あれから俺と黒歌がツェペシュの町に着いた時にはリゼヴィムは既に撤退した後らしかった。リゼヴィムに因縁の有るヴァーリがつっかかって行ったみたいだけど吸血鬼の町が破壊されるイベントが潰れたせいか凄まじくテンション駄々下がりになって新しく組織の名前を『クリフォト』に改名したとだけ告げて帰って行ったようだ
久しぶりに表舞台に登場して活き活きと悪意を振りまいたつもりが、出だしから躓いたのが余程お気に召さなかったらしい・・・ざまぁ
町中に気絶して倒れている邪龍達は一先ず無事な吸血鬼達が居なくなった吸血鬼のリストや邪龍になった際に身に付けていた衣服のなどの切れ端などから元の吸血鬼の特定に加えて可能な限りガチガチの封印を施して回っているようだ
邪龍達が今度如何なるのかは残った吸血鬼の上役たちが協議する事だろう
ヴァレリーはやはり聖杯を一度抜き取られて意識を失ってしまったせいか眠り続け、起きるにはもう一度聖杯を完全に元の形に戻す必要があるとアザゼル先生が言っていた
ギャスパーも父親に今生の別れを告げて眠っているヴァレリーを抱え、俺達は日本に転移で帰る事になったのだった
帰ってから直ぐにギャスパーとヴァレリーはヴァレリーの体を詳しく調べる為に
一応その場には居なかった俺は今、イッセー達から大体の事情を聴いていた
「でよ、リゼヴィムの野郎には俺の真紅の鎧も木場の聖魔剣も通じなかったんだよ。木場はまだ神器じゃないグラムとかの魔剣を使えば良いし、龍騎士団も同じように魔剣を持たせれば十分活用できるけど、今の俺じゃあ神器の力を打ち消された素の力だとリゼヴィムの野郎に一発入れる事も出来なさそうなんだよな」
ギリギリ上級悪魔と超越者じゃ天と地だからな
「お前が直接戦うなら今の処はやっぱり聖剣のアスカロンを振るうしかないんじゃないか?
後は仮にアスカロンを振るうなら籠手から分離させた方が確実ってくらいかな?
そのまま次にリゼヴィムが『
話を聴き終えた俺は次に俺と黒歌の裏方での仕事について説明し、ユーグリットが聖杯の力でイッセーの一部から
「そんな!俺の鎧のレプリカだって!?」
「それは・・・例え多少性能が落ちてるとしてもちょっと笑えない状況だね」
「そうですわね。ユーグリット・ルキフグスと言えば過去の大戦の資料を観るだけでもグレイフィア様にも決して劣らぬ戦果を挙げています。恐らくその鎧無しでも魔王クラスの力を有していると見るべきでしょう」
リゼヴィムにリリスに邪龍達とただでさえ戦力過多なのにそれに加えて
そんな中でも流石と言うべきかリアス部長は思考を先に進める
「ねぇ、イッキ。ユーグリットはイッセーの紅の鎧も使って来たりしたのかしら?」
「いいえ、通常の鎧状態で終始やり合ってたのでそれは無いと思います」
『当然だろうな。あの真紅の状態は
「多分ですけどイッセー先輩のドスケベな性格も付与しないと、あの鎧は使えないと思います」
白音の的確な?推測にゼノヴィアも声を上げる
「そうか!つまり
仮にその通りだとしたら聖杯でユーグリットの性格をド変態おっぱい野郎に改変しなければいけないって事だよな?いや、ユーグリットならグレイフィアさんの18禁グラビアおっぱい写真集とか渡したら割と高い確率で真紅の鎧の力を引き出しそうだけど・・・流石に無いと信じたい
「まぁイッセーの血液やら何やらが利用された事に関してはアザゼル先生にはもう報告してあるから先生が今サーゼクスさん達への報告がてら対策の事も話し合ってるだろうな。後は聖杯さえ取り戻せば何とかなると思う」
取り戻すまでに造られた鎧は直接壊すしかないけどね
「ああ!俺とドライグの偽物なんて気持ち悪りぃモノは一つ残らずぶっ壊してやるぜ!」
