いはぐれ悪魔はどうにかその場から逃走する為に結界を破壊しようと魔法陣を展開させたがリアス部長がみすみすそれを見逃す理由もなく
「無駄よ!」
その一声と共に放たれた滅びの魔力で魔法陣は砕かれてしまった―――それでもまだ逃亡の隙を探そうとするはぐれ悪魔に対しリアス部長が目線で祐斗に命令を下して死なない程度に切り伏せる
「あらあら、もう終わりましたの?」
「弱かったです」
非常口を陣取っていた俺とイッセーの後ろから朱乃先輩とアーシアさんに小猫ちゃんが歩いてきて小猫ちゃんは手に握っていたソフトボール位の茶色い物体を投げ捨てる・・・蝉みたいな奴で程無く全身が泡となって溶けていった
イッセーもそれを見て「気持ち悪いな・・・コレが此奴の使い魔かよ」とこぼしていた・・・まぁ確かに進んで掴みたいとは思わんな
「この蟲さん。何故か私の胸ばかり執拗に狙ってきましたわ」
は?胸を?それって
「「イッセー(先輩)みたいな蟲だな(です)」」
「そんなハモらんでも・・・・すみませんねぇ!蟲みたいで!」
イッセーも自分の事だと自覚出来てるようで何よりだ
「さて、はぐれ悪魔さん。リザインする?それともまだ挑みかかってくる気概はあるのかしら?」
「・・・いや、止めておきましょう。名高いグレモリーの姫君が相手では流石に分が悪い。しかし、フフフ!良いお乳をしておられる」
ああ、此奴もdxdの特産品のHENTAIの一人なのか・・・今の発言に冷静に考えられる時点で俺も大分染まってきた感じがするな・・・と言うか
「「イッセー(先輩)みたいな悪魔だな(です)」」
「天丼!?仲いいな!二人とも!」
「朱乃。彼を拘束後、冥界に転送して頂戴」
「はい。了解しましたわ」
リアス部長は今のはぐれ悪魔の発言はスルーする事にしたのか淡々と指示を出す
「冥界の裁きに身をゆだねなさい」
「ええ。やるべき事は済ませたのでね」
魔力で拘束され魔法陣で転送される直前そう呟いて消えていった
「リアス部長。今の言葉は・・・」
「何か厄介ごとが残ってるかもしれないわね。皆で手分けして此処と周囲に何か怪しい痕跡が残ってないか一通り調べていきましょうか」
「うげ!マジですか」
「ほらイッセー。文句を言わないの」
その後建物の地下にはぐれ悪魔の物と思しき研究室のような所をリアス部長とイッセーが見つけ出し、重要そうなデータだけ冥界に送りその場所は破壊した。一先ずはその研究データを解読してから問題が残っているようならその時対処するという事でその日は解散となった
「なぁイッキ。昨日のアイツの事だけどよ・・・」
「何だイッセー。同類の行く末が気になるのか?」
「そのネタはもういいよ!そうじゃなくって、ほら昨日のアイツやたらと胸の事を「胸ぇ!?それに昨日!?なんだ?まさか貴様ら昨日素敵なお胸様との出会いでも果たしたとか言うんじゃあるまいな!?」」
「いやいや、それも重要だがそれよりもイッセー!貴様は最近リアス先輩と登下校を共にする事が多くないか!?あまつさえベンチでひ・・・ひ・・・膝枕をしている姿を見たなどという目撃情報まで上がっている始末!何かの間違いか嘘だと言え貴様ぁ!!」
松田に元浜。そんな滝のように涙を流しながら迫らんでもいいのに
「まぁ『俺の』お姉様だからな!」
イッセーもやたらと『俺の』を強調してふんぞり返る。煽ってんのか?・・・煽ってんだろうな
「それはそうとイッセー、イッキ。胸と言えばお前ら知ってるか?最近我が学園の女子が欠席や早退する事が多いらしい」
「それは初めて聞いたけどそれと胸がどう関係あるんだよ?」
「うむ。どうにも休んでいる女子達には一つの共通点があるのだ・・・休んでいる女子達は皆、胸の大きな子たちばかりなのだ!駒王学園全女子生徒のスリーサイズのデータが頭の中にある俺が言うのだ。間違いない!」
元浜お前、そのデータが頭に入ってる事にも驚きだが他学年含めてそれぞれのクラスの女子が休んだかどうかまでリサーチしてるのか・・・引くわ!?
