MALE DOLLS外伝集   作:ガンアーク弐式

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今回の話はドールズフロントラジオ 銃器紹介コーナー(https://syosetu.org/novel/170214/) とのコラボです

こちら側は所謂導入編で、M16A4とSDMRがS09B地区前線基地へ遊びに行きます



壊れた小銃とサイダーが入った木箱

「え~と、この箱は猫耳オバサン当ての瓶入りサイダーで、こっちがバレットさん達へのお試しセットで、こっちの大きい方がメメントス2番街の商店宛で……」

 

俺は紙に書かれたメモを片手に前線基地地上部のヘリ格納庫に積まれた木箱に張られた宛先が間違っていないか確認をしていた

目の前に積まれている木箱にはS07前線基地に所属にしている戦術人形や職員達の癒しである自家製サイダーが詰められた瓶が緩衝材と共に詰め込まれている

 

全開の合同作戦で出撃した際にできた大きな損失を埋めるためにサイダーを売る事にしたのだが……これが大成功でまさに飛ぶ勢いでサイダーが売れて言った

実際、合同作戦時の損失や手薄になった基地等への鉄血による襲撃で出た損失などで出撃に制限が出ている今、後方要員の人形以外の前線部隊もサイダー製造を手伝っているがこの調子なら近いうちに以前通りの戦闘ができるだろう

 

実際、人体への悪影響を無視した違法な甘味料や添加物を使用した悪質なジュースやお菓子類が貧困地区を中心に出回っている事も関係している。

 

俺が聞いた話によるとS13地区やU地区全域では【ヌカコーラ】なる炭酸入り放射線汚染水と言ってもいいほどの危険なジュースすら流通しているというわさが流れる程、食品……嗜好品の安全性の差が大きい

 

その点、俺達が売っていいるサイダーは原料の香料などは合成品だが富裕層街向け食品にも使用されている物、水も専用の浄水設備で濾過された安全な水で作っているいから安全性は保障されている

 

(というか、放射能汚染水同然のジュースが存在する事自体が信じられない……さすがにデマだよな)

「M16……出荷予定の商品の確認は終わった?」

 

根も葉もない都市伝説の事から離れて、在庫確認に意識を戻した時、後ろから聞き覚えのある声が俺の耳に入ってきた

振り返るとそこにはクリップボードを片手に眼鏡をかけたラムさんが立っていた

 

「あ、今全部確認終えました」

「ラベルの貼間違いは特に無しと……ありがとう、これで問題なしね」

 

俺が出荷予定の在庫のリストを彼女に渡すとさっと目を通すと頷いた

そして、思い出したように彼女の視線がリストから俺に移すとこう言った

 

「指揮官がM16A4を呼んでいたよ」

「指揮官が俺を?」

 

ラムさんの言葉に首をかしげる俺に彼女はため息をついた

 

「わからないけど、それなり古参の君に頼みたいことがあるって言ってたわ」

「……なんだろう?」

 

指揮官が俺に頼みたいことが何かを考えつつ、俺は前線基地の地下3階部にある指令室へ向かった

 

 

指令室へ向かうとそこには普段出は見せない肩を落として疲れたような表情を浮かべて机に座る指揮官とそれを不安そうに見つめるSDMRがいた

それとよく見てみると指揮官の目元にクマがデキていた……仕事が多忙だったせいで眠れていないのだろうか?

 

「あ、お兄ちゃん!!」」

「M16A4……よく来てくれたな」

「はい、俺に頼みたいこととは一体……それにSDMRも一緒に?」

 

俺の質問に指揮官は軽く頷くと少し屈むと一つのガンケースを机の上に置くとゆっくりとガンケースを開けながら話し始めた

 

「お前ら二人に頼みたい事がある……これをS09B基地まで届けてくれ」

「え、これって」

「指揮官の89式だよね?」

 

指揮官が頼み事の中身を見た俺とSDMRはとっさに違いの顔を一度見つめると再び、ガンケースの中身に目をやった

 

指揮官が手元のガンケースの中身は指揮官の愛銃であった89式自動小銃――正確には空挺部隊や戦車搭乗員に配備されていた折り畳み式銃床型が収まっていた

それは指揮官が自身の半身のように大事している銃で、前回の合同任務でも護身用銃器として拳銃と共に西行号内に持ち運んでいた

そして、その気に入りはそれの整備を指揮官自身が行い、例えSDMRや他の整備員でも絶対に触らせてくれない程だ

自身の半身と言ってもいいそれをS09前線基地に届けてほしいということはどういうことだ?

