まちカド☆白書   作:伝説の超浪人

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危機管理フォーム登場!皆さんの意見などを参考にさせていただきました。ありがとうございます!
ついでに変身については独自解釈ありです。ご注意を。




13話「果たし状は渡せませんでしたが、新生シャミ子の戦闘フォーム誕生です!」

こんにちは、決闘で引き分けたシャミ子です。

 

実は決闘後の3日間は体中が痛くて大変でした。

 

傷はすごい勢いで治っていくのに、疲労の回復が全然追いついていない感じで、例えるなら筋肉痛の上にギプスをのっけているような感覚ですね。

 

浦飯さんに聞いたら、妖力が怪我の回復に使われているそうで、疲労は後回しになっていて妖力がすっからかんになっているせいだそうです。

 

浦飯さんも経験があり、これを乗り越えるとパワーアップしたそうです。

 

確かに完治して妖力も戻った今、体からパワーが溢れているような感覚です。

 

これは桃を倒せるときが近づいてきたのではないでしょうか?

 

 

「待ってろ桃!今日こそ貴様の最後だー!フハーハッハッハッハ!」

 

 

朝、制服に着替えた私は窓に向かって拳を振り上げ、叫びました。

 

その時、服が破れるような音がしました。

 

 

「え、何ですか今の音?」

 

 

制服のスカートや胸元を見ますが、特に異変はありません。うーん、気のせいでしょうか?

 

 

「お姉、右の脇の部分が……」

 

「あー!?」

 

 

良に言われた右の脇の部分を見ると、思い切り縦に破けてました。

破けた部分をよく見ようと右腕を上げた状態で、左手をその部分に伸ばそうとしたらまた破ける音がしました。

 

 

「今度は左のほうが……」

 

「な、何でですかー!?」

 

 

動くたびに制服が破れていきます。な、何でですか!?ちょっと動いただけで別に何かしたわけじゃないのに……!

 

 

「おう、まるでストリップみてーだな」

 

「何言ってるんですか変態!」

 

「……ストリップ?」

 

 

私は浦飯さんの視線から逃れるように背を向けます。この男、心配の言葉じゃなくてセクハラを仕掛けてきました。人が困っているというのに……!

 

良は言葉の意味が分からないのか首を傾げてましたが、静かに怒っているお母さんが浦飯さんの像を鷲掴みして、お母さんは浦飯さんと目線を合わせました。

 

 

「……浦飯さん?良がいるのでそういうことは言わないでください」

 

「やだなー清子さん、ジョークだよジョーク」

 

 

あははーと浦飯さんの軽い笑いが洩れます。私はそろそろセクハラで訴えてもいいかもしれません。

 

しかしなぜこんなことになったのでしょうか。このままでは学校に行くことができません。そう考えていると、お母さんに捕まれたまま浦飯さんが話し始めました。

 

 

「つーかよ、オメー制服で何度か戦ってたから、それで限界が来たんじゃねーか?むしろ今まで破れなかったのが不思議なくらいだぞ」

 

「た、確かに……あれだけ吹っ飛ばされたりしたのに、燗さんのときも服にダメージは不自然なくらい無かったですし……限界が来ても不思議じゃないですね」

 

 

言われてから気づきました。あれだけ派手に瓦礫に突っ込んだり、遠距離技も食らったりしてましたからね。ふつうあれだけ戦っていれば服はボロボロですよ。

 

むしろ何で今まで大丈夫だったんでしょうか。燗さんも服は無事でしたし。魔力でカバーできるんでしょうか?