「そう!このままでは学園の巨乳美女達が居なくなってしまうかもしれんのだ!どうだ、大問題だろう!?」
「問題視する所はそこかよ!?ちょっとで良いから女子達を純粋に心配しようという気持ちは無いのかお前ら!?」
女の子を心配できんような奴にハーレムへの道は開けんぞ・・・まぁ言ってやるつもりも無いし、俗な事を言えば金で買う上っ面なハーレムもあるだろうが
「性欲しか頭に無い3馬鹿に説法した所で無駄よ有間君」
丁度そこに声が掛かった。先ほどまで他の女子達と会話をしていたアーシアさんともう一人の三つ編みメガネの女子『
「アーシア。兵藤なんかよりもっと良い男は沢山居るのに態々こんな奴を彼氏にしなくても」
「かっ・・・かかか、彼氏ぃ!?」
いきなり話題を振られたアーシアさんが見事に動揺しているな
「こんなのとはなんだ!アーシアはまだ日本に来たばかりだから色々面倒見てやってるんだ!」
「それに桐生!我々が性欲しか頭に無いなどとは言ってくれるな!俺たちは性欲しか頭に無い訳ではない!単に性欲が頭の中を占める割合が圧倒的に多いだけだ!!」
いやそれ何の弁明にもなってねぇよ松田
「ふーん。でもあんた達いつも二人一緒で仲睦まじいし、親公認で同居してるんでしょ?周りからしたら毎晩合体しているカップルにしか見えないわよ?年頃の男女が一つ屋根の下と言ったら後は・・・ねぇ?」
「「合体!?」」
「お前は何言ってんだ!そんな巨大ロボじゃあるまいし!!」
大丈夫だよイッセー。お前は多分将来巨大ロボにもなるし(使い魔と)合体技も使ったりすると思うからさ・・・
「というかイッキ!俺たちの紳士の社交界(エロトーク)にはいつもストップを掛けるくせに桐生には何も言わないとはどういう事だ!?女子相手だからって日和ったのか!?」
「そうじゃねぇよ元浜。桐生さんは相手を選んで周りに迷惑を掛けないように空気を読んだうえで発言してるんだ。お前らの所かまわず大音量で垂れ流す騒音(エロトーク)や視覚の暴力(エロ雑誌やDVD)とは違うんだよ」
「ふっふ~ん!分かってるじゃないの。でも、貴方も大変よね。中学からずっとこのエロ馬鹿どもの面倒見てるんでしょ?」
「まぁな・・・この間何て生徒会長に申し訳なさげに頭を下げられたし」
思わず遠い目になり掛けたのをグッと堪えると桐生さんに『うわぁ・・・』と声を漏らされた
「ご愁傷様。お礼替わりに一つ忠告して上げるわ。有間君、最近あのイケメン王子様とのホモ疑惑が上がって来てるわよ?」
「・・・っぷ!何だそりゃイッキ!お前らそんな噂流れてんのかよ!?」
「因みに兵藤にも同じ噂が流れ始めたわよ。それに加えて兵藤は最近グレモリー先輩とよく一緒にいる所が目撃されてるからオカルト研究部の美少女達の弱みを握ってエロエロ鬼畜な命令を下している悪魔だって言われてるわね」
「お・・・お・・・ぉおお俺が悪魔な訳ねぇだろうがよ!?」
動揺し過ぎだ馬鹿野郎。話の流れでそういう意味の悪魔じゃ無いって分かるだろうが・・・
しかし、オカルト研究部に入った以上祐斗との『そういう噂』が流れるのは予想できたけど実際に聞かされるのは結構クルな・・・この学園の女子は中々腐ってる人が多いな
「それで?有間君、兵藤。どっちが攻めでどっちが受け?」
「「知るか!!」」
放課後、小猫ちゃんと祐斗を除いたオカルト研究部のメンバーがテーブルを囲みテーブルの上に映し出された立体映像のグレイフィアさんの通信を聞いていた
どうにも昨日のはぐれ悪魔の事で報告があるらしい
「では、あのはぐれ悪魔は魔物関連の錬金術師だったという訳ね?」
≪はい。その件で一つ問題が発覚致しまして・・・錬金術で造り上げた冥界の食獣植物とドラゴンの
「あの・・・
「いくつもの生物の特徴を合成した怪物ですわ」
「か・・・怪物!?」
「食獣植物は兎も角、ドラゴンは厄介ね・・・」
≪報告は以上となります。調査が進みましたら、また改めてご連絡致します≫
「ええ。お願いねグレイフィア」
そうしてグレイフィアさんとの通信が切れた直ぐ後に小猫ちゃんと祐斗が部室に入ってきた
「部長。帰還しました」
「ただいまです」
「お疲れ様二人とも、その様子だと何か収穫が在ったようね」
「はい、見つけました。恐らくこの学園の女子を狙うものを」
女子?
