特典を盗む怪盗 R   作:ボルメテウスさん

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Ouverture de G~Gの開幕~

店での騒動が起きてから、少し経った時だった。

 

その日、雨宮はとある会場の客席に座っていた。

 

「それにしても、すげぇな。

音が凄まじくて、耳がきーんとするぜ」

 

「しかし、ライブかぁ。

俺って、こういうのは行った事がないからな」

 

そう言いながら、雨宮のバックから出てきたモルナガは耳を塞ぎながら、坂本はこれまでにない場所で周りを興味深そうに見ていた。

 

最大規模の音楽祭典「QUEENS of MUSIC」

 

今回、雨宮達は知り合いである風鳴翼が参加する事もあり、喫茶店メンバー全員で応援に来ていた。

 

特等席で猫でも入って大丈夫なように、二課が図ってくれた事もあり、全員が楽しみに待っていた。

 

「それにしても、響ちゃんは残念そうだったね」

 

「前から楽しみにしていたライブだから仕方ないわよ。

でも、任務が終わったら、すぐに来れるそうだから」

 

そう言いながら、未だに来れていない響達の事を心配するように話題を出していた。

 

「おっ、そろそろ始まるぞ!」

 

その言葉を聞くと、全員がステージを見る。

 

そこでは翼ともう一人の歌姫であるマリアが現れる。

 

「あっ」

 

「んっ、なんか知っているのか?」

 

「この前の転生者の時に助けた人だ。

会場関係者って、そっちか」

 

「おまっ、何時の間にそんなうらやましい事に!!」

 

「五月蠅い、さっさと集中しろ」

 

坂本は雨宮から聞いた事に驚きながら詰め寄るが、面倒くさそうにソーマは彼を遮る。

 

「・・・」

 

「忍?」

 

そんな時、忍は何やら鋭い眼付で周りを見渡す。

 

「何か、嫌な予感がする」

 

「嫌な予感?」

 

忍の、その言葉に少し寒気を感じた雨宮。

 

その寒気の正体がすぐに理解できた。

 

「っノイズ!」

 

それは会場に突然現れた多数のノイズ。

 

それらを見た瞬間、観客達はすぐに悲鳴をあげ、その場から離れていった。

 

「なっ何が起きているのっ!?」

 

「分からないわっ、でも」

 

「そうとうにやばい事だけは確実だな」

 

そう言いながら、状況を確認する為に全員が隠れる位置に立つ。

 

「状況は悪いが、幸いな事に戦えるメンバーは全員いる。

双葉」

 

「了解」

 

その言葉と共に双葉は会場から見えない場所へと移動すると、そのまま怪盗衣装に変わり、同時にペルソナを発動させる。

 

「テストテスト、よし良好っと。

おぉい、本部聞こえているか?」

 

『双葉君か!』

 

「こちらの状況は既に分かっていると思うけど、大丈夫?」

 

『あぁ問題ない。

こちらでも現在対処している』

 

「それじゃあ、始めますよ」

 

そう言い、双葉はそのまま目の前にある画面を操作する。

 

双葉のペルソナであるネクロノミコンは情報収集に特化しているペルソナであり、二課にいる藤尭など多くの協力者の力を得る事により、それまで以上の情報収集能力や指示を出す事ができる。

 

「ノイズは操られているだけあって、場所はきちんと整列されているね。

だけど、やっぱり数が多い以上は一瞬で片付けなきゃ、人質が危険だよ」

 

「だったら、一瞬で片付ける。

配置する場所の指示「会場にいるオーディエンスたちを開放する!ノイズたちに手出しはさせない、速やかにお引き取り願おうか!」をってぇ!?」

 

すぐに対策を行うとした瞬間、マリアの突然の言葉にその場の全員が驚きを隠せなかった。

 

「何を考えているんだ、あのマリアという奴は!?」

 

「分からない、罠という可能性も考えられるけど」

 

『とにかく、今は観客の安全が優先だ。

ルパンレンジャーは観客の避難が終了するのと同時にマリアを取り押さえ、怪盗団メンバーはもしもの時に備えて待機を』

 

「了解した」

 

弦十郎からの言葉を聞くのと同時に、全員がその場で影に隠れながら、ゆっくりと進んでいく。

 

そうして、ゆっくりと観客が全員外に出てきたのを確認すると同時に、VSチェンジャーを構えようとした瞬間

 

「っ!!」

 

雨宮は突然の殺気に気付き、その場を飛び出す。

 

「なっ!?」

 

「調に切歌。

予定よりも早かったわね」

 

「ごめん、だけど予想外なのはこっちも同じ」

 

「もう隠れて来ていたのは驚きデス!!」

 

「シンフォギアが3人だとっ!」

 

