第一話 ウロボロスと、帰る家です!
俺達は無事にウロボロスの像を破壊してオーフィスも含めて皆で結界の外側に転移した
そのまま周囲に例の魔獣が目に見える位置には居ないのを確認してからグレモリー領まで再び全員で転移し、アザゼル先生は直ぐにサーゼクスさんやミカエルさんにシェムハザさんなどに同時通信で簡潔に事態を説明していく
≪成程、冥界の各地に正体不明の超巨大生物が出現したと緊急入電が在ったところだがそれは英雄派の・・・いや、ハーデス殿の仕掛けた
サーゼクスさんが険しい顔でそう溢す
冥界を統治する魔王として決して捨て置けない案件だろう
≪それにしてもまさか本当にサマエルを使用するとは思いませんでした・・・ふふふ、少々天罰が必要かも知れませんね≫
ミカエルさんは笑顔が黒いですね!天使が神に天罰を与えるとかって『システム』的に如何なんでしょう?・・・まぁ他神話だから問題ないのか
≪しかし幾ら抗議しようにも証拠となるものが無ければ只管に白を切られて終わりでしょう―――アザゼル、例のモノは使用出来たのですか?≫
シェムハザさんがアザゼル先生に確認を取ると先生はニヤリと笑みを浮かべた
「ああ、バッチリだぜ!イッキの提案でこの日の為に開発したボールペン型盗撮器!―――ハーデス達は基本証拠を残さないように証拠隠滅や妨害魔法での録画防止などを仕掛けてるがコイツには
因みにその録画装置は俺とアザゼル先生が持ってたんだけど俺の持ってたのはサマエルの呪いで敢えなく破壊された
そこそこ頑丈には作ってあったみたいだけど神の呪いには耐え切れなかったみたいだ
「そんな先生・・・俺らを撒き餌か何かと勘違いしてませんか!?」
「うん?当たり前だろう?お前らオカルト研究部がこの短期間でどれだけ大事件に巻き込まれたと思ってやがる。まさにトラブルホイホイじゃねぇか。俺はそこに監視カメラを設置しただけさ」
アザゼル先生の言い分に皆が反論しようにも心当たりが多すぎて反論できない、苦虫を噛み潰したような表情になる
「まぁそれでもあの骸骨爺は意地汚く捏造だ何だと騒いで冥府の奥に引っ込みそうだがな。だが今回は物的証拠も押さえられた。何とイッキの神器にサマエルが吸収されたからな!」
≪『!!?』≫
これには流石に各トップ陣も驚いた様子だな
≪馬鹿な!神の呪いを吸収などすれば幾らイッキさんでも無事では済まないのではないですか!?≫
「まっ、確かに一時期ヤバかったがな。イッキの奴がサマエルの呪いを受け止められる形に亜種として神器を至らせたのさ―――世界の均衡を崩す、
≪それは良かった・・・しかしそれだとイッキ君がハーデス殿の一派に狙われる事になるな。アザゼルの盗撮を知らないのであればハーデス殿はこの魔獣騒ぎが治まるまでに証拠となるサマエルを回収したいと考えるはずだ。イッキ君の護衛に冥府そのものへの牽制も必要だな・・・分かった。おおよその指示を出し終えたら冥府には私が直接乗り込みハーデス殿と歓談でもするとしよう。アザゼル、付いてきてくれるか?≫
≪そういう事でしたら天界側からも
「ああ、良いぜ。そういう訳だからシェムハザ、今回の件、細かい指揮は全部そっちに任せるぞ」
≪分かりました。相手が神器だと云うのならすぐに専用の観測機器を現場に送りましょう。話では随分と頑丈なようですから対抗術式は必要となりそうなのでベルゼブブ殿と連携を取って行きたいと思います≫
話は大体纏まったみたいだな
あとはハーデスが今後も要らないちょっかいを出さないようにしたいところだ
ハーデスは今回の件を追及されても暫く動きづらくはなるだろうけど多分数十年もすればまた色々暗躍出来るようになるだろう・・・どれだけ監視網が敷かれたとしても賄賂なり人質なり幾らでも手はあるだろうからね
冥界に甚大な被害を出しておいて恐らくはその程度だろうと考えるとどう考えても割に合わない。ハーデスなら内心嗤って罰を受け入れそうだ
以前アザゼル先生も言ってたがハーデスは人間の魂を管理する神の仕事は真面目にやってるみたいだし・・・今回俺はコキュートスに封印されそうになってる訳だけど
まぁそんなハーデスを実質厳重注意と軟禁程度で処罰を済ませる?冗談だろ?
