輝きを常に心に   作:たか丸

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みなさんこにゃにゃちわ、最近リバウンドに成功しました、たか丸です。
ついお菓子作っては食べ、作っては食べをしてたらみるみるうちにぶたちゃんボデーになってしまいました……
太ると周囲の目が気になるよな……たか丸、動きます。

えっとですね、この作品なんですけど、めちゃめちゃいい評価をしていただいています!
お気に入りの増え方がたか丸史上最高速度で、めちゃくちゃびっくりしてます……
読んでいただいて、本当にありがとうございます!

さて、今回からは一人一人に焦点を当てたお話をやっていきたいなと思っています。
柚希の過去についてはこのお話たちが終わってから書こうかなと今のところ考えております。

それでは、今回も最後までお付き合い下さい。


紅き宝石の中に眠るもの

ルビィside

 

 

何をするにも、ルビィはお姉ちゃんにくっついて行動してました。

お姉ちゃんの幼なじみの果南ちゃんと鞠莉ちゃんでさえ、上手く話せずにずっと距離を置いていたくらい、人見知りでもあったの。

今ではあの頃が信じられないくらい仲良くなれたんだけどね♪

 

でも、ルビィが唯一家族以外で最初から心を許せた人がいるの。

それはね――

 

 

柚「あっ、ルビィちゃんおはよ!」

 

ル「柚希くん!おはようっ!」

 

そう、柚希くん。

ルビィは今まで出会った人の中で、初対面にもかかわらずいきなり話せたのは、柚希くんが初めて。

 

よくわからないんだけど、柚希くんは何かお姉ちゃんと同じ波長のようなものを感じたの。

 

出会いは、本当に突然でした。

 

 

********************

 

 

ル「うーん!みんなかわいいなぁ……♡」

 

あの日、ルビィはいつものように大好きなスクールアイドルの雑誌を読んでたの。

確か……小学校低学年くらいだったかなぁ?

難しい漢字は読めないから、基本的にスクールアイドルたちの写真の部分だけを見ていただけなんだけどね……

 

お姉ちゃんは果南ちゃんと鞠莉ちゃんと外に遊びに行ってました。

でもお琴のお稽古があるから、早めに帰って来なさいってお母さんに言われてたのを覚えてるなぁ。

 

まあ、ルビィはお稽古もないし、自分のお部屋でまったりとスクールアイドル鑑賞会を実施してたの。

 

お姉ちゃんが遊びに行って随分と時間が経った頃、外が何やら騒がしくなったの。

気になって行ってみたら、お稽古をしているお姉ちゃんがいる部屋の縁側に、果南ちゃん、鞠莉ちゃん、そして知らない男の子が1人、座ってお琴を聴いていたの。

 

ル「だれだろう……?」

 

思わずでたその言葉は、どうやらその男の子に届いてしまったようで……

 

?「ん?あの子はだぁれ?もしかしてダイヤちゃんの妹?」

 

き、気づかれちゃいました!

 

ル「ピッ!?」

 

咄嗟に隠れたものの、時すでに遅し。

既にその男の子はルビィの元まで駆け寄ってきていたのです!

 

?「こんにちは、はじめまして!俺は高海柚希!よろしくね!」

 

ル「あ、あぅあぅ……」

 

ダ「柚希さん、申し訳ございません。ルビィはものすごい人見知りでして……なかなか初対面の方と仲良くは……」

 

ル「は、はじめまして……くろさわルビィです……」

 

柚「ははっ、よろしくね、ルビィちゃん♪」

 

ル「う、うゆ!」

 

ダ「まぁっ……!」

 

あの時、ルビィはどういう訳か柚希くんと一瞬で話せたんです!

自分でも不思議なくらいスムーズに、ナチュラルに、流れるように会話ができたの!

生まれて初めての経験でした♪

 

果「ルビィちゃん、もしかしたらゆづのことお兄ちゃんみたいに思ってるんじゃない?」

 

鞠「オー!それはナイスなフィーリングね〜!」

 

お兄ちゃん……かぁ……

ルビィは人見知り以上に男性恐怖症がすごくて、お父さんだけが唯一話せる男の人……

だけど柚希くんとは一瞬で話せちゃった。

これはきっと果南ちゃんの言う通り、柚希くんのことを心のどこかで"お兄ちゃん"だと思っちゃったのかも?