『その意気だ相棒。二天龍とは俺とアルビオン。そして歴代の宿主たちを指す言葉。今の時代の我ら伝説のドラゴンの気苦労も知らぬような意思も宿ってないガラクタなどに形だけでも真似られるなど我慢ならん!』
現赤龍帝コンビはやる気十分のようだな
「ああ、そうだイッセー。今回の一件で分かったと思うけど魔法使いとの契約で美人のお姉さんに血液とかの提供求められても絶対に拒否しろよ?何処から
より詳細なイッセーのデータが集まれば、今よりもっと低コストで鎧を生産出来るようになる可能性もゼロではないのだから
「ああ、よぉぉぉく分かったぜ」
そうして注意しているとアザゼル先生が部屋に入って来た
「よぉお前ら、まだ居るんだな。デカい事件が起こったばかりなんだから帰れる奴は帰っとけ。つっても大概が此処の住人だがな」
まぁ確かにここはイッセーの家だから俺と黒歌に白音は家は隣だしな
祐斗とギャスパーはマンション暮らしだけど別に極端に離れた場所という訳でもない
因みにギャスパーは夏休み明けから旧校舎に在る部屋はそのままに祐斗の住んでいたマンションと同室になっているらしい
「先生。話し合いは如何なりましたか!」
「今回は話し合いと言うよりは仮報告みたいなもんだからな。俺はこの後直ぐに詳細を書き上げて書面を送り、改めて各首脳陣と会議を行う事になる。緊急で通信が繋がらなかった奴とかも居るからな。だがまぁ内容が内容だ。リゼヴィムの野郎が現れたと一昨日報告した時には三大勢力の特に悪魔陣営が騒ついたくらいだったがトライヘキサに異世界まで話が跳んだ時にはオーディンの爺さんやゼウスのオヤジを始め、全員絶句してたよ・・・如何考えても世界規模でヤベェ案件だからな。同盟を結んでいる処もまだの処も、可能な限り通信でも良いから会議に参加して貰うよう働きかけているんだよ―――俺も総督を降りたから本来はそういう面倒なのはシェムハザの案件だが、今回ばかりは俺自身が当事者だからな。今から数日はかなり忙しくなりそうだぜ」
後頭部を掻きながら"やれやれ"といった調子だな
「そうね。私も魔王様方に提出する報告書を作成しなければならないし、今日のところはこれで解散としましょうか」
リアス部長の解散が告げられ、それぞれが自室なり家なりシャワーを浴びに行ったりとして解散していき、俺達も家に戻るとレイヴェルとオーフィスが出迎えてくれた
「お帰りなさいませ。イッキ様、黒歌さん、白音」
「おふぁえひ」
うん。取り敢えずオーフィスはバナナ喰いながら喋るのは止そうな
「ふふ、オーフィス様は私が家に居る時は一緒に居て下さったんです」
「この家とイッセーの家、我の帰る場所。我が守る」
如何やら俺とイッセーの家限定でリリスの守護に匹敵する龍神の加護(物理)が発動しているらしい・・・最強の自宅警備員だな
俺達は順番に頭を撫でてお礼を言うとオーフィスはイッセーの家に帰っていった
一応オーフィスの自室とかは向こうにあるしね
まぁオーフィスは基本的に皆の集まる場所に居る時が多いから、逆に自室は余り使って無いのかも知れないけどさ
時間帯としては既に深夜を回っているので俺達は軽くシャワーを浴びてから眠る事にした
悪魔の皆からしたら本来は今ぐらいが活動時間なのかも知れんけど今日も学校があるしね
レイヴェルも「皆様お疲れでしょうから詳しい話はまた明日お聴きしますわ」と言ってくれたのでお言葉に甘えて眠る事にした
あれから三日ほど経過し、お偉いさん方の話合いは大枠は決まって今は細かいところを詰めている感じらしいが今日も今日とて俺達は修行の毎日だ