ああでも、ハーデスって三大勢力だけでなく他の神話勢力にも色々ちょっかい出してるんだよな?なら、上手くすればもうちょっと
ああ、もしも上手くいった時の事を考えれば口角が上がっちゃいそうだ!
いかんいかん!今の段階では絵に描いた餅だし今は魔獣たちを如何にかするのが先決だ
「では、我々は一番近場の魔獣の下に向かいます。足止めに重点を置き、周辺住民の避難の時間を稼ぎたいと思います」
リアス部長が前に出てそう進言する。まぁこの人が冥界の危機に黙ってるなんて事は無いだろう
≪分かった。許可しよう。魔獣を倒すには大規模な攻撃は必要不可欠となりそうだからね。住民の安全確保は最優先事項だ≫
「よっしゃ!行くぜイッキ、木場!俺達で冥界を守るんだ!」
イッセーが気合を入れて男衆に声を掛けて後ろに居た俺達に振り返る
「・・・って、アレ?イッキは何処だ?」
イッセーがキョロキョロしてるけど別に遠くに居る訳じゃないんだがな
「イッセー、下だ。下」
「おわ!何で倒れてるんだよ!?」
「サマエルの呪いと最後の【一刀羅刹】で血を流し過ぎた・・・後、エネルギー枯渇中」
傷はあの空間でアーシアさんが治してくれてたから自己回復に意識を割けるけどまだまだ動ける状態じゃないんだよ・・・皆空中モニターの緊急トップ会談に夢中で俺だけぶっ倒れてるの地味に寂しかったんだぞ!イッセーも「あ~」みたいな反応しやがって!!
「そういう訳なのでリアス部長。ちょっと血を補充する時間を下さい・・・後、巻き込まれたさっきは兎も角、冥界の戦いに自分から参戦するなら八坂さん経由の許可を取らないと後々面倒だと思うのでそっちの手続きも済ませておきますね」
三大勢力所属なら兎も角、俺が勝手に参戦したらダメだろう・・・まだD×D結成前だし
「ええ、分かったわ。確かに妖怪サイドに身を置く貴方を勝手に戦力に数えたら問題になりかねないわ。レイヴェルもイッキの傍に居て―――婚約者のイッキの傍で戦うというなら兎も角、グレモリー眷属がレイヴェルを家の許可も無しに戦力に数えるのはやっぱり問題だからね」
「私もイッキの傍に居るにゃん。仙術で体力の回復も必要だし、今の状況じゃ何時死神が現れるか分かったものじゃ無いからにゃ」
「・・・分かりましたわ。私も両親を説得して冥界の危機に立ち上がりたいと思います!」
レイヴェルも気合を入れてるな・・・流石にレイヴェルの立ち位置的に避難誘導とかが主な仕事になるとは思うけど、今は人手が欲しいからな
「まぁそう言う訳だから悪いが少し遅れて行くわ」
「おう!頼りにしてるぜ、親友!」
出ていく皆を見届け、アザゼル先生に証拠映像の取り扱いを少し意見を出してから八坂さんに連絡を取る・・・医務室で輸血されながらだけどね
≪あい分かった。冥界の危機ならばわらわ達も力を貸そう。一先ずイッキ殿を先兵として送り出したという体裁にしておくからの・・・くれぐれも気を付けるのじゃぞ?≫
「分かりました。有難うございます―――それでは、これで失礼します」
それから暫くすると髪を三つ編みに一本に纏め戦闘服を着たグレイフィアさんとバラキエルさん、龍の顔を持つ紅い鱗を持つ馬が現れた
「イッキさん。サーゼクスの命で貴方の護衛として行動を共にするように申し付かってきました」