 

 

「学校どうしましょう。替えの制服は……ないですよね、お母さん?」

 

「ないです……制服は高いですから……」

 

 

お母さんの重く苦しい答えが返ってきました。あまりにも悲しい現実です。

 

少し悪さをする魔族より、貧乏のほうが遥かに強敵ではないのでしょうか。

 

 

「あ、じゃあお姉はこれ着ていくといいと思う」

 

 

良が差し出した服を、私は一瞬悩んで着ることにしました。

 

 

 

 

 

 

「だから今日体操着なんだ」

 

「そうなんです……しばらく体操着で登校です」

 

 

学校に登校し、杏里ちゃんに今朝の事情を話しました。

 

そう、今の私は教室に1人だけ体操着です。皆に見られているようでソワソワします。

 

 

「せっかく今日は桃に果たし状を送って勝負しようと思ってたのですが……」

 

 

私はカバンから果たし状とデカデカと書かれた封筒を取り出し杏里ちゃんに見せました。

 

昨夜せっかく書いた果たし状ですが、朝から気分が落ち込んでしまったのでイマイチ決闘気分じゃありません。また今度にしようかな。

 

果たし状を見た杏里ちゃんは何だか面白い顔をしてました。

 

 

「今時果たし状って……」

 

「何だ?果たし状もらったことねーのか?」

 

「普通ないでしょ……」

 

 

さすがの杏里ちゃんも果たし状はもらったことがないようです。というより、漫画以外で果たし状って見たことないですよね。

 

 

「オレは割ともらってたぜ?あとは直接相手が校門前に立ってて喧嘩売ってくるとかよー」

 

「ヤンキー漫画かな?」

 

 

杏里ちゃんの意見には同意するしかありません。人生で一度もそんな光景は見たことがありません。浦飯さんは霊力を身に着ける前から喧嘩ばっかりしていたそうで、珍しくもないそうですが。

 

ちなみに今回私が書いた果たし状は浦飯さんがもらったという果たし状を参考にしました。

 

 

「1回よー、今回のシャミ子みてーに力使い果たして全身筋肉痛になったときにオレと桑原の偽物が出てな。

そいつらがオレらの中学と対立してた中学の奴らを闇討ちして、オレらの偽造生徒手帳置いてってオレらの仕業に見せかけるとか、しょーもねー方法とってきたんだよ」

 

「えぇ……それは何で?」

 

「襲われた連中と、力が出ねーオレらを争わせて、くたびれたところを叩こうって算段だったんだよ。ったく、喧嘩売るなら真正面から来いっつーの」

 

 

どうやら浦飯さんは喧嘩を売られたことより、姑息な手段を取ってくるほうに腹が立っているようです。確かに、真正面から喧嘩したほうがスッキリしますよね。

 

 

「襲われた人たち、そんなベタベタなの信じたんですか……?」

 

「いやー、わざわざ闇討ちして生徒手帳毎回落としてく人はいないでしょー。信じるほうがどうかしているよ」

 

 

しかし何て古典的かつ分かりやすい策なんでしょうか。

 

中学生とはいえ、少し考えればかなりツッコミどころに気づきそうなものですが、そのまま信じるんでしょうか?

 

そう質問すると、浦飯さんは軽く笑いました。

 

 

「ところが闇討ちされた連中はバカだから信じ切っててよー。

その後偽物が桑原のダチをボコボコにしてオレらを挑発して呼び出してきやがってよ。空き地にオレら2人と果たし状で呼び出された闇討ちされた中学の連中が集まったわけよ。

さっき言ったように、あいつら戦って疲れたところを一網打尽にする気だったんだ」

 

「うわぁ、卑怯だし姑息だねー」

 

「だろ~?まぁ結局オレの仲間の蔵馬と飛影が企みを暴いた上に偽物の仲間をやっつけてくれたから、相手の中学の奴と一緒に偽物をボコボコにしてやったぜ」

 

「ダメです杏里ちゃん、登場人物についていけません」

 

「ごめん、私もヤンキーにはなれそうもないよ」

 

「そうかぁ?ボコボコにして終わったって話だぞ?」

 

 

行き当たりばったりかつ力業過ぎる解決方法に、杏里ちゃんも首を横に振ってました。

 

蔵馬さんと飛影さん以外は皆何も考えてないのでしょうか?浦飯さんは簡単に挑発に乗りますし、本当に絡め手にホイホイ乗る人ですね……。

 

 

「………面白そうな話をしてるね」

 

「うわぁ!?わざわざ気配消して、後ろから声かけないでくださいよ桃!」

 

 

突然の声に驚いて振り返ると桃が立っていました。さっきまで完全にいなかったのに、いつの間にか違和感なくいるとは。

 

 

「桃め、わざわざ完全に気配を消して近づいてくるとは、悪趣味です!……あれ?その手に持っているのは、制服ですか?」

 

 

よく見ると桃の手に制服一式がありました。何故持っているんでしょうか?