白音は三又に為れるようになったのをもっと力を安定させて大人の姿と併用する事による更なる出力アップを目指しているし、レイヴェルもロスヴァイセさんやルフェイと一緒に禁術の練度を高めている―――他の皆もそれぞれが基礎力アップや新技開発に勤しんでいるな
そんな中で偶々祐斗が聖魔剣を見つめて難しい顔をしていたのが目に入ったので声を掛ける
「如何した?悩み事か?」
「あ、イッキ君。うん。実はそうなんだ。何とか聖魔剣にももっと攻撃力を付与出来ないかなってね―――僕は最近龍騎士団と魔剣を併用して戦っている事が多いんだけど、僕の扱う魔剣たちはグラムを筆頭に皆伝説の魔剣ばかりだ。悔しいけど剣としての質も威力も今は魔剣の方が上だし、龍騎士団を使えば手数も補える・・・元来消耗が激しくて扱い辛い魔剣だけど、剣たちが僕に協力的だからそれ程気にせずに魔剣の能力も使っていけるからね。実質聖魔剣は体力温存の為にそこそこの敵に使うものって感じになっちゃったんだ。グレンデルとの戦いでは奴の傷口に突き刺して朱乃先輩の雷光を通電させるのに使用したけど、それも聖剣でも代用できたからね」
祐斗は「聖魔剣の方がより深く刺さりそうだったからそっちを使ったけど」と困った顔だ
あ~、祐斗と祐斗の同士たちの想いの結晶たる聖魔剣がザコ専になっちゃったら複雑だよな
「イッキ君はその時居なかったけどコカビエルの時に最初にゼノヴィアたちがやって来た際、かなり険悪な感じになっちゃってね。その時僕はゼノヴィアと模擬戦したんだけど、彼女の持つ
スピードが売りの『騎士』が足を止めてちゃな。何処ぞの死神の2番隊隊長みたいにそのリスクと釣り合うだけの攻撃力を持てるなら兎も角、聖魔剣にそれは求められないしな
初期の頃の防御の薄い『戦車』のロスヴァイセさんみたいな感じか
駒の特性を生かさないのは確かに勿体ないどころか悪手に近いからな
そこで一つ思いついた事を聞いてみる
「・・・なぁ祐斗、変な事聞くけど祐斗の足の速さは鍛錬以外に『騎士』の駒の特性を使っている訳だよな?」
「え?う、うん。そうだね、でもそれが如何したのかな?」
変な顔向けられたけど確かに今更過ぎる質問だもんな
「実はロスヴァイセさんが防御魔法を『戦車』の特性で強化したってのを思い出してな。それと同じように聖魔剣自体に『騎士』の特性を持たせられないかって考えたんだよ」
『戦車』の魔力特性を肉体以外にも振り分ける事が出来るなら『騎士』でも同じ事が出来るのではないかってな・・・もしかしたら『戦車』と『騎士』の駒の特性と言うのは肉体の強化ではなくて、『パワーの魔力』とか『スピードの魔力』みたいなカテゴリーに入ると思うんだよ
リアス部長の場合は『消滅』でレイヴェルならば『不死身』になる訳だけど
「聖魔剣に・・・かい?面白い発想だけどパワーや頑強さが増す『戦車』なら兎も角、剣にスピードを持たせるというのは無理じゃないかな?結局僕自身が剣を振らないといけない訳だし」
そりゃ
「そこで一工夫だ。聖魔剣と云うか
新世紀エヴァン〇リオンのプログレッシブ・ナイフとかもそうだったっけ?
「そうか!確かにそれなら剣を疾くするのも有用そうだね」
早速祐斗が高周波ブレードな聖魔剣を創造したので試し斬りに今回は朱乃先輩に魔法障壁を展開して貰った・・・ロスヴァイセさん達はまだ魔法の議論と調整の途中だったので今回は見送った形だ
そうして先ず最初に比較の為にも普通の高周波聖魔剣で斬り付けて貰う
”ギィィィィィィィィィィィィィィィィッ!”
祐斗の聖魔剣が障壁に当たった瞬間から少し耳障りな音が響いて朱乃先輩の張った障壁をガリガリと削って行く―――この時点でもそれなりだな
次に同じ聖魔剣に自身の内に在る『騎士』の駒の特性を引き出して聖魔剣に付与する形で聖魔剣を振るって貰った
”チュガッ!ギャリィィィン!!”
