ジェガン、IS世界に立つ!!   作:RABE

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VSフォン・スパーク、開始です

そして一つだけ伝えておきます、勢いで押しきった!


41話 正義の女神

「エクシアを預かったというのは、貴方ですか?」

 

『意外と早かったな。エクシア・カリバーン、本名エクシア・ブランケット。間違いねえみたいだな』

 

「答えなさい、エクシアは何処に居るのですか!?」

 

『そう慌てなくても見せてやるよ。ハナヨ、カメラの映像を外のに切り替えろ』

 

『了解』

 

ミーティングルームに現れたチェルシー・ブランケットはモニターに映るフォンを見るや否や問い詰める

 

その剣幕、そしてエクシア・ブランケットという名前から家族か何かか

 

そしてフォンの指示でモニターに映るもう一人の少女、ガンダムマイスター874、ハナヨがカメラの映像を切り替え、フォンの言う外の光景が映し出された

 

そこは宇宙であり、先程のエクスカリバーがカメラ中央に鎮座している

 

『オレ様が制圧した時に知った事だが、エクスカリバーは単なる衛星兵器じゃねえ。生体融合型のISだ。その搭乗者、というよりはISを展開する為に意識封じて搭載されてたのがエクシア・カリバーン。エクスカリバーにあったデータを見ると、そこのチェルシー・ブランケットの妹って訳だな』

 

「チェルシーに、妹!?そのような事、私は一度も聞いた事はありませんでしたわよ!?」

 

「居たのです、私に妹が。戸籍から抹消され、ずっと捜し続けていた妹が……」

 

チェルシーという少女の事は分からない、だがセシリアの様子からただの主従という訳ではないのだろう

 

家族を事故で喪ったセシリアに仕え続けていたメイド、その絆は血の繋がった家族にも引けを取らないように思える

 

そして、それをオレに見せた理由は―――

 

「成る程、つまりは人質という事か」

 

『理解が早くて何よりだぜ。来な、紫藤康太。オレ様は衛星軌道上に居る。オレ様とお前の一対一の勝負だ。位置情報は送ってやるから、そこを目指して来い!』

 

「フンッ、望むところだと言わせて貰おう!」

 

そこで通信は終わった、モニターにはフォン・スパークが居るであろう座標が示されている

 

オレは改めてパイロットスーツの気密性を確認しつつ、ミーティングルームから出ようとする

 

だが背後から呼び止められ、その足を止める

 

「康太さん、先程の相手なのですが……」

 

「フォン・スパーク、幼少期からテロに関与しているテロリストだ。世間一般の倫理観ではなく、己に課したルールに従って動く。今は敵だが、場合によっては此方に協力してくる事もあるだろう。誰に縛られる事もない、自由に生きている人間だ」

 

「良くご存知なのですね。お知り合いですの?」

 

「オレが一方的に知ってるだけだ。向こうもオレの事を調べていたみたいだがな」

 

「ニュータイプ、ですわね。康太さんが色々秘密を抱えているのは知っていますから、今更問い詰めたりはしません。ですが、一つだけお願いがありますの。チェルシーの妹の事ですわ」

 

何も聞かないでくれる事は正直にありがたい、そんなセシリアの隣に並ぶメイドの少女、チェルシー・ブランケットと目を合わせる

 

「康太様、初めてお会いする貴方にいきなりこのようなお願いをする事は失礼な事だと分かっています。ですが、どうか妹を救って下さい!あの子さえ戻ってくれるのならば私はどのような要求にも応えます」

 

「……確約は出来ない。フォン・スパークはそれだけの相手だ。だが一つだけ誓おう。非才の身ではあるが、その全力を尽くす」

 

「分かりました。では、どうか御武運を」

 

チェルシー・ブランケットからの激励を受け取り、オレはアリーナの中に置いてあるコンテナの一つを開ける

 

そこにあるのは全長がISの倍以上の大きさを誇るブースターだ

 

「行くのですね」

 

「ああ、このまま何もしなければフォン・スパークは実際にエクスカリバーを撃つだろう。アレは意味のない事はしない男だ。やると言えば必ずやる。その結果第三次世界大戦が勃発する可能性もある。それは宇宙を目指すオレにとって大きな障害にしかならない。それに、セシリアの友人の妹の事も頼まれてしまったからな」