 

 

「うん。置き制服があるから、シャミ子に貸そうかと思って」

 

「何故置き制服が!?でもありがとうございます!」

 

 

普通学校に置き制服置いている人はそうそういないと思いますが、今の私には感謝しかありません。早速着てみましょう。浦飯さんには窓を見てもらいます。

 

着替え始めると、杏里ちゃんと浦飯さんがコソコソ何か話してました。

 

 

「こんなに世話になっている相手に果たし状送りつけようとした魔族がいるらしいっすよ、浦飯さん」

 

「いやー、恩知らずだな~そいつ」

 

「果たし状は浦飯さんもノリノリで協力してたでしょーが!」

 

「……それ本当?」

 

「今日は渡しません!また今度です!」

 

 

渡す前に本人にばれたら、果たし状の送る意味がないっていうか、サプライズ感がなくなりますので否定しました。すると桃は何となくしょんぼりしてました。いや、何で落ち込むんですか!

 

貸してもらった制服を着てみました。袖が長く、肩がずり落ち、丈が長すぎます。そう、サイズがブカブカでした。

 

 

「ナーハッハッハッハ!まるでガキみてーだな!」

 

「……その、森の妖精さんみたいでかわいいと思う」

 

「不器用なフォローは要りません。あと浦飯さんうっさいです!って何してるです!?」

 

 

桃のフォローと浦飯さんにツッコミを入れていると、桃が私のスカートを持ち上げてきました。待ってください、セクハラですか!?

 

 

「制服の丈が気になるから、詰めようかなって」

 

「あなたからの借り物だから大丈夫です!すぐお返ししますから!」

 

「買う金あんのか?」

 

 

「心配ないです」と桃に返答しようと思ったときに入った浦飯さんのツッコミに、私は言葉に詰まりました。

 

現実、突きつけるのはやめてください……。

 

 

「きっと、メイビー……」

 

「無理しなくていいから……」

 

 

悲しい現実に打ちのめされている間に、桃が丈を詰めてくれました。

 

何故桃が裁縫道具を都合よく持っているのか尋ねると、魔法少女の変身後の衣装が受けたダメージは変身解除後も少し引き継ぐため、それを自分で直していたからだそうです。

 

その話を聞いて、杏里ちゃんが何かを思いついたようで、手を叩きました。

 

 

「ってことはあれじゃない?今回のシャミ子の制服破れ事件は、制服のまま戦っていたことが原因なんでしょ?だったらシャミ子も、ちよももたちみたいに変身すればいいんじゃない?」

 

「それです!!」

 

 

杏里ちゃんの一言に衝撃が走ります。

 

そうか!私もカッコイイ戦闘用の衣装に変身できれば、制服のことを気にする必要もなくなるんですね!

 

つまり制服代も今回だけで済むようになり、カッコイイ姿で戦えるようになって一石二鳥です。

 

 

「確かに。私みたいに魔力外装で覆うことができれば、防御能力はアップする」

 

「早速やりましょー!」

 

「はーい皆席についてー。朝礼始めまーす」

 

 

意気込んで右拳を掲げたら、チャイムと同時に先生が入ってきました。

 

桃はいつの間にかいなくなってるし、杏里ちゃんはこっそり自分の席に着いています。先生は私を不思議そうな顔をして見てます。

 

よく見れば教室で立って右手を挙げているのは私だけです。すっごい恥ずかしいです………!

