ジェガン、IS世界に立つ!!   作:RABE

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イギリス編二話目になります、そして最後に臨海学校編の時に存在が示唆されていたヤツが来る


38話 教導2

「それで、どういう事なのか説明してくれまして?」

 

訓練が行われているアリーナまで帰還した三人、その中でセシリアはまず康太へと詰め寄る

 

だが康太は着陸すると機体の出力を落としたまま動かない、何をしているのかと思っているとアリーナの入り口から康太が現れて機体に触れると待機形態の黒と白の二つのラインが交差するデザインの腕輪に変える

 

「もしかして、遠隔操作型の無人機でしたの?」

 

「そうだ。コアをリンクさせてコアネットワークを介した操作を行う。そうでなければあそこまでの可変機構を実現出来ないさ。生身でやれば確実に関節が潰れる」

 

そんな光景にフラッグと呼ばれた機体の特性を見抜くセシリア、康太は軽く解説しているがこれを使えば以前のように康太が肉体を損傷させる事なく全力の機動が使える事に思い当たっていた

 

「さてと、それでオレが何故此処に居るのかだが、オレが参加するに至った経緯に関してはオレの方から説明するとしようか」

 

しかし先程の戦闘での康太の繰り出した機動を思い出して戦々恐々としているセシリアに気付かず、康太は語り出すのだった

 

 

荷造りを終えて向かったラボにて篠ノ之博士に訓練合宿へと参加する許可を取り付けたオレ達だったが、そこでエイフマン教授に呼び止められた

 

何事かと思えば一緒に奏の事も連れていく事を提案されたのと、ついでに参加するならフラッグのテストを頼まれたのである

 

取り敢えず完成したが比較が出来ないという事で今回の訓練で他国の機体相手に試して欲しいとの事だった

 

そうして渡されたフラッグだが、見た目は完全にオーバーフラッグだった

 

そのオーバーフラッグを受領してIS学園の教員室で織斑教諭にも事情を話して出発、する前に招待状に書かれていた連絡先に連絡を取り、ロンドン・ヒースロー空港にノッセルで着陸、入国審査を済ませるのだが、IS学園に入学する際にパスポートは作ってある、奏に関しては篠ノ之博士が何処から手に入れてきたのか正規のパスポートを新しい苗字で作ってあった、母親と同じ苗字は名乗りたくないとの事らしい

 

そして何の問題もなく入国審査を終えて連絡にあった迎えの人物を待つ、すると黒服の護衛を連れた王女殿下が現れたのだ

 

「ようこそ連合王国へ。我々はラビットフット社の来訪を心より歓迎する。私はレイネシア・ビクトリア・カミラ・ステュアート。この国の王族の一人だ」

 

まさか王女殿下直々の出迎えがあるとは思ってなかったオレ達は驚きに固まる、そんなオレ達の反応を見てか愉快そうに笑う王女殿下は、一度笑うのを止めると早速仕事だとオレに告げるのだった

 

 

「―――そして王女殿下から所属不明機としてこの場を襲撃するように見せ掛けて欲しいと頼まれた訳だ」

 

「よく初めて会った方からそう言われて従えましたわね……」

 

「セシリアから渡された招待状の中に一通だけ手書きで同じ事が書いてあったからな。話を聞いて、書いたのが王女殿下だって直ぐに分かったさ」

 

その王女殿下はこの合宿に参加している人員を集めていた

 

手紙にも、会ってからの説明にも現時点で代表候補生達が緊急時に対してどれだけ対応出来るのか、そのレベルを把握したかったとあったから、それに対する評価なのだろう

 

「このような策を使った事をまずは詫びよう。しかし緊急時でなければ見えない事もある。その事は全員理解して欲しい」

 

集められた人員の前に立ち王女殿下はまずこの事態についての説明を始めた

 

「今回の件は私がそこに居るラビットフット社のテストパイロットであるコウタ・シドウに協力を要請して行った事である。しかし、その目的は有事の際に各自がどの程度動けるかを見極める為だ。そして実際にその対応を見て、総評を下す。残念ではあるが、極めてお粗末であったと言わざるを得ない!」

 

これに関しては当事者なのでオレは知っている、そして王女殿下が下した評価というのは一刀両断と言える程にバッサリと斬り捨てるものであった

 

「まず初動であるが、直ぐ様対応に移ったのがオルコットのみであった事。この場にはかつて軍属でもあった教官が居ながらろくに対応が出来ていない。仕方なくオルコットが自身で状況を判断し、所属不明機に呼び掛け、頭を押さえに向かった。そして、その間にお前達は何をしていた?」