「うむ。お前が取り込んだというサマエルが無ければこの一件の後、政治的にも冥府の神を追及するのが難しくなってしまうからな。私もアザゼルに頼まれたのだ」
おお!マジか!メイドでもオフでもないサーゼクス眷属としてのグレイフィアさんは初めて見るな!それにバラキエルさんまでとなると皆さんハーデスを政治的に追及する気満々ですね!まぁアザゼル先生が言ってたようにサマエル無しじゃ証拠映像も捏造だ何だと騒ぎ散らすんだろうからな
すると残る紅い馬(?)が自己紹介してくれた
「私は初めましてになりますな。サーゼクス様が臣下、『兵士』の
麒麟!どうしてもビールの絵柄が真っ先に思い浮かぶけどあの麒麟ですか!?黄色じゃなくて紅だけどそう言えば麒麟って何種類か色違いが居るんだっけ?赤いギャ〇ドス的な?
内心少し失礼な事を考えてしまったが顔には出さずに挨拶を交わす
だがそこで外が慌ただしくなったと思ったら弱弱しい見知った気配がしたので思わず医務室から輸血用スタンドを持って飛び出してしまう
そこには全身血まみれのイッセーが担架で運ばれてすぐ横にアーシアさんが連れ添って回復のオーラを送り続けていた
「くそ!出血が止まらない!彼女の神器の回復速度を上回る勢いで怪我が増していってるんだ!早く輸血の用意をするんだ!彼の全身の血液を入れ替えられる位は用意しておけ!」
グレモリー専属の医者の方が必死で部下に指令を飛ばしている
おいおい!イッセー達と別れてまだそんなに経ってないぞ!
一体何が在ったっていうんだ!?
戦慄しているとグレイフィアさんが話しかけてきた
「イッキさん。いち早く現場に駆け付けた冥界のテレビ局が映像を捉えていたようです。放送を見れば何が在ったのか判るかも知れません」
「・・・分かりました。イッセーの事は彼らに任せましょう」
気持ちを抑えてテレビの在る部屋に赴き、全員で現場で何が起こったのか見る事となった
途中で黒歌とレイヴェルとも出会ったので一緒に状況の確認に向かう
如何やらレイヴェルも直接的な戦闘は最小限にとの事で許可は得られたみたいだ
レイヴェルの実力はギリギリ上級悪魔程度で不死身の特性込みならもう少し評価が上といった程度だから今の彼女ではあの魔獣相手では火力が足りてないしね
≪こちら、少し前の映像となります!≫
テレビのアナウンサーの言葉と共に映像が切り替わる・・・どうやらヘリのようなものに乗って上空から撮影しているようだ
≪冥界の各地に突如として出現した謎の超巨大人型の生物・・・と言って良いのでしょうか?人型の影のようなものが現れ、政府は非常事態宣言を発令し、周辺住民の避難を促しております!他の場所では早くも軍がかの謎の生物に攻撃を加えましたが殆ど効果を及ぼさなかったとの情報も入っております!≫
画面の中の人型の影はゆっくりとだが歩みを進めているようだ
≪おや?あちらに見えますは『
確かに形のちゃんと定まってなかった人型がついにその影のベールを脱いだ
≪こ・・・コレはぁぁぁぁ!?中から現れたのは美女です!巨大な美女が出現しましたぁぁぁ!!更にはとても際どいビキニ姿であります!先ほどまでは普通に歩いていたのに美女の姿になった途端に腰をくねらせて大変刺激的であります!堪りません!!≫
ええええええええええ!?何で魔獣が美女何だよ!?
