第一話 修行、修行、修行です!
黒歌達との関係が進みながらも12月に入り、対テロ組織『D×D』の修練は続いている
イッセーとヴァーリの二天龍は必要な力を必要な時に必要な分だけ引き出す消費を抑える訓練を行っている―――イッセーよりヴァーリの方が修行がグングン進んでいるのはご愛敬だ
で、俺はと云えば皆が鍛錬で俺やイッセーの家の地下やグレモリー眷属の特別鍛錬フィールドなどで修業している中、一人だけ京都に来ていた
基礎練習や模擬戦などでは俺も向こうで修業するが闘戦勝仏の課した【一刀修羅】の修行をするのには莫大な気脈の渦巻くこの京都の方が都合が良いのだ
今居る此処も八坂さんの屋敷である
京都の気脈・龍脈を掌握する九尾の狐の住まうこの場所の一角を闘戦勝仏と共に訪問して借り受け、八坂さんの手も借りて色々と術式方陣を敷き、その方陣の中が俺の修行スペースだ
「【一刀餓鬼】!!」
方陣の中心で座禅を組んだ俺は【一刀修羅】でも【一刀羅刹】でもない三大勢力の和平会談の時のヴァーリ戦で見せた【一刀餓鬼】を発動させる
勿論コレは俺が闘戦勝仏様に『無駄が多い』とされた事への改善の為だ―――曰く
「小僧の資料などは一通り目を通させて貰ったがの、【一刀修羅】とやらはまだええが【一刀餓鬼】とやらと特に【一刀羅刹】ってぇ小僧の切り札の扱いがなっとらん。小僧が力を使う度に全身ボロボロになっとるのは強化と耐久の内、強化の方に力が流れ過ぎとるからじゃ―――体を壊す程の強化を施した必殺の一撃と云えば聞こえは良いかも知れんが、お主が敵に斬り付けるまでに全身の筋肉が何割も断裂していたら施した強化以上に威力を殺す結果に繋がるわい。お主がかつてフェンリルを蹴っ飛ばした時だって【一刀羅刹】の力を十全に伝える事が出来ていれば、顎が外れるだけでなく骨折程度は余裕じゃったじゃろ」
との事だ。確かに限界値の150%の力を出したとして、相手に攻撃が届くまでに筋肉が半分断裂してたらと考えると『無駄が多い』と言われても仕方ない
そしてそんな俺に出された課題は【一刀修羅】と【一刀羅刹】の中間である【一刀餓鬼】を先ずは20秒で発動させて出血などで体が壊れないようにその力をキチンと制御する事。それが出来るように為れば次は15秒、10秒と段階を踏んで【一刀餓鬼】の圧縮強化の時間を短くしていき、最終的に【一刀羅刹】も体を壊さずに使用できるようにするというものだ
それに全身の血が一々流れるのが無くなれば態々輸血しなくても仙術の回復かフェニックスの涙だけで十分になるのもデカい
だが、本来【一刀修羅】は全生命力を消費する技なので普通は日に何度も発動できる類の能力では無い。一分だけ頑張ってその後何時間もぶっ倒れるようでは普通に修行して地力を上げる方がまだマシだし回数だって熟せないから修行にならないだろう
そこで八坂さんと闘戦勝仏様謹製の京都の気脈を利用した俺の体力を回復する効果を付与した特別製法陣の出番という訳である
この回復仕様のパワースポットの上で修業する事により短いサイクルで回復して直ぐにぶっ倒れる無限ループが完成する訳だ・・・まぁやっぱり修行途中では下手な強化で全身に血が滲むのを繰り返すのでちょくちょく輸血しながらの修行になる訳だが・・・
「イッキ、お疲れ様なのじゃ!夕餉の支度が出来たので呼びに来たぞ!」
暫く修行を続けていると九重がやって来た
八坂さんの屋敷という事は当然九重の家でもある訳だからな
修行の為とはいえ、ちょくちょく俺がこの屋敷に顔を出す事になってから九重もご機嫌な様子だ
「分かった。直ぐに行くよ」
普段はあまり朝晩などに俺が実家の食卓に姿を見せないというのは両親に違和感を持たれてしまうので修行したらさっさと帰ってしまう事が多いのだが、今日は友達の家で晩飯を御馳走になると誤魔化して来た感じだ・・・イッセーの家で食べたと言えばご近所付き合いの有る俺とイッセーの両親の間でその話題が出たらボロが出るからね