 

ル「柚希……お兄ちゃん……ふふっ♪

 

柚「あっ、笑った!笑顔もかわいいね!」

 

ル「う、うゆゆゆゆゆ……///」

 

……思えば柚希くんはこの頃から天然たらしだったのかもしれないね……

あの幼さで女の子を(意図せず)手のひらで弄ぶなんて、もはや才能の域……

 

そしてあの時ルビィはまんまと、その手のひらの上に乗せられちゃったのです。

 

 

********************

 

 

っていうような感じで、ルビィと柚希くんは出会ったの。

 

もしお姉ちゃんが果南ちゃんたちとお友達じゃなかったら、今頃柚希くんとは出会えてなかったのかもしれないなぁ〜。

お姉ちゃんのおかげだね〜♪

 

柚「ねぇルビィちゃん、昨日ルビィちゃんが言ってたステップのことなんだけど……」

 

あの時からルビィは柚希くんと何一つ臆することなく話せています。

今でも男性恐怖症で人見知りなルビィだけど、やっぱり柚希くんは特別♡なのかも♪

 

柚「ちょっとー、ルビィさん聞いてますー?」

 

ル「えっ?あっ、ごめんなさい何も聞いてませんでした……」

 

柚「も〜、たまーにぼけぼけしてるんだから〜……」

 

ル「えへへ……ごめんなさい♪」

 

でもそれが幸か不幸か、柚希くんと話している時のルビィは、どこか上の空になっちゃって、お話を聞いてないこともしばしば……

柚希くんとお話してるっていう幸福感に浸って、ふわふわになっちゃうの♪

 

柚「しょうがないなぁ……ルビィちゃんが昨日言ってたステップのこと、今日の練習のあと時間があるなら一緒に特訓しない?って言ったんだけど、どうかな?」

 

ル「特訓って……もしかして2人きりで……?」

 

柚「ん?あー、どうだろ……心配がってダイヤちゃんが着いてくるかもだけど……」

 

ふふふ、2人っきりで……ととと、特訓?!?!

柚希くんが付きっきりでルビィの特訓を?!?!

 

柚「おーい、どうなんですか〜?ルビィさ〜ん?あれ、またぼけぼけしちゃってる……?」

 

ル「や、やりたいです!特訓!!」

 

柚「お、おお、すごい勢いだね……おっけー、やろっか!」

 

ル「うゆ!///」

 

柚希くんと2人っきりだなんて……こんな幸せなこと、あっていいのかな?

ルビィ……嬉しすぎて飛び跳ねちゃいたい気分です!

 

 

********************

 

 

柚「……はい、みんなおつかれ!今日のメニューはこれにて終了!各自、家に帰ったらちゃんとマッサージするんだよ〜」

 

「「「はーーーい!!!」」」

 

千「ゆづにぃっ、今日もマッサージよろしくね♡」

 

柚「うん、いいよ」

 

千「えへへっ、やったぁ!ゆづにぃのマッサージ、ほんっとに気持ちよくて、疲れが取れるんだよねぇ〜……」

 

鞠「そうなの?じゃあマリーもやってもらおうかしら!」

 

善「待ちなさい、まずエレキドゥからの解放(マッサージ)を受けるのは、この堕天使ヨハネよ……さぁ、その封印されし右腕、左腕の力を……私にっ!」

 

うぅ……千歌ちゃんはともかく、みんなのマッサージしてたらルビィとの特訓が……

でも、柚希くんだってルビィだけじゃなくて他の子のサポートもしなくちゃだろうし……

 

柚「あー、みんなごめん、マッサージはまた今度してあげるから、今日は各自でお願い!これからちょっと用事あるから、みんなは着替え終わったら早めに帰るんだよ〜!」

 

花「そっかぁ、残念ずら……でも用事があるなら仕方ないずらね?」

 

梨「そうね、じゃあみんな早く着替えて帰りましょ!」

 

柚希くん……もしかしてルビィのために……

ずるい……ずるいよ……///

 

柚「一旦職員室行ってくるから、ダイヤちゃん上手く説得して屋上で待ってて、ね?

 

ル「えっ?あ、う、うん……///」

 

わざわざ耳元でそう小さく囁いて、柚希くんは屋上から出ていきました。

誰も知らない、ルビィと柚希くんだけの秘密の特訓ってこと……だよね?

よぅし!()()()使ってお姉ちゃんを説得しようっ!

 

ダ「ルビィ、何をしているんですの?早く戻りますわよ」

 

ル「あ、お姉ちゃん、ルビィステップでちょっと気になるところがあるから、もう少しだけ練習してく!先に帰ってて!」

 

ダ「えっ?ですがもう夜も遅いですし……早く帰らないとお母様も心配しますわ?」

 

ル「おねいちゃん……おねがいっ♡」

 

ダ「くっはぁ……!!!……し、仕方ないですわね、私からお母様に話をつけておきますわ……」

 

ル「わぁい!お姉ちゃん大好きっ♡」

 

ダ「きゅんっ……♡」

 

果「あー……やっぱダイヤはルビィちゃんに弱いねぇ……」

 

えへ、お姉ちゃんの扱いはもう心得てるよ!

上目遣いで胸元に握りしめた両手を持っていけば、お姉ちゃんは大概のことを許してくれるの!