 

ブースターを運び出そうとした時、ミーティングルームから追い掛けてきたクロエに声を掛けられる

 

その声には心配するような色が含まれているがやらねばならない、オレも今回ばかりは初めから死を覚悟して臨むつもりだ

 

「コウタさんの無理無茶無謀は今に始まった事ではありませんから仕方がないです。ですが、一つだけ私とも約束して下さい。必ず生きて戻ると」

 

「……分かった。例えどのような形になったとしても、オレは戻る。そう約束しよう」

 

「はい、約束です」

 

また新たに約束が増えた、これではどうやっても生きて帰らなければならないな

 

フォン・スパークを打ち破り、エクスカリバーからチェルシー・ブランケットの妹を救出して生きて戻る、言葉にすれば簡単だがそれがどれだけ困難な事か

 

だが今のオレは前に進む事しか知らない、どれ程の困難であろうと、その全てに立ち向かうまでだ

 

その後はクロエの手を借りつつブースターを簡易的に設置した発射台に固定、ISを展開しブースターの先端部分にジェガンの下半身を固定する

 

装備はノワールストライカーを装備、強化型ビームライフルとジェガン用のシールドを腕に保持した

 

全ての準備が整った後、ミーティングルームでオペレーターとしてサポートしてくれる事になったクロエからの合図と共にブースターを点火する

 

『進路クリア、オールグリーン。ストライクブースター、発進どうぞ』

 

「了解!紫藤康太、ストライクブースター、出撃()る!」

 

次の瞬間、体に強烈なGが掛かる

 

念のためにと超長距離移動用に作りノッセルに積み込んでいたストライクブースター、それが原作と同様に宇宙へと上がる為に使用される

 

この日、オレは初めて望んでいた宇宙へと辿り着いたのであった

 

 

「イギリス本島より宇宙に上がって来る物体を確認。小型のロケットのようです」

 

「あげゃ、来たか。そうでねえと面白くねえ。エクシア・カリバーンを見付けたのは運が良かったな。本来なら人間が密集する中に爆弾を仕掛ける予定だったが、その手間が一気に省けたぜ」

 

宇宙では康太がストライクブースターにて上がって来るのをフォン達が確認していた

 

「ハナヨ、ガンダムの用意をしてやれ。オレ様はアストレアで出る」

 

「分かりました。フォン―――」

 

「あん?」

 

「相手の能力は未知数です。ヴェーダのターミナルユニットを経由して機体情報を得たとはいえ、御武運を」

 

「ハッ、オレ様に必要なのは運だとか不確かなモノじゃねえ。望むならそれは実力で掴まねえと面白くねえからな」

 

そう言うとフォンは格納庫に行きこの世界に来てからはISとなったガンダムを呼び出す

 

「ガンダムアストレア、オレ様出る!」

 

プトレマイオスと呼ばれた艦にも採用されていた輸送コンテナ、その前部ハッチが開くとフォンはGNドライヴの出力を上げて機体を発進させた

 

 

地上ではミーティングルームを臨時の司令部として使用し、大型モニターに康太のジェガンから得たデータが表示されていた

 

ジェガンの頭部カメラから得られた映像の他にもハイパーセンサーによって収集された情報から作られたジェガンを中心とした周辺状況を3Dモデルで表示している

 

それらの情報を纏める為に端末を操作しているクロエの他に、セシリアやレイネシアを始めとしたイギリス代表候補生達は後ろでモニターを見つめていた

 

「テロリストを相手に何も手を打てんとは……何の為のISだというのだ……!」

 

「王女殿下、それは私も同じ気持ちですわ。チェルシーの妹が人質とされているのに、こうしてただ見ている事しか出来ないのですから……」

 

フォン・スパークの事を知っている康太から要求通りに単独出撃を行った方が余計なリスクを負わなくて済むと説得され、専用機を持つ人間であっても地上で待機するしかない事にセシリアとレイネシアは悔しさで胸を一杯にしていた

 

そんな彼女達が見つめる中で、モニターに映るレーダーにノイズが走る

 

「敵機接近、それと同時にレーダーに障害……いえ、通信自体も妨害されています!回線をコアネットワーク経由に変更……これでも多少の障害が発生しています!」

 

