未だにわくわくが止まりませんが、これからもよろしくお願いします。
あれから、新たに加わったソフィアのおかげで、情報収集はさらに捗った。
ネット上での情報、消された情報。
それらの情報を元に俺達はマリア達フィーネが潜んでいると思われる廃病院を突き止める事ができた。
廃病院を突き止め、連達は二手に分かれ、竜司達はもしもの時に備えて各々の場所で待機していた。
「それじゃあ、入るとしますか」
その一言と共に連達はワイヤーを使い、病院の屋上から侵入した。
下の階には響達が上からは連達は屋上から調査が始まる。
「それにしても、不気味な程に静かじゃな」
「廃病院だからだろうな」
そう言いながら、連達は周りの様子を見ながら、ゆっくりと進んでいく。
ゆっくりと進む中でも連は常に罠がないのか周りを見つめていると
「んっ、誰か来る」
気配を感じ、俺達はその方向に向けてVSチェンジャーを構える。
同時に姿が現れたのは
「明智」
「久しぶりと言う程じゃないか」
その言葉と共にVSチェンジャーをこちらに構えている明智の姿がいた。
だが、その後ろには見た事のない人影が二人立っていた。
「誰だ」
「紹介するよ、これが僕のルパンレンジャーだよ」
「ルパンレンジャーだと」
その言葉に疑問に思っていると、明智はその手に持っているブラックダイヤルファイターを構える。
だが、そのブラックダイヤルファイターの色に多少の赤が加わった新たなダイヤルファイターへと変わった。
「っ!!」
「さぁ、二人共準備は良いか」
その言葉と共に後ろにいた二人もまた、忍とソーマの持つ各々のダイヤルファイターを黒く塗りつぶした物を取り出し、VSチェンジャーに装填する。
「そんなのありかよ」
そう言い、すぐに俺達もまたVSチェンジャーを構える。
―――怪盗チェンジ
病院の廊下でその音が響いた。
同時に全ての窓が割られ、病院から飛び出す形で現れたのは6人の人影だった。
その内の3つはルパンレッドジョーカーを始めとした、雨宮達だった。
だが、それと敵対するように立ちふさがるのは、彼らと同じルパンレンジャーだった。
「まさか、そっちも結成しているとはな、明智」
「君に勝つにはこうして怪盗団を結成した方が良いからね」
そう言いながら、明智はその手に持ったVSチェンジャーを構えながら言う。
明智を中心に立っている2人のルパンレンジャーを含めて、彼らは各々のルパンレンジャーがパーソナルカラーになっている部分が黒く、黒い部分がパーソナルカラーという全てが反対のルパンレンジャーへと変わっていた。
「そう、これこそ僕達、アナザールパンレンジャー」
「アナザールパンレンジャーね。
だったら、ここで倒すだけじゃな」
「やれるならば、やってみてください」
そう言いながらルパンイエローはその手に持ったルパンソードを構え、アナザールパンイエローも同様にその手にルパンソードを構え、激突する。
ルパンイエローは周囲の建物を利用するように縦横無尽に攻めていく。
本来のスピードを利用して、ダッシュ&ウェイを基本にした戦いは周りからは黄色い線としか確認できない程に早かった。
アナザールパンイエローはその手に持ったルパンソードのマジックハンドで近くにある柱などを掴み、最小限の動きで攻撃を逸らす。
そうして避けながら、VSチェンジャーを使い、ルパンイエローに向けて攻撃を仕掛けていく。
「悪いが、ここで倒させて貰う」
「それはこちらもだ。
俺にもやらなければならない事があるからな」
その言葉と共にルパンブルーはその手に持ったルパンソードを使い、詰め寄る。
それに対して、アナザールパンブルーもまた、それに対抗するようにルパンソードで攻撃を受け流す。
