ARMORED CORE for Bidden【ACfb】アーマード・コア4   作:あきてくと

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断章 レイヴンの始末書

 先日の、バルバロイおよびホワイトグリントとの一件について、報告書の提出を求められた。以前所属していた部隊の形式(フォーマット)に沿って書いたが、少々読みづらいかもしれない。

 一応、注釈もつけておいたが……とりあえずフィオナに確認をしてもらうことにしよう。

 

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      報告書

 

 本文書は、作戦名『Desert Wolf』以下〈砂漠の狼作戦〉における報告であり、総責任者エミール・グスタフ(以下、〈甲〉と呼ぶ)、作戦指揮官フィオナ・イェルネフェルト(以下、〈乙〉と呼ぶ)へ向けて、ネクスト パイロット■■■■(以下、〈丙〉と呼ぶ)が報告するものである。

 

 

      次第

 1、バルバロイ起動前の撃破失敗について

 2、グレネードキャノンの破損について

 3、神経接続負荷の使用強要と、精神負荷の影響について

 4、友軍ホワイトグリントへの戦闘行為について

 

 

 

      記

 

 

 

1、バルバロイ起動前の撃破失敗について

 

 〈砂漠の狼作戦〉の第一優先事項は、攻撃目標〈バルバロイ〉の起動前撃破である。〈甲〉より〈乙〉へ依頼内容が伝達され、〈乙〉より〈丙〉へ実行命令が下される。

 

 〈砂漠の狼作戦〉の戦術詳細は〈丙〉が立案。〈甲〉〈乙〉共に、それを承認する。〈丙〉は事前に報告した計画に沿って、一切の不備なく作戦を遂行。

 

 しかし、予測に反して〈バルバロイ〉は敵襲を事前に察知し、起動準備をしていた模様。〈バルバロイ〉の起動前撃破に失敗。交戦状態となる。

 

 作戦失敗の原因は、戦術立案の欠陥、および作戦内容の情報漏洩、以上の可能性が考えられる。

 

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【要するに、依頼内容がエミールとフィオナから伝えれられ、俺が作戦を立て、ミスなく実行したが、バルバロイは起動前に撃破できなかった。

原因は、俺の作戦ミスか、情報の漏洩か、どちらかによるものだ。まぁ、よくあることだ】

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2、グレネードキャノンの破損について

 

 速やかな作戦遂行を目的として、有澤重工業製グレネードキャノン〈OGOTO〉1門の使用を〈丙〉が〈乙〉に要求。〈甲〉が承諾する。

 

 〈丙〉は作戦中に撃破目標〈バルバロイ〉に対して〈OGOTO〉を使用し、途中で〈OGOTO〉を放棄。放棄した〈OGOTO〉を狙撃することで誘爆を引き起こし、目標撃破の武器として使用した。〈バルバロイ〉に甚大な被害を与えたものの、撃破には至らず。

 

 〈バルバロイ〉を通常戦闘で撃破するには、撃破目標が予測不可能と思われる戦術が必要と判断し、〈丙〉は以上の判断を妥当と主張する。

 

 

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【フィオナとエミールに頼んで、高価なグレネードキャノンを買ってもらった。渋い顔をされたが、速やかな作戦遂行には必要だった。

 

しかし、バルバロイ相手には、まったく使い物にならなかったため、いっそのこと爆弾として使用した。エミールには悪いことをしたと思っている】

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3、神経接続負荷の使用強要と、精神負荷の影響について

 

 3ー1 神経接続負荷の使用強要について

 

 起動した〈バルバロイ〉撃破のため、〈丙〉は〈乙〉に神経接続負荷レベルを上げる戦術を提案。〈乙〉はこれを一時は拒否。〈丙〉は〈乙〉を再度説得。その結果〈乙〉は、一定の条件をもとに〈丙〉の提案する戦術を許可。

 

 〈丙〉は神経接続負荷レベルを〈40%〉から〈60%〉へと変更し、攻撃目標を中破。作戦後は〈乙〉が神経接続レベルのパスコードロックナンバーを変更。〈丙〉の使用権限を剥奪する。

 

 

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【これまで以上にこきつかわれることを条件に、精神負荷レベルを上げるためのパスコードを教えてもらった。帰還した後、パスコードはすぐさまフィオナに変更されてしまった】

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 3ー2 精神負荷の影響について

 

 精神接続負荷レベルの上昇は、ネクスト機からパイロットへの情報量を飛躍的に増加させ、対象物の動的な先読みを実現する。ただし、莫大な情報処理に伴う脳への負荷は、パイロットの精神に甚大な被害をおよぼすものと予想される。

 

 また使用時は、〈丙〉脳内において異音の発生が確認された。脳内ニューロンネットワークの破壊であると〈丙〉は推測する。

 

 上記内容は、後日〈丙〉から〈乙〉へ詳細を報告する。また、後日〈乙〉は〈丙〉の、脳内および身体の精密検査を提案する。

 

 

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【精神接続負荷レベルを上げると、およそ0.5秒先の敵の動きや、着弾位置が読める。ただし、使用時は「パシン」と頭の中で異音がする。おそらく、脳神経細胞が破壊される音だろう。

 

今のところ、とくに異常は出ていないが、長期の使用では頭がイカれるのは間違いなさそうだ。AMS技師であるフィオナには、口頭で、より詳細に説明すると話してある。一応、精密検査もしておきたいそうだ】

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4、友軍ホワイトグリントへの戦闘行為について

 

 〈ホワイトグリント〉は友軍信号を発していなかった。また〈丙〉側の通信機器の故障により、意志疎通が不可能な状態であったため、安全策として所属不明機と判断。勧告の後、攻撃を行う。

 

 通信機器の回復後、友軍であることを確認。双方和解に応じる。

 

 なお、〈ホワイトグリント〉および搭乗リンクス〈ジョシュア・オブライエン〉の戦闘能力は、神経負荷をかけた状態の〈丙〉を圧倒する。特に、重力加速度に対する耐性と予測判断能力は、人間の常識から大きく逸脱している。

 

 今後の作戦遂行にあたり、要注意対象とすることを〈丙〉が提案する。

 

 

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【嘘だ。

だが、奴が危険なのは本当だ。あの動きは、人間にできるものではない。腕が良いなどというレベルではなく、もっと根本的に違うものに思えてならない】

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以上

 

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