「なっ!?コアネットワークを使っているのだぞ!?間違いないのか!?」

 

「コウタさん、聞こえますか!?通信状況が悪くなっています!何か原因は分かりますか!?」

 

『多少のノイズが聞こえるが、通信は繋がってる。フォン・スパークの使うガンダムなら基本能力と言えるからこの程度は想定の範囲内だ。それより、現れたな』

 

ジェガンの頭部カメラからの映像に捉えた一機の全身装甲のISがモニターに映し出される

 

それは深紅の機体であり、頭部は先程のシミュレータで見たデビルガンダムと同じように二つの目と額にV字アンテナを備えた意匠、そして機体背面からは赤い光の粒子を放出しながら康太のジェガンとの距離を詰めてくる

 

『初めましてだな、ガンダム!』

 

『良く来たな、歓迎するぜ』

 

『やはりガンダムアストレアTYPE-Fか。しかもその武装の数、フルウェポンだな。加えてGNハンマーの姿も見える。エウクレイデスがあった事からも予測していたが、ビサイド・ペインとの決着は着いた後か』

 

康太はフォンの駆るアストレアの姿を見て今のフォンがいつのフォンなのか推測する

 

彼の知るガンダム世界の知識ではアストレアは更にもう一段階強化された姿があるのだが、それがない事から少なくとも外伝作品である00Iの時系列だと見抜いていた

 

固有名詞を並び立てた康太の言葉をこの世界の者達は理解出来ない、しかしフォン・スパークはその少ない情報からでも康太の正体に大まかな当たりをつけている為に反応は少ない

 

『成る程、テメェの正体は二つの内、どっちかだったが今ので確定したな。まあそれは良い、今のオレ様が興味あるのはニュータイプの力だけだ。先に報酬を渡しとくぜ。受け取りな、テメェのガンダムだ』

 

フォンがそう言うとセンサーに新たな機影が現れる、カメラに捉えられた姿は白に青や黄色、赤といったトリコロールカラーの機体であり、フォンのガンダムと同じように背面から赤い光の粒子を放出している

 

『ガンダムプルトーネか、良い機体だ。この機体があれば人類は新たな段階に進める可能性が手に入る』

 

プルトーネと呼ばれた機体は康太の前まで来ると量子化し待機形態のネックレスになった

 

それを機体の頭部部分を解除しISの保護機能で問題ないとはいえ何の躊躇いもなく宇宙空間でヘルメットを脱いで首に掛ける姿に地上で見ていた全員がドン引きしているのだが、康太は気にしない

 

『ハッ、イオリアのジジイの計画を進めるつもりか?』

 

『まさか。オレの目的は人類が宇宙に進出する事だけだ。だがイオリア計画はそれに役立つ内容もある。初期型の擬似太陽炉ではあるがGNドライヴが手に入った事は大きい』

 

『夢物語だな。この世界で本気で宇宙に上がろうなんて考えている人間がどれだけ居る?』

 

『少なくとも此処に一人。そして天災が一人。そんな二人を支えてくれる女の子が一人。まあ正気とは思えないよな。けど、自分の手で世界を変える。面白いと思うだろう?他ならぬお前にはその気持ちが解る筈だ』

 

『あげゃげゃげゃげゃげゃ!!そりゃそうだ!誰もが思う、自分の手で世界を変えられたらってな!そうだ、それでこそ面白い!けど、まずはその世界と戦えるだけの力をオレ様に示しな。待っててやるから、ガンダムに乗り換えろよ』

 

フォンの駆るアストレアの性能は未知数だが康太が死を覚悟して挑む相手という事から、代表候補生達は同型の機体があるならその方が良いと感じていた

 

だが康太はその申し出をはっきりと拒否した

 

『断固辞退しよう』

 

『ほう?』

 

『乗り慣れていない機体で挑めるような相手ではない事は重々承知している。その性格からして機体に細工をしてくるような男ではないのは分かっているが、プルトーネが汎用性の高い機体だとしてもそこは譲れない。何より、私はこのストライク・ジェガンでガンダムを超える。この世界で私と共に歩み続けてきた、このジェガンで!』

 

『それがどれだけ困難な事か分かっていてもか?』

 