えへへ、ルビィってば悪い子……なのかも♪

 

さて、何はともあれ柚希くんと特訓できる準備は整った!

あとは柚希くんを待つだけ。

ううっ、楽しみすぎて体がうずうずしちゃって……今にも踊り出しそう♪

 

 

********************

 

 

柚「……おまたせルビィちゃん」

 

ル「あっ、柚希くん。待ってたよ♪」

 

柚「ははっ、それじゃあ始めよっか?」

 

ル「うゆ!」

 

みんなが帰ってからしばらくして柚希くんが来ました。

柚希くんはみんなが帰ったのをわざわざ確認してから来てくれたの。

どこまでも優しい人だなぁ……

 

ちなみにそれまでの間、ルビィは1人でその気になってるステップを練習してました。

 

柚「それで、まずはどの辺が気になってる?」

 

ル「えっとね――」

 

ルビィは柚希くんに、今思ってるステップの違和感を伝えて、改善点も挙げてみました。

ルビィが話をしている間、柚希くんはルビィの目をじっと見て、時々相槌も打ちながら真剣に話を聞いてくれました。

柚希くんのその綺麗な瞳に、吸い込まれちゃいそうなくらい見つめられて、ルビィはずっとドキドキでした……///

 

ル「……って思うんだけど……どうかな?」

 

柚「そうだなぁ……うん、やっぱり今回ルビィちゃんをセンターにして正解だった。ルビィちゃんがセンターでそのダンスをキメたら多分すごく盛り上がると思う!」

 

ル「ほ、ほんとっ?!」

 

柚「嘘なんて吐かないさ、ほんとだよ」

 

ル「え、えへへ……///」

 

ヘビさんみたいに体をくねくねさせて照れちゃいました。

 

柚「じゃあとりあえずルビィちゃんが今思うそのステップを見せてもらおうかな?」

 

ル「うん!まだ未完成だけど、2人で特訓すればきっとできるよね!」

 

柚「もちろんっ!さぁ、がんばろうっ!」

 

ル「おーっ♪」

 

こうしてルビィと柚希くんの2人で、秘密の特訓が始まりました。

最初のうちはなかなか上手く出来なくて、よろけたり、時には転んじゃったりもしました。

でもその度に柚希くんが支えてくれたり、手を貸してくれたり……

そんなふとした優しさに、特訓中にもかかわらず、ルビィの心はときめいてしまうのでした。

 

ル(ああ……好き、だなぁ……)

 

紛れもない本心。

隠すことも無く、野球で言えばまさにホームランボールのような、ど真ん中のど直球な感情。

でもそれがルビィの勝負球。

小さい頃の、お姉ちゃんの後ろにくっついて、隠れて、殻の中に閉じこもっていた時とは、もう違う。

この想いはいつか必ず、柚希くんの心という名のキャッチャーミットに投げ込んでみせる。

その時はしっかり受け止めてね、柚希くん♡

 

柚「おおっ!いいね!今めっちゃ上手くキマってた!」

 

ル「本当っ?!やったぁ!!」

 

柚「うんうん、今のすっごいよかったよ!ルビィちゃんがすごく輝いて見えた!」

 

ル「えへへ、嬉しいなぁっ///」

 

柚「でも急に上手くいったね……何か意識して取り組んだ?」

 

……言えません。

……柚希くんのことを考えて、柚希くんにこの気持ちを届けようって思って踊っただなんて。

 

ル「うーん……特訓に付き合ってくれてる柚希くんのためにも、早く形にしようって思ったから……かな?えへっ♡」

 

柚「あははっ、何それ〜!」

 

むぅ、このにぶちん柚希くんめ!

少しはドキドキしてくれてもいいのになぁっ……

 

柚「よし、それじゃあもう少しだけやって、自分のものにしちゃおうか?」

 

ル「うん!よーっし、がんばルビィするよっ!」

 

ねぇ柚希くん。

あなたの理想の女の子になれるように、精一杯がんばルビィするから、一瞬たりとも目を離さないでね?

あなたがキャッチャーミットを構える日まで、ルビィはマウンドで、ずっと待ってるからね♡

 

 

ルビィside off




いかが果南だったでしょうか?!

ハピトレのPVでもルビィちゃんは練習してましたね。
それぐらいスクールアイドルが大好きで、スクールアイドルにかける思いは誰よりも強いルビィちゃん。
きっとその努力は報われる。
……なんて、クサいセリフですね笑

さて次回は誰がメインのお話になるんでしょうかね?
おやおや、あそこに見えるのは……お寺の子とホテルの子?
どちらが先に準備を終えるのか、はたまた別の子が脇から差してくるのか?!
乞うご期待!!笑笑

それでは、また次回のお話でお会いしましょう!
(・ω・)/ばいにー☆

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