一応暗示を掛ければ問題は無いのかも知れないけど、そういう手法は極力控えたいしな
気が通り易いように着た白装飾も割と真っ赤になってるので梵字の不動明王の印を結んで清める
本来は厄災や悪霊などを退けるものだが『不浄を払う』という意味を拡大解釈して浄化魔力の真似事も出来るのだ。勿論その分出力は落ちるけど服の汚れを払う程度なら毛ほども問題は無い
体を清めて手早く着替えてから九重と一緒に食卓に向かい、八坂さんと九重と俺の三人で一緒に食事を取る。流石に近場に侍女の人達とかが控えているけどグレモリー家の食事風景のようにほぼ360度にメイドと執事が囲んでいる訳ではないので気にする程ではないだろう
アレはやり過ぎだとも思うけどグレモリー家現当主のジオティクスさんはかなり感性が生粋の貴族寄りだからアレで普通なんだろうな
三人で見た目も艶やかな京料理に舌鼓を打っていると八坂さんが話しかけてきた
「イッキ殿。修行の進み具合は如何じゃろうか?」
「そうですね。20秒に縮めた【一刀餓鬼】は元々ある程度制御出来ていたのか何とかなったのですが、次の15秒の壁が厚いです。まだ修行を始めたばかりだから仕方ないところも在るかも知れませんが、発動する度に全身ギチギチと痛いので早く【一刀羅刹】までちゃんと制御を覚えたい処では有りますね」
修行が大変なのはしょうがないとも言えるけど毎回修行終わりにはスプラッタになって輸血スタンド必須の状況は終わりにしたいものだ
「・・・うむ。今日もイッキを呼びに行った時はかなり痛々しい見た目じゃったからの。修行の口実でイッキが此処を訪れてくれるのは嬉しいのじゃが、イッキが早く完璧な制御を身に付けて欲しいというのが本音じゃ」
「そうだな。九重にも心配掛けないで済むように頑張るとするよ」
「うむ!それにイッキがそこまで修行に身を入れている姿を見たら私だって負けてられんのじゃ!直ぐに私も立派な『れでぃ~』に成長してみせるぞ!」
両手を握って"ふんすっ"と気合を入れる九重の微笑ましい様子に俺も八坂さんもつい顔が綻んでしまう。だがそこで八坂さんがもう一つ質問を重ねてきた
「―――そう言えばイッキ殿は他の婚約者の皆と契りを結んだのであろう?」
「ゴフゥッ!!」
飲んでいたお茶が気管に入ってしまった!絶対に俺がお茶を啜るタイミングを見計らって声を掛けてきたなこの人!
と云うか何で速攻でバレてんの!?・・・って、黒歌以外あり得ねぇぇぇ!!
「な、なんと!私が立派な『れでぃ~』を目指している中で黒歌殿達は既に大人の『れでぃ~』への階段を登ってしまったのか!?」
九重がショックを受けてるけどショックを受けるポイントはそこで良いのか!?
「くくく、そう悲観する事ではないぞ九重や。イッキ殿が高校一年生の白音殿やレイヴェル殿に手を出したという事は詰まり九重も最低でもその頃にはイッキ殿と契りを結べるという事じゃ―――以前イッキ殿が正式に輿入れするのは九重が高校卒業後と言っておったが黒歌殿の魔法で初夜を迎えても子供が出来る心配が要らないとなれば5年後には結婚式を執り行えるのう」
「しょ、初夜でありますか」
「うむ、そうじゃ。何も子供を作る事だけが体を重ねる事の全てでは無いぞ?九重にはまだちと早いが、将来に向けてこれからの勉学に
そこまで八坂さんが語った処でつい我慢できずに異空間収納から取り出したハリセン(普通の)で八坂さんの頭を叩いてしまった
侍女の人の方をチラッと見やるが露骨に見なかった振りをしてくれているので問題無しだ
「そこまでですよ、八坂さん!」
「・・・ふむ。しかし、イッキ殿よ。黒歌殿達との初夜を迎えた以上は最早九重と結婚するのに残る障害は年齢だけじゃろう?九重の16歳の誕生日と同時の結婚をする事に問題は有るかの?」
「それは!・・・」
・・・アレ?よくよく考えたら問題が何も残ってない?昨日は三人を嫁に貰うと宣言したけど今更九重は無しなんて言うつもりも無いし・・・アレ?