 

顔が熱くなるのを感じていると、浦飯さんが笑ってました。

 

 

「ケケケ、恥ずかしい奴」

 

「ぐぅ~!」

 

 

浦飯さんに言われても言い返すことができず、ぐぅの音しか出ませんでした。い、いつか浦飯さんをギャフンと言わせてやる……!

 

時は経ち放課後。学校近くの河川敷で変身することにしました。メンバーは私、浦飯さん、桃、杏里ちゃんです。

 

今回小倉さんは何かやることがあるそうで、今回は来ないそうです。一体何をしているのか気になりますが、内緒だそうです。

 

さて、変身とは簡単に言いますが、やり方なんぞ全く分かりません。魔力外装とか言ってましたから、魔力をコントロールするのでしょうか?

 

はたまたパワーを高めたり、感情を切っ掛けにして勝手に発動するのでしょうか。

 

さっぱり分からないので桃に聞いてみます。

 

 

「それでどうやるんですか?」

 

「……簡単に言うと、魔法少女の姿は戦闘フォームと言われている。衣装は本人の心というか、イメージにかなり影響される。

戦闘フォームへの変身には変身卍句(へんしんバンク)と呼ばれる舞いの儀式によって光の力を身体に降ろす必要があるんだ。

変身中は無防備になるけど、鍛えれば時間を一瞬にまで短縮できる」

 

「……何ですと?」

 

 

いきなり説明が叩き込まれました。まるでどこからか引っ張ってきたかのような説明です。

 

いつも一瞬で変身していたと思うのですが、舞ということは踊ってたんですか?全然そんな感じには見えません。

 

しかも衣装は心のイメージによるとか……結構ふわふわな説明です。

 

 

「うーん、イメージが現実になるとかそういう感じかな?」

 

「私はイマイチ想像ができません……浦飯さんは分かりますか?」

 

 

杏里ちゃんもよく理解できないそうです。こういう時は分かりそうな人に投げるのが一番です。

 

しかしその浦飯さんも唸ってました。

 

 

「確かに桃が変身したときは何か色々やっている風に見えたが、そういうことだったんか」

 

 

何と浦飯さんは変身時の桃の動きを終えていたそうです。私には光った瞬間変身を完了させているとしか認識できていませんでしたが、やっぱり凄いですね。

 

それを聞いた桃は少し驚いてました。

 

 

「……見えてたんですか?これでも魔法少女の中でもかなり早いほうだと思ったんですが」

 

「まぁな。しかし踊らなきゃいけねーのか?オレの知ってる奴は違ったが」

 

「まぁ……踊りというか、ポージングは極限まで短縮・高速化できますから。知っている方はどんな感じでしたか?」

 

「オレが知ってんのは昔闘った仙水って奴で、アイツは霊力を超えた究極の闘気とかゆー『聖光気』を会得しててな。

『気鋼闘衣』とかいう気を高めて防具や武器に聖光気を物質化する能力があって、仙水は防具みたいに身に纏うことで防御主体や攻撃主体に切り替えて戦ってたな。

蔵馬の奴も妖狐のときは白魔装束を身に纏ってたが、特に気にしたことないらしいから参考になんねーな」

 

 

何ともカッコイイネーミングが浦飯さんの口からポンポン出てきましたよ。

 

究極の闘気とか言うのもかっこいいですし、衣装の名前もいいですね。こう、心のセンサーにビンビンきます。

 

しかし浦飯さんは具体的な変身方法は言ってません。

 

 

「それで、どうやったら変身できるんですか?」

 

「わかんねー」

 

 

私と杏里ちゃんはずっこけました。変身方法が肝心なのに、技名だけ言われても意味ないです!

