転生特典が自爆技ばかりなんだが?   作:風馬

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ちょっと年末年始の休みからだらけてしまってました

今年もよろしくお願いします


第5章 月光校庭のエクスカリバー
第一話 聖剣、そして厄介ごとです!


「では、次に今月の契約件数ね。今月の契約件数は朱乃11件、小猫10件、祐斗8件、そしてアーシア3件よ」

 

「凄いじゃないか、アーシアさん」

 

「あらあら、うふふ、やりましたわねぇ」

 

「新人さんにしては良い成績です」

 

「有難うございますぅ」

 

今はオカルト研究部のと言うよりはグレモリー眷属としての活動をリアス部長が報告している

 

それだけなら何時もの光景だが明らかに何時もと違うところが一つ

 

此処がオカルト研究部の部室では無く、イッセーの家だと言う事だ

 

何でもオカルト研究部のある旧校舎が大掃除で使えない為リアス部長がイッセーの御両親に許可を取り、イッセーの部屋で活動する事になったらしい・・・ギャスパ―の部屋はどうするんだろう?

 

「最後にイッセー・・・0件」

 

優雅に紅茶を飲みながらもリアス部長が無慈悲な現実を突きつける

 

「め・・・面目ありません・・・」

 

「ハハハ!上級悪魔への道は遠ざかるばかりだなイッセー」

 

とは言え此奴はハーレム王への道は驀進するんだろうし、揶揄える内に揶揄っておかんとな!

 

「うっせー!来月こそはトップを取ってやるぜ!」

 

「その意気よイッセー。と言うより契約件数が0件のままだと貴方にご褒美をあげられないわ」

 

「ごっ褒美!?」

 

イッセーが驚愕の声を上げながらもリアス部長の胸を凝視する

 

どんなご褒美を期待しているのか丸わかりだ

 

「ええ、ご褒美よ。イッセーは何が良いかしら?」

 

リアス部長はそう言いながらも腕を前で組み、その胸を強調する・・・絶対に分かってやっていらっしゃる

 

「ご褒美が貰えるというならどっちにする!?右か!?左か!?それとももしや両方という事なんですか!?部長!!」

 

「ふふ、もしもトップを取れたら両方でも良いわよ?」

 

「FOOOOOOOOOOOOOO!!」

 

イッセーがリアス部長に発破?を掛けられて奇声を上げているところで部屋の扉が開かれた

 

「お邪魔しますよ。クッキーを持ってきましたわ。それとイッセー、ご近所さんにご迷惑だから大声出すのはよしなさい」

 

どうやらイッセーのお母さんがクッキーを持って来てくれたようだ

 

「あぁ!お手伝いもせずにすみませんお義母さま!」

 

「いいのよアーシアちゃん。今日はオカルト研究会の会合なのでしょう?」

 

「はいお義母さま。オカルトと口にすると怪しい感じがしますが、オカルトの多くはその土地や国の宗教や伝承に密接に絡み合っています。当時の人々が何を敬い、何に恐怖したのかなどを調べるのにも大きな一助となるのです」

 

おおスゲェ!何かそう聞くとオカルト研究部がまともな部活に思えてくる!

 

そうか、対外的にはそんな感じに紹介しているのか・・・この前宇宙人は人型かタコ型かで朱乃先輩と熱い議論を交わしていた人と同一人物とは思えないな!後リアス先輩とアーシアさんの『おかあさま』の呼び方に若干違和感があったような・・・気のせいか?

 

「うぅ!性欲しか頭に無かったイッセーが歴史や文化にも興味を持ってくれる日が来るなんて、そういう事ならコレはまたの機会にしましょうか・・・」

 

そう言って脇に抱えていた本のような物を持ってそのまま部屋を出ていこうとするイッセーのお母さん。それを見たリアス部長は小首を傾げて訊ねた

 

「お義母さま、それは?」

 

「ああコレはね、イッセーの小さい時の写真よ」

 

次の瞬間リアス部長がイッセーのお母さんの目の前に現れた―――恐ろしく速い移動、俺でなきゃ見逃しちまうね!と言うか実際ギリギリだったし、どんだけブースト掛かってんですか!?