「って!論点をずらさないで下さい!俺は九重の
「ふむ。反論せぬという事は詰まりイッキ殿も九重との結婚については問題無しとした訳じゃな?良かったのぅ九重や。高校卒業まで待つ必要は無くなったぞ?」
ダメだこの人、幾らでも白を切るつもりだ!
結局その後も話術で八坂さんに俺が勝てるはずも無くのらりくらりと躱されて八坂さんは「オホホホホホ!」と態とらしく退室
残った俺と九重は九重の部屋で(普通に)遊んでから転移で家に帰ったのだった
―――後々気付いた事だが九重が『16歳で結婚』ではなく、『16歳の誕生日』で結婚と最短最速の結婚スケジュールを日付指定で組まれていたようで俺が気付いた時には八坂さんが各方面に根回し済みで既に手遅れだったのだ
言質を取られる事もそうだが黙っている事も権力者の前では肯定の意として扱われる事が身に染みて理解出来る一件となった・・・いや、ホントに悪い事じゃないんだけどさ
闘戦勝仏様に課された【一刀修羅】の修行はそんな感じで進み、リアス部長要望の新技披露に関してはもう少し技の練度を上げる時間を貰いながらも各自の修行は進んでいく
そして今日の俺は学校が終わってからサイラオーグさんと一緒に
「俺の新しい力の模索に付き合ってくれて礼を言うぞ、有間一輝!」
俺の眼の前でサイラオーグさんが楽しそうに戦意を高めているが、それと云うのも話は今朝に遡る
▽
今朝は合同訓練の中にサイラオーグさんが混ざっていたのだが皆で一通りの基礎訓練を終えた後で今回は俺とサイラオーグさんが模擬戦をする事になったのだ
正確に言えばレグルスの鎧を纏ったサイラオーグさんだけどな
サイラオーグさんはレグルスの鎧を冥界の危機に関してのみ使うと言っていたがイッセーとの試合でも使ったし、そもそも特訓は別の話だ
ただでさえ本来の所有者でないサイラオーグさんの場合はレグルスの鎧を使いこなす為の難易度がイッセーやヴァーリのような同じ
そうして早速レグルスの鎧を纏ったサイラオーグさんに俺も邪人モード(浸食率低め)で相対する
だがいざ模擬戦を始める前に違和感を持ったのだ
「む?如何したのだ?有間一輝」
問いかけて来るので素直に疑問に思った事を聴くことにした
「あの、サイラオーグさんと云うかレグルスは『
「―――その事か。知っての通りレグルスは通常の転生悪魔とは違う。レグルス単体では時折暴走してしまう程度にはな。一応レグルスを眷属としてから
成程、ただでさえ不安定なレグルスは力が変動する
「でもそれはレグルスのみで
「むっ、確かに
そうしてサイラオーグさんが『では早速』とばかりにレグルスを
「待ってください!鎧を着た状態の
下手こいたら
俺は早速アザゼル先生に連絡を取って今朝はもう駒王学園の仕事もあるアザゼル先生ではきっちり時間が取れないので学園が終わってから
本来であれば俺もアザゼル先生も要らなかったのかも知れないけど俺は提案した手前気になるし、アザゼル先生は
俺とサイラオーグさんが今向かい合っているのは戦闘におけるデータも採取する為だ
最悪サイラオーグさんが暴走したらしたで押さえつけるまでの戦闘データを採るつもりらしい・・・まぁデータが無かったら補助具の一つも造れないからな
造れるか如何かは知らんけど
少し体を解したりしているとアザゼル先生からの通信が入った
≪よぉし、こっちの観測機器の準備は整ったぞ。そっちのタイミングで始めてくれや≫
それを聞いた俺達は先ずは今朝と同じ状態までに持っていく
―――そして、ここからが本番だ
「良し!ではゆくぞレグルス!」
「はっ!」
「「
サイラオーグさんとレグルスの声が重なり、先ずは様子見として『
≪どんな感じだ?サイラオーグ?≫
「そうですな。何時もより力が張っていて鎧を着ているにも関わらず生身の時より体が軽い感じです・・・成程、コレが『
