平行世界
それは、同じ星に同じ人物が平行して存在する世界で、それぞれ別の道を歩んでいる。
その平行世界の1つ、あり得たかもしれない世界で、1人の男が、服がボロボロで、頭から血を流した状態で、黒く染まった怪物と対峙していた。
「はぁ…………はぁ…………」
『不完全ながら進化し、様々な異世界を渡り歩いた存在ギルスよ、何故そこまでしてお前は戦う?この世界の人間は不完全な物たちばかり。何故お前は、この世界の人間を救おうとするのだ?』
「………確かにこの世界の人間は不完全だ…………だが、だからこそ、人間は進化の可能性を持ってる!!人間だけじゃない!!この世界に生きる生命も変われるんだ!!この世界に生きる命は進化できる!!生きる命は変われるんだ!!なら、この世界は守る価値がある!!」
『愚かだ。進化が確定されている世界こそ、あるべき世界なのだ。貴様らは間違っている』
「違う!!不完全だからこそ、可能性を持つ!!その可能性が未来を作っていくんだ!!」
『貴様らの言葉など、無意味。これより、この世界を破壊する』
そう言った黒く染まった怪物は浮かび上がる。
「これ以上、好きにはさせん!!変身!!」
男はその姿を緑色の戦士へと変える。
そして緑色の戦士へと姿を変えた男の体は光輝き、地面を蹴って跳び、怪物に抱きつく。
『貴様!?』
「お前を倒すには、これくらいしないとな!!」
男がそう言った瞬間、男の体は光だした。
そして
―ドガァアアアアアン―
『おのれぇえええええ!!』
男は怪物もろとも爆発し、死んでしまった。
こうして、1つの平行世界は救われ、人々は生きる道を辿ることとなった。
そして、世界を救うために死んでしまった男の物語は、終わりをむかえた。
筈だった。
「ん…………ここは?」
爆発した死んでしまった男は、真っ白な空間で目を覚ました。
「ここは…………どこだ?」
「ここは、生と死の狭間と呼ばれる空間です、ギルス」
「ッ!?」
男は突然後ろから聞こえてきた声に驚き、振り返る。そこには、黒い服を来た青年がいた。
「お前は…………オーヴァーロード、テオス」
「お久しぶりですね、ギルス。あの世界を見守る者として、礼を言います。ありがとう」
「別に…………俺はやりたいようにしただけだ」
「それでも、貴方は世界を救ってくれました」
「…………それで、俺に何の用だ?」
黒い服を着た青年へ質問する男。
予想していたのか、青年は少し笑っていた。
「ギルス、貴方にお願いがあります」
「お願いだと?」
「ある平行世界に転生し、再びギルスとして戦っていただきたいのです」
「何故だ?」
「本来その世界には、存在すべき人間がいたのですが、あなたが倒した怪物が生まれたせいで、異世界に影響がおよび、存在が消えてしまいました。あなたには、その人間の代わりとして転生していただきたいのです。もちろん、あなたが生前に手にした力を持ってね」
「大丈夫なのか?俺が得た力を持って転生して、世界に何らかの影響が出るんじゃないのか?」
「問題ありません。むしろそれでいいのです」
「……どういう意味だ?」
男は青年を睨みながら質問する。
「本来存在すべき人間が消えたせいで、世界に何が起きるか分かりません。幾つもの世界を救ってきたあなたが、力を持って転生すれば、何が起きても対処できるでしょう」
「そういうことか…………………分かった」
「ありがとうございます」
青年はそう言うと、手の平を男へ向ける
すると、男の足下に魔法陣のような物が現れた
「頼みましたよ、ギルス」
「任せておけ」
男―――
そしてこの時より、少しずつ、彼の新たな世界での運命の歯車が動き出したのであった。
ということで、ギルスとヒロアカのクロス作品です!!
次回は涼真の転生後の話になります!!
次回も是非読んでください‼️