 

「是非!見せてください!!」

 

リアス部長が全力で瞳を輝かせてそう頼み込むのだった

 

 

 

 

「これが、小学生の時のイッセーよ」

 

「あらあら、全裸で。小っちゃくて可愛らしいですわ」

 

「イッセー先輩の赤裸々な過去」

 

「このイッセーさんも可愛いです!幼稚園のかけっこですか?」

 

「ええ、でもこの頃から女の子のお尻ばっかり追いかけてて」

 

アルバムを見て女性陣の皆さんは大変盛り上がっているようだ。俺もイッセーの中学以前の写真は見た事が無かったから楽しませて貰っているがイッセーとしては気恥ずかしいのだろう「最悪だぁ」と小さく声を溢している

 

「幼いイッセー、幼いイッセー、幼いイッセー、幼いイッセー、幼いイッセー、幼いイッセー、幼いイッセー、幼いイッセー、幼いイッセー、幼いイッセー、幼いイッセー、幼いイッセー」

 

「小さいイッセーさん、小さいイッセーさん、小さいイッセーさん、小さいイッセーさん、小さいイッセーさん、小さいイッセーさん、小さいイッセーさん、小さいイッセーさん、小さいイッセーさん、小さいイッセーさん、小さいイッセーさん、小さいイッセーさん」

 

おおっと!?リアス部長だけでなくアーシアさんまで微ヤンデレ臭を漂わせてきているぞ!・・・つーか恐えぇよ二人とも!!アルバム食い入るように見ながら瞳孔開いてない?マジで!

 

まぁそんな二人に比べたら朱乃先輩と小猫ちゃんはまともな反応だよな?

 

そう思って二人の方を見てみる

 

「うふふふふ♡」

 

・・・朱乃先輩?玩具壊して泣いてしまっている小さいイッセーの写真を見ながら何で舌なめずりしてるんですか!?

 

「中学生のイッキ先輩・・・」

 

小猫ちゃん?確かに中学は大抵は例の3人組と一緒にいたから俺の姿もそれなりに写ってるけど主旨がずれてない?

 

そうして暫くワイワイとアルバムを見ていると祐斗がイッセーに声を掛ける

 

「ねぇ、イッセー君。この写真なんだけど、この剣に見覚えは?」

 

何時もの佑斗と違ってどこか平坦な声音だ。だが気恥ずかしさにまいってしまっていたイッセーはその僅かな変化には気付かなかった

 

「ん?どれどれ?ああ、この写真か。この子は俺が小さい時に仕事の都合とかで海外に引っ越しちまったから正直あんまり覚えて無いんだよなぁ。この剣も・・・まぁ普通の家は真剣なんて持ってる訳無いし、模造刀かなんかじゃないか?」

 

だが祐斗はイッセーの説明を聞いているのかいないのか「こんな事もあるんだね・・・これは、聖剣だよ」と独り言のように呟いた

 

 

 

 

 

その日の夜にリアス部長からとある廃工場への呼び出しの連絡が来た

 

どうにも危険性の高いはぐれ悪魔がこの町に侵入したため、直ぐにでも討伐するように要請が下ったようだ

 

ちなみに俺はオカルト研究部ではあるがグレモリー眷属では無いため、はぐれ悪魔討伐に参加する義務は無いのでこういう時はアルバイト感覚というか形としては傭兵として雇われている感じになっている

 

とは言え流石に仲間内で大金をせびる気はしないので割のいいアルバイトの域を出ないのだが

 

それとまだ和平前と言う事もあるので八坂さんにはそういった事をしても問題ないかは確認済みだ

 

「すみません。遅くなりました」

 

アレコレ考えている内に依頼に出ていたらしいイッセーも合流しメンバー全員が揃った

 

「依頼が終わったばかりで呼び出してしまって御免なさいね」

 

「いえ、それは全然いいんですが・・・あの工場の中に?」

 

「間違いなく居ます。はぐれ悪魔の匂いと気配です」

 

イッセーの問いかけに小猫ちゃんが答える

 

「今晩中に討伐するように大公から命が下ってしまいまして」

 

「それだけ危険な相手と言う事よ。長引かせるのは危険だわ。アーシアは後方待機、朱乃と私は外で待ち構えるから小猫と祐斗とイッセーで敵を外におびき出して頂戴。イッキはアーシアの護衛、万が一はぐれ悪魔が逃走したらすぐに追えるようにしておいて」

 

「はい」

 

「了解です」

 

「はい部長」

 

「「了解!」」

 

まぁリアス部長の性格・・・というよりプライド故か人間の俺は予備戦力的な立ち位置になる場合が多いのだが、それは仕方ないだろう

 

「・・・・・・・・」

 

「祐斗?」

 

ボンヤリとして返事をしない祐斗を変に感じたのかリアス部長が声を掛ける

 

「・・・っああ、分かりました」

 

「良し!じゃあ行くか木場、小猫ちゃん!」

 

「はい」

 

「ああ」

 

祐斗の状態に心当たりのある俺と違ってまだ付き合いの短いイッセーは今の段階では特に違和感を感じなかったのか廃工場に向かって走っていき、祐斗と小猫ちゃんもそれに続く

 

“バッガァァァン”

 