 

 

「浦飯さーん、それじゃダメじゃん」

 

「まぁ待てや。さっき桃も言ったが、イメージが重要らしーんだ。

オレはそういう能力者じゃねーからやったことはねーが、桑原が霊力を剣に物質化するときに『オレはできる!』って思い込みが重要だって言ってたな」

 

 

杏里ちゃんが突っ込むと具体的な例が返ってきました。

 

確か桑原さんは霊力を剣の形に固定する霊剣の使い手と聞いてます。またそれをさらに超える次元刀の使い手だとも。

 

霊力1つで武器を作り出すということは、形そのものを鮮明にイメージしなければならないということですね。

 

それを聞いた桃が頷きました。

 

 

「そうですね。確かに魔法少女の変身のときの姿は自身が強くイメージしたものになります。私の変身は小さい頃にイメージしたものになりますが、ミカンの変身は服装に柑橘類の小物があったりするんです。

能力もそうですが、自身の根底からくるイメージは好みや性格・環境に深く関係していると思います」

 

確かに初めて会ったときのミカンさんは柑橘類の小物を身に着けてました。あれは柑橘類大好きなミカンさんの心が形となったということでしょう。

 

……桃の桃色フリフリ衣装にもすっごく突っ込みたいですが、後に取っておきましょう。

 

つまり逆に言えば、イメージとかけ離れているものは具現化できないということですね。

 

 

「そういや、桑原のやつ普段は次元刀が上手く出せねーとか言ってたが、それもイメージ不足ってやつか?」

 

「可能性としてはあり得ますね」

 

 

その話を聞くと、手に入れた能力でもイメージが上手くいかないと発動しにくいということでしょう。どうやら能力発動するにしても、最初が肝心みたいです。

 

 

「まぁ要するに似合っている自分をイメージしてやるってことだね。ガンバ、シャミ子!」

 

「よぉし!やってみます!!ハアァァー…………!!」

 

 

杏里ちゃんに言われ、私は妖気を高めます。いつもの修行より、体から妖気が噴き出し、波打つように肉体を覆います。

 

その光景を見た杏里ちゃんは興奮しているような感じでした。

 

 

「うぉー!シャミ子すっごいよ!私でもすごい力が出てるってわかる!」

 

「えへへ……そうですか?」

 

「……集中切らしちゃダメだよシャミ子」

 

「気合い入れてやれ」

 

 

褒められて若干妖力が乱れると、2人から叱られました。おっといけない、パワーアップのためにも集中しなければ。

 

 

「はーい。うおりゃー!!」

 

 

イメージしながらやりますが、何かしっくりきません。魔族だからカッコイイマントとか、勇者みたいな鎧や軍服などもイメージしましたがダメです。

 

自分が桃みたいなフリフリ衣装着ているイメージはないですし、浦飯さんみたいな道着ともなんか違います。てゆーかせっかくの変身なので道着は嫌です。

 

 

「てーんでダメダメだな」

 

「こ、ここからですよ、ここから!」

 

 

しばらくやっても上手くいかず、それを見て少し呆れたような浦飯さんの言葉に反論します。

 

確かに30分以上やりましたが、普段の修行から考えればまだまだ短いです。ここからです、ここから!

 

 

「何がいいんだろうねー?」

 

「……カッコイイ自分じゃなくて、今日までの自分をイメージしたらどうかな?」

 

「今日までの自分……」

 

 

桃がそんなことを言ってきました。そう言われると、何だか少しさっきまでと違う気がします。今日までの自分をイメージ……!

 

 

「いきます!!」

 

 

今ほどよりさらに妖気を高めます。重要なのは普段でも自分が身に纏っているイメージ……素直な自分です。

 

闘っているときの姿、修行風景、今朝破れた制服……その時言われた言葉……。

 

色々なものが脳裏を過ぎ去っていきました。

 

イメージしろ、最強の自分を!

 

 

『叫んで……あなたのイメージを』

 

 

その時、聞いたことのないようで、懐かしい声が自分の中から聞こえたような気がしました。

 

その瞬間、私ははっきりとイメージできました。

 

 

「シャミっ……シャドウミストレス優子……『危機管理フォーム』!!」

 

 

な、何か今勝手に言ってしまいました。そして妖力の渦が全身を包みます。

 

この名前が私の魔力外装……いや妖力外装なんですね!

 

一瞬で光が晴れて、変身が完了しました。変身前より溢れるパワーをヒシヒシと感じます。

 

これぞ新生シャミ子の新戦闘フォームです!!

