元総合一位と生意気な少女   作:孤独なバカ

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木虎藍

「……三門市、そして人類の未来は君達の双肩に掛かっている。日々研鑽し正隊員を目指してほしい。君達と共に戦える日を待っている」

 

と長い忍田部長の話をきき終わると俺と嵐山さんが立ち上がる

 

「改めて、アタッカー組とガンナー組を担当する、嵐山隊の嵐山准だ。初めに入隊おめでとう。忍田本部長もさっき言っていたが、君たちは訓練生だ。B級に昇格して正隊員にならなければ防衛任務には就けない。じゃあどうすれば正隊員になれるのか、最初にそれを説明する。各自、自分の左手の甲を見てくれ君たちが今起動しているトリガーホルダーには、各自が選んだ戦闘用トリガーがひとつだけ入っている。左手の数字は、君たちがそのトリガーをどれだけ使いこなしているかを表す数字だ」

 

みんな真剣に聞いている中で俺は新規参加の連中を見るけど

 

「……」

 

駄目だこりゃ。

 

俺は小さくため息を吐く

 

「いい人は見つからない?」

「あぁ。嵐山隊のことをマスコット隊とかの批判組と憧れとかそんな感じの奴ばっかで真剣さが全く足りない奴ばっかりだ。」

「厳しいね。」

 

歌歩先輩は少し苦笑しているが

 

「でもやっぱりあいつは真面目だけど面白いな。」

「……藍ちゃんのこと?」

「あぁ。ガンナーとしては厳しいだろうけどオールラウンダーとしては欲しいな。後は村上先輩。やっぱ剣筋がいいな。どこであんな人スカウトできたんだろ。」

 

俺は少しだけ苦笑してしまう

 

「……まぁ木虎はどこに入るかしらないけど嵐山さん指導要請が来ているし木虎からも頼まれているしな。」

「……仲悪いんじゃなかったの?」

「悪いだろうな。どこかバカにした雰囲気も同級生だから負けたくないって感情もあるだろうし。多分舐められているだろうな。」

 

先輩風吹かれたくないのもあるだろうし今期どころか過去最高の3600を持って初期入隊を果たしているのもあるだろう。でも

 

「……こっちだって舐められるのはイラつくんだよ。」

「…ほどほどにね。私はこれからちょっと遥ちゃんの手伝いに行ってくるから」

 

すると苦笑いする歌歩先輩

 

すると嵐山さんの説明が終わった時こちらの方にくる

 

「あら?今日も来てたんだ。」

「生憎指導係なもので。」

 

ショートカットの少し目つきが鋭い女子が俺の方を見ると少し苦笑してしまう

木虎藍。少ないトリオン量ではあるが戦闘センスが高い突撃銃の使い手だ。

 

「……それとお前訓練だろうが。さっさと言ってこい。」

「嵐山さんから許可をもらったのよ。気になるのであれば指導を受けてこいって。」

「……嵐山さん。何しているんだよ。」

 

俺は小さくため息を吐く

 

「んで。結局どうするの?言っとくけど俺の指導を受けるのであればガンナーでもいいから銃のトリガー変えてほしいんだけど。」

「トリガーを?」

「あぁ。アステロイドはそのままで。拳銃型にして欲しいんだよ。」

「……はぁ?」

 

木虎はふざけているのというばかりに俺を睨む。元々ハンドガンを使う人は本当に少ないのだが俺はちゃんとした理由がある

 

「元々木虎はトリオン量が少ない。それは言っただろ?トリオン量が少ないっていうことはその分撃ち合いが不利になりやすいんだよ。だから手数か超至近距離からの火力勝負すなわち拳銃か散弾銃の二つになる。」

「……」

「そしてボーダー内でもトップクラスに木虎は機動力が高い。散弾銃は撃った後クールタイムが少しあるんだよ。連射機能が付いて両手撃ち合いではなく機動力で近づいて近接よりも射程があり、上達すれば早撃ちだってできる拳銃が銃手トリガーだったらあっていると思う。それに正隊員になったとき鉛弾や俺がよく使っているスパイダーもしくはグラスホッパーとか。副トリガーをいれることで戦略性が増す。木虎の今後を考えた時の為にも断然拳銃にした方がいいと思う。」

 

俺がそういうと木虎は少し驚いたようにしていた。

 

「……」

「なんだよ。」

「い、いや。そんなことまで考えたことがなかったから。ってあなた私が正隊員に上がるって確信しているのね?」

「そんなもん当然だろ?木虎の腕があればそれくらい簡単なはずだ。ただ問題はその後。チームに入った後のことを言っているんだ。俺は3年前、初代団体ランク戦元A級1位の部隊にいたんだぞ。その後もA級の上位3つの中に入っていた。だからA級がどれくらいのレベルでどれくらいの強さなのかも知っているしどれだけA級が化け物の塊なのかも分かっている。木虎もそれだけ。いやポテンシャル自体はかなり高いしこれからトリオン量も増えていくだろうしな。いいところでいけばA級トップ部隊も狙えるようになる。」