小猫ちゃんがパンチ一発で扉を吹き飛ばし3人は中に入って行った

 

 

 

[三人称 side]

 

 

3人が入った先は廃棄の際、ほとんどの物は持ち出された後のようで空間的にはかなりゆとりのある場所だった

 

「何も居ないような・・・ひょっとしてもう逃げちゃった後だったりして?」

 

隠れられそうな場所が殆ど無い場所で周囲を見渡してもはぐれ悪魔の姿が見えなかったのでイッセーが疑問を溢すが小猫がそれを否定する

 

「いいえ、奥の物陰に隠れています」

 

小猫の声が聞こえていたのか奥のパイプの陰から見た目は儚げな銀髪美人が姿を現す

 

「おお!儚げ系美人!そうだよ、俺の求めるウンディーネの理想像はあんな感じだったんだよ!」

 

「馬鹿言ってないで集中してくださいイッセー先輩、来ます!」

 

はぐれ悪魔の力の高まりを感じていた小猫が警告を飛ばし、次の瞬間にははぐれ悪魔の見た目が変貌する。今にも消え入りそうな儚げな表情は裂けた口に鋭い牙といった凶暴性しか感じないものに変化し、下半身の部分はまるで蜘蛛のような様相だ

 

上半身が人間で下半身が蜘蛛といった感じである

 

「うわぁ!蜘蛛の化け物!?アラクネって奴か!!」

 

『Boost!!』

 

イッセーが驚きつつも倍化で力を溜め始めるが、対してはぐれ悪魔は蜘蛛宜しく壁や天井を高速で動き回り翻弄するつもりのようだ

 

イッセーはこういう場合初めは力が溜まるまでは後方で待ちつつ状況に合わせて動き、『騎士』の祐斗が相手の機動力を削ぎ落し『戦車』の小猫が止めを刺すのが定石(セオリー)となっている

 

「祐斗先輩、お願いします」

 

「・・・・・・」

 

しかし祐斗は戦闘が始まり、声を掛けられてもボンヤリしたままだった

 

「祐斗先輩!」

 

「・・・あ!ごめん」

 

小猫の鋭い声を聞いて漸く反応を示す祐斗。そんな格好の的をみすみすはぐれ悪魔が見逃す訳もなく本来蜘蛛の糸が出る場所から溶解液を祐斗に向かって噴き出す

 

何時もの彼なら苦も無く回避できたであろう攻撃だが注意散漫な祐斗は避ける素振りすら見せない

 

「祐斗先輩!危ない!!」

 

小猫が祐斗を庇うために突き飛ばしたが代わりに溶解液が左腕に直撃してしまった

 

『戦車』の防御力で深刻なダメージは受けなかったが一瞬動けなくなってしまい、そこにすかさず追撃のためにはぐれ悪魔が直接襲い掛かる

 

「させるかぁ!!」

 

『Explosion!!』

 

「ドラゴンショットォ!!」

 

力が溜まり切っていなかったとはいえ、イッセーの放った魔力砲に頭から突っ込んだはぐれ悪魔は思わずたたらを踏む

 

「おい木場ぁぁぁ!なにボサっとしてやがる!!」

 

はぐれ悪魔の後ろを陣取りながらも明確な隙を狙わない祐斗にイッセーが声を荒げる

 

イッセーに叱咤された祐斗が後ろから切りかかり、はぐれ悪魔の片腕を切り落とすが着地する足元の確認を怠った祐斗が廃材につまづき転倒してしまう

 

片腕を切り落とされて激昂したはぐれ悪魔が祐斗に襲い掛かり、転倒していて回避行動が遅れてしまった彼はその場に組み伏せられてしまった

 

「木場ぁぁぁ!!」

 

そしてそのまま噛み付かれそうになった所で小猫が復活し、祐斗を掴んでいた片腕をへし折りながら引きはがし「ふっとべ!」の一言と共に廃工場の外までその怪力で投げ飛ばした

 

 

[三人称 side out]

 

 

 

“ガシャーン!!”

 

リアス部長たちと外で待機していると工場の天窓を突き破ったのだろう、ガラスが割れる音と共に蜘蛛のような形のはぐれ悪魔が空中に投げ出された

 

「朱乃」

 

「はい部長!」

 

それを見たリアス部長がたった一言の指示を出し、廃工場全体を見渡せるように上空で待機していた朱乃先輩が予め練っておいた雷の魔力で痛烈な一撃を叩き込む

 

一瞬で全身が黒焦げになったはぐれ悪魔が俺たちの前に落ちてきた

 

ピクリとも動かないが一応生きてはいるようだ・・・とはいえ文字通り虫の息なのだが

 