互いに地面を揺るがす程の力で、互いに攻めながら、その攻撃でできた衝撃波は建物を破壊していった。
「雨宮っ!!」
「っ!!」
そんな戦いの中で、ルパンレッドとアナザールパンレッドの戦いもまた苛烈を極めていた。
ルパンレッドジョーカーを援護するようにピトスが次々と攻撃を放っていく。
だがアナザールパンレッドは両手に持ったレーザーサーベルと赤い刀の二つで全ての攻撃を切り裂きながら接近する。
「っ!!」
全ての攻撃を受け流されたのを確認すると、同時に片手にVSチェンジャー、もう片方にルパンソードを手に持ち、アナザールパンレッドに対抗する。
一瞬の油断もできない状況において、彼らの戦いが続いていく中で、アナザールパンレッドは
「一気に決めるぞっ!ロキ!!」
「っアルセーヌ!!」
アナザールパンレッドの言葉に合わせるようにルパンレッドもまたアルセーヌを召還し、対峙する。
だが
「サンドリヨン」
「バルジャン!」
「なっ!!」
同時に聞こえてきた声にルパンレッドが見つめた先には他のアナザールパンレンジャー達が召喚したと思われるペルソナだった。
「こいつらっ雨宮達と同じペルソナ使いっ!!」
「ぐっ!!」
二人が驚いている間に召喚されたペルソナに吹き飛ばされ、同時にアルセーヌに向かって襲い掛かる。
「ぐっ」
3体のペルソナと3人のアナザールパンレンジャーの猛攻にさすがに耐えきれる事ができずにルパンレッドも吹き飛ばされる。
それを見つめながら、アナザールパンレッドは
「言っただろ、君達に対抗する為のルパンレンジャーだって」
「確かにそうかもなっ」
そう言いながら、傷だらけになりながらも、なんとか立ち上がる。
「けど、まだまだ諦められないんだよな!!」
「だったらどうする?」
「こうするんじゃよ」
同時にルパンレッドの後ろにいたルパンイエローは口元だけが剥がれ、そのままルパンレッドの首元を噛みつく。
「なっ」
「仲間をっ、お前」
アナザールパンブルーとアナザールパンイエローはルパンイエローの行動に驚きを隠せなず、アナザールパンレッドは
「まずいな」
同時にルパンイエローの身体から溢れ出したのは闇だった。
闇はやがてルパンイエローを覆うのと同時に、その背丈は先程まで子供と変わらなかった姿から、ルパンレッドと変わらない大きさへと変わっていた。
「いけるか」
「あぁ!!
ショータイムだっ!!」
そのその言葉を呟くと同時に二人の影が立体になるように立ち上がる。
立体になると同時に走り出すと、その手にはVSチェンジャーを使い、アナザールパンレンジャーへと襲い掛かる。
「なっ、影がっ!!」
「これは厄介だね」
そうしている間に影の数は増えていき、周りを覆う程に増えていき、斬撃と銃撃がアナザールパンレンジャーを襲っていた。
「フィニッシュは」
「これで決まりじゃ!」
その言葉と共に影の中から現れた二人はそのまま手に持ったVSチェンジャーですれ違うのと同時に振り払う。
それによって、赤と黄の二つの光がアナザールパンレンジャーに襲い掛かる。
【シャドウ・ヴァンパイア】
「ぐぅ」
その一撃を喰らい、さすがにダメージを受けたのかアナザールパンレンジャー達はその場で立ち眩みをしていた。
「さすがにこれ以上は厄介だね」
その言葉と共にロキはその手をルパンレンジャーに向けた。
「メギドラオン」
「エイガオン」
その言葉と共にアルセーヌから出てきた闇がロキから放たれた光と激突する。
「逃げられたか」
周りを見渡しても既にアナザールパンレンジャーの姿は消えており、俺はそのまま拳を握りしめる事しかできない。
「たくっ厄介じゃな、朝日か。
連、さっさと建物に入るぞ」
「あぁ」
忍の言葉を聞き、連もまた廃病院へと入る。