 

ギロリと睨むように集まった全員を見据える王女殿下、王族からの視線に教官達が一番顔を青くする

 

一線は退いたとはいえ仮にも軍属であったのなら緊急時に速やかに対応出来て当たり前、にも関わらず初動が遅れた等言語道断であった

 

「現代表候補生各位もだ!この場にあるISは訓練機が三機、人数は十人。数が足りないとはいえ、誰が乗り込むかで揉めるなど何事か!」

 

そして次に標的となったのは代表候補生である少女達であった

 

彼女達もセシリアが出た後で出撃しようとしたらしいのだが、話を聞く限りでは誰が乗って出撃するかで揉めてしまったらしい

 

敵が一機で、こちらはセシリアを含めて四機、ならば武勲を得るチャンスだとでも思ったらしい、確実に勝てると踏んでならば自分がと争ったとか

 

流石にそれは笑えない、勝ち戦に士気が上がるのは分かるが、もし相手が数的差を覆すような存在ならどうしていたのか

 

そんな理由もあって王女殿下は怒り心頭なのである

 

「よって、今回の評価は極めてお粗末だと言ったのだ」

 

「お、お言葉ですが殿下!今回は予想外の事態だっただけで、本来の我々の実力は―――!」

 

「その予想外の事態に対処する為の合宿であろう!今回の合宿で想定するデビルガンダムという敵は神出鬼没、故に先程の演習だ!とはいえ、本来の実力とやらを見ていないのも事実。良かろう、一度その実力を見せてみるが良い」

 

反論を正論で返された教官は涙目になるが、泣いて許される事ではないのは事実だ、この場に居る全員が有事の際にはデビルガンダム軍団と戦う事になっているのだから

 

しかし代表候補生達は王女殿下の後半の言葉に顔色を変える、此処で実力を示せば汚名挽回……もとい名誉挽回の機会となる

 

オレもイギリスの代表候補生達の実力は気になるし、まずは見学に回らせて貰うと―――

 

「ではコウタ・シドウよ!早速アグレッサー(仮想敵)として出るが良い!」

 

「あっれ~?何かこっちまで飛び火したぞ~?」

 

見学しようとしたら王女殿下に駆り出された、これ全員相手にするとかオレだけ負担多くね?

 

「報告書を読んでいるぞ。既に国家代表レベル、専用機持ちを二人相手に張り合えるそうではないか。なら量産機に乗った代表候補生を三人同時に相手にするくらいは出来るな?」

 

「誰だ、そんな報告書を書いたのは……」

 

セシリアは……無言で首を横に振っているし、違う……のか?

 

なら他に誰が、と思っていると代表候補生達の中で一人だけ露骨に目を逸らした人が居た

 

「サラ・ウェルキン、確かIS学園の二年生か」

 

専用機こそ持たないが確かに彼女もまた代表候補生だったな

 

誤魔化すかのように口笛を吹いているが、焦っているのか吹けてないし

 

とはいえ書かれていたのなら仕方ない、やるだけやってやるか

 

「改修した相棒の力、此処で試すとしよう」

 

「ほほう、それは楽しみだ。では候補生各位は三人でチームを組め。余った一人は私とオルコットの三人で組むとしよう」

 

「その組み合わせが一番難易度高いような……」

 

「ほれ、早く機体を展開するが良い。敵は待ってはくれんぞ」

 

「よし、やるか!とくと見るが良い……一人の天才(エイフマン教授)が改良せし、我がストライク・ジェガン(エンハンス)の姿を!」

 

その後、量産機を使う三人一組を三度相手にし、量産機に乗るサラ・ウェルキンとセシリア、そして王女殿下という専用機持ち二名含むチームとの模擬戦を行う事となる

 

数的差を覆す為に量産機であるサラ・ウェルキンを速攻で狙い、手の内を知っているセシリアを倒した

 

それから残った王女殿下を相手に一騎討ちとなったのである、が―――

 

「中々やるな、だが私は負けん!」

 

一対三では王女殿下が近接戦闘でオレの動きを押さえ、サラ・ウェルキンがマシンガンなどの連射の利く銃器で牽制、セシリアが高精度な狙撃により苦しめられたものの、王女殿下一人ならばそうはいかない

 

王女殿下の専用機カリバーンは近距離での戦闘を想定して大剣や片手剣、シールドといった武装に加えてライフルを装備していた事で中距離でも安定した戦闘が可能というバランスの取れた機体であった

 

おまけに一国の王女が乗るのだ、その性能もコストを度外したワンオフ機に相応しいものである

 