≪こっちの観測でもお前らのオーラは最初よりは多少ブレてるがまだ安定した数値の範囲内だな。まぁお前さんもレグルスも『
そうしてサイラオーグさんとレグルスが
やはりと言うべきか『
「成程な。確かにコレは兵藤一誠のように一つずつの駒の力を高めていかなければレグルスの『
イッセーは紅の鎧の安定性を鍛える為に『トリアイナ』の訓練を地味に続けてるからな
これがもしヴァーリのような天才肌だったら最初から『
「でも少し失礼かも知れませんがレグルス自身は魔力が得意ではなくともサイラオーグさんのように極端に苦手という訳でも無いみたいですし、鎧状態であれば何か魔力を使った小技の一つくらいは覚えても良いかも知れませんね」
流石に長年鍛えてきた肉体から繰り出されるパンチやキックとかには及ばないけど、ちょっとした補助技程度が在っても良いと思う―――折角限定的とはいえ使えるようになった魔力なら使用しないのは勿体ないだろう
流石に引き上げた力の全てを魔力に譲渡という形で変換出来る赤龍帝の能力に比べたら自由度は下がるだろうからイッセーのドラゴンショットの真似事とかは止めた方が良いと思うけどね
サイラオーグさんなら拳圧を飛ばした方が疾いし強いからな
「魔力はイメージが大事らしいですし、その魔力も何方かと言えばレグルスの魔力です。だから新技を開発するのであればサイラオーグさんとレグルスの双方が強くイメージを共有できるような技が望ましいと思います」
「うむ。レグルスと相談しつつ形にしていくとしよう。良いな?レグルス」
「ハッ!サイラオーグ様の御心のままに!」
≪魔力の扱いについてはその辺にしておけ。それじゃあそろそろ模擬戦に移るぞ―――サイラオーグは『
そうして俺とサイラオーグさんの模擬戦が始まる
イッセーの紅の鎧のような特別な力は無くとも、獅子の鎧の状態でイッセーに迫るパワーを出せていた彼の鎧は
戦いが終わってから白衣を羽織ったアザゼル先生が転移でやって来る
「お疲れだな。二人、いや三人とも。取り敢えず良い感じにデータは採れたぞ。この後でサイラオーグの『
「はい。宜しくお願いします。アザゼル殿」
「なぁに、俺も
《イッキは『魔王の威圧』を発動させた》ってか?
「いや、お前は魔王じゃなくて邪神だったな『邪神の威圧』で良いと思うぞ」
「『邪神』なんて言ってるの今の処アザゼル先生だけでしょうに」
「残念だったな。おっぱいドラゴンのストーリーでお前が邪人から邪神に進化するという筋書きは脚本家もノリノリで受け入れてくれたらしいぞ?そう遠くない内にお前は周囲から『邪神、オール・エヴィル』として認識される事は決定事項だ」
カーミラの町でサーゼクスさんに『邪神』の設定を提案するとか言ってたけど、もう既に話固まってるんですか!?仕事が早えぇよ!悪い意味で!!
流石に毎日という訳ではないが数日に一度はこうして皆で顔を突き合わせての確認や意見を出し合っているのだ―――時折思わぬ発見や貴重な意見が出たりするから全員で考えるというのは中々に馬鹿に出来るものではないからね
「―――そんな訳で【一刀餓鬼】及び【一刀羅刹】の練度の上昇と、今日はサイラオーグさんの新しい可能性に付き合う形になりました」
「マジか!サイラオーグさんがレグルスの鎧で
イッセーがガックリと項垂れているな。そんなイッセーの隣でイリナさんが立ち上がる
「はいは~い♪次は私ね。なんと私はこの度天使としての格が上がったと天啓がありまして四枚羽に成れました!」
その言葉と共に一歩下がってから祈りのポーズをすると確かに純白の翼が二対四枚となっている
イリナさんも「えへん♪」と得意顔だ
何でもコレで天界の保管するアイテムや権利の行使などの制限が緩くなるらしい
とは言え天使の翼は最大六対十二枚だし、天使としての格が一つ上がった程度のイリナさんが扱える天界のアイテムとかアザゼル先生ならそれ以上ものを用意できるだろうからな・・・今後に期待といった感じかな?
