【完結】異世界転生したら合法ロリの師匠に拾われた俺の勝ち組ライフ 作:ネイムレス
紳士の皆さま、全裸待機し過ぎて風邪を引かないでくださいね。
少年は自身の身体に宿る、魔力と言う物について思い悩んでいた。魔力とはいったい何だろう、と。
「そう言えば、貴方はずいぶんと保有する魔力が高いようですね。貴方のお師匠様もずいぶんと保有魔力が高いですが、貴方もそれに劣らない立派な力を秘めているようです。素晴らしい才能ですよ、これは」
「えっ、そんなん見ただけで解るの? デビルアイはやっぱり透視の力とか備わってるのん?」
それと言うのも、何時もの教会の庭いじりの手伝いをしている時に、仮面司祭に魔力保持量を指摘された事が発端であった。くるくると踊りながらジョウロで水を撒く農民少女を背景にして、二人の話は更に詳しい物へと進んで行く。
「悪魔でも司祭ですから、職業的に人に宿る力を見るのは得意なんですよ。貴方の保有している魔力はとても大きいので、見ただけでも凄いのは簡単に分かりますね」
「へー、魔力、魔力ねぇ……。錬金術や魔法に必要な物って言うのは知ってるけど、魔力が何なのかはいまいちよく分からんな。保有してるって言ったって、体のどこにあるのかとか知らないし」
ゲームやアニメでは良く聞く単語ではあるが、実際に自分の中にあると言われてもピンとは来ない。数値化されて目に見えるわけではないし、何より少年は魔法使いでは無く錬金術師。爆発的な魔力の消費よりも、繊細な魔力操作の方が要求されるので実感も無い。少年は要するに、魔力とは根本的に何なのかを知らないのだ。
「魔法使いや教会の見解としては、魔力とは魂から沸き上がる物だと言われていますね。魂から沸き出した魔力は、目には見えずとも全身を巡って行く。そうして循環した魔力の流れこそが、魔法や錬金術に必要となる力となるのです」
「んー、師匠とかはたまに全身からオーラみたいの出してるけど、あれも魔力なんだよな? 錬金術の時はなんとなーく注ぎ込むイメージして使ってるけど、やっぱ普通は見えないのが当たり前なんだな」
この目に見えないと言うのが実に厄介だった。魔力が必要だと言う魔具は特に意識もせずに扱えるし、錬金術だって直観的なイメージだけでも扱える様になって来ている。だが、それではダメなのだ。それでは、少年の知りたいという欲求は満たされてはくれない。もっと理解を、もっともっと学習をして好奇心を満たしたい。
少年の内側では、知的好奇心がとぐろを巻いて鎌首をもたげているのだ。
「でもまあ、魂から沸き出てきてまた魂に巡るなら、魔力が溜まっているのは魂なのかね。ってか、そんなに俺の魔力量って多いの? ただ多いって言われても、正直よく分かんないな」
「そうですねぇ、貴方の魔力量を例えるとすれば、長年純潔を保って魔力を高め続けた巫女のようですね。人族でも亜人種でも、純潔を保って魂を鍛え魔力の質を上げると言うのは良くある方法なのですよ」
ここまで来て言うのもあれだが、話が固い固すぎる。ロリを見に来たのに、野郎とデカいのがつらつら話す場面とか詐欺じゃないのかコレ。こんなの普通じゃ考えられない!
そんな訳で、そろそろ痺れを切らしたあの方の登場です。満を持して登場し、農民少女ががっちりと背中から少年に抱き付いて来た。貰った白手袋を装着した手で、がっちり両手を少年の腰に回す。このままぶっこ抜きジャーマンでも出来そうな、実に見事な組み付きである。
「お前等、人にばっかり働かせておいて、さっきから何話してるんですか!! 私も構えです! 仲間に入れるです! 除け者にするなです!」
「おわっ! わかった、悪かったって! だから抱き付いてくんな! おい、笑ってないで助けてくれよ!」
「カッカッカッ! すみません、でも微笑ましくて。いやぁ、お二人は仲良しですねぇ。カーッカッカッカ!」
笑い方おかしくね? これが悪魔的サムシングなのかもしれないが、少年にはさっぱりだ。 でも今は、そんな事はどうでもいいんだ。重要な事じゃない。
重要なのはそう、今の話を総合して浮かび上がって来る師匠の事である。是非とも確認せねばならない事が出来てしまったのだ。
とりあえず少年は、引っ付き虫になった農民少女をなだめすかし、作業の続きをきっちり終わらせることにした。知的好奇心を満たす為ならば、その過程に全力を注ぐのは当然。別に、農民少女に構えなかった分、しっかりと仕事をこなして機嫌を取る為ではない。無いよ? ぜんぜん無いよ?