『機体の性能差が勝敗を分かつ絶対条件ではないさ。それに、困難だからこそ面白いのだろう?』

 

『良いねえ、実に良い。ならお前の全てをオレ様に見せてみろ!』

 

『望むところだ、ガンダムゥッ!』

 

話はそこで終わりだとばかりに二人は同時に動いた

 

康太がビームライフルを撃ち、フォンが右腕に装備したGNランチャーを放つ

 

互いに右に避け、追撃にフォンが右腕に装着しているGNハンドミサイルユニットからミサイルを打ち出す

 

自身を追尾してくるそれを康太はビームライフルと頭部バルカンポッドで迎撃する、だが先頭のミサイルを撃ち落とすと内部から緑色のスモークのような物が広がっていき、康太の放つビームを拡散させ効果を発揮させなくする

 

『粒子撹乱幕か!ならば!』

 

即座に武装をビームライフルからジム・ライフルへ持ち替えてミサイルを迎撃する康太、粒子撹乱剤入りのミサイルは最初の数発だけで残りは通常弾頭であり、命中していれば確実に損傷を受けていただろう

 

しかし康太がミサイルに気を取られている間にフォンがGNプロトソードを構えて接近する、それに対して康太もまた粒子撹乱幕の影響を受けない実体剣、I.W.S.P.用の対艦刀を呼び出し切り結ぶ

 

だが鍔迫り合いに持ち込めたのはほんの一瞬、アストレアのパワーによりジェガンは後方へと弾き飛ばされる

 

「何てパワーですの……!?」

 

「あれが、ガンダムの力……」

 

「兄さん……」

 

弾き飛ばされ体勢を崩した康太へと追撃の一撃を放とうとするフォン、それを後ろへの瞬時加速という器用な真似で距離を離した康太、そのまま粒子撹乱幕の範囲内から離脱する

 

そしてまだ粒子撹乱幕の中に居るフォンに対して両肩に三連装ミサイルポッドとその左右に大型ミサイル四発、両手に六連装ミサイルランチャーと腕に固定されたシールド二枚からもミサイルを放つ

 

圧倒的なミサイルの弾幕、通常であればどのような機体でも損傷を与えられるそれをフォンはまずNGNバズーカで大型ミサイルを迎撃した後、シールドとGNハンドミサイルユニット、NGNバズーカをその場に置き迫るミサイルからの楯にする

 

それから粒子撹乱幕を抜けると再びGNプロトソードで斬りかかるフォン、撃ち尽くしたミサイルポッドを全て投棄した康太は今度は両手に対艦刀を持ち、二本の剣をクロスさせるようにして受け止める

 

今度は鍔迫り合いとなった両者、端から見れば康太が劣勢に見える戦いに代表候補生達は戦慄する

 

だがスピーカーから聞こえてくる康太の声は喜びの色が強く表れていた

 

『素晴らしい、それでこそガンダムだ!』

 

苦戦しているにも関わらず寧ろ敵の性能を褒めるような康太、二機は鍔迫り合いの状態から剣を使った格闘戦に移行する

 

力強く、それでいて繊細さも持ち合わせた剣劇の中、更に康太の言葉は続く

 

『私の中にある一番古い記憶、それはモニター越しに見たガンダムエクシアの姿だ!その巨大な剣と、全身に装備した様々な剣、それらを使い分け数多の敵を圧倒する姿に私は魅了され、心奪われた!それからというもの、私はその力に、その姿に憧れ、焦がれている!そうとも、この気持ち、まさしく愛だ!!

 

『愛ィ!?』

 

唐突な康太の告白じみた台詞にイギリス代表候補生達の全員が裏返った声で驚愕する

 

だがそんな彼女達の声が聞こえていない、例え聞こえていたとしてもお構い無しに康太は続ける

 

『その機体、ガンダムアストレアはエクシアのプロトタイプ。言うなれば私の初恋相手の姉のような存在だ!そしてそれを駆るパイロットは最強のガンダムマイスターとして議論にも名が挙げられるフォン・スパーク。これ程の相手を目の前にして、血が滾らぬ男がいるだろうか?いや居ない!!』

 

最早一人で自問自答するようになった康太、これだけでもイギリス代表候補生達はドン引きなのだが、この男まだまだ止まらない

 