そう思っていた時期が俺にはありました
俺たちは今人気のない森の奥に向かって歩いているけど、進行方向の先に植物と生物の気配がこんがらがってるとても自然に生まれたものではない気配が漂ってきている
「じゃあ、沢山の女子が急に体調を崩したりって言うのは・・・」
「ええ、事実よ。私のクラスの子にも早退する子が居たのだけれど、その子に魔力の波動が残っていたから気になってね、祐斗と小猫に調査をお願いしてたの」
そこで漸く森の奥の少し拓けたような場所に鎮座する巨大な薔薇のような物を目にする事ができた
「植物の魔物・・・ですか?」
アーシアさんがつい疑問を口にするが俺たちの接近を察知したのか蕾状態だった花が咲いてその中からドラゴンの首が出てきた
「あらあら、グレイフィア様が仰っていたのはコレで間違いなさそうですね」
「手間が省けたわね。これを消してしまえば一件落着よ」
「・・・森の奥から誰か来ます」
おっと!
「これは・・・二人居ますね」
「皆、一旦隠れて」
皆で茂みに隠れて少し待っていると同じクラスの村山さんと片瀬さんが寝間着のまま明らかに虚ろな表情で歩いて来た。そして
そして朱乃先輩の「生気を吸い取ってる」との言葉に反応してイッセーが思わず飛び出そうとしたのをリアス部長が止める
「待ちなさいイッセー。今までの事例からしても命までは奪わないようだし、もう少し様子を見るわ。それに問題があるようなら小猫とイッキが察知するでしょう」
「はい・・・アレくらいなら明日起きた時、体が怠い位で済みます」
小猫ちゃんが言い終わるのとほぼ同時に触手が二人から離れてそのまま二人は家に帰っていく
「フラフラしてるけど、どうやら大丈夫そうだな」
「狙った女生徒に術を掛け、夜な夜なここに来るようにしていたみたいだね」
「そして女生徒の生気を吸い取って養分にしていたと?」
「それでも私たちにこうして見つかったのが運の尽きよ」
リアス部長が単身前に出る。その全身に真っ赤なオーラを静かに滾らせてやる気は十分のようだ
「無理やり造られた貴方に罪は無いでしょうけれど、学園の、引いてはこの町の平穏を脅かす者を野放しにする訳にはいかないわ。グレモリー公爵の名において貴方を消し飛ばして上げる!!」
“ズボォァアッ!!”
「キャアァァァ!!」
「部・・・部長ぉぉぉ!!?」
宣言と同時にリアス部長の足元から根っこの触手が飛び出て部長の体を拘束してしまった
堂々と出て行った上に出オチ2コマでやられちゃったよあの人!
「キャアァァァ!!」
直ぐに助けようと駆けだそうとした時に後ろから今度は朱乃先輩の声が聞こえてきた
「あ・・・あらあら、困りましたわねぇ」
「朱乃さんまで!?この野郎!!」
「祐斗!俺が朱乃先輩を、お前はリアス部長の触手を切ってくれ!」
「了解だよ!」
「な!?コイツ、人質とは味な真似を!?」
「褒めてる場合かイッキ!」
イッセーのツッコミを聞き流している間に朱乃先輩を拘束していた触手が移動しリアス部長の横に並ぶ
「祐斗、そっちもか?」
「うん。切りかかろうとすると部長を盾にされてしまうよ。それに周りの触手の再生が早くて切れたとしてもあれでは殆ど意味をなさない」
「人間界の空気と土、それに女子生徒の生気が余程合っていたみたいね。本来以上の性能が引き出されているのよ」
「でも、それならどうしてアーシアや小猫ちゃんは狙われないんだ?コイツ二人には襲い掛かる素振りすら見せないけど?」
「それは・・・多分アレだろう。松田や元浜も言ってたじゃないか学園の胸の大きな子ばかりが体調不良になってるって。それに思い出せよ。此奴はある意味あのはぐれ悪魔の使い魔みたいなものだろう?それで実際その使い魔は朱乃先輩の胸ばかり狙ってたって話だったし・・・」
しかしそうか・・・胸ばかり狙うドラゴン
「つまり此奴は『おっぱいドラゴン』と言える訳だな」
まさかイッセー以外にも『おっぱいドラゴン』と呼べる奴がいるなんて・・・世界は広いな
「おっぱいドラゴン!?なんていう素敵な響き!俺も是非とも名乗って行かねばな!」
『やめろ!例え宿主の事でもそんな風に呼ばれるのは我慢ならん!絶対に認めんぞ!!』
「貴方たち!ふざけてないで早く何とかして頂戴!・・・ってキャッ!コレは!?」
「あらあらこのヌメヌメ、服を溶かしてしまう効果がある見たいですわね。はしたない困った触手さんですわ」
ハァ!?なんで溶けるの!?村山さんと片瀬さんの服は溶けて無かったじゃん!?