すると画面の中の鎧姿のイッセーがそれを見た途端にその場で急停止し、カメラさんが恐らくは冥界式の高性能収音マイクで声を拾う
≪ダメです部長!俺・・・俺はあんな素敵なお姉さんを消し去る事なんて出来ません!≫
≪何を言ってるのイッセー!冥界の危機なのよ!?ドラゴンブラスターを打ち込みなさい!≫
≪ああっとぉぉぉ!おっぱいドラゴンが美女を相手に戦意喪失です!≫
うん。何をやってるんだあの馬鹿は
そしてビキニ美女は今度は水着をずらして胸の先端を露出する・・・あ、謎の光は仕事してます
そしてそこから謎のピンクビームを地面に放射するとそこから生まれる平均的な背丈の美女と美少女の軍団!?全員がそれぞれ違う格好だ
天使でトーガ(ただし、ちょっと破れぎみ)とか猫耳とかスク水とかハーピィとかセーラー服とかブルマとかOL的なスーツとかSM女王様とか多種多様である
そして半数以上はやたら丈が短かったり透けた素材だったりしている
それを見たイッセーが鎧のマスク越しでも分かる量の血を吐き出してその場で倒れた
≪び・・・美女が・・・煽情的な女の子たちがあんなに一杯セクシーダンスしながらこっちに向かってくる・・・ああ、これは夢なのか・・・≫
映し出されるイッセーは既に鎧が解除されており、瞳に光が入ってない
だが、魔獣たちはそれに構うはずもなくアンチ悪魔用だからかその胸から主に光のビームを乱射して周囲を焼け野原に変えていく
≪っく!イッセーはこのままでは戦えないわ!アーシア!イッセーと一緒に今すぐグレモリー領に転送するわ!他の皆はせめてあの追加で出てきた奴らを叩くわよ!アーシアが居ない分深追いは避けて!いいわね!≫
≪な、な、な、何とコレはぁぁぁ!おっぱいドラゴンが溢れ出るエロスの前に敗北してしまいました!これから冥界はどうなってしまうのでしょうか!?魔獣の攻撃が開始された中我々も危険な為、一時的にこの空域から離脱致します。以上!現場からお伝えしました!≫
「「「「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」」」」
「何と云うか、イッセーがすみません」
アーシアさんが回復させる端から鼻血噴き出してたんだなあの馬鹿は
「いえ、イッキさんが謝る事ではありません。彼のスケベ心は彼の力の源ですが、如何やら今回はオーバーヒートしてしまったようですね」
冷静な分析、痛み入ります
すると今度はバラキエルさんの方に通信が入ったようだ
「むぅ、分かった・・・どうやら今回の一件、天界側は全力のバックアップ体制を敷く事に決定したようだ。教会の戦士はまだしも天使は前線に出るのは難しいらしい」
ですよね!堕天しちゃいますもんね!
テレビの続きを見て見ると他の箇所の魔獣たちも同じように超巨大美女と生み出された際どい又はあざとい集団が冥界を爆炎を背景にセクシィに蹂躙してるらしい
非常に馬鹿らしいのに災禍は広がるばかりだ
現着した軍の皆さんも放たれる魔力弾がいまいち力が籠ってないように見える・・・と云うかちょっと腰が引けてませんか?
あ、今鎧を脱ぎ捨てて裸一貫で突貫していった
隣のグレイフィアさんの目がスッと細まったのが超怖いけど
「えぇとですね。死神はあの時
「つまりあの魔獣たちは英雄派の男たちの想いの結晶という事って訳にゃ?」
まぁ黒歌の言う通りだろう。そう思って改めて見ると色々と業が深い―――犬耳カチューシャ眼鏡上だけセーラー服な白スク水ニーソックスロリ巨乳とか誰が拗らせやがった!
