転生特典が自爆技ばかりなんだが?   作:風馬

25 / 139
新発売の龍が如くが面白くて中々ゲームから抜け出せない

素材アイテムのG(テラテラヒカルあいつ)が沢山欲しいと思う今日この頃


第三話 堕天使、現れます!

「おはよ~」

 

「あ!おはようございます。イッキさん」

 

「おう!イッキ。おはよう!昨日なんかこの時期にいきなり休むもんだから心配したんだぞ」

 

教室に入って挨拶するとイッセーとアーシアさんが返事を返してくれる

 

「悪いな。ちょっと急な腹痛に襲われてよ」

 

「腹痛?お前がそんなんで学校休むなんてな」

 

「少し位なら俺も休まないけど、ちょっと重たいヤツ(腹パン)貰っちまってな」

 

「そっか、なら良いんだ。イヤ、良くは無いんだけどアレだ、お前が教会か堕天使にでも襲われたのかと思っちまってよ・・・」

 

「別に教会にも堕天使にも襲われたりしてないよ」

 

襲ってきたのはお前のライバルの白龍皇様だったけどな・・・

 

「と言うか教会は兎も角堕天使ってのは?」

 

「ああ。その事でお前にも協力して貰いたい事があるんだ。実は・・・」

 

そうしてイッセーからおおよその経緯を聞いた

 

「成程。つまりは祐斗がはぐれに成らないように教会の戦士には堕天使に盗まれた聖剣の破壊と言う形で協力を持ちかけてイッセーとついでに匙もそれぞれの主にバレて折檻されたと・・・でも昨日フリードとか言うはぐれエクソシストと戦った時、小猫ちゃんも居たんだろ?それでも取り逃がしたのか?」

 

正直、エクスカリバー込みで考えても小猫ちゃんの方に分があると思ってたけど・・・

 

「やっぱりコレは木場の戦いだからな。最初は木場だけでフリードの相手をしてたんだけど・・・フリードの奴、明らかに木場より速くなってたんだよ。それで徐々に劣勢に追い込まれてな。イリナとゼノヴィアが合流して加勢してやっと互角、そしたら木場の仇のバルパーが出てきて撤退するって言ってフリードの閃光弾で姿を消したんだ。小猫ちゃんによるとその閃光弾に通信妨害とか探知妨害とか色々含まれてたみたいで気配で追う事は出来なかったって言ってたよ・・・それで後はさっき言ったようにリアス部長と生徒会長にバレてサジと一緒にお尻叩きの刑って訳さ」

 

アレ?フリードってそんなに強かったっけ?う~ん。流石に聞く分だけじゃ判らんな

 

「それで?俺もエクスカリバーの破壊に協力して欲しいって事か?」

 

「ああ、早急にこの件を終わらせねぇと木場の奴、無茶しかねないからな・・・」

 

「・・・と言うかそんな重要そうな話、俺に話しても良かったのか?」

 

リアス部長にまた折檻されるんじゃ?

 

「部長はイッキにも話して良いって言ってたぞ。フリードだけなら兎も角、堕天使の幹部まで居るなら注意を促した方が良いってな―――協力を求めろとは言われなかったけど・・・」

 

ダメじゃん・・・下手したらまた折檻されるぞ

 

「まぁ協力するのは良いけどその後、祐斗やその教会の二人から連絡は・・・っと、話は此処までみたいだな」

 

「ん?どういう意味d「「な~に難しい顔して話し込んでんだよ」」松田!元浜!」

 

「おはよう、アーシアちゃん!後イッセーとイッキ」

 

「ああ、おはよう」

 

「おはようございます!松田さん。元浜さん」

 

「おはよう。つーか俺らは添え物かなんかかよ!」

 

確かに、完全についで扱いだったな

 

「何を言うイッセー!アーシアちゃんと言う超絶金髪美少女を前にしたら世の男どもなんか全員添え物だろう」

 

「うむ、元浜の言う通りだ。むしろアーシアちゃんに(たか)る害虫としてでは無く、添え物として扱っているという所に俺らの友情を感じ取ってもらいたいものだな」

 

「どうやってそんな所に友情を感じろってんだよ!?難解過ぎんだろ!!」

 

何でそんな"ヤレヤレまったく"みたいな雰囲気出してんだよ

 

「それで結局真剣な顔して何の話をしてたんだ?イッセーがあんなに真剣に悩むとなるとおっぱい関係か?」

 

「・・・ああ。実は最近よく悩んでる事が在ってな。リアス部長のおっぱいと朱乃さんのおっぱいと何方か片方と言われたならばどっちを揉むべきなのかってな」

 