そうして、きっちり仕事を終えて、アフタヌーンティーなどをしばいてから帰って来た師匠の家。少年は帰って来るなり師匠の姿を求め、一番居る確率の高いアトリエに突入する。はたして目的の人物、師匠が居た。今日も兎耳だ。
「ただいま師匠! 聞きたい事があるんです師匠! 師匠の魔力が滅茶苦茶高いのって、その歳まで処――」
「ふんっ!!」
おかえりなさいの代わりに、顔面に鉄拳が叩き込まれた。その拳は小っちゃいけれど、魔具で強化された錬金術師の最終兵器。少年の顔面は漫画みたいに陥没して、前が見えねぇ状態だ。今日も師匠の愛が痛い。
何故師匠が少年の迎撃に間に合ったのかは、もちろんひとえに女の勘である。ちっこくたって、レディはレディ。例外は無い。
「おかえり馬鹿弟子。まずそこに跪け」
「ふぁい……」
椅子に座ったまま机に頬杖を突いて見下して来る師匠。そして、その目前で床に正座する弟子。室内にはコポコポと薬品が泡立つ音が響くが、二人の間の空気は鉛の様に重く最悪です。
「で? 今回は何処で何を吹きこまれてきたのか、簡潔に分かりやすく一から説明しなさい」
「んんー! はぁ、戻った……。えっとですね、教会に言った時に聞いたんですよ。俺の魔力は師匠並みに高いって。そんで、まるで純潔を守って来た巫女みたいだって言われたから、じゃあ師匠もそうなんじゃないかなと思って聞いてみようかと」
引っ込んでいた顔を力んで戻し、少年は努めて自分の動機を語る。この男、師匠に対してだけは全く遠慮せずにモノを言う。何故ならば、セクハラした時の反応が見たいから! げに最低な犯行動機である。
それを聞いた師匠は深く溜息を吐き、勤めて冷静を装って弟子の不躾な質問に答えてくれた。でも、頬がほんのり赤くなっているのはバレバレですよ。
「はあ……。またくだらない事を思いついた物だな。……お前と同じ様に、私は生まれつき魔力が高いだけだ。それ以上言う事は何もないな」
「……あ、否定も肯定もしないって事はやっぱ処――アヒンッ!」
師匠、無言の電撃放射。少年は土下座する様に前のめりに倒れ、その頭を師匠のスラリとした足がムギュッと踏みつけた。ありがとうございます!
「お前と言う奴は……、魔力の話が聞きたかったんじゃないのか。このっ、このっ!」
「ありがとうございます、ありがとうございます! あ、師匠師匠、この態勢だと下着がチラチラ見えて――アフンッ!!」
師匠、弟子の顔面を床に埋める。これも加速の魔具のちょっとした応用だ。速度を一点に集中させて突破すれば、どんな分厚い塊だろうと砕け散る。この弟子はどうせすぐに復活するので、加減の必要も無いゆえに。
弟子の口を物理的に塞いだ師匠は、もう一度溜息を吐いて思考を巡らせた。そう言えばと、思い当たる事があったのだ。
「お前に……――アナタに出会えたのはその魔力のおかげなのに、ほんとうにしょうの無い子ね……」
弟子への仕置きを終え、フードを脱いだ師匠は口調を優しい物に変えていた。そうして思い出すのは、足の下に居る弟子と初めて出会った時の事。
あの、二つの月が煌々と夜を照らしていた日。師匠は強い魔力が突然現れたのを感じて、その源を調査する為に森に入った。そうして聞こえて来た赤子の声に誘われてみれば、師匠はお包みの中で泣き喚く赤ん坊を見つけたのであった。もしあの時、師匠が森の中に入らなけば、少年の運命はまた違う形になっていただろう。
だからこそ、そんな重要な魔力をセクハラに使うのは、さすがの師匠もご立腹である。
「この子が復活したら、二度と言う気が起きなくなるまで小物の作成をさせましょうか。体内の魔力が尽きるまでひたすら同じ作業を繰り返すのは、きっと楽しいわよ……」
口調は優しいけど、師匠はどこまでも師匠であった。可愛い成りして、やる事は案外鬼畜。だがそれが良い!
一方、床下に顔を押し込まれた少年は、実は早々に復帰していた。けれども、心の中に引っ掛かりを覚えて、頭を引っこ抜こうとはしなかった。決して、師匠の考えた新しいお仕置きが怖かった訳では無い。
貞淑さにはちょっとした定評のある少年。前世では二十七年も清い体であったのだ。もしも魂に魔力が蓄積されると言うのであれば、ちょっとした物になっていたのかも知れない。三十歳童貞は魔法使いになるなんて言葉もあるし。
だが、それも前世での話だ。今世での少年は三歳弱にしか過ぎない。童貞ではあるが、長年魔力を蓄積したとは言い難いだろう。むしろ、そうであってくれなければ困る。困るのだ。
もし、純潔を保てなくなった時に、魔力の最大値が下がる様な事になったとしたら……。大丈夫じゃない、大問題だ!
「それってつまり、師匠とエッツィーな事したら魔力が消えちゃう可能性があるって事じゃないですか!? ヤダー!!」
「ちょっ!? 復活早々アナタは何を――わあああっ!? 足の間から頭を出すなぁ!!」
床板に埋まった頭を勢い良く跳ね上げて、少年は師匠の足元から跳ね起きる。その拍子に椅子に座ったままだった師匠の足の間に潜り込んでしまい、慌てた師匠が思わず両手で抑え込んだからさあ大変。弟子の頭を太ももできゅっとしてしまいました。
師匠は何とか退かせようと頑張りますが、弟子は自分に何が起きているのかさえ理解が出ていません。そう、こんな頭の悪いエロ漫画みたいな状況なのに!
「え、何これ。どうなってんのこれ。師匠灯り消したんですか、ちょっと前が見えないんですけど。電気代滞納しちゃったのかな?」
「やめっ、そこで喋るな! 良いから早くどいて――んあっ!? ……くぅぅぅっ、いい加減にしろぉっ!!」
なんか師匠がエロい声出したな。そう思った次の瞬間、少年の首は挟みこまれた太ももでゴキリと捻られるのであった。限り無く天国に近い地獄。少年はその一端を味わったのである。
え、これの続きですか? 必要な分は見せたということだ。これ以上は見せぬ。悪しからず。
師匠の格好は白いローブの下に作業着風のジャケットとキュロットスカートなイメージなのですが、もし普通のスカートを想像している方が居ましたら申し訳ございません。
パンチラは控えめです。