カメラがある状況で、身動きが取れない中、目の前にはマリアの他にも調と切歌という少女達がシンフォギアを纏っていた。

 

「まったく、シンフォギアはあまりないと聞くけど、厄介だな」

 

「本当に、黒に緑にピンク。

こっちにはない色だな」

 

「じゃが、3対3で丁度良いじゃろ」

 

「へぇ、来るとは思っていたけど、もう全員集合な訳」

 

そう言いながら、雨宮達は並びながら、

 

【RED!】【BLUE!】【YELLOW!】

 

VSチェンジャーにダイヤルファイターを装填し、同時にダイヤルを回す。

 

【0・1・0!怪盗チェンジ!】

 

「「「怪盗チェンジ」」」

 

準備を終えたとばかりに、各々VSチェンジャーを回転させ、各々が目の前にいる敵に向けて引き金を引く。

 

【ルパンレンジャー!】

 

同時に、ルパンレンジャーへと変身を終えると指をはじく。

 

「ルパンレッド」

 

「ルパンブルー」

 

「ルパンイエロー」

 

「「「怪盗戦隊ルパンレンジャー」」」

 

同時に自分達の名乗りを上げ、マリア達に向ける。

 

「予告する。

あんたのお宝、頂くぜ!」

 

「そうそう渡すつもりはないわよ」

 

その言葉が合図になり、各々が目の前にいる敵に対して、武器を向ける。

 

調が様々な方向から攻めてくる小型の回転鋸を大量に飛ばしてくるが、ルパンイエローはその身の軽さと手に持ったルパンソードを使い、回転鋸を弾きながら近づく。

 

切歌は手に持った鎌を使い、ルパンブルーに接近戦を挑むが、ルパンブルーはその手に持ったルパンソードのマジックハンドを使い、鎌を奪う。

 

「なんデスとぉ!!」

 

そう言いながら、鎌以外の武装を使い、ルパンブルーに攻撃を仕掛けるが、暴風を作り出す程の怪力でルパンブルーは対抗する。

 

「うわっと、これは面倒だなっ!」

 

そうして二人が戦っている最中、ルパンレッドは目の前にいるマリアに苦戦をしていた。

 

自由自在に動きを変えるマントは攻撃にも防御に使える為、VSチェンジャーによる牽制もあまり役に立たず、ルパンソードも使えなかった。

 

「あら?

どうやら盗まれるのはあなたの方みたいね」

 

「さぁ、それはどうかな?」

 

戦闘に踏み込む事ができないルパンレッドだったが、ふと上を見てみると、こちらに真っすぐと向かっている光があった。

 

「っ!!」

 

一瞬、ルパンレッドが向いた方向が気になり、マリアは見つめると、そこには拳を振り下ろしている響がいた。

 

「はああぁ!!」

 

「もう来たのかっ!!」

 

すぐにマントを使い、響の攻撃を受け取めると同時に投げ飛ばす。

 

「えっうわああぁ!?」

 

「よっと、たく危ないなぁ」

 

そう言いながら、響を受け止めたルパンレッドはそのまま彼女を降ろすと、同時にクリスと翼の姿が見える。

 

「遅くなって悪かったな」

 

「カメラも切れた。

ようやく、戦える」

 

「さぁ、これで数の差はこっちが有利だ。

どうする、ノイズも参加させるか?」

 

「そうね、確かに数も、それに実力も対抗するのは難しいわね」

 

そう言いながらマリアの表情には未だに余裕が見えた。

 

「やめようよこんな戦い!今日出会った私達が争う理由なんてないよ!」

 

未だに戦いが終わらない中、響は必至に今の戦いを辞めるように説得を行うも

 

「そんな綺麗事を!」

 

「綺麗事で戦う奴の言うことなんか信じられるものかデス!」

 

その言葉は聞かれず、その攻撃は響に向かった。

 

「アルセーヌ!」

 

だが、二つの攻撃はルパンレッドが召喚したアルセーヌによって、消滅する。

 

「やはりね。

アルセーヌ、確かに厄介ね」

 

「レッドさん」

 

「響、今は戦おう。

彼女達を止めてから、話しても遅くないはずだ」

 

「それは」

 

「大丈夫、お前は間違っていない」

 

「偽善な事をっ」

 

そう言い、ルパンレッドの言葉に何かを感じたのか、調は睨む。

 

「悪いが、俺は怪盗。

義賊だからな、偽善で結構」

 

そう言い、VSチェンジャーを構えた瞬間だった。

 

地面に亀裂が入り、すぐにその場を離れると、そこから現れたのは巨大なノイズだった。

 

「なっなんだこいつはっ!」

 

そう疑問に思うよりも先に、マリアは自身で召喚したはずのノイズに向けて、攻撃を仕掛けた。

 

「何を「あとは任せたわ」待てっ!」

 

そう追いかけようとしたが、散らばったノイズの破片が新たなノイズとなっていた。

 

「こいつら、分裂するのかっ!!」

 

「厄介な奴らを残しやがってっ!」

 

そう言いながら被害を抑える為に攻撃を行うが

 

「どうすれば「おいらを呼んだか?」グットストライカー!!」

 

「えっなにこれ!?」

 

突然現れたグットストライカーに対して驚きの声を出す一同。

 

同時に仮面の下で笑みを浮かべる。

 

「響、S2CAを行えるか?