プルートは対冥界用のアンチモンスターと言ってたけどついでに天使も封じるとは、コレはもう対三大勢力用のアンチモンスターと呼んで差し支えないんじゃないのか?
「それで、イッキさんはこの後どう動くおつもりですか?」
グレイフィアさんが真面目な話を振ってくれるのが今は凄く助かる!女神に見えてきたよ!
「そうですね・・・タナトスが何時現れるか分からない現状、俺は避難誘導に参加するべきではないでしょう。可能なら前線で戦いたいですが護衛される身でもある以上はダラダラと戦って消耗戦で魔獣の足止めをするのも得策とは言えませんし・・・」
大人しくしてるってのも悪くはないんだけど、如何したもんかね?
参戦する!って言っておいてその辺り考えて無かった・・・まだまだ俺もわきが甘いな
するとレイヴェルがおずおずと手を挙げて意見を言う
「あの、一撃離脱の戦法は取れないのでしょうか?イッキ様の【一刀羅刹】はあの魔獣にも確かなダメージを与えましたし、それ以上の破壊力を持つという【じばく】というものであれば倒す事も可能ではありませんか?」
「でもそれは最低でも周辺住民の避難が完了しないと使えないし、そもそも馬鹿みたいに攻撃範囲が広いからな・・・威力の調節とか出来ないし、いや、そもそも全力の威力じゃないと倒せそうには無いんだけどさ」
今の段階だとむしろ俺が冥界を破壊した感じになっちゃわない?
「それに仮に【じばく】で倒せたとしても爆発の範囲内には私達も近づけないから【じばく】の度に無防備なイッキをその場に晒す事になっちゃうにゃん。最初は兎も角二度目以降は死神たちとのイッキ争奪レースが始まるのはリスクが高いにゃ」
【じばく】の影響が収まった瞬間から始まるレースで片方は死神集団とかゾッとする光景だな
と云うかそもそも倒せて無かったら当然俺は魔獣の近くに放り出される事になるし
「はい、ですのでこう云う作戦は如何でしょうか?」
それからレイヴェルから語られた作戦を聞き終えると皆微妙な反応をしていた
アレ?何かこの反応見覚えある気がするな。良い作戦だと思うんだけど
するとバラキエルさんが代表として前に出て話しかける
「あ~、レイヴェル君に有間一輝、いや、イッキ君と呼ぼうか二人はそれで良いのか?」
? よく分からなかったのでレイヴェルと一緒に首を傾げる
「「何か問題が在りましたか?」」
セリフをシンクロさせながら返答してしまったがバラキエルさんは「う、うむ。本人が問題無いのであればそれで良いのだ」と少し狼狽えた感じだ
「・・・イッキさんとレイヴェルさんは『覇道タイプ』なので相性が良いのでしょう」
「と云うかコレってレイヴェルも無意識のうちにイッキのもう一つの属性の『外道タイプ』の影響受けてないかにゃ?」
何?俺って『覇道/外道』タイプなの?聞いた事ねぇよ!
