特典を盗む怪盗 R   作:ボルメテウスさん

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Tout est entre mes mains.~全ては僕の手の上で~

次のターゲットがフィーネに決定してから翌日。

 

nacitaは休憩時間と共にメンバーが全員が集っていた。

 

「フィーネねぇ。

確かにこれからの事を考えれば邪魔になるのは必然じゃから、別に反対はない」

 

「俺もだ!

そいつの話を聞いているだけで、鴨志田を思い出すしっ!」

 

そう言いながら、その場にいた全員が賛同する意見が出た。

 

だが

 

「じゃが、どうするつもりだ?

そのフィーネという奴を止める方法は」

 

「それは、お前!!

どうしよう」

 

賛成が意見と共に、じゃがりこを食べていた忍からの意見にすぐに坂本が返事しようとしたが、呆気を取られたように言う。

 

「まったく。

確かにフィーネという奴はターゲットにするのは良いか、我が輩達には異世界に行く手段は今の所はないんだぞ」

 

「そうだよね、ナビもないんじゃ」

 

モルナガと高巻も賛同するように言う。

 

「ナビ?」

 

「一体何を言っているんだ」

 

「まじで猫が喋っている」

 

その場で話について来れてない忍とソーマは疑問に思い、口に出していた。

 

ただ、クリスは本当に猫が喋っているという事実に驚き、見つめるだけだった。

 

「そう言えば、まだ説明していなかったな。

ナビってのは我が輩達が活動する時に必要な物なんだ。

ナビにターゲットの名前、主に活動する場所、そしてそこをどう思っているのかってのを入力する事で、認知の世界に入り込む事ができるんだ」

 

「認知の世界?」

 

「あぁ、そこはパレスと呼ばれていて、欲望の強い奴が作り出す空間だ」

 

「じゃったら、こいつのスマホにはないのか?」

 

「我が輩も見たが、そこには「なんじゃ、この目玉は」目玉!?」

 

その言葉を聞くと共に、その場にいた全員が雨宮のスマホの画面を見つめる。

 

「まっ間違いねぇ!!

これ、ナビじゃないか!!」

 

「という事は、これでフィーネの認知の世界へ行けるのかよ」

 

「待て、まずは名前を入力しないと」

 

「あぁ」

 

その言葉と共に、雨宮はスマホを操作し、人物名にフィーネと打つ。

 

『ヒットしました』

 

「あった!!

あとは場所とそこをどう思っているのか分かれば」

 

「・・・カ・ディンギル」

 

『ヒットしました』

 

「カ・ディンギル?」

 

「フィーネが言っていた言葉だ。

どういう場所なのか、さっぱり分からないけど、まさか当たりだとはな」

 

「カ・ディンギルって言うのは何なのかさっぱりだけど、あとは場所だけだが」

 

「そんなの分かるか?」

 

「とにかく、何でも良い!

該当しそうな場所を言いまくれ!」

 

「東京タワー」

 

「研究所」

 

「発電所」

 

「ビル」

 

「街」

 

そう言いながら、カ・ディンギルに該当しそうな場所を次々と言っていくが、どこも当て嵌まらず、一同は頭を悩ませる。

 

「あぁ!!

本当にこの街にあるのかよ!!」

 

「・・・・まさか」

 

「どうした?」

 

「いや、もしかしたらじゃが」

 

そう言い、忍は呟く。

 

「リディアン女学園」

 

『ヒットしました

ナビを開始します』

 

「なっ、それって」

 

「そう言えば」

 

忍の一言と共に思い出したのは、リディアンの地下にある基地へと侵入した時に見えた光景。

 

それも含めて考えれば、あの場所が一番怪しく感じた。

 

同時にその場の全てが歪み、雨宮達は外へと飛び出す。

 

「これは」

 

「まぁ認知の世界ならではじゃな」

 

そこに広がっているのは古代文明を思わせる建物の数々の中で、宇宙を突き抜ける程の巨大な塔がリディアンに建てられていた。

 

「これが、フィーネの認知の世界」

 

「とにかく、あそこに向かえば良いんだな。

モルナガ」

 

「了解したぜ」

 

そう言うと共にモルナガカーへと変身すると同時に雨宮、ソーマ、忍が乗り込んでいく。

 

「よし、俺も「あんたは留守番」はぁ!!」

 

「だって、ここ最近あんたばっかり活躍しているじゃない。

たまには私も暴れたいんだから」

 

「お前な」

 

「どちらにしても、ここ周辺も調べておいて損はないだろ」

 

「そうだな。

とにかく、俺、ソーマ、忍、モルナガ、高巻であの塔を調べてみる。

他の皆はこの周辺を調べてくれないか」

 