 

「どうやら、私の相棒である89式(これ))の機関部の調子が悪くて、頻繁にを起こすんだ」

「つまり、その基地に修理を依頼したいということ?」

「そうだ……S09B基地には腕のいいガンスミスがいると前の合同作戦で一緒になった指揮官から聞いてな」

「つまり、そのガンスミスにライフルの修理を依頼すればいいんですね」

「その通り、すでに私の方からS09B基地から連絡は入れているから、後はそこまで運ぶだけでいい」

 

指揮官が小さく頷くと俺とSDMRに視線を向けた

 

「改めて言おう……M16A4とSDMR、二人に私の愛銃をの修理するためにS09B前線基地のガンスミスへ届けてほしい」

「「了解しました!!」」

「それと彼らにお土産に自家製サイダーを3ダース分持って行け」

 

俺とSDMRが指揮官に向かって敬礼をすると指揮官は笑みを浮かべるのを見て、俺達も自然と笑みがこぼれた

 

 

 

 

指揮官から預かった89式自動小銃を納めたガンケースと瓶入り自家製サイダー1ダース入りの箱三個を積み込んだジープに乗り込んだ俺とSDMRは半日ほどかけてS09B地区前線基地へ到着した頃には辺りは夕暮れでオレンジ色に染まっていた

そして、俺が基地の一角でジープを止めた先に一体の人形――この基地所属らしいきナガンが立っていた

彼女の特徴としては、見事なまでに継ぎ接ぎだらけの顔で俺はそれが意図的に残しているモノだとすぐに理解した

 

「おぬしらがS07前線基地から来たという人形じゃな?わしはここの副官を務めているナガンじゃ」

「俺の名はM16A4です。M16もしくは、A4と呼んでください」

「私がM37SDMR、SMDRと呼んでください」

「話はお主らの指揮官から聞いておるが、ふむ……」

 

目の前の副官を名乗るナガンさん(S09P基地のナガン婆ちゃんと区別するためにここの副官はそう呼ぼう)が俺達を興味深そうにまじまじと見てから少し笑った

 

「噂でAR小隊の弟分に当たる戦術人形がいると聞いていたが、男の人形とは珍しいの」

「俺も男性型戦術人形は数えるほどしか見た事がありませんから」

「そうだよね、DG小隊以外じゃ男性型戦術人形はリーしか見た事がないよね」

 

俺が頷きながら答えるとナガンさんは「そうじゃろうな」と呟いた後で俺達の後ろに止めてあるジープを指差した

 

「ガンスミスはちょっと準備をしている所じゃからわしがあやつの作業場まであんないしてやる……前にがジープに積んでいる箱はなんじゃ? そこに依頼の銃が入っているという訳じゃなそうじゃが」

「これはS09B地区前線基地の皆様へお土産に持ってきたS07前線基地自家製のサイダーです」

 

俺が箱を見ながら答えると彼女は「なるほどの……SPASか誰かに基地内に運ばせるとするかの」というと建屋の方へと歩き出すと俺達も彼女の後をついていく

その途中で俺はここのガンスミスがどんな人物か考えながら彼女の後をついていった

 

(そう言えば、彼って前回の合同任務でも参加していたらしいけど、会ってないんだよな……どんな人なんだろう?)




こちら側はここまでで、続きはコラボ元へ丸投げします(オイ)

前半部分ではコラボ先とは別に他のドルフロ二次作品の話題も少しずつ話題に出していますが分かるでしょうか?


余談
本作でのU地区について

本作でのU地区は地区全体が完全に放棄された廃都市やブラックゾーンを含む崩壊液重汚染区画が多い場所
前述の理由で人がほとんど住んでおらず、グリフィンや正規軍の前線基地もほとんど存在していない
しかし、環境調査隊やグリフィンの偵察部隊等が怪奇現象との遭遇が絶えない場所で

・存在しないはずのU地区のグリフィン前線基地から救援信号が届き、指定の座標に部隊派遣しても救助対象は誰も存在していない
・製造元不明の経年劣化が激しいローテクを多用したオートマトンの残骸が時々発見される
・約20年前に壊滅したはずの対ELIDを名乗る者の通信が無線に混線する
・ELIDとは明らかに違う怪物に襲われるも直前にその怪物は消滅してしまった
等々

これらの怪奇現象から自分達が知るU地区とは別の次元にもう一つのU地区が存在するという仮説が立てられているが真偽は不明で不明である
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