ともあれ作戦開始には周辺住民の避難が優先との事で俺達は進撃する巨人達の中で一番周囲に被害が出ない相手を選んで暫くの間は待機する事になった
俺自身もまだまだ体力が回復してたとは言い難かったという理由もある
そうして時間が過ぎ去るとリアス部長達が戻って来たようだ
援軍の軍隊が駆けつけて住民の避難誘導も受け持った為、英雄派との戦いで連戦となった皆が冥界の状況把握と回復も兼ねて帰宅したらしい
皆制服とかボロボロになってるな
「イッセーの容態は如何?」
やっぱり最初はそこが気になるんですね
「何とか持ち直したみたいですよ・・・輸血に継ぐ輸血で大変だったみたいですけど」
「そう・・・次からはもう少し耐性が付いてるものと願いましょうか―――今回はいきなりの事で心構えが出来ていなかったでしょうからね。直接倒す事が無理でも譲渡の力で完全にサポートに回るのでも十分すぎる力になるわ」
確かに・・・迫りくる巨大怪獣(美女)は一度のおっぱいビームで百を超える美女・美少女軍団を生み出すようだし、それが全部で13体―――既に何度か集団を召喚してるなら数千を超える数の敵が出現してる事になる・・・イッセー相手ならある意味マジで天敵だな
そしてそこでリアス部長の視線がグレイフィアさんを捉えた
「グレイフィ・・・いえ、お
「いいえ、今の私はイッキさんの護衛です。炎駒も居ますよ」
「炎駒!この間ぶりね!」
この間?訝しんでいると朱乃先輩が近くに来て説明してくれた
「(あらあら、修学旅行の前にオフのグレイフィア様が兵藤家に来たのはご存知でしたよね?)」
「(ええ、イッセーがその後戦隊ヒーローなサーゼクスさんと戦ったと云ってましたけど)」
「(その時、グレイフィア様の兵藤家への護衛として彼が一緒に来ていたのです・・・もっとも、その時は送迎だけでそのまま帰ってしまわれましたが―――サーゼクス様の眷属の方々は皆お忙しいそうなので、リアスも残念がってましたわ)」
へぇ、そんな事も在ったのか
「朱乃、久しぶりだな」
「お父様!お父様もいらしていたのですね―――やはり、イッキ君の護衛任務ですか?」
「ああ、アザゼルに頼まれてな」
「あはは、俺自身が護衛対象になるとか初めての経験なので変な感じがしますがね」
京都で八坂さんや九重と一緒の時とかは俺も護衛対象ではあったけどアレはどっちかと云えばオマケ扱いだったからな。明確に俺一人に護衛が付くとかは初めてだ
「仕方あるまい。映像とサマエル、この二つが揃ってこそ冥府の神への牽制はより力を増す。その上で狙ってくるのが最上級死神とあってはな」
出来れば此処で後顧の憂いを絶ちたいところですよ
「・・・
炎駒さんとの挨拶や冥界各地の情勢も軽く聞いたリアス部長が真剣な面持ちで聞く
「今は
「ええ、ならお言葉に甘えさせて貰うわ」
そう言ってリアス部長は皆を引き連れてシャワールームの方へ歩いて行った
そうしてイッセーとアーシアさんを気配で見つけてリアス部長達と合流してグレモリーの屋敷でも奥まった場所にある部屋に向かう
イッセーも流石は悪魔なのか体調はすっかり回復したようだ・・・何の策も無しに戦場に送り出したらまた鼻血でぶっ倒れそうだけどな
「それにしてもイッセー、何時も松田や元浜と鑑賞会してる割にあの程度でぶっ倒れる何て耐性無さすぎないか?」
「いやいやいや!テレビ越しや雑誌で見るのと実際に見るのとでは天と地ほどの差が在るんだよ!しかもそれが集団で迫って来るんだぞ!?しかも一人一人の女の子たちはそれぞれ魅力に似合った非常にあざとい魅せ方をしてくるんだ・・・あの
そうか・・・レオナルドはそこまで追い詰められていたのか。もしくは拗れたか?