「まぁ、ジョーカーが言うならば」

 

「いや、それよりも一瞬で姿が変わった事に突っ込まないのかよ」

 

目の前で次々と起きている現象に目を回すクリスだが

 

「ここは認知の世界だ。

何が起きても可笑しくない世界だ、気にするな」

 

「お前、とりあえずは絵を描くのを辞めようか」

 

「断る。

中々に見られない光景だからな、ぜひともスケッチをしなければ!!」

 

そう言うとフォックスへと変わった喜田川は手に持ったスケッチブックに次々と目の前の光景を描いていく。

 

「・・・という事で、スカル。

フォックスの面倒を頼む」

 

「おい、置いていくなぁ!!」

 

スカルの叫びを無視しながら、そのままモルナガカーは走り出した。

 

「マジかよ」

 

「どうするんだ」

 

取り残されたスカルとクリスは互いに見つめると

 

「とりあえずはあいつが狙われないように見ておかないとな」

 

「たく」

 

そう良いながら、近くにあった岩へと座りながら、フォックスがスケッチが終わるのを待ち続けた。

 

スカル達がフォックスを見守っている間、雨宮達は目的地に向かって走っていた。

 

「道中にはシャドウはいないようだけど?」

 

「どうも、我が輩達が知っているパレスとは違うようだけど」

 

「さっきからお前達だけが知っている単語で喋るな」

 

道中、モルナガ達の会話についてこれない忍は不満そうに呟く。

 

そうしながらも雨宮は周りを見つめており、ソーマはふと、何かに気づくと

 

「やばいっ」

 

「「っ!!」」

 

「「?」」

 

ソーマは立ち上がると共に、隣の席に座っていたパンサーを抱え、雨宮はモルナガカーを急ブレーキして、無理矢理猫へと戻し、その場を飛び出す。

 

同時に空から降り注いだ二つの影が、彼らの進路へと遮った。

 

「まさか、奇襲が失敗するとはね」

 

「まぁ退屈はしないようで、良かったけど」

 

「ちっ、まさか幹部が2人がいきなり出てくるとは」

 

「いや、どうやら2人だけじゃないようだ」

 

ソーマは空を見つめると、そこにはビルからこちらを見つめる少女が立っていた。

 

「おぉ、流石は怪盗。

まぁ、そうでなければ、ゲームは面白くないんだけどね」

 

「ゲーム感覚とはな、むかつく奴らじゃな。

さっさと片付ける」

 

「3人相手はきついかもしれないけど、一気に片付ける」

 

「あぁ」

 

ソーマと忍の言葉と共に立ち上がった雨宮はその手に持ったVSチェンジャーにレッドダイヤルファイターを装填する。

 

【RED!】【0・1・0!怪盗チェンジ!】

 

「「「怪盗チェンジ」」」

 

【ルパンレンジャー!】

 

その声と共に引き金を引いた3人の姿は瞬く間にルパンレンジャーへと変身すると共に構える。

 

「ルパンレッド」

 

「ルパンブルー」

 

「ルパンイエロー」

 

「「「怪盗戦隊ルパンレンジャー!」」」

 

3人は同時に名乗ると共に構えると、それを見ていた幹部の一人が笑みを浮かべる。

 

「なるほど、なかなかに良い自己紹介ですね。

ならばこちらも名乗りますわ。

全て奪う黒、シュバルツ!」

 

「えっ、名乗るの」

 

「ほら、セントリーもAIも!」

 

「いや、言ったら意味はないだろ。

私、そういうのは興味ないし」

 

「えぇ」

 

自身から名乗ったシュバルツと、それに突っ込むセントリー、呆れるように呟くAI。

 

戦いの場とは思えない雰囲気にモルナガとパンサーは呆れた様子で見つめる。

 

「おいおい、本当に大丈夫なのかよ」

 

「あれ、そういえば三人はって!}

 

パンサーはふと、既に姿を消していた3人が気になり、周りを見つめると3人は各々のターゲットを狙い、武器を構えていた。

 

「速っ!」

 

既に行動を起こしていた3人に驚きの声を出したが、余裕の態度は変わらなかった。

 

「でも分かっていた事!」

 

同時シュバルツの前には壁が現れ、ブルーの攻撃を反転させ吹き飛ばす。

 

セントリーは迫り来るイエローの攻撃を受け止めると共にAIに向かっていたレッドへと吹き飛ばし、攻撃を防ぐ。

 

「ちっ」

 

「読まれていたか」

 

「だが、まだまだ!!」

 

その言葉と共に、態勢を整えた3人は各々で動き始めた。

 

