なんで顔も知らん人に顔晒さなあかんのですか……
せめて私の顔が松坂桃李さんくらいイケメンだとか、橋本環奈さんくらい美人さんだったら思っきし晒したりますわ。
でもどうもこうもこのツラじゃあ、ねぇ……
さてさて、今回はヨーソローガールのお出ましです!
この作品だとちょっとツンデレ気味な彼女ですが、ゆづはそんなツンツンしちゃう曜ちゃんの心に気づけているのでしょうか?
それはたか丸もわかっていません(おい)
それでは今回も最後までお付き合いくださいませ。
曜side
セミの声が騒々しい。
7日間しか生きられないセミくんたちとしては、自分たちが今こうして生きている証を残すべく、必死に鳴いているんだろうけど。
こんな暑い真夏の天気の中、セミの声は追い打ちをかけるように、私たちの体力と、やる気を削いでいく……
まぁ、それは外にいる時の話。
海の中にいれば私は無敵。
あんな幸せな空間に今すぐにでも飛び込んだものなら、字のごとく水を得た魚の様に泳ぎ回ると思う。
でも、そんな暑い日に海に入らなくてもいい場所がある。
それは家。
ガンガンにクーラーを効かせて、みかんジュースを飲みながらゲームしたりとかマンガ読んだりとか、はたまたダラダラするだけでもいい。
そこに広がるのは楽園。
体を動かすのが大好きな私も、ここだと"動きたい"っていう思考が全カットされる程幸せな空間になるんだ。
そして、この夏の最高気温の記録を更新した真夏日である今日という日に私は千歌ちゃん家でゆづと梨子ちゃんと4人で遊んでた、わけなんだけど……
大変なことに気がついたのは、遊んでた部屋にやってきた志満さんの一言。
志「いまさっき終バスが出ちゃったのよ……」
渡辺曜、家に帰れない大ピンチです!
志「まだ旅館のお仕事が残ってるし、美渡も今日は帰りが遅くなるから……」
千「じゃあ今日は千歌の部屋でお泊まりする?」
曜「うん、する!……って言いたいんだけども……」
梨「何かあるの?」
曜「実は今日、晩御飯がチーズインハンバーグなんだよね……!」
そうです。
私が今日何としても家に帰らなければならない理由……
この世の中で最も大好きと言っても過言ではない食べ物である、挽肉と飴色になるまで炒めた玉ねぎやその他具材や調味料たちを混ぜた肉だねの中にとろけるチーズを畳んで小判状に成型して焼いた絶品料理、またの名を
たとえ千歌ちゃんにお泊まりに誘われても、これだけは、このおかずの日だけは、譲れないの……!
柚「それじゃあ帰らないとだ、大好物だもんね」
曜「そうなの……」
でも困ったなぁ。
バスがない、車もない、夕飯までの時間もない。
走って帰るにも少し距離がありすぎるし……
柚「よし、じゃあ俺が送ってくよ」
「「「えっ????」」」
志「ふふ、最初から頼もうと思ってたの、柚希くんに♪」
千「ふぇ?どういうこと?」
なんだなんだ?
まったく状況が読めない……
志「柚希くんが高校1年生の夏休み、何かを取りにいつもどこかへ行ってたの覚えてない?」
千「あっ!そっかぁ!バイク!!!」
梨「ば、バイク?!柚希くんバイクの免許なんて持ってたの?!」
柚「あはは、実はね。颯爽とバイクを乗りこなす父さんに憧れて、16になったら取りに行くって決めてたんだ」
志「ふふっ、小さい頃はいつもお父さんのバイクの後ろに乗って、色んなところに行ってたもんね♪」
まさかバイクの免許を取っていただなんて……
まだまだ私の知らないゆづがいるんだ……
なんかちょっと悔し――
いやいやいや!全然悔しいとかないし、ゆづのこと知ってどうとかないし!
