特典を盗む怪盗 R   作:ボルメテウスさん

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「ようこそ、ベルベットルームへ。
ここは、夢と現実の狭間にある部屋。
今は、あなた様は現実の世界から離れ、ここに案内されました。
私が案内できるのは、未だに少ないですが、あなた様の記憶が取り戻すまでの間、ここでお待ちしております」


Les difficultés de la base secrète du voleur~怪盗の秘密基地の困難~

モルナガが喫茶ジュレで世話になった次の日、モルナガは呆れていた。

 

「お前、これ、前の生活よりも酷くなっていないか?」

 

「この前まで、怪盗団としての記憶もなかったからな」

 

そう言ってモルナガは見つめると、そこには記憶を無くす前に住んでいた屋根裏部屋があった。

 

ただし、そこにはベットはなく、敷布団が3つあり、各々の私物だと思われる物が広がっていた。

 

「ふっ、俺達は怪盗稼業をしているからね。

普段は目立たないように拠点は最低限であり、資金自体は喫茶店の収入だからね。

家賃と店の維持に使う金を含めた結果の共同生活だ」

 

そう、この店のオーナー兼同居人である石道は笑みを浮かべていた。

 

「だとしても、少しは考えろよ。

一応は男女で暮らしているんだから、というか、あれ?」

 

そう言い、モルナガは疑問に思ったのか、周りを見渡す。

 

「忍野はどこにいった」

 

「なんじゃ騒がしい」

 

その声が聞こえ、モルナガは下を向くと、雨宮の影から頭だけ出した忍がいた。

 

「うわぁ?!

なんで、影の中から!?」

 

「儂は吸血鬼だからな。

影の中に潜むは容易いから、こうして普段は影の中で過ごしているぞ」

 

「影の中って、狭くないか?」

 

「別段狭くはないの。

むしろこっちの方が快適なぐらいだからな」

 

そう言って、忍は影から出てくる。

 

「なんだか、前の生活よりもなっているが、まぁ良い。

それよりも、そろそろ情報を統合するぞ」

 

「やっとか」

 

その言葉と共にソーマは階段から上がってきていた。

 

見ると、その手にはグラタンがあったが

 

「今日のまかないだ。

安くなっていたチーズとキノコとジャガイモを組み合わせたグラタンだ。

一応は猫でも食べられるのを用意した」

 

「だから、吾輩は猫じゃないと言っているだろうが、たく」

 

そう言いながら、差し出された料理を食べてみると、モルナガは眼を見開いた。

 

「なんだ、これぇ!!

舌がとろける程上手いじゃないか!!」

 

「ソーマ君の料理はジュレでも評判でね。

コーヒーの腕は雨宮君、料理はソーマ君のコンビで家の売り上げはかなり上がっているよ。

特に夜は予約が入った時に出る特性フルコースは安くて旨いで評判なんだよ」

 

モルナガの反応を見て、自慢げに語る石道を他所に、モルナガは猫舌なので、ゆっくりと口の中にグラタンを食べながら聞く。

 

「それじゃあ、そこにいる忍野は?」

 

「あぁ、そんなの面倒だからやっていないぞ」

 

その言葉に思わず呆れてしまった目で忍野を見る。

 

「さてさて、家の台所事情はここまでとして、本題から入ろう。

まずはあの仮面の正体についてだが、少し分かった事がある」

 

「分かった事?」

 

「あぁ、モルナガ君の身体に付着していた僅かな欠片から調べた結果、あれは無理矢理特典を作り出す物だったようだ」

 

「無理矢理に特典を?

というか、特典って、そんな簡単に作れたのか?」

 

「そうじゃぞ。

そもそも、神の力じゃなかったのか、特典は?」

 

「正確には、神が作った力だ。

だが、力は力でも、神自身の力ではないぞ」

 

「「「えっ?」」」

 

その言葉に疑問を持った3人は一斉に石道を見つめる。

 

「どういう事?」

 

「あぁ、特典というのは確かに神が作り出した物だが、その材料となる力は転生する人間自身の力だ。

本来ならば使用されるはずだった寿命をエネルギーに変え、転生する奴の望む物に変えたのが特典だ。

それは自分自身と言っても過言ではない」

 

「という事はあいつらは全員、ペルソナ使いだと言う事なのか?」

 

「そうだね。

彼らは『特典』という言葉を神から聞く事によって、自身の中にある力を無理矢理認知させる事で、その力を発揮する事ができる。

死後の魂なんて、肉体という枷がないから、それこそ、本人が最も望む力を手に入れる事ができる」

 

「特典とは本人が望んだ物という訳か。

まるでオタカラだな」

 

「なんだか、どんどん訳の分からない話になっているぞ」

 

「俺達には理解できない話だな」

 

「あぁ」

 

石道とモルナガの話についていけない3人はコーヒーを飲んでいた。

 

「おいっ!!

お前らが一番関係しているんだぞ、真面目に聞け」

 

「と言われても、いきなり貴様が知っている情報で言われても困るんじゃが」

 

「もっと分かりやすく言え

 

「こいつらは色々と問題あるメンバーだな」

 

ソーマと忍の言葉に対して、モルナガは頭を抱えてしまい、笑みを浮かべながら石道は出てい来る。

 

「ようするに、お前達がこれまで戦ってきたのは雨宮の持つペルソナが制御できていない姿だ。

クラーケンなどは、連の持つ力の影響で制御できるようになった姿だと思ったら良い」

 

「なるほど」

 

その言葉に納得したように忍はグラタンを食べきる。

 

「儂らのように生まれた後に手に入れた力ではないか。

つまりはこいつも転生者なのか?」

 

「いや、ペルソナは元々連が持っている能力で間違いない。

けど、可笑しいなぁ、ペルソナはそもそも認知の世界にしか召喚できないはずなんだけど」

 

「あぁそれについてはこれだよ」

 

そう言い、連が取り出したのはレッドダイヤルファイターだった。

 

「こいつは特典を奪う力がある他に、俺のペルソナを実体化させる事ができる能力がある。

最初に石道から言われて、認知がなんなのか、忘れていたけどな」

 

「へぇ、こんなのが?」

 

そう言い、興味深そうにレッドダイヤルファイターを見つめる。

 

「というよりも、儂としてはこいつの存在の方が気になるのじゃがな」

 

そう言いながら、忍は石道と一緒に話していたモルナガを掴みながら、睨む。

 

「というか、お主以外のメンバーは知らないのか?」

 

「さっぱりだ、前にも言ったけど、吾輩自身の名前とあとは組織の名前ぐらいだ」

 

「組織の名前って!!

なんで、そんな重要な事を言い忘れたんだ!!」

 

「というよりも、組織!?」

 

モルナガの言葉に、忍とソーマは叫んだ。

 

「組織の名前?」

 

「あぁ、名前はギャングラー」

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