縦横無尽に動く赤と青と黄の3つの線はモルナガ達は戸惑っていたが、まるで先を読んでいるようにシュバルツ達は反撃していた。

 

「えっ、対応している!?」

 

「我が輩が見る限りだとおそらくはあのAIの指示だろ」

 

「おぉ、にゃんこ、その通り」

 

そう笑みを浮かべたAIは宙に浮かんだ画面を見せる。

 

「これまでのデータは私の中で保管されている。

そこでどんな攻撃でも反転する事ができるシュバルツと、最強の攻撃ができるセントリーとわざわざ手を組んでこうして殲滅しに来たんだよ」

 

「殲滅だと?」

 

「あなた達が私達の商売を邪魔しているのは分かっていたからね」

 

「それを排除するのも、幹部の仕事」

 

「幹部幹部って、てめぇらは一体なんなんだ」

 

そう良い、イエローは叫び、睨み付ける。

 

「さぁ、私にも分かりません。

ですが、幹部という使命こそが全て。

それだけ分かれば十分じゃないですか?」

 

「狂っている」

 

「私達から見れば、あなた達の方が狂っているわよ」

 

そう良い、セントリーはブルーの言葉に反論するように攻撃を仕掛ける。

 

「既に決定された敗北に、なぜそこまで挑めるのか、疑問でしかないわ?」

 

「そうそう、お前らの勝率は0%。

全てのデータがある限りね」

 

「全てのデータ」

 

「モルナガ、なんかないの。

このままじゃ私、ただの足手まといじゃない」

 

「・・・杏殿」

 

その顔を見ると、モルナガは決意を固めたように近くで倒れたルパンレッドに近づく。

 

「モルナガ」

 

「確かにこのままじゃ負けは確定してしまう」

 

「おぉ、にゃんこの方が物分かりが良い「だけどな」んっ?」

 

「だったら、これまでにない方法でやれば良いだけの話だぁ!」

 

そう言い、モルナガ走り出すと共に、ルパンレッドの背中に手を当てる。

 

「モルナガ」

 

「方法なんて分からないし、失敗するかもしれねぇ!

けど、我が輩は今、お前に賭けてみたい!」

 

その言葉を聞くと、先程までどうすれば良いか、悩んでいたパンサーもまたルパンレッドの背中を触れる。

 

「だけど、確かに今までやった事のない事をしないとな」

 

そう言い、パンサーも同時にルパンレッドの背中に手を置く。

 

「俺達の力、お前に託した!!」

 

その言葉と共に、2人のペルソナが現れると共に、アルセーヌの中へと吸い込まれていった。

 

「っ!!」

 

同時にルパンレッドに襲いかかってきたのは、溢れ出る程の力で、身体が膨れ上がりそうになっていた。

 

だが

 

「あぁ、確かに預かった!!」

 

その一言と共に叫ぶと、アルセーヌも大きく変わっていった。

 

人を摸したアルセーヌの手は獣の手へと代わり、仮面は外れ、ライオンを思わせる姿。

 

そして、身に纏っていた衣服を脱ぎ捨て、現れたのは太陽を思わせる赤いライオンがその場で現れた。

 

「ガオライオン!!」

 

その叫びと共に、現れたガオライオンに釣られるように次々と青、黄、黒、白の4色の光球が現れる。

 

「あれは一体っ!」

 

「分からないっ!!

ペルソナなのは分かっているけど、こんなの知らない!?

どの文献にも元になっている存在がない!?」

 

「未知の存在!」

 

「ブルー、イエロー!

受け取れぇ!」

 

その叫び声と共に放たれた光球はブルーの元には黄と黒、イエローの元には青、白の光球が集い、武器へと変わった。

 

「丁度、欲しかった物だ」

 

「えっきゃぁ!!」

 

その言葉と共にルパンブルーが振り上げたのは黒い斧と黄色い剣が合わさった巨大な剣があり、それを振り上げる事でシュバルツの斧を弾き返した。

 

「まだまだ「反撃はさせねぇ!!」きゃぁ!」

 

すぐに反撃をするように斧を振り上げるも、ルパンブルーはその手に持った剣の威力は高く、反撃の隙を与えず、攻撃をしていく。

 

「くっ!!」

 

「中々に器用に扱えるもんじゃな」

 

そうしている間にもルパンイエローはその手に持った白い棒と青い双剣を使い、セントリーの得意とする近接戦闘を防いでいた。

 

「はぁ、ふざけるなよ!!