接触した瞬間に先ほどよりも大きな音が響いたと思えばそのまま高周波聖魔剣は堅牢な障壁を両断してしまった
「あ、あらあら。普通に断ち切られてしまいましたわね。『戦車』の特性を高めて以前とは比べ物にならないレベルで障壁を強固に出来たと思っていましたのに、これでは立つ瀬がありませんわ」
障壁を断ち切られて朱乃先輩もちょっと困ったような表情だ
「でも何の抵抗も無く綺麗にスパッと切れたんじゃなくてチェーンソーとかで木を切るような感じに近いように見えましたね。祐斗の持つ切れ味重視のノートゥングとは似て非なる感じかな」
「そうだね。やはり超連続で攻撃を当てるという特性上、接触時間が少ないとノートゥングには及ばないかな。でも逆を言えば鍔迫り合いとか障壁破りとかには真価を発揮しそうだよ」
何にせよコレで祐斗の聖魔剣の攻撃力はそれなりに補えたかな?
「あらあら、私も何か駒の特性を生かした新しい技を開発するべきかしら?今の私の必殺技の雷光龍は『僧侶』の特性で高めたものですし、『騎士』のスピードや『戦車』のパワーはまだ持ち腐れですものね」
「それは・・・パッと思いつくのは堕天使の使う光の槍でしょうか?雷光を『僧侶』で強化して『騎士』のスピードで突貫して、『戦車』のパワーを加速した状態で突くような感じなら全ての駒の特性を使う事は出来ますけど・・・でもそれは・・・」
「ええ、私は本来遠距離のウィザードタイプですわ。組手の修行などはしていますので近接戦が苦手と云うほどではありませんが、自分の得意分野を棄ててまでその選択を取る必要があるかと言われると・・・少し難しいですわね」
ですよね。『戦車』や『騎士』の特性は基本は近接戦を想定したものだし、じゃあ魔力弾とかにパワーやスピードを付与出来るかと言えば多分無理だ。それが出来るなら今までの『戦車』や『騎士』の人達が流石に気付いていただろうから、恐らくその特性はかなり物理寄りの側面でしか強化出来ないのだろう
それに『騎士』のスピードを魔力弾に付与出来たとしても、魔力の源はイメージだから例え『騎士』込みで秒速一キロのスピードを上限として出せたとしても術者自身が秒速三百メートルの魔力弾をイメージしてしまったら意味がない―――イメージが重要な魔力操作で『イメージ通りにイメージ以上の速度をイメージしろ』って矛盾してるからな
結局その場では朱乃先輩の全種の駒の特性を盛り込んだ新必殺技の話は良い案も浮かばなかったのでお流れになった
他にはギャスパーがヴァレリーの奪われた聖杯を取り戻す為にと意気込んで闇の獣の姿になってイッセーと殴り合ってるな
逆にイッセーの方はと言えばドライグとアルビオンが和解して楽しいトークを繰り広げている時にアルビオンの歴代たちがそれに待ったを掛けたらしい―――曰く『我ら『おっぱいドラゴン被害者の会』は赤龍帝の現宿主もそれに感化されておっぱいを信奉するようになった歴代たちも認めない』との事だ
そして今はイッセーの神器に宿ったアルビオンの力の一部を中継として繋いで二天龍及びその歴代の思念達が神器の深奥に潜って闘論しているらしい
まぁケツ龍皇の残留思念なんぞ、その内おパンツドラゴンが何とかするだろう(丸投げ)
そんなこんなで新たな敵に対抗する力を身に付ける為にも変わらず修行を続けていく中、吸血鬼の国から戻ってから五日程経った時に俺達は深夜の駒王学園に集まっていた
集まっているのはオカルト研究部(+黒歌)、シトリー眷属、アザゼル先生、グリゼルダさんにデュリオさん、幾瀬鳶雄さん、サイラオーグさん、シーグヴァイラ・アガレスさん、初代孫悟空にヴァーリチームと総勢36名だ。主要人物に絞っても中々の人数だな
本来ならそれに加えてバアル眷属とアガレス眷属に
「・・・会議の方は如何話が付いたの?」
全員集まった処でリアス部長がアザゼル先生に切り込む
「そうだな。リゼヴィムの野郎のしている事は余りにも危険すぎる事の為、今まで非協力的だった神話や種族の各勢力も今回ばかりは最低限だろうと協力するという運びになった。吸血鬼の国は多くの兵士とそれなりの数の貴族が邪龍に変えられて武力も国力も実質最底辺まで落ち込んだ上に、その内容の悍ましさには最初の仮報告の時に居なかった各首脳陣も閉口したからな―――何よりもグレートレッドと復活したトライヘキサが戦い始めたら余波でこの世界が滅んでも可笑しくない。今まで傍観決め込んでた奴らも今回ばかりはヤバいと感じたのさ」
二大魔獣の戦いは戦わせた時点で俺達の敗北(に為る可能性が高い)と云う訳だ
と云うかグレートレッドとトライヘキサってどっちが強いんだろうな?同格のオーフィス(全盛期)とグレートレッドではグレートレッドの方が強いってあるけど・・・ん?