「あ、ちょ、ちょっと待て!?ワイヤーはズルいぞ!?」

 

だがタイマンであればオレの方が上だった、強化改修の施されたオレのジェガンは今までのI.W.S.P.ではなくノワールストライカーを装備した為に機動性や後方に傾いていた機体バランスが改良されたのである

 

そしてストライクノワールと同じようにビームライフルショーティーを二丁に加えて各部へワイヤーアンカーを装備しており、両腕部にはライゴウガンダムをモデルにデフォルトでスモールシールドを装備し、そこにアーマーシュナイダーも収納した

 

更には両肩に追加されたサブスラスターだ、左右に向けて設けられたそれにより横への移動が早くなり攻撃の回避も容易となった

 

機体色も黒と白で塗り直してある、VPS装甲ではないので他のストライカーパックに換装しても色が変わらないのが残念である

 

「くっ、身動きが、待て、待て待て、タイムだ!」

 

今もワイヤーアンカーを利用した機動で旋回したり、ワイヤーでカリバーンを絡め取ったりしている、王女殿下は慌てているが聞く耳持たん

 

両手に抜刀したフラガラッハ3ビームブレイドを持ちカリバーンへと振り下ろした模擬戦を終えるのだった

 

うん、やはりストライクノワールの二丁拳銃に二刀流、黒い配色とワイヤーアンカーは中二心を擽られる機体だな

 

 

「うわぁ、ダメージレベルがCに入り掛けてる……」

 

模擬戦を終えてピットにて機体状況を確認しての一声がそれである

 

量産機のみ相手にしていた時は目立った損傷は受けなかった、連携もろくに取れていない上に技量も素人ではないがセシリアよりは下だったからだ

 

だが最後の模擬戦の際にセシリアから各関節部に狙撃を受けたのが悪かった、レーザーならば装甲で受け止められるが装甲のない関節部に撃ってくるからだ

 

これもセシリアとのタイマンならビットも落とせるのだが、王女殿下やサラ・ウェルキンを同時に相手取りながらだから難しかった

 

「お疲れ様です、コウタさん」

 

「クロエか。荷物の搬送を任せて悪いな」

 

「いえ、むしろ模擬戦を連続でしていたコウタさんの方が負担が大きかったと思います。それで、機体パーツを交換しますか?」

 

「ああ、こうなると各関節部のパーツをユニットごと取り換えた方が早いと思う。取り敢えずその作業は後でやるとして、何かあったか?」

 

「レイネシア王女殿下がお呼びです。改めて顔合わせだそうです」

 

「そうか。奏は?」

 

「先に向かっています。なので私達も行きましょう」

 

「ああ、分かった」

 

クロエに続いてオレもピットを後にする

 

此処に来てから直ぐに模擬戦の連続だったからな、振り返ってみればまともに挨拶もしていない

 

そういう訳でアリーナに集まっているイギリス代表候補生達のもとへ向かう

 

向けられる好奇な視線や敵意の混じった視線を無視して奏の隣に並ぶ、それを見て王女殿下が口を開いた

 

「集まったところで改めて自己紹介と行こうか。まずはラビットフット社の方から頼めるか?」

 

「了解。紫藤康太だ。専用機はストライク・ジェガンE。ラビットフット社のテストパイロットをやってる。さっき模擬戦で相手したから腕の方は心配ないと思うが、よろしく頼む」

 

「クロエ・クロニクルです。専用機はバンシィ。コウタさんに比べると腕は落ちますが、今回の合宿へ参加出来て嬉しく思います。よろしくお願いいたします」

 

「あ、紫藤奏と言います。まだISに触れ始めたばかりの初心者ですが、精一杯頑張ります」

 

まずはラビットフット社に所属する三人で自己紹介をしていく、そんな中でセシリアが奏の苗字に首を傾げた

 

「シドウ?」

 

「オレの妹みたいなものだ。同じ苗字だが血の繋がりはない」

 

そして以前保護した子供達だが、全員が姓を紫藤に変えている

 

かつての名前を隠す為、というのもあるが全員が前の苗字を名乗りたくないと言ったからである

 

そりゃ、自分を人体実験のモルモットとして差し出すような親の苗字など名乗りたくないだろう、そして新たな姓をどうするかという話になり、篠ノ之だと無駄な騒動を引き起こし、全員日本人なのでクロニクルやエイフマンは使えない、架空でつけるのも面倒だからとオレの紫藤が使われた

 

結果、孤児という設定だったオレの経歴が少し書き換えられ一つの孤児院の出身となり、そこの子供達は紫藤を名乗っている、という事になったのである

 