『認めよう、宣誓も約束も、行動の源であるが、しょせんは建前でしかなかった。この感情はごまかしようもない。私、紫藤康太は、愛機をもってガンダムと戦えることに、これ以上もなく――悦びを感じているっ……!』

 

「本当にチェルシーとの誓いが台無しですわよ!?」

 

出撃前は格好良く決めていたように見えたが、本当に見えていただけのようだ

 

それ程までに今の康太の声は本当に感極まった調子であった

 

『私は純粋に戦いを望む!ガンダムとの戦いを!そしてガンダムを超える!それが私の、生きる証だ!あの日恋い焦がれた憧憬に辿り着き、私は私の夢を超える!そうとも、この私がガンダムとなるのだ!』

 

もうコイツは何を言っているんだ、殆んどの人間がそう感じている中で一人、違う反応をしている者が居た

 

「カッコいい……」

 

「ちょっ、クリス!?目を醒ましなさい、アレはただの変態よ!?」

 

「えっ?でも、自分の信念を貫ける人って、物凄く好みなんだけど……」

 

「それを差し引いても有り余る程の変態でしょうが!?だからアンタは男の趣味が最悪って言われるのよ!」

 

「えぇ~、でもぉ―――」

 

少し前にシミュレータでデビルガンダムヘッドに喰われそうになりトラウマとなった少女クリスティーナ・ホワード、友人でもある他の代表候補生から突っ込まれてもめげずに康太の良いところを挙げようとしていた

 

PTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症し掛けていた彼女だが、この事が理由で回復している辺り、彼女もまたある意味でタフであった

 

なお、それとは別の反応をしている人間もこの場には居た

 

「そうですか、私のライバルは他の誰でもなく、ガンダムだったんですね……」

 

「クロエさんも落ち着いて!?ガンダムは無機物だから!大丈夫だから!」

 

「ガンダムは……敵!!」

 

「クロエさんの機体もガンダムだよ!だから正気に戻って!?」

 

「私が……ガンダム……?なら私が……コウタさんの恋人……!?」

 

「もうそれで良いから、オペレートしないと!兄さんの馬鹿!私ツッコミ役じゃないのに、状況がカオスになってるじゃん!!」

 

もはや場が混沌としてきているが、宇宙で戦闘を行っている康太には関係がない

 

それどころか発言に比例して戦闘力が上がり、フォンのアストレアの動きに追随してきていた

 

『チッ!』

 

舌打ちをしつつ左手に持ったGNハンマーを射出するフォン、それをバレルロールで避けた康太は対艦刀から背中のフラガラッハ3ビームブレイドに持ち替えて迫る

 

しかしその背後からスラスターを使い方向転換を行ったGNハンマーが襲い来る、だが康太はそれを予想していた為に当たる直前に宙返りをするとGNハンマーが繋がっているケーブルを切断した

 

『何ッ!?』

 

『その技は既に見た事がある!』

 

慣性によってケーブルを切断されたGNハンマーはフォンへと向かう、それを避けたところに康太がビームブレイドを振るう

 

GNプロトソードで受け止めたフォンが空いた左手でGNビームピストルを抜くが、同時に康太も左手のビームブレイドをその場に置くと左腰からビームライフルショーティーを抜き、同時に引き金を引いた

 

互いに至近距離からのビームによる射撃、双方の機体にダメージが入り、同時に放った蹴りで二人の距離が開く

 

そんな中で先に体勢を立て直したのはISでの戦闘経験で勝る康太だった、AMBACやPICといった全てを駆使し素早く武装を構えるとそれまでの比ではない速度で一直線に宇宙を駆ける

 

それは瞬時加速よりも高等技能とされる二重瞬時加速(ダブルイグニッションブースト)と呼ばれる技能であった

 

通常の瞬時加速よりも強力な推進力を生み出す事が出来る技、それによりビームブレイドの切っ先がアストレアへと迫る

 

確実に仕留めた、そう確信した康太だったが次の瞬間にはアストレアの姿がその場から掻き消える

 

何処に消えたのか康太は周囲を見渡す、そして視界の端に宇宙を駆ける紅い軌跡をその目に捉えた




GNドライヴ搭載型が持つ切り札なんて、当たり前過ぎて何も隠していないという……
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