柚「じゃあ俺が送ってくって事でいいかな?」
曜「そ、それしか方法がないなら……仕方ない……」
柚「あれ、嫌だった?」
曜「べ、別に嫌だなんて、そんなことは言ってない!……お、お願い、します……」
柚「うんっ、かしこまっ♪」
********************
千「それじゃあゆづにぃ、曜ちゃんをよろしくね!くれぐれも事故なんか起こさないよーに!」
柚「安全運転で曜ちゃんを送り届けます!」
梨「バイクに跨る柚希くんも、かっこいい……」///
曜「ゆづ、本当に大丈夫なの?」
柚「まかせて。これでも実技試験は一発合格した腕前だし、今まで何度も後ろに人を乗せて走ってきてるから!」
自信満々にそう語るゆづの目は確かなもの。
ここはゆづのことを信じて、しっかり送り届けてもらおう。
柚「っていっても、誰かを乗せるのは久々なんだけどね……」
千「じゃあ今度は千歌を乗せてドライブしてね〜」
柚「まっかせ〜い!」
梨「わ、私も乗ってみたい……かな……」///
柚「うん、大歓迎だよ!それじゃ、いってきまーす!」
千「行ってらっしゃーい!気をつけてねー!」
そんな千歌ちゃんの声を背に、私を乗せたゆづのバイクは動き出す。
柚「落っこちないように、できるだけ俺の近くまで来てもらって、腕を前に回しておいてね」
曜「う、うん」
ゆづの近くに寄って、腕をゆづの体の前にまわす……
腕を、ゆづの体の前に、回す……?
そ、そそそそれって!!!
はっ、はははははハグぅ?!?!
柚「恥ずかしいかもしれないけど、安全のために……ね?」
曜「わ、わかってるっ……!」///
わかってるけどやっぱり……恥ずかしい……///
でも、これで落っこちたりしたら嫌だし、何よりゆづに心配かける……
そんなのは怪我するより嫌だ。
ゆづの体に自分の体を密着させて、腕をゆづの体の前に回した。
体がくっついた瞬間、ゆづは少しビクッとして体を一瞬だけ硬直させた。
自分で言うのもなんだけど、胸は割とある方だと思ってる。
ゆづだって思春期を迎える男の子だし、少しくらい意識してくれてもいいんじゃないかなって思ったんだけど……これは相当意識しちゃってるよね。
柚「曜ちゃん……気づかないうちにこんなに……」///
ゆづは何か妙なことを口走った。
曜「ゆづのすけべ」
柚「んなっ……!お、男ならしょうがないの!」///
曜「や〜らしい」
柚「ごめんなさいぃぃぃ〜〜〜っ!」
千「むぅ、千歌だってああやってゆづにぃをドキドキさせたいのだ……」
梨「さすが曜ちゃん……不意打ちを狙って好感度を上げに行ったのね……」
大好きな友達だけど、ゆづを好きな者同士、私たちはライバル。
今回のは別に狙った訳じゃないけど、いい感じにゆづに意識させられたみたい。
曜「それじゃ、全速前進〜、ヨーソロー!出発であります!」
船じゃないけど、何事も出発っていうのはちょっとテンション上がる♪
ゆづの前(実際は後ろ)だけど、ちょっとはしゃいじゃった。
〜〜〜
千歌ちゃんの家を出てから大体10分くらい、渋滞もなく比較的快調な道を進んでいくゆづのバイク。
別段、話すことがあるわけでもなく、「風切って寒くない?」とか、「乗り心地は平気?」とかゆづに聞かれてその度に「大丈夫」って薄い返事を返してる。
う、ちょっと空気が重い……
私に非があるのは明らかだけども……
柚「……ねぇ曜ちゃん」
曜「ん、な、なに?」
柚「明日って、その、暇かな?」
明日……善子ちゃんに生配信の手伝いをして欲しいって言われてるんだけど……
ま、大丈夫でしょ。
『くしゅんっ!……リトルデーモンが主であるこの堕天使ヨハネ様のことをどこかで噂してるみたいね…………ううっ、何か嫌な予感がするっ!』
曜「特に何も無いけど……」
柚「ほんとっ?じゃあさ、俺に付き合って欲しいんだけど!」
曜「…………え?」
あっ、"俺
てっきり、"俺
曜「付き合ってって、何するの?」
柚「ふふ、デート!」
曜「はぁぁぁぁぁぁぁぁいぃぃぃぃぃぃぃぃ?!?!」
********************
曜「なんて思ったけど来てしまった……」
沼津駅前。
時刻は10時10分。
デートなんて聞いて、初めはほんとにこの男は阿呆だと思った。
けど次第にその言葉をよく理解した時に、心の底から"嬉しい"って思ってしまったんだ。
ああ、心っていうのはどれだけ偽ろうとしても、素直になっちゃうものなんだねぇ。
私の一部なのに、難儀なもんですわ……
なんて1人くだらない事を考えているとゆづがやってきた。
柚「あれ、早いね曜ちゃん。まだ時間まで20分もあるよ?」
曜「……そっくりそのまま返すよゆづ」
柚「確かにそうだ、こりゃ1本取られたね」
なんておどけるゆづの顔を見て、少し心が踊っている私が悔しい。
この正直者め。
心をこつんと小突いてみた。
あくまで感覚の話。
でも、ゆづに対して"好き"という感情がありながら、話す時はいつも斜に構えてしまうようになったのはいつからだっけ?