「主の元を逃げ、己の欲求を満たすために暴れまわる不逞の輩、その罪万死に値するわ。グレモリー公爵の名においてあなたを消し飛ばしてあげる!」

 

「ギャァァァァ!!」

 

止めにリアス部長の滅びの魔力で塵も残らず消滅させられて一先ずはぐれ悪魔討伐は終了した

 

「やった!」

 

廃工場内から3人も外に出てきて朱乃先輩もその場に降り立つ

 

「自我を完全に失っていました。もはや悪魔とも呼べませんわね」

 

「あんな風には成りたくないなぁ」

 

イッセーが怪物になった自分を想像したのか身震いする

 

「緊急の討伐命令が下る訳ですわね」

 

「小猫ちゃん。傷を見せてください!」

 

「すみません」

 

アーシアさんが小猫ちゃんの怪我に気が付いたようですぐに駆け寄って傷を癒す

 

傷自体は大した事が無いみたいで数秒で完治したようだ

 

 

“パシンッ”

 

 

乾いた音が響いたのでそちらを見るとリアス部長が祐斗の頬を叩いたようだ

 

「少しは目が覚めたかしら?小猫が貴方を庇わなかったら大怪我していた所よ。そしてそれは仲間の危機を煽る行為でもあるわ」

 

そうか、俺の立ち位置じゃ見えなかったけどリアス部長からは戦場が見えていたみたいだ

 

今の小猫ちゃんがアレくらいのはぐれ悪魔の攻撃を貰う訳が無いからどうしてなのかとは思ったが祐斗がボンヤリしていたのが原因らしい・・・なんかそう思うとイライラしてきた

 

イヤまて落ち着け俺!直接聞いた訳じゃないけど祐斗の状態は知ってるだろう?リアス部長も叱っているのだし、此処で俺が怒るのは筋違いだろう

 

「すみませんでした。調子が悪いみたいなので今日はこれで失礼します。小猫ちゃんも庇ってくれて有難う」

 

心ここに在らずといった調子でその場から去る祐斗だがイッセーが直ぐに追いかけその肩を掴む

 

「おい木場!お前今日マジで変だぞ。部長にあんな態度何て!」

 

「君には関係ない」

 

「心配してんだろうが!」

 

「心配?君が?僕に?悪魔と云うのは本来利己的なものだよ・・・まぁ今日は僕が悪かったと思っているよ」

 

「お前・・・何を?」

 

そこで漸く祐斗がイッセーの方に向き直る

 

祐斗が此方に向けるその視線は今まで見た事が無いほどに薄暗い光を放っていた

 

「僕は一つ、基本的な事を思い出したんだ。僕の生きる意味を・・・」

 

「生きる意味?」

 

「そう、聖剣エクスカリバー。それを破壊する事こそが僕の生きる意味だ」

 

 

 

 

昨日はそのまま少々後味の悪い感じのまま解散して今は朝の7時前、自室で学校の持ち物のチェックをしていると黒歌が急にしかめっ面になった

 

「にゃにゃ?この嫌な気配は、聖剣かにゃ?」

 

「聖剣?」

 

俺も気配を探知してみると教会に漂っている気を濃縮して鋭く尖らせたような気配がした

 

この方角は町はずれの教会から来ているようだ

 

朝の修行で探知できなかったのは恐らく教会の結界の内側に居たから気配が掴みづらかったからだろう

 

「そうにゃ。しかもかなり格の高い感じの聖剣が2本、厄介ごとの匂いしかしないにゃん」

 

大正解ですよ黒歌さん。恐らくはコカビエルが攻めてくるという準戦争行為の幕開けだ

 

その後暫く聖剣の気配を追ってみたが駒王学園の門の前で立ち止まり、ソーナ会長と椿姫副会長の気配と接触した後でまた教会の方に遠ざかって行った

 

いくら教会関係者が昼間の学校で騒ぎを起こすことは無いと言っても知り合いの悪魔と聖剣使いが接触するのを見る(感じる)のは緊張するな

 

「どう思う?」

 

「教会がらみの厄介ごとがこの町で起ころうとしているって所じゃないか?」

 

う~ん。黒歌に意見を求められたけど何だかカンニングをしている気分だ

 

「ハァ。こっちの平穏を乱さないで欲しい所にゃ」

 

今の黒歌は派手に動けないのだし問題は・・・小猫ちゃんが巻き込まれる時点でアウトか

 

「まぁ、何が起きても何とかするさ」

 

とは言え、あんまり想定外の事は起きないで欲しいがな

 

「へぇ、言うようになったわね。期待しておくにゃん♪」

 




コカビーからは出番が増えるといった主人公。多分決戦までは空気ですww

コカビー!さっさと主人公を引き立ててくれぇ!!

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