いきなり覚醒して、逆転ってっ!」

 

「ガオメインバスター!」

 

AIはそう言いながら、すぐに情報を集めようとしていたが、ルパンレッドはその手に持ったガオメインバスターをAIの乗るペルソナに向けて、放った。

 

放たれた弾丸はペルソナを打ち抜き、彼女を地面へと落とす。

 

「くっ」

 

「きゃぁ!」

 

その時、ルパンブルーとルパンイエローと戦っていた二人は同じ場所へと追い込まれる。

 

「よし、後もう少しっ」

 

「んっ、光っている?」

 

そうして追い込んでいると、ルパンレッド達の手に持っている武器が強烈な光を放ちながら一つの武器へと変わる。

 

「これで、とどめか。

良いぜ」

 

「背中は支える」

 

「安心して、放て」

 

ルパンレッドはその手に持った剣を構えると同時に右側はモルナガを始めとした怪盗団メンバー、左側からはルパンレンジャーとなって得たルパンレンジャー達が支える。

 

「あぁ」

 

二つ大きな支えを背中で感じると共に、ルパンレッドはゆっくりと剣を構える。

 

「破邪百獣剣!」

 

それと同時に、狙いを3人へと定める。

 

「邪気退散」

 

その一言と共に構えていた剣を振り下ろすと、剣から伸びた光の刃が3人の仮面を切り裂く。

 

「「「きゃぁ!」」」

 

それにより、3人の仮面から溢れ出る闇と共に、記憶が同時に呼び起こす。

 

「真!」「春!」「双葉!」

 

倒れた3人の記憶取り戻すと共に衝撃に耐えきれなかった3人はそのまま倒れる。

 

すぐに走り出した3人は走り、パンサーは真に寄り添い、モルナガは頭にぶつけながら春を受け止め、雨宮は双葉を受け止める。

 

「良かった、なんとか取り戻した」

 

「あぁ、未だに謎は多いけど「ようやく怪盗団全員が揃った訳だね」この声はっ!」

 

感動の再会を嘲笑うような拍手が響き、その方向を見ると、そこには茶色のコートを身に纏い、鴉のような仮面を身につけた青年がいた。

 

「てめぇは鴉!」

 

「おっと、確かに名前は名乗ってなかったけど、鴉呼ばわりは嫌だな。

まぁ、そろそろ役目も終わった事だし、外しても良いだろ」

 

その青年が自ら仮面を外し、その姿を見せた。

 

同時に雨宮達の脳裏に思い浮かんだのは、味方として共に戦った時の姿と敵として対面していた時の明智の二つの姿だった。

 

「お前は、明智!!

 

「やぁ、久しぶりだな、ジョーカー」

 

「知り合いか?」

 

「あぁ、だけどなぜ」

 

その場で現れた明智はそのまま降り立つと共に、懐から取り出したのは暴走の時に使われた仮面だった。

 

「それはっ!」

 

「君達も知っているだろう。僕の力は精神を暴走させる事ができるのを」

 

その言葉と共に、思い出したのは明智との戦いで使った精神を暴走させる力を雨宮達はよぎった。

 

「そうだ、なんでそんな重要な事を。

いや、だからこそか」

 

「ご名答と言いたい所だけど、記憶を奪った犯人は僕じゃない」

 

「だけど、私達が暴走したのは、あなたが関係しているんでしょ」

 

「それは正解だ」

 

そう良い、手に持っている仮面を見せる。

 

「この仮面には実に面白い力があるんだよ。

破壊された他の仮面からエネルギーを吸い取れるという力を持っているんだ。

それも倒した相手の力をより完璧に」

 

「お前、まさか始めからそれが目的で!」

 

「ご名答。

君達は転生者を救う為に戦ってくれたおかげで、十分すぎる程の力が溜まった。

特にジョーカー、君は仲間を救う為だったら確実に戦ってくれると分かっていたから、目的の力は容易に集まったよ」

 

同時に仮面の形は変わっていき、そこに現れたのは真っ黒に塗りつぶされたVSチェンジャーとレッドダイヤルファイターだった。

 

「っ!!」

 

「これで、君と対等の力を得た」

 

【BLACK!】【0・0・0】

 

「怪盗チェンジ」

 

【怪盗チェンジ!ルパンレンジャー】

 

その音声と共に現れたのは、全てが黒く染められたルパンレンジャーが現れた。

 

「ふっ、ルパンブラック、参上と言っておこう」

 




アイテム紹介
ラナウェイ・アイ
見た目はウルトマントレギアのトレギアアイがモデル
明智の精神を暴走させる力を込められたアイテム。
特典を持った転生者の精神を暴走させる事が可能で、破壊されるのと同時に破壊した相手の力をコピーし、明智の持つ親機へとデータが送られる。
現在はブラックダイヤルファイターへと変わっている。
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