「部長。魔力で触手を吹き飛ばせないんですか?」
祐斗が問うがどうやらリアス部長も朱乃先輩も上手く魔力が煉れないみたいで自力での脱出は無理みたいだ
「そうだわ!小猫はどうなの!?」
そう言えば小猫ちゃんもアーシアさんもさっきから大人しいような
そう思って二人の方を見てみると―――
「うぅ、どうせ私は部長さんや朱乃さんのように胸が大きくはありませんよ。
「元気出してください。アーシア先輩もきっと大きくなりますから」
アーシアさんが体育座りで煤けた背中を見せているぅぅぅ!
小猫ちゃんが何とか慰めようとしているみたいだけどあまり効果が得られないみたいだ
「リアス部長・・・ピンチなのは分かってますが、今はそっとしておいてあげませんか?」
「え・・・ええ、そうね。何とか私達だけで切り抜けましょう」
そうこうしている内に大分服が溶かされてしまったようで正直目のやり場に困る
「こ・・・これは何とも素晴らs・・・いやいや、何ともいやらs・・・ではなくて、何とも困った状況だぁぁぁ!」
思いっきり鼻息荒くしてガン見しながら言うセリフじゃねぇなぁ!
「イッセー!貴方も見てないで戦いなさい!」
リアス部長に怒られイッセーも参戦しようとした時、触手の動きに変化が現れた
あの形状はさっき村山さんと片瀬さんの胸から生気を吸収した時の!!
そして思った通りと言うべきか捕らわれている二人の胸の先端に張り付き、”ゴキュゴキュ♡”と音を立てながら生気を吸い取っていく
「この触手、執拗に胸を弄ってくるわ。なんてイヤらしい動き!あぁん♡」
「そこはいけませんわ!あん♡」
「やい!この
「変なところで対抗心燃やしてんじゃねぇよ!」
イッセーにツッコミを入れているとリアス部長の前に魔法陣が現れそこからグレイフィアさんが映し出された
≪上級悪魔の淑女たるものが、いつまでもそんな卑猥な声を漏らしていてはいけません≫
「グレイフィア、それよりも何か新しい情報が、いやぁあぁはぁん♡」
≪はい。例の
「それは分かってるわよ!今まさにそうなってるんだから、あはぁん♡」
≪さらにもう1つ、特殊な能力を与えられているようでして≫
「うぅん♡特殊な?」
≪この
「「はいぃぃぃ!?」」
なにそれ!?何でそんな能力が付与されてるんだよ!?
≪はぐれ悪魔いわく、「世の女性が巨乳になれば、女性の心は豊かになり、男性も夢を持って羽ばたける。貧乳は罪であり、残酷だ! 世界を巨乳に! 乳&ピース!!」・・・との事です≫
スゲェ!そのアホ極まる思考もそうだけど今のセリフを顔色一つ変えずに言い放ったグレイフィアさんにも戦慄を覚えるぜ!