見事な話題逸らし・・・じゃないな、おっぱいと言うワードに反応して素で答えてるだけだコイツ

 

「イッセー貴様ぁ!なんて贅沢な悩みなんだ!」

 

「因みに、張りと形はリアス部長が、柔軟性と大きさは朱乃さんが上だ。特に朱乃さんは先端の輪のバランスが大和撫子って感じでな」

 

「先端!?」

 

「輪!?」

 

いやいや、大和撫子な先端って意味が分からんぞ

 

「むぅぅぅぅ!イッセーさん!部長さんや朱乃さんばっかりズルいですぅ!私、大きさではお二人には勝てませんがそれ以外では負けません。私の胸も揉んで下さい!」

 

 

「「「「「キャァァァァァァァァァァ!!」」」」」

 

 

アーシアさんが大胆発言をした瞬間教室内の女子生徒にも聞こえてたみたいで黄色い声が木霊する

 

「兵藤殺す。兵藤殺す。兵藤殺す。兵藤殺す。兵藤殺す。兵藤殺す」

 

「兵藤モゲロ。兵藤モゲロ。兵藤モゲロ。兵藤モゲロ。兵藤モゲロ。兵藤モゲロ」

 

同時に響いてくる男子達からの呪怨が酷いけど

 

そうしてアーシアさんは女子達のグループに引き取られ(拉致とも言う)根掘り葉掘り質問される事となった 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・そう。やはりイッセー達にも祐斗からの連絡は無かったのね?」

 

「俺たちも・・・と言う事はそちらも?」

 

「はい・・・今まで一切の連絡は在りませんでしたわ」

 

「あの手練れの二人も一緒だし、はぐれ神父の一人位ならと思っていたのだけれど・・・聞いたところによるとそのはぐれ神父は聖剣の影響なのかかなり強化されていたみたいね」

 

「それにまだ姿を見せない堕天使の件もありますので、あの後から町中に使い魔を放って捜索させているのですけど発見には至っていませんわ」

 

朱乃先輩がそこまで話したところで噂をすればと言うべきか、リアス部長の耳元に魔法陣が展開された

 

「・・・・・・そう、直ぐに向かうわ。皆、私の使い魔が高台の公園で聖剣使いの一人が倒れている所を発見したわ。朱乃はソーナに連絡を入れて、その間に私は転移陣の用意をするわ」

 

「はい、部長」

 

そして朱乃先輩がソーナ会長に連絡を取り、すぐさま全員で転移していった

 

 

 

 

 

 

 

夜の帳が落ちかけた高台の公園に転移してまず目に入ったのはボロボロの服に全身を切り裂かれた栗色の髪のツインテールの女の子だった

 

「イリナ!」

 

ボロボロの彼女を認識した瞬間イッセーが走り寄り抱きかかえる

 

「誰がこんな酷い事を!」

 

アーシアさんが少し遅れて追い付き直ぐに聖母の微笑(トワイライト・ヒーリング)による治療を行う

 

流石の回復速度であり、それに加えて幸いあまり深い傷は無かったみたいで10秒と経たずに傷自体は完治した

 

そこで彼女はイッセーに気が付いたらしく、弱弱しくも声を掛ける

 

「イッセー君・・・来て・・・・くれたんだ・・・」

 

「当たり前だろ!イリナ、お前ひとりか?木場とゼノヴィアは!?」

 

「二人は・・・・逃げたわ・・・アイツから私だけ・・逃げ遅れて・・・」

 

「アイツ?」

 

「気を・・・付け・・・て・・・」

 

そこで彼女は意識を落とし、同時にソーナ会長と椿姫副会長、サジが転移してきた

 

「来てくれたのね、ソーナ」

 

「連絡を貰って来ない訳にもいかないでしょう。アルジェントさん、治療の方はもう?」

 

ソーナ会長がイリナさんの傍に座り、治療の経過を訪ねる

 

「はい怪我は既に完治させています・・・ただ私の聖母の微笑(トワイライト・ヒーリング)は失った体力までは回復出来ませんので・・・」

 

「確かに・・・顔色が良くありませんね。それならば私の家に運びましょう。あそこは治療用の設備も充実していますので―――椿姫!」

 

「はい」

 

椿姫副会長がイッセーからイリナさんを受け取り転移魔法陣を展開する

 

「頼みましたよ」

 

「了解しました。会長」

 

椿姫副会長が転移していったのを見届けたイッセーが一息ついたのか緊張を解いて立ち上がる

 

「イリナが言うには木場とゼノヴィアは無事みたいだな」

 

「悪いがイッセー、安心するのはまだ早いみたいだ」

 

「はい。隠しているみたいですが、そこの木陰から僅かに聖剣の気配が漂って来ています」

 