~何時かの時間の英雄派~
「えっと、グラビアアイドル、ミミちゃんさんの出来はこんな感じで良いですか?」
「いいやダメだな!ミミちゃんは下乳にほくろが在るんだ!更に相手に流し目を送る動作をする時に僅かに舌をペロっと舐める動作が足りてない!やり直し!!」
「細かすぎますよ!ちょっと気持ち悪いですよ!」
「おいおい、おっぱいの感触の再現度が足りてないんじゃないのか?やはりシリコンだけじゃ限界が在るんだろう。確か新幹線の速度で空気を掴もうとするとJカップ級の揉み心地になると聞いたな。良し!レオナルド!さっそく現地取材だ!」
「待て待て!それより先にこのロリっ娘ロゥリィちゃんだ。設定より背が高いぞ!」
「え!?で・・・でも雑誌に書いてあった背丈で再現しましたよ!」
「馬鹿野郎!それは厚底ブーツを履いた状態の背丈だ!ロリを売りにしながらもロリのコンプレックスを少しでも誤魔化す為の健気な努力、背丈を常に意識させるような挙動を取らせろ!!」
「ふえぇぇぇん!皆さん注文が細かすぎますよ!・・・あ!何持ち去ろうとしてるんですか!ダメですよ!この部屋から出た瞬間に崩れるように設定してますからね!」
「うおおおおお!?俺のサキュバスちゃんが泥人形みたいに崩れたぁぁぁぁ!?」
「ああ、まともに修行したい・・・
~何時かの時間の英雄派(完)~
思っていた以上にあの魔獣たちが英雄派の
部屋の中にはヴァーリチームとオーフィスが居た
「ようヴァーリ、調子は如何だ?」
「キミからそんな言葉が聞けるとはね。大分回復したさ、今からでも戦える・・・もっとも、流石に本調子に戻すには後一日は掛かりそうだがな」
そんな状態で戦えるとか言うなよ
「そう・・・オーフィスは如何かしら?」
「あの結界の中の時よりはマシになった。でも、まだ力、安定しない」
そこまで言った処でオーフィスの瞳が一緒に部屋に入って来た炎駒さんに向けられ、トテトテと炎駒さんに近づいて彼の顔をジッと見つめる
「あの・・・私が何か?」
「グレートレッド?倒す?」
オーフィスが掌をスッと持ち上げる
「いやいや待て待てオーフィス!確かに炎駒さんは紅い鱗に龍みたいな顔立ちしてるけどグレートレッドじゃないから!頭を叩いたりしたら首がすっぽ抜けて麒麟からデュラハンの首無し馬(コシュタ・バワー)に
「イッキ殿・・・流石に私も首が取れたら転職する前に昇天してしまうのですが・・・」
と云うかいくら何でも冗談だよね?そんな理由で一々攻撃してたら
「・・・ルフェイが冗談を時々会話に混ぜると良いと言っていた」
部屋の全員の視線がルフェイに向く。するとルフェイは顔を赤くして頬を掻く
「オーフィス様にはもっと他人と仲良くなる術を知って貰おうと思いまして」
ああ、成程ね。でも、無表情のオーフィスがやると冗談に聞こえない場合が多々あると思うんだ
「あ~、それでヴァーリチームは
そう聞くと今度は溜息を一つ吐いてから詳細を語りだした
「今、私達ヴァーリチームは
「何だそりゃ!?事実とまるっきり逆じゃねぇかよ!?あいつ等オーフィスを襲った張本人たちだぞ!何処までもふざけやがって!!」
イッセーは憤るがヴァーリは苦笑するだけだった
「まぁ俺達はお尋ね者同士だからな。こういう事もあるさ―――無論、落とし前は付けさせてもらうがな」
「へっ、そうかよ―――それでお前たちは今後如何するんだ?今回の件で
「別に特に変わらないさ。
うわぁ、マジでバトル脳だな。自分から敵を創って常在戦場を演出するとか真似したくないわ
「私はヴァーリに付いて行くつもりです。彼の傍に居れば強敵に事欠きませんし、世界を旅するついでに観光もしてるので皆さまが思うほどギスギスしてる訳でもないのですよ?」
「私も兄と一緒に付いて行きます!ヴァーリ様たちったら放って置くとカップ麺しか食べないですから心配何です!カップ麺の加薬で野菜を取った気になる位で、私が抜けたらフェンリルちゃんのご飯までカップ麺になってしまいます!」
ああ、ルフェイは料理番長的な立ち位置なのか
「ルフェイ、余り誤解を与える発言をしないで下さい。街中に潜入する時などはちゃんとレストランなどで真面な食事もしてるじゃないですか」
「野宿の時は私が居ない時は全滅じゃないですか!それにヴァーリ様と美猴様はどの町に着いても最初に探すのはラーメン屋ですし!」
おお~これを機会にルフェイが普段の不満をぶちまけてるな
「サラマンダー・富田。貴方は如何ですか?」
兄のアーサーも分が悪いと悟ったのか残るメンバーである壁際で腕を組んでハードボイルドな空気を滲ませていた河童に問う
「契約はまだ続いている・・・それだけだ」
渋い!仕事人だわこの河童!