「如何したイッキ?なんか分からん事でも有ったか?」
ふと疑問に思った事が顔に出ていたのかアザゼル先生が声を掛けてくる
「いえ、ここで議論しても仕方ない事なのかも知れませんが、もしかしてトライヘキサとグレートレッドが戦ったならトライヘキサが勝つんじゃないかなと思いまして・・・」
「何?気になるな。言ってみろ」
「例えばドライグとアルビオンの二天龍の力はライバル関係と云うか拮抗してますよね?それなのに同じようなドラゴンの神であるグレートレッドとオーフィスではグレートレッドの方が強いとされてます。でも、もしもこの一方的な関係が元々トライヘキサを含めた三つ巴の関係だったとしたらと思ったんです」
例えるならジャンケンの『グー、チョキ、パー』とか三竦みの『蛇、ナメクジ、カエル』とかポ〇モンの最初に選ぶ御三家の『草、水、炎』とかそんな感じで
↗ ↘
トライヘキサ ← オーフィス
と、こんな感じの相関図になったりはしないだろうか?
元々前から無限の体現者たるオーフィスがグレートレッドより明確に格下というのには違和感は感じていたのだが、そこに同格のトライヘキサを加えて考えるとバランスは良くなるんだよな
「・・・成程、面白い意見だな。だがそう考えると益々リゼヴィム達クリフォトがトライヘキサを復活させる事を防がなきゃならん―――そこでだ。俺達は協議の結果、対クリフォト用の特別チームを組織する事を決定した。薄々分かってるとは思うがお前らの事だ。この場に居る多くのメンバーが未だ若手という事だが、だからこそ有事の際に迅速な対応が出来るメンバーと言える。どの神話にだってクソ強い神様の一人や二人居るもんだが、立場と彼らが万が一やられた時に人間界に広がる影響を考えると前線に出てもらうのは難しいからな」
初代孫悟空とかはまだしも俺達は立場弱いですもんね
「私は賛成よ。こんな時だからこそ、協力し合うべきよ」
「私も賛成ですね。そうでなければ何のための同盟か分かりませんから」
「俺も異論は無い。共に戦わせて貰おう」
「私もよ。まぁこのメンツだと主に後方支援になっちゃいそうだけどね」
「何だ?何か不満か?ジョーカー」
「いやいや、そうじゃ無いっスよ。ただチーム名とか決めた方が良いんじゃないかってね」
ジョーカーの言葉に白音がポツリと『D×D』と呟き、
「良し!チーム名は『D×D』で良いとして次にこのチームのリーダーだが・・・ジョーカー、お前がやれ」
「は、はいぃぃぃ!?え!?何で俺っスか!?俺、あんまりそういう役はちょっと・・・」
「理由としちゃ、お前が天使だからだよ。実力者の集まるこのチームは当然それを疎ましく思うような連中も出て来るだろう。だから対外的にも出来るだけ清廉なイメージを持たせた方が良い。そう言った点では悪魔や堕天使、妖怪はどちらかと云えばネガティブなイメージが強いからな。人間であるイッキや鳶雄だが、鳶雄は基本裏方で動く事が多いから知名度は低い。対してイッキは悪い意味で知名度が高いからやはり却下だ。そうなると転生天使で天界の切り札たるお前が一番適任なんだよ。天使様なんだから敬われとけ」
アザゼル先生の「良いからやっとけ」との言葉にグリゼルダさんも同意もとい半ば命令されるような形で推されてデュリオさんが項垂れつつもリーダーの件を了承する
「サブリーダーは初代に頼んで良いか?副職で大変申し訳ないんだが」
「構わん構わん。儂のような爺が新しい時代に出しゃばり過ぎても若い芽が育たんでな」
初代孫悟空もサブリーダーの件を了承し、残るはヴァーリチームについてだ