そして確かに先ほどまでは無かったはずの果実が実っているのが見える!しかしアレは・・・うん、どう見てもおっぱいだ。おっぱいが実ってると言う表現が一番的確と言わんばかりの形状の果実が生っているのが見える
「おっぱいの実・・・略してパ〇の実か?」
「イッキ君。その名称は商法に引っかかりそうだから止めておきなよ・・・」
確かに、LOT〇E辺りから抗議が来るかもしれんな・・・
「なんて・・・」
「ん?」
後ろからイッセーの呟きが聞こえてきたので振り返ると滂沱のごとく涙を流すイッセーが居た
「なんて素晴らしい夢なんだ!乳&ピース!!まさしく貧乳に悩む世の女性たちの
「何を言ってるのよ。もう!こんな時にイッセーのエッチなスイッチが入るなんて、んぁ♡」
「あらあら、困りましたわねぇ、くぅん♡」
「ダメよ!っあ♡確かに一部の女性の悩みを解消できるかもしれないけれども、その為に犠牲者を出す事を認める訳にはいかないわ、んぁああ♡」
「そ・・・そんな!?」
まぁそうなるよな。
「イッキィィィ!!」
「い゛!?」
いざ行動に移そうとした所で目の前にイッセーが割り込み両肩を掴んできた
「イッキ!頼む!部長を説得してくれ!本来なら俺が説得すべきなのかもしれないが部長をこの場で納得させるには理論だった説得こそが必要だ。俺ではこの胸に宿る情熱を語る事しかできない!あのはぐれ悪魔の夢見た世界を俺はどうしても守ってやりたいんだぁぁぁ!」
ええぇぇぇ!この
頭の中で
「分かった。取り合えずリアス部長を説得してみよう。ただしダメと言われたら俺はその場で引き下がるからな」
「ああ!有難う親友!お前でダメなら後は俺が誠心誠意俺の想いを伝えるだけだ!」
そしてリアス部長たちの前に歩いて行き一つの提案をする
「リアス部長、この
「イッキ!?貴方何言ってるのよ!?っん♡」
「此奴をイッセーの、というよりグレモリー眷属の管理下に置くんです。犠牲が出るのがダメだと言うなら人間界・・・では無理でしょうが冥界で仕事と言う形で有志を募るんです。古来より女性は美にお金を掛けるもの―――グレモリー家の特産品として売り出せばかなりの利益を望めると思います」
「そ・・・それは・・・でも!あぅ♡ただ巨乳であれば良いというものでも無いでしょう!?」
ふむ、確かにそうだ。バランスと言うものは大切だろう。こう言っては何だが巨乳のソーナ会長には違和感を覚えるな・・・ソーナ会長・・・ね
「ではシトリー家にも協力を要請するのはどうですか?シトリー家は冥界でも医学の名門でもあると聞いてます。そこであの『実』の成分を解析し研究を重ねれば本人の望むサイズの胸を得るのも不可能ではないかと」
「ソーナの家まで巻き込むの!?で・・・でも確かにソーナと一緒にお風呂に入ったりすると時々鋭い視線を向けられていたような・・・ぃやん♡」
「あらあら、確かに部長と私、ソーナ会長と椿姫副会長でお風呂に入ると時折溜息を吐かれますわね。あっはぁん♡」
うん。なんか御免なさいソーナ会長。多分聞いちゃいけない情報聞いちゃった気がする
「・・・・・・・・・・・・・・・・・っんぁ♡」
リアス部長も大分悩んでるみたいだな・・・きっと親友であるソーナ会長が頭をちらついているのだろう
「分かったわ。イッセー、聞いた通りよ!この子を使い魔にしなさい。ただし!貴方が制御できずにまた一般人に襲い掛かるような事があれば今度は消し飛ばすわよ!はぅぅうあぁぁん♡」
「はい部長!任せてください!!」
イッセー、まずは鼻血をどうにかしろ・・・
そしてイッセーは見事
「さて、お前の名前は花だし、花子?いや、ドラゴンでもあるんだから
イッセーお前、スラ太郎といい、触手丸といい、龍帝丸といい、竜子といい、ネーミングセンス無いよな・・・
後日、竜子は小さくなってもらい、オカルト研究部の一角に大きめの植木鉢に植えられた
人間界の空気と土が合っていたため少量のエサでも問題ないようで『食獣』植物でもある事から肉や牛乳などで問題なかったようだ
以来時折大きな花に牛乳を撒くという一種異様な光景が見られるようになった
グレモリー家やシトリー家も実の品種改良に意欲的な姿勢を見せており直ぐにでも両家合同の研究グループが立ち上がるらしい
後、アーシアさんを慰めていた小猫ちゃんも俺の部長の説得自体は聞こえていたみたいで若干白い目で見られたし、黒歌には大笑いされた後「そんなにおっぱいの事が気になってたなんて、私のを触ってみるかにゃ?」と頭が沸騰するような提案はなされたが耐えた・・・というか小猫ちゃんが「はしたないですよ、黒歌姉様」と頭をひっぱたいてくれた
九重?冗談でも伝えられるかこんな話!!
それでは皆様良いお年を