小猫ちゃんの言葉を聞いて全員が一気に臨戦態勢に入る

 

「ありゃりゃ?バレつった?隠れん坊には結構自身があったんだけどなぁ、僕チンしょっく☆」

 

相変わらずのふざけた口調でフリードが現れた

 

「フリード!てめぇがイリナをあんなにしたのか!!」

 

「はいな~!あのツインテールのお嬢さんの事でしたら俺様が切り刻ませていただきましたよ♪それと、およおよ?昨日は居なかったあの時の人間のお兄さんも今日は一緒なのかな」

 

「悪いな、昨日はちょっと腹痛起こしててよ。小説の半分は埋まるような激闘だったんでね―――それさえ無ければお前をぶっ飛ばしてやれたんだが・・・」

 

「いやイッキお前、腹痛でどんな壮絶なストーリー展開する気だよ」

 

魔王とタイマン張る位?

 

「そっかそっか!そりゃお大事に。まぁ俺っちとしては直ぐにでもテメェらクソ悪魔どもをこのエクスカリバーちゃんで切り殺してやりたい所なんだけど・・・今回はそちらの赤毛のお嬢さんにお話があるのさ」

 

「話?一体何だと言うの?」

 

「いやいや、俺じゃなくて―――うちのボスがさ!!」

 

フリードがそう言った瞬間俺たちの上空に堕天使が現れた

 

凄くタイミングの良い登場、ずっとスタンバってたんだと思うと遊び心を大切にする奴なんだろうな・・・余興好きみたいだし

 

「堕天使・・・それも翼が十枚、幹部クラスですわ」

 

「じゃあ彼奴が!?」

 

「初めましてかな?グレモリー家の娘よ。我が名はコカビエル」

 

その名乗りと共に皆の緊張が一気に高まる

 

「御機嫌よう、堕ちた天使の幹部さん。私はリアス・グレモリー、生憎貴方に淹れるお茶の一つも無いけれど、用件は此処で聞かせて貰うわ」

 

「構わんさ、お前の兄貴そっくりのその忌々しい紅髪を見ながらではどんな美味い茶も楽しめそうには無いのでね」

 

二人は軽く皮肉を織り交ぜながらも会話を続けていく

 

「お前の根城である駒王学園を中心にして、この町で暴れさせて貰おうと思ってね」

 

「私たちの学園を!?」

 

「そうすれば、あのサーゼクスの事だ。間違いなくお前を助けに現れるだろう―――グレモリー家の者は情愛が深い事で有名だからな」

 

「そんな事をすれば、三大勢力の均衡が崩れて再び戦争が勃発するわよ!」

 

「フッフッフ!それこそが俺の目的でね。初めはエクスカリバーを奪えばミカエルが動くと思ったのだが、寄越したのは雑魚ばかり―――だから今度はお前らに標的を移しただけの事」

 

コカビエルは教会と悪魔の両方に同時にケンカを売った訳だけど、でもそれって教会と悪魔が堕天使を倒すまで結託はしなくとも休戦位はしてまず堕天使を倒しましょうって事にも成り兼ねないんじゃ?———まぁその場合も漁夫の利を狙うような奴とか水面下でのドロドロのにらみ合いとかになりそうだけど・・・

 

「随分と戦争にご執心みたいだけど、そんな事をして何に成るって言うの?」

 

「・・・暇つぶしだよ。三つ巴の戦争が終わってからというもの、俺は退屈で退屈で仕方なかったんだ!アザゼルもシェムハザも二度目の戦争には消極的でな―――挙句の果てには神器なんてもんの研究に没頭し始める始末だ」

 

「へぇ、ならあんたも神器の研究をしてみたらどうだ?案外ハマるかもしれないぜ?」

 

「フン!人間ごときが舐めた口を利くじゃないか、そしてそんな事はあり得ない。武闘派の俺様が今更研究職に就く気などさらさら無いからな―――同じ武闘派のバラキエルは研究にも協力しているが・・・俺にはあんな趣味は無いのでね」

 

「趣味?」

 

イッセーが聞き返すがコカビエルは何も語らない

 

バラキエルさんが磔にされた上で鉄球をくらい『むほぉぉぉぉ♡』と叫んでいる姿を想像していると思うと少しだけ同情してしまう

 

「・・・戦争がしたいのさ。ルシファーの妹にレヴィアタンの妹、それらが通う学園ならばさぞや魔の波動が立ち込めている事だろう。戦場としては悪く無い」

 

「此奴!そんな事の為に俺たちの学園を!」

 

「マジで頭のネジが飛んでやがるぜ!」

 

「そうだな・・・主にブレーキ部分のネジがな」

 

仮に三つ巴の戦争で堕天使が勝利したとしても絶対に壊滅に近い状態になると思うし、その後他の神話勢力に潰されて全滅だと思うんだよな・・・その辺りどう考えてんだろ?