「俺っちも付いて行くぜぃ。今まで自由に楽しくやれてたんだ。今更抜ける理由はないってな!」
ヴァーリチームは意外とアットホームな感じだよね
「なら、最後にオーフィスは如何する?いや、如何したい?」
「我、分からない。次元の狭間に帰れるなら利用されても良いと思った。でも、曹操たちはその気は無いのも分かった。戻る場所、無い」
それを聞いた皆は微妙な表情になる
「なら、前にドライグが聞いた時ははぐらかされちゃったけど答えて欲しい。オーフィスは何故、次元の狭間に帰りたいと思ったんだ?人間界とか冥界とかじゃダメだったのか?」
静寂を得るだけなら何処かに隠れたりとかって選択肢も有ったんじゃないか?
「我の周り、自然と誰かが集まる。その者達、我を畏怖して遠巻きに力を欲する。我はそれを楽しくない?・・・そう楽しくないと感じた。だから再び静寂を得たいと思った」
ああ~、どの時代でも『絶対オーフィス利用するマン』にストーキングされ続けた訳か
オーフィスの性格がもう少し好戦的ならとっくに世界滅んでたかもな
「じゃあさ、俺ん
こういう熱い青春ネタを口に出来るのはイッセーの唯一見習いたい処かもな
「友達?それ、なると何かお得?」
「友達ってのは損得勘定でなるものじゃないよ。一緒に居て楽しいと思える奴らが集まればもう友達だ。オーフィスは俺達と過ごした数日は楽しく無かったか?」
「・・・楽しかった・・・と思う・・・我、赤龍帝の家に帰る、良い?」
「おう!」
二人のやり取りをリアス部長が呆れたように、でも何処か嬉しそうに見る
「全くイッセーも勝手に決めちゃって。調整が大変そうだわ―――でも、私も賛成よ。皆が彼女を抱っこしたりしてるのを見て私も実は気になってたのよね」
「あらあら、部長。オーフィスちゃんは私の娘ですわよ。そして夫は・・・うふふふ♪」
「ダメよ!そんな邪な感情でオーフィスを抱っこさせられないわ!」
何か二大お姉様方がオーフィスの抱っこ権を掛けて火花を散らしていらっしゃる!
「まっ、もし良かったら俺の家にも遊びに来てくれよ。イッセーの家の隣に住んでるのは知ってるだろう?」
そう声を掛けるとオーフィスもコクリと首を縦に振る
「我、皆と友達になる」
そう言うとオーフィスは皆に向けてニッコリと笑顔を向けた
あ、今の笑顔で何人か撃沈したな―――ギャップ萌えに弱いのが何人か居たようだ
こうしてオーフィスをこの一件の後、兵藤家を中心にして匿う事が決定したのだった
取り敢えず今章は予告通り自重を自重していきたいと思います
今のところ予定としては
ジークフリートが一番酷い目に遭って
ハーデスが一番酷い事になって
ジャンヌが一番強化されて
ギャスパーが一番迷走させようかなと考えておりますw
レオナルドが酷い事になってるのは既に過ぎ去った出来事なのでカウントは無しでお願いしますw