エネルギーをここに入れる事は?」

 

「でっできますけど、どうやって?」

 

「任せろ、策がある」

 

「なんだか、分かりませんが、信じます!!

 

その言葉を受け取ると共にルパンレッドが取り出したブランクダイヤルファイターを響達に向ける。

 

「響!」

 

「了解!」

 

ルパンレッドの声が聞こえると同時にブランクダイヤルファイターを投げる。

 

「S2CAコンバート!」

 

その声と共に響達の絶唱のエネルギーはブランクダイヤルファイターに注がれる。

 

同時にブランクダイヤルファイターの形は変形していき、その形は銀色の恐竜へと変わった。

 

【V・V・Vレックス!」

 

『ガアアアァ!!』

 

新たに生み出されたVレックスファイターはその咆哮共に増殖を続けるノイズに向けて次々とレーザーを放っていく。

 

『新たに誕生したVレックスファイター。

出力、安定しています』

 

『あぁ、それにしても凄まじいな』

 

『雨宮の持つワイルドの能力は繋がりによって強化される。

過去にもモルナガ達の力を借りる事で通常では考えられない程のペルソナが誕生した事も含めれば、雨宮の力が籠ったブランクダイヤルファイターにS2CA程のエネルギーが注ぎ込まれれば、これぐらは可能だろう』

 

そう言いながら、基地から状況を確認していた弦十郎と石動はそのまま様子を見ていく。

 

「怪盗ガッタイム!

勝利をつかみ取ろうぜ!」

 

同時にグットストライカーの声と共、レッドダイヤルファイター、イエローダイヤルファイターが合体していき、Vレックスファイターが変形し装着される事で新たな姿へと変わる。

 

「完成、レックスルパンカイザー!」

 

誕生と同時に増殖を続けるノイズはレックスルパンカイザーに向かって、襲い掛かる。

 

瞬時にレックスルパンカイザーは左腕にあるカッターと右腕のレックスの頭部で次々と会場へと戻していく。

 

『未だに避難は完了していません!』

 

「だったら、一気に決める!」

 

その言葉と共にVレックスファイターの口が開き、狙いを定める。

 

「ルパンカイザー!カチカチに凍っちまえレーザー!」

 

グットストライカーからの言葉と共に放たれたレーザーは散らばったノイズを一ヵ所に集め、一つの氷の塊へと変える。

 

「永遠にアドゥ」

 

同時にレックスルパンカイザーがそれに向けて腕を振り上げて、潰す事によって、ノイズは完全に消滅する。

 

「永遠にアドゥ」

 

「気分は上々!

またなぁ!!」

 

そう言い、グットストライカーはそのまま分離すると共に、S2CAのエネルギーが無くなったVレックスファイターは再びブランクダイヤルファイターに変わる。

 

「大丈夫か」

 

「うん、大丈夫だよ」

 

そう言い倒れそうになっている響をルパンレッドは支える。

 

「さて、次の戦いは既に始まったか」

 

そう言いながら、会場から少し離れた場所で戦いを見つめていた明智は笑みを浮かべながら見つめる。

 

「明智さん。

一体何を企んでいるんですか?」

 

そんな明智に対して質問をしたのは、赤いポニーテールをした少女だった。

 

その顔には仮面が装着されていたが、明智は気にせず話す。

 

「企むか。

確かに企んでいるよ、僕にとっては彼との完全な決着だけが望みだから」

 

「探偵が怪盗にそこまでこだわるとはな」

 

そう言いながら、黒いサングラスをかけた男がまた明智に話しかける。

 

「何、探偵が事件に拘るのは当たり前だ。

まぁ、今の僕達は探偵であり、怪盗だからね」

 

そう言って、明智は黒いダイヤルファイターを取り出しながら、言う。

 

「戦いはもうすぐ始まるからね。

君達も実戦を楽しみにしているんだ」

 

そう言いながら、笑みを浮かべると共に明智の持つダイヤルファイターと共に現れたのは二つの黒いダイヤルファイターだった。

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