 

「戦争をしよう!リアス・グレモリーよ!!」

 

コカビエルがそう言いながら光の槍を複数放ってきた

 

大した力が込められていない所を見るに此処で仕留める気がまるで無いのが分かる

 

光の槍が地面に当たり粉塵が立ち込めている内にコカビエルはフリードを連れて高速で飛び去って行った

 

「野郎!何処に消えやがった!?」

 

「あの二人は学校に向かいました」

 

「学校に!?あいつらマジで俺たちの学校を破壊する気かよ!!」

 

「皆、直ぐに学園に向かうわよ!」

 

「「「「「はい!」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

駒王学園の門の前に転移してからすぐさまソーナ会長が残りの眷属全員をその場に招集し、シトリー眷属が結界を受け持つ事を提案した

 

「私の眷属の方がウィザードタイプが多いですし此方で被害を抑えるための結界を担当しましょう。リアス、貴女はサーゼクス様に援軍の要請を・・・」

 

「大丈夫よ。今、朱乃が連絡を入れているわ・・・本当なら私達だけで何とかしたい所なのだけどね。情けない限りだわ」

 

「仕方がありません。現状、他に打つ手がないのですから・・・」

 

ソーナ会長が若干瞳に暗い影を落としながらもシトリー眷属が学園全てを覆う結界を展開する

 

へぇ!この結界、外からの衝撃を殆ど度外視して兎に角『閉じ込める』事に重点を置いてるのか

 

確かにコカビエルとの戦力差を考えれば妥当な判断と言えるけどやっぱりまだチョット心許無いし、一応強化しておくか

 

「ソーナ会長。俺の使い魔を結界の補助に回します―――イヅナ!」

 

懐の竹筒からイヅナを出し、そのまま60匹ほど分身させる―――一応手元に10匹分程残しておけばいいだろう

 

「うお!メッチャ増えた!?」

 

「あらあら、それにこのオーラ、一匹一匹が下級悪魔位の力がありますわね」

 

「朱乃、お兄様との連絡は取れたの?」

 

「はい。サーゼクス様の軍勢はあと1時間程で到着する予定ですわ」

 

やっぱり1時間か、確かそれだと間に合わなかったんだっけか?

 

「1時間ですか、有間君の使い魔の力を借りればコカビエルの攻撃も流れ弾くらいは完全に防げるでしょう」

 

「でもよぉ有間、お前の使い魔って分身したって事は元は一匹なんだろ?なら、力を分散させずにコカビエルとの戦いで共闘した方が良くないか?」

 

サジが疑問に思ったのか質問をぶつけるてくる

 

「それがそういう訳にもいかないんだよ。イヅナは力の最大許容量は大きいけど一匹における瞬間放出量は小さいんだ―――アレだ、巨大貯水タンクに小さい蛇口が沢山付いてる感じ?」

 

「あ~、何となく言いたい事は分かった」

 

「まぁ、そういう訳なんで遠慮なく使ってやって下さい」

 

「ええ、感謝します」

 

「じゃぁ俺らはもう行くけどさ、お前も結界張るの気張っていけよ!サジ!」

 

“スパーン!!”

 

イッセーが小気味いい音を鳴らしてサジのケツをぶっ叩く

 

「ぶぉああ!?お前、兵藤!!俺のケツが死んでんのお前も良く知ってるだろうが!つーかお前のケツはどうした!?」

 

「へっへっへ!俺のはとっくにアーシアに治してもらったもんね!」

 

「ずりぃぞテメェ!!」

 

「まぁまぁ、そう怒るなってサジ。此処は一つ、俺からもエールを送らせて貰うから・・・よ!」

 

“スパーン!!”

 

「ふんぬぉぉぉぉぉ!!?お前まで便乗すんな有間!」

 

「あはは、悪い悪い、此処は空気を読むべきだと思ってさ」

 

「その空気の読み方は絶対に間違ってるぞ!!」

 

本気で痛かったのだろう、サジが涙目で訴えてくる

 

「貴方たち、遊んでないでそろそろ行くわよ」

 

「はい、部長!」

 

「了解です」

 

「サジ、この大事な時にふざけるなど反省が足りなかったようですね。後でお尻叩き500回追加です」

 

「今の俺が悪いんですか!?冗談ですよね会長!?」

 

「さて、どうでしょうね」

 

「会長ぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

サジの魂の叫びを背にして俺たちは決戦の地へ赴いていった


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。