「リゼヴィムの引き起こすこの未曽有の危機に対してヴァーリ達白龍皇のチームもこの対テロ組織、『D×D』に迎え入れるべきだと俺は主張する。その為にもこいつ等がかつて
アザゼル先生は壁に背を預けて立っていたヴァーリに視線を送る
「どうだ、ヴァーリ?過去の罪を全て帳消しとはいかないが、仮にも北欧の主神の養子となれば口出し出来る相手も限られる―――今よりはずっと動きやすくなるぞ?」
「お互いに利益が出る時は協力しよう・・・縛られるつもりはないぞ?」
「オーディンの爺さんもその辺りは承知の上だよ。再びテロリストにでもならん限りは文句はないとさ。なら、養子の件は合意という事で話を進めるぞ?」
ヴァーリは黙ったままだがこの場で否定しないなら実質肯定だ
「赤龍帝殿。一つ宜しいでしょうか?」
ヴァーリの無言の肯定を待ってからアーサーがイッセーに話し掛ける
「は、はい。なんですか?」
「赤龍帝殿はまだ特定の魔法使いと契約を結んでいないと聞いています―――そこで、貴方の契約相手にルフェイを選ぶ気はありませんか?兄の私が言うのも何ですか彼女は魔法使いとして優秀ですし、貴方のファンでもある。それに今回の恩赦に加えてかの赤龍帝と契約を結んだという実績があれば妹も何時でも実家に戻れるでしょう・・・どうかご検討頂きたい」
真摯に頭を下げるアーサーにイッセーも流石にこの場で二つ返事はしなかったものの、この後直ぐに面談を行おうと前向きな姿勢を見せた
「―――有難うございます」
最後にアーサーが祐斗的爽やかイケメンスマイルでお礼を言う―――そして大凡の話が纏まった辺りで初代孫悟空が一歩前に出て俺達を見渡して問いかける
「さて、この中の若いもんで今よりもっと強くなりたいってぇ奴はおるかい?」
「―――ッ、それは如何いう意味でしょうか?」
リアス部長の言葉に初代は煙管を吹かしながら答える
「簡単な話じゃ。望むなら儂がお前さんらを一から鍛え直してやろうって事じゃよ。量産型の邪龍でも最低限上級悪魔程度の実力が無ければまともな戦果は挙げられんからの。この場の全員が最低でも上級、ゆくゆくは最上級や魔王級の力を手にして貰わなきゃならん―――そうでなければこのチームを結成した意味が無いでな」
それを聞いたアザゼル先生も頷いて肯定する
「その通りだ。このチームは対クリフォトだけで終わるものじゃない。将来的にクリフォト以外の危険なテロ組織が台頭した時や、もしくはリゼヴィムの野郎が狙っているという異世界の者達がこちらに対して友好的であるという保証も無いからな・・・ロキ戦でイッセーが乳神の精霊とやらと交信した時にも邪神とやらと交戦していると言っていたしな。楽観できる要素は無いからこそ、備える必要が在る」
「まっ、そういう訳じゃからな。この中でも特に二天龍なんかは同じ
いや、確かに【一刀修羅】は周りから見たら無駄の多い力かも知れないけど、そういう能力だしな
「あの、闘戦勝仏様。俺の【一刀修羅】は一分という時間を引き延ばす事とか能力の特性として出来ないのですが・・・」
「ああ、違うわい。また別の話じゃ―――まっ、楽しみに待っとれい」
むぅ・・・気になるがそう言われては引き下がるしかないな
向こうは闘戦勝仏なんて異名持ちなんだし、そのアドバイスを無碍にするとか在り得ないからな
そうして俺達はチーム『D×D』を結成し、その場は解散する事となった
因みに次の日にイッセーがルフェイと正式に契約を結んだそうだ
どうにも原作でも朱乃は活躍や強化が地味なので新しく必殺技とか考えてみました。何時出すかは決めて無いですけどその内出すと思いますw