「あら、また会ったわね」
「…今日だけで何度目だ?」
アポロンの子とアルテミスを取り入れているサーヴァントの2人はここ最近顔を合わせる数が増えている。はじめのうちは話すこともあったがここまで出会うと話すことも無くなってくる。
沈黙が続き、さてどうしたものかとアスクレピオスが考えていると袖を何かに引っ張られる感覚があった。目の前にいる彼女ではないことは確かで、不審に思い下を見ると小さいクマがいた。それをオリオンと認識するまでに時間はかからなかった。
「またか、オリオン」
「あら今度はどうしたの?」
「お前ら頼むから静かにしてくれ!」
なんでかわからんが追っかけ回されてるんだよ!と熱弁する彼はあまりにも必死だったためとりあえず袖に隠す。
「落ちないよう気をつけろよ」
「恩に着るぜ」
だが、次に通りかかったのは意外にもアルテミスではなかった。
「おや、おふたりさん珍しい組み合わせだね」
「ヘクトール俺もいるぞ!」
「あれまそんなところにいたんですかい、女神さまが探してましたよ」
「ヒエッ」
俺が一体何したんだよ…とボヤくオリオンにいやアンタ色々やらかしてるじゃないですかと突っ込むヘクトール。なんともまあこの2人も珍しい組み合わせだと思う。
「そういえばここにいる奴らは双子の神に関わりあるな」
「えっそうなの?オリオンは…まあ、うん。メルトリリスは何の関係があるのかい?」
「おい」
「私は自身の核に女神アルテミスを取り入れたのよ。でも、まさかあんなにも恋愛脳だとは思わなかったわ。身体もだらしないし」
「ああ、そりゃ災難でしたね。んで、アスクレピオスは──」
「言わんでも分かるだろ。だが俺はあんなのを父親だと認めたくない」
「お前さんも苦労してんなあ…でもまあ、彼女とは比較的良好そうで安心したわ」
「奇妙な関係なのね。それで、貴方はどうなの?兜輝くヘクトールさん?」
「オジサンかい?そりゃ君の父親には助けてもらったことも沢山あるけど……弟を幼くしたり妹に厄介な呪いを掛けたのには感心しないねぇ」
「アレはああいう奴なんだ、気にするな」
「あの2人?双神?って変なところ似てるよな」
「出来るだけ関わりたくはないのだけど、カルデアにいる限りはどうしようもないものね」
姿形は違えど互いに相通ずるものを感じた4人。結局この場はアルテミスが恐ろしい笑顔で登場し、オリオンを連れ去って解散となった。
そしてしばらくはお互い関わることはなかったが、4人が揃った時には不思議と話題が尽きないのであった。