「俺はこれだけの実力者や
最後に報告をしてるのはサジだ。セリフ自体は卑屈っぽいけど本人は気負った様子は見られない―――実は修行当初は
まぁ結局サジにとって気付けとなったのはソーナ会長が冥界のアガレス領に建てた学校で先生役として手伝いに奔走するようになってからのようだけどな
夢を持つ子供たちとの触れ合いが良い意味でサジを前向きにさせたらしい
―――で、最後にまだ報告とかしていなかった我らが『D×D』のリーダー様たるデュリオさんはと言うと会議が始まってから"うつらうつら"と半分船を漕いでいた
イリナさん曰く会議に出席しているだけで奇跡なんだそうだ
天界の切り札の齎す奇跡は随分と安いようだった
季節は12月に入った事で期末テストが実施され、本日答案用紙が返却された
配られたテスト用紙の点数をみてクラスの皆は一喜一憂して騒いでいる
「ようイッセー、テストの出来は如何だったよ?」
松田の質問にイッセーは微妙な表情で「平均点よりはやや上」程度だと答える
まぁここ最近は訓練以外にもリアス部長や朱乃先輩にも勉強を教えて貰ってたりしてたのにその点数ってのは納得いかないんだろう
つっても『D×D』の訓練があるからガッツリと勉強出来た訳ではないだろうがな
「俺達の中で勉強が出来るのなんてイッキくらいだからな。平均点の周辺を漂う事が出来ていれば上等だろう」
俺は仙術修行で脳みそもある程度弄ってあるので歴史とか覚えるのに時間が掛かりそうな科目を省略出来るので大体平均90点前後はキープ出来ている
流石に完全記憶能力みたいに完璧な記憶力を保持できる訳でもないし、凡ミスやド忘れでちょくちょく点数を逃す事が在る感じだ
すると女子生徒の、と云うかゼノヴィアの辺りが騒めいている
アーシアさんが言うにはゼノヴィアのテストの平均点数が90点越えで100点の答案も何枚か在るようだ。外国人で転校当初は国語の勉強に四苦八苦していたのを皆知っているが故に驚きも大きいのだろう・・・そういうアーシアさんも似たような条件で80点台後半らしいがな
「ちょっと私にも一つ目標というものが出来たものでね。取り敢えず、今の自分がどれだけやれるのか試してみたくなったのさ」
ゼノヴィアとしては一番点数が低かったらしい国語もイッセーより僅差で負けている程度だとイッセーが知った時は流石にショックを受けていたみたいだがな
そこに桐生さんが近づいてきて教会トリオとイッセーに目線を向ける
「イリナっちも平均80点以上・・・あんたらの子供は父親に似たら悲惨よね」
「なぁ!?き、き、桐生!こ、子供ってお前!」
完全にどもっているイッセーだが話しを振られた教会トリオは特に動揺は無いようで
「なに、教育と環境次第というやつだろう」
「うんうん!ゼノヴィアの言う通りよ!」
「愛さえあれば良い子に育ってくれます!」
などと嫁力の高い発言をかましてクラスの男子のヘイトを一気にイッセーに向ける
・・・本人たちは自覚がないようだけどね
「ぬうぅぅぅ!!やはり許せん!」
「死ねぇ!イッセェェェェェェ!!!」
そうして松田と元浜を筆頭に暴れるクラスの男子と逃げまどうイッセー
―――毎度の事ながらよくやるよ
そんな風に傍観者を気取っていたのが悪かったのか桐生さんが俺に近寄って来た
「まぁ兵藤より先に有間君の方に子供が出来るかもね♪有間君の童貞臭さが消失してるし・・・それにしても有間君、童貞からの4
“ガタンッ!!”
耳元で囁かれたセリフに顎肘を付いていたのが"ガクッ"と外れてしまった
「な!、ど!、な!?」
何で?、如何して?と言った言葉が出そうで出ないでいる
「ふふん!忘れたの有間君?私のエロス・スカウターは相手のアストラル体・・・魂すらも見抜けるのよ!」
そうだった!?よくよく考えればこの人、俺が最近になって漸くものにし始めた魂感知に似た技を自力で習得してるんだった!・・・恐るべし、エロスへの執念
「それにしても有間君が複数人に手を出すとはねぇ・・・ちゃんと責任は取るの?」
そりゃ此処は基本重婚が認められてない日本だし、そういう話にもなるか
「全員嫁に貰うとは宣言したよ―――日本で結婚できないなら海外に行くまでだしな」
「あらあら、有間君ってばそう云う処は漢らしいのね。兵藤もハーレムハーレム言うならこれ位の度量を身に付ければ良いのに」
未だクラスのドタバタで喧騒に包まれている中、桐生さんも席を立つ
「じゃあね有間君。結婚式には呼んでよね♪」
そう言い残してアーシアさん達の方に歩いて行く・・・桐生さんって時折凄い胆が据わってるよな
そんな事を思いつつも日常は過ぎてゆくのだった
流石に九重に手を出す訳にはいかないので最速結婚という事で許して下さいww