柚「さ、行こっか!」
曜「う、うん……それで、今日はどこに行くの?」
柚「とりあえず腹ごしらえ!」
曜「まさかとは思うけど朝食はとってきたんだよね……?」
柚「……食べてないです」
まったく……
大方私の見立てだと、昨日夜更かしして朝寝坊して、ちょうど千歌ちゃんにも起こしてもらえず、朝ご飯を食べずに急いで支度してきたって感じだろうね。
夜更かしの原因はおそらくこのデート。
ただただ私とお出かけしたいって一心だったわけだから、夜もなかなか寝付けなかったんだと思う。
自分でこういっちゃうのもなんだけどさ……
ゆづは昔から自分から企画したお出かけの前日とかは目が冴えて寝られなくて、でも落ち着くとすぐに寝てそのまま深い眠りへと移行しちゃう。
だからなかなか目覚めないし、そのまま寝坊する。
千歌ちゃんが起こすから寝てなきゃいけない〜みたいなこと前に言ってたけど、起きらんないだけでしょ……
曜「仕方ない。じゃあゆづのブランチタイムのために、やば珈琲にでも行こっか」
柚「曜ちゃん……!今日はとっても優しい!」
曜「べ、別にそんなことは……!」///
き、今日くらいはゆづに甘えさせてあげても、いい……かも……?
********************
曜「ね、ちょっと相談してもいい?」
柚「
曜「口の中のもの飲み込んでからしゃべってよ……」
あーあーあー、口の周りケチャップで汚して……
まったく、拭いてあげるか……
柚「ん……ありがと曜ちゃん♪」
曜「べ、別に、だらしない人と一緒って思われたくないから……」///
柚「ふふ、素直じゃないなぁ?」
曜「…………」///
柚「い、いたたたたた!ほっぺつねらないで!ごめんなさいぃ!」
なんかちょっとイラッときたから軽くつねってやった。
柚「いてて……それで、相談ってなに?」
あ、そうそう、相談だ。
私は今日ゆづにプレゼントを買うために今日のデートを了承した。
なんでプレゼントかっていうと、先日、ゆづに衣装を作るのを手伝ってもらったから。
ライブまで期間が無くて、歌とダンスに凝りすぎちゃったもんだから、衣装に回す時間がルビィちゃんと一緒でも足りなくて、急遽ゆづに助っ人に来てもらった。
そんでその手際のいいこと。あっという間に終わっちゃったから、そのお礼でプレゼントを少々……
んで、何が欲しいかちょっとわかんないから、うまーく聞き出そうって感じ♪
曜「実はね、今度パパが帰ってくるの」
柚「ふんふん」
曜「それで、パパにプレゼントを渡したいなーって思ったんだけど、何を渡せばいいのか分かんなくて……」
柚「曜ちゃんパパにプレゼントかぁ……」
ちょっと無理があるかな?
でもこの話をおっぱじめた時点で後には引けない。
曜「それで、ゆづに何かアイデアを聞こうと思って」
柚「うーーーーーん……曜ちゃんパパは曜ちゃんのあげるものならなんでも喜んで貰ってくれると思うんだけどなぁ?」
それもそうだ。
私からパパへのプレゼントは、いちばん直近にあげたものに関してはいつも船に持っていって、大切にしているそう。
時々それを見て私のことを思い出してはニヤついてるらしい。
や、悪い意味でなく、単に私から貰ったプレゼントが嬉しいだけなんだろうけど、こう聞くとなんか悪い意味でしか捉えられない……
柚「でも、それで片付けちゃダメだね。うん、こうしてデートに付き合ってくれてるわけだし、協力する!」
曜「…………あ、ありがと」///
改まって"デート"って単語をゆづから聞くとちょっと照れる。
ムカつく……
けど、心はあったかい……
柚「いつもプレゼントは次の航海の時に船に持っていってるんだもんね?だとしたら実用性のあるものがいいかな?」
曜「なるほど……」
実用性のあるもの……
船乗りに必要なものって事だよね。
それでいてゆづへのプレゼントとして成り立ちそうなもの……
うーーーーーん……
そういえは、船の中って結構日差しが強くて、目を守るため、そして航路の安全を守るためにサングラスが必須アイテムなんだっけ。
サングラスをかけたゆづ、かぁ……
曜「かっこいいかも……」///
柚「んー?」
曜「決めた!サングラスにする!」
柚「お!よし、それじゃあ早速買いに行こう!」
********************
曜「…………」///
柚「な、なんだよぅ……そんなにジロジロ見られると恥ずかしいよ……」
…………似合う。
悔しいけどすごく似合っててかっこいい。
曜「別にっ!ジロジロなんて見てないしっ!」///
柚「え〜?見てたじゃ〜ん♪」
耐えて……耐えて私の心……!