「そういう事ですのね。よろしくお願いしますわ、奏さん」

 

「は、はい。此方こそよろしくお願いします」

 

そしてオレの表向きの経歴を知っているセシリアは事情を察したようだ

 

奏の方はまだ十四歳だからな、代表候補生という存在を前に緊張していた

 

さて、取り敢えずこれでうちの自己紹介は終わり―――

 

「初心者って、素人を連れてきたの?この合宿がイギリスにとってどんなに大事なものか、アンタ分かっているの!?」

 

かと思ったが面倒な事になった、イギリスの代表候補生の一人が文句をつけたのだ

 

まあ、確かに奏は初心者ではあるが、面と向かって言ってくるか

 

「それは確かにそうだが、誰もが最初は初心者だろう?奏は素質はある、何しろIS適性がSランクだからな」

 

「え、Sランク……でも、だからって―――」

 

「それにさっきオレにボロ負けしたお前はオレから見ても奏と大して変わらん」

 

ピシッと空気が凍った気がしたが、余計な問答に時間を使うよりは建設的だろう

 

突っ掛かってきた代表候補生の少女はわなわなと震えているが、実際奏が機体を動かしたのを見たが素人には見えなかった

 

適性はどれだけ自分の思った通りに機体を動かせるかによるものでそれが戦闘能力と結び付く訳ではないが、だからこそ奏を連れていく事にも賛成したのだ

 

「なら勝負して白黒つけてあげるわ!」

 

「さっきオレに負けてただろ、三対一で」

 

「あ、アンタじゃなくてそっちの子よ!」

 

そう言って指を指した相手は奏である、ふむ……

 

「奏、行けるか?」

 

「んー、多分大丈夫だと思う」

 

「そうか。機体はどうする?」

 

「/Gで行くわ」

 

ふむ、最初から本気モードという訳か、まあ仮にも代表候補生が相手、実際にISを動かした事があるとはいえ経験の少ない奏は不安だろう

 

こうして奏とイギリス代表候補生マリー・リードの模擬戦が行われる事になり、他の面々はアリーナから観客席へと移動する

 

模擬戦ばっかりやっているが技量を伸ばすには良い機会だから積極的に行っているのだろう

 

それに他人の戦い方を外から見て分析するのも勉強になるからな

 

カタパルトから飛び出した機体を纏った二人が定位置に着き、王女殿下が取り仕切る

 

「これよりカナデ・シドウとマリー・リードの模擬戦を行う。では、始め!」

 

『墜ちなさい!』

 

『誰が!』

 

マリー・リードの機体はイギリスの第二世代量産機シューター・ティアーズ、セシリアの機体の前身でビットの無いブルー・ティアーズのような機体だ

 

コンセプトは高速で飛び回り精度の高い狙撃を行うというもので、前身だけあってブルー・ティアーズと変わらない

 

そして奏の機体だが、此方はジェガンR型をベースとしたライトアーマーであるが、装備を始め細部に手を加えられてある

 

まず機体出力の強化、ライトアーマーで軽量化した上に高機動戦闘に最適化した調整が施されている

 

そして一番目を引く装備は両肩にマウントされた二本の剣だろう

 

右肩には大型のライフルに刃が付いたような武器、左肩には幅も厚さもある巨大な大剣である

 

更には両腰にも二本の実体剣が装備され、脚にも短めの刀身のカタールがある

 

両腕にはスターク・ジェガンの腕部追加装甲があり、中にビームサーベルとグレネードランチャーが一基ずつ備えられている

 

「康太さん、あの機体は?」

 

「ジェガン・セブンソード(スラッシュ)G、刀剣を使った戦闘に高い適性のある奏の為に用意された専用機だ」

 

その名の通りダブルオーガンダムのセブンソード/Gをモデルにしてある、カラーリングがインスペクションと同様に紅白になっているのは奏の趣味だ

 

なおダブルオーガンダムのようにGN粒子もクリスタル状の新素材もないので機能としてはカタールにヒート系の、他の剣にはコールドブレードの技術を投入してある、エイフマン教授がGNドライヴの研究してるけど、あの辺りの技術も手に入らないだろうか?