 

 

「どうです!これが新生シャミ子です!」

 

『………』

 

 

私のパワーに驚いているのか、全員口を開けて固まってました。ふふふ、よほどこの姿とパワーに恐れをなしたようですね………。

 

………あれ?よく自分の恰好を見ると肩やお腹が出てますね。色は大体黒っぽい感じでいいんですが。

 

でもこれ上半身は胸と腕部分はほとんど丸出しです。首には何とかリボンがありますがほぼおまけみたいな感じです。

 

下半身も下着とブーツ以外は腰蓑みたいなマント以外は素肌です。

 

ちょっと待ってください?これ相当露出度高くないですか?

 

冷静になって自身の格好を見ると、あまりの露出度の高さに恥ずかしさが急激にこみ上げてきました。

 

 

「……露出魔族なの?」

 

「露出狂ではないですー!!」

 

「でもシャミ子、その恰好じゃ魔族というよりサキュバスじゃない?」

 

「何でエロ方向に持っていくんですかー!」

 

 

桃も杏里ちゃんもひどいです。確かに自分でも激しい露出だし、人前に出る格好ではないと思いますが、その評価はあんまりです。

 

でも何でこんな格好になったのでしょうか……?

 

私はイメージの際浮かべた光景を思い返してました。あの時、今朝の浦飯さんの言葉が過った気がします。

 

『おう、まるでストリップみてーだな』

 

あれのせいだ、と確信しました。

 

明らかに浦飯さんに言われたことと、ビリビリに破けた制服が関係して、エロ方向に思考が引っ張られたのでしょう。そして完成したのがこの格好!

 

つまりは、浦飯さんのせい!!

 

 

「こんな格好になったのも浦飯さんのせいです!責任取ってください!!」

 

「いや、シャミ子……その言い方はまずいんじゃ……?」

 

 

何がまずいのでしょうか?明らかにイメージに繋げた原因が浦飯さんだから何もおかしくないと思います!

 

そう考えていると杏里ちゃんも苦笑いしてますし、桃が少しおろおろしてます。

 

 

「オレのせいじゃなくて、オメーがスケベ魔族だからだろ~?ケケケ」

 

「う……」

 

 

私はもう限界でした。怒りと恥ずかしさでもう頭の中がいっぱいでオーバーヒートです。

 

 

「うわーん!浦飯さんのバカー!」

 

「ぬわー!」

 

 

私は変身した状態で浦飯さんを掴み、思い切り投げました。するとすっごい距離を飛んでいきました。

 

これで悪は滅びました………!

 

 

「シャミ子のおバカ!浦飯さん投げちゃって失くしでもしたら封印解けなくなるよ!」

 

「………あー!?」

 

 

言われて自分がやらかしたことに気づきました。いくらむかついて衝動的にやってしまったとはいえ、まずい事態です。

 

 

「やれやれ、今日は遅くなりそうだね」

 

「ごめんなさーい!」

 

 

結局3人で探してかなり時間がかかりましたが、無事浦飯さんは見つかりました。

 

でもその後も戦闘フォームを変えることが出来ませんでした。こんなエッチな格好嫌ですー!

 

 

「テメー!オレをぶん投げやがって!」

 

「五月蠅いです!このセクハラ大魔神!!」

 

 

頑張れシャミ子!ご近所や若い男性に見つからないように注意しながら変身するんだ!

 

 

つづく




最後のオチの部分は果たし状の回でもあるので担任の先生出そうか迷いました。

幽助は犠牲になったのだ……エロと煽った、その犠牲にな……。

そろそろ危機管理入れないと、シナリオ的にまずいので。

気鋼闘衣とかはある意味具現化系?変化系かもしれません。

とりあえず魔法少女の戦闘フォーム:魔力で特殊効果のある服を作り出す=具現化系のイメージ。

しかも魔法少女ごとに衣装がそれぞれ異なることから、神谷drのセリフにもあった能力は好みや性格・環境に深く関係しているという解釈です。
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