くぅ、"ゆづ×サングラス=無限の可能性"って方程式成り立っちゃったよ……
柚「でも、ほんとにもらっちゃっていいの?」
曜「う、うん……だってあげるために買ったんだもん……」///
柚「でも別に大したこと出来てないしなぁ……あ、そーだ!忘れるところだった」
曜「?」
何やらバックの中をガサゴソと漁ってる。
うーんうーん唸ってるけど大丈夫かな……?
柚「よっと、とれた!はい、曜ちゃんにあーげるっ♪」
曜「なに、これ?」
柚「ふふん、開けてみて?」
淡いブルーの包装紙に包まれた何やら柔らかいもの。
性格的にビリビリと開けたいんだけど、本人の目の前じゃさすがに気が引ける。
それに、ゆづからもらったものだしこの包装紙は丁寧に取っておいt……
って、そんなことしないしない!!!
気を取り直して、とりあえずまぁ
曜「これ……ベレー帽?」
柚「うん!夏にベレー帽って暑いかなって思ったんだけど、ちゃんと夏用の素材のものがあるの!曜ちゃん絶対似合うと思って買ったんだ!」
確かに涼し気な素材の黒のベレー帽。
私服でベレー帽はかぶったことないなぁ……
柚「ねね、つけてみて?」
曜「うん」
ちょうど、ベージュのペンシルスカートに黒のトップスを合わせてたから、コーデ的にはバッチリだと思うんだけど……
柚「おお〜……」
曜「ど、どう、かな……」
柚「見立て通りだよ!曜ちゃん、すっごく似合ってる、超可愛い」
曜「んなぁっ?!?!」///
お、おっきい声出ちゃった!
ば、馬鹿じゃないの急に?!
そんな、か、かわ、可愛いだなんて……///
柚「これは世の中の男性諸君が余計に放っておけない渡辺曜ちゃんが誕生しましたわ……」
曜「な、な、何言ってんの?!」///
こんのド天然女ったらし男め……
1回くらい本気で喝を入れないと、この先どれだけの女の子をたぶらかすか分かったもんじゃない……!
?「あーーーっ!見つけたわよ、曜!!!」
曜「えっ、よ、善子ちゃん?!」
柚「ヨハネちゃんこんにちは♪」
善「こんにちは♪……じゃないわよ!あと、曜!私はヨハネ!」
うわぁ、街中でこんなに大きな声出して……
ただでさえ黒いマントをこの真夏の暑い時期に来ているだけで注目されてるのに……
柚「ヨハネちゃんどうしたの?曜ちゃん探してたみたいだけど……」
善「どうもこうもないわ!今日生配信の手伝いを曜がしてくれるって言うから待ってたのに、一向に現われやしないからこうして探しに来たのよ!」
曜「あっ」
柚「曜ちゃん、予定あったの?」
色々違うと思うけど、浮気してる人って現場に浮気された人が来ちゃうとこういう気持ちなんだろうなって、よくわかった気がする……
これはまた……めんどくさい事になったなぁ……
善「丁度いいわ!柚希、アンタも生配信の手伝いをしてちょうだい♪」
曜「ちょ、これからやるの?!」
善「当たり前でしょ!下界のリトルデーモンたちは主との邂逅を心待ちにしているの。主に尽くすリトルデーモンたちには主からも尽くしてあげなければならないからね……」
え、ええ……
さらにめんどくさい事に……
柚「ヨハネちゃんカッコイイ……曜ちゃん、お手伝いしに行こっ!」
曜「ええええええ?!?!」
騒がしい今日という日は、まだまだ終わりそうにないみたい……
曜「あーん!早く帰ってごろごろしたーーーーい!!!」
曜side off
To be continued!
はい、いかがだったでしョーソロー?(?)
gdgd?いやいや、元々このSSはgdgdが売りですから!(ちがう)
はい、反省してます。
次のお話はなんとか綺麗にまとめるんでなにそつ……()
夏用のベレー帽ってあるんですね?(唐突)
ベレー帽って冬に被るもんだと思ってたんで、意外でした!
おしゃれさんはきっと被ってるんでしょうね(適当)
さてさて次回はお分かりの通り、東京からやってきたピアノ少女のお話です!
今の構想だと、きっとあそこに行ってあんなことしてこんなことしちゃうと思いますムフフ♡()
それではまた次回のお話でお会いしましょう。
(・ω・)/ばいにー☆