 

俺の今回の仕事は木虎をA級で戦えるようなエースにすること

 

「一度騙されたと思ってやってみろ。お前に一番あっているトリガーだ。最初は近界民討伐訓練だトレーニングルームに向かうぞ。」

 

と俺は拳弾型のアステロイドを入れた訓練生用のトリガーを渡す

そして俺は嵐山さんを追いかけトレーニングルームに向かった。

 

 

「准さん。木虎遅くなりましたが参加させます。」

「……ん?木虎は別メニューじゃないのか?」

「いや。銃を少し変更して15秒以内に倒せるかを見たいので。仮訓練期間中は武器の変更は認められてませんでしたし。トリガー自体は変わってないので問題はないかと。」

「……ほう。それじゃあ3番ブースに入ってくれ。」

 

するとざわざわと騒ぎ始める。というよりも特別処置になった木虎を見て何でとかどうしてとかいう声が上がる。

まぁでも実力差を見せれば何でも納得できるだろう

 

「……」

 

訓練室に入った木虎は拳銃型のトリガーを見る。まぁ使い慣れてないから今回は少し遅いと思うが

それでも10秒を切るだろう

 

「訓練開始。」

 

それと同時に木虎は拳銃を両手で持ち動き始める

そして移動し始めトリガーを引く

木虎には行く間に拳銃型の弱点の長所をしっかり叩き込んだ

短所は火力と射程。

一番火力が低くそして射程が短い。

 

そして長所。

連射ができるのに狙ったところに弾丸がいきやすいので弱点そのものに手数が多く攻撃ができることだ

 

 

そして木虎の銃弾はネイバーの弱点である目に攻撃するまでそう時間はかからなかった。

上を向いたら機動力や跳躍力を使い飛び弱点に銃弾を浴びせる。

そして

 

『訓練終了。タイム8秒31。」

 

ボーダー最速タイム。それもぶっちぎりで木虎自身の最速タイムを樹立した

木虎は驚いたように銃を見る。動きやすさと火力がないのに何で自己記録を更新できたのかという自分自身の疑問だろう。

 

「相変わらずいい目をしているな。」

「……あっ。風間先輩。おはようございます。」

 

すると風間先輩後ろから歩いてくる。それを見て俺は立ち上がり頭を下げようとすると手でその先を防がれる

 

「もしかして勧誘ですか?」

「いや。お前が指導する奴を見にきただけだ。お前がかなり厳しく当たっている奴だからな。相当な奴なんだろ?」

「今戦闘訓練で記録上初10秒を切りましたからね。トリオンも最低値に近いですし。異例中の異例なんじゃないですか?」

「ほう。……なるほど撃ち合いじゃ勝ち目がないと見てハンドガンを進めたのか。」

「やっぱ分かりますか?」

「あぁ。ハンドガンなんか進んで使うような奴なんかほとんどいないしな。」

 

あっやっぱりか

ハンドガンは2番目に人気のない銃トリガーだけども三輪先輩や弓場隊の弓場さんなども使っているトリガーなので結構優遇されるべきなんだけどなぁ

 

「んでどう思いますか?」

「お前があいつに進めているのはオールラウンダーだよな?」

「一応そうですね。一応攻撃手よりのオールラウンダーに転向を進めています。」

「……92点くらいだな。それならハウンドを進めることの方がいいだろう。」

「それが木虎のトリオン量でアステロイド以外の弾丸を操ることなんて不可能ですよ。だから撃ち合いではなく当たらなくてもいい弾丸を選んだのですから。それに。俺が全トリガーを決めることはありません。あいつはあいつのやり方でAをA級トップを狙ってくるはずです。…俺がどうこういうべきじゃないですよ。」

「No.1万能手で元総合1位のお前が何を言っているんだか。」

 

俺は少し苦笑してしまう。その呼び方だけは慣れないな。

すると知らなかったのかざわざわと騒ぎ始める入隊生に俺はさすがにため息を吐き文句を言おうとすると

 

「……それと太刀川から伝言だ。さっさとA級トップに上がってこいってな。」

 

と俺はその言葉に少し声に詰まる。そして

 

「……まぁのらりくらり一歩ずつ上に上がっていきます。でも……A級トップまだ諦めたわけじゃないですから。」

「…あぁ。お前らしいな。俺も楽しみにしているぞ。」

 

といい風間さんが去っていく。

大丈夫です。すぐにそっちに行きますから。

 

俺はそう決意すると遅いと思い訓練室をみると未だに嵐山さん勧誘を受けていると思われている木虎の姿があった

……まぁ嵐山隊かな

そんなことを考えて俺は木虎が戻ってくるまでの間待つことにした

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