 

「近接戦闘タイプ、ですが右肩のはライフルとしての機能もありますわね」

 

「だから/Gという名前なんだ。あれを剣に含めたらエイトソードになるからな」

 

「ああ、GUN()のGですのね」

 

「そういう事だ。と、動いたな」

 

試合の流れは当初は奏が剣を抜いて突っ込むかと思われたが奏は右肩のコールドソードⅡブラスターを持ち射撃戦に付き合っていた

 

舐めている、という訳ではなく自分の射撃の実力がどこまで通じるか確かめたかった感じだな

 

しかし流石に相手の方が上手だと感じたらしい、左肩のバスターソードⅡを楯に使いながら撃ち合っていたがコールドソードⅡブラスターを仕舞うと両腰にコールドソードⅡを抜く

 

ダブルオーガンダムのGNソードⅡをモデルにした武装であり、セブンソードでは大小の剣に変更されるが奏の持つ物は原型機の物と同様に同じサイズの物だ

 

それを見て接近してくると見たのだろう、対戦相手であるマリー・リードは回避を止めて静止、狙撃の体勢に入る

 

奏がメインブースターを使って真っ直ぐに突っ込み、その馬鹿正直とも言える機動にマリー・リードが薄く笑う

 

だがコールドソードⅡはライフルモードへの可変機能を備えている、奏は接近しながら牽制としてビームを放ちながら近付いていく

 

当然、剣だと思っていたマリー・リードはその予想外の攻撃に動揺する、咄嗟に回避するが一発は被弾してしまう

 

「オレならあの状態から更に当てられたが……やっぱり射撃訓練追加しとくか」

 

不意打ちで十発は撃っておきながら初撃は外したし命中したのは相手の足に一発だけ、なんとも勿体ないその結果にオレは奏の訓練にもっと射撃訓練を課す事を決めた、コールドソードⅡブラスターも本来は遠距離で狙撃可能な程に射程、威力、精度の高い武装なのにあまり当たってなかったし、割りと本気で

 

対するマリー・リードだが、此方は射撃に関しては上手い、狙った瞬間には引き金を引けている、だが武装が合っていないように思えた

 

「あの銃、もうちょい銃身を切り詰めてレート上げたら合うかもな」

 

「どういう事ですの?」

 

「マリー・リードだが、たまに銃へのエネルギーチャージよりも先に照準が済んでいる事がある。僅かかもしれないが、本人にとってはもどかしく感じているんじゃないか?」

 

「康太さん、普通はそこまで見えませんわよ……?」

 

「単にオレがそう見えただけだ。それより、決まったな」

 

「えっ?あっ!」

 

試合の方を見れば射撃こそ当たらないが牽制程度にはなったビームに阻まれて身動きの取れないマリー・リードへと奏が距離を詰めていた

 

あそこは既に奏の距離だ、インターセプターを呼び出し必死に食い下がろうとするマリー・リードだが奏が抜いた二本のヒートカタールによりインターセプターが斬られた

 

二本のヒートカタールの刃を重ねるようにインターセプターの刃に合わせて熱量で溶断、近距離での手段が無くなったところに左肩にマウントしているバスターソードⅡを使って吹き飛ばした奏、それによりエネルギーこそ残ってはいたが地面に叩き付けられた衝撃で気絶したマリー・リードは戦闘不能と判断され、模擬戦は終了するのだった

 

 

アリーナでの模擬戦が行われていた頃、その上空では一人の人物がそれを見下ろしていた

 

「アレが紫藤康太か」

 

『はい、目標になります。このまま仕掛けますか?』

 

その人物の視線の先には観客席に居る康太の姿があった

 

そして確認するとその人物の通信機に少女の声で返答がある

 

「いいや、まだ仕掛けるには早ぇ。やるならアイツ等が此処に留まる最終日だな。それまでに舞台の準備をしてやろうぜ」

 

『分かりました。プランは?』

 

「この上に聖剣があるからな、それを使う。それに、オレ様の持つガンダムを一機エサにしてやるんだ。アイツは必ず食い付く。それにな―――」

 

その人物はニヤリと笑う、事前に調べていた康太の性格を思いだしながら

 

「良いねえ、自分から困難に向かっていく奴は嫌いじゃねえ!そしてイオリアのジジイが提唱したのとは別の進化、ニュータイプ!紫藤康太、お前の全てをこのオレに見せてみろ!あげゃげゃげゃげゃげゃ!!」

 

姿の見えない何かは特徴的な笑い声を残してその場を去っていった

 

その際、地上では一時的な原因不明の電波障害が起きたのだが短時間での復旧に多くの人間は気にも留める事がなかったのであった

 

そして、康太の知らないところで新たな事態は動き出しているのである




という訳で義妹となったオリキャラ紫藤奏の機体は本文の通りダブルオーガンダムセブンソード/G風のジェガンになりました


そして最後の展開ですが、実を言うと此処までやるつもりは無かったんですけど、書いてたらアイディア湧いてきて止まらなくなりました、イギリス編長くなりそうです
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