いろいろあって投稿が遅くなりました
万能者救出任務から約一年以上が経った……俺はS07前線基地地上部の敷地内で同僚の戦術人形達の訓練を見学していた
「SO小隊、SDMR……射撃準備完了しました!!」
『よし、射撃をセミオート、三連発で許可する!!!』
「TR小隊ファルコン、陣地移動を完了!!」
『ファルコンはそのまま、射撃体勢のまま待機だ』
指揮官の号令を元に人形達が射撃、装填、陣地移動を行う人形達の姿を見て、どこか虚無感を感じずにはいられなかった
「半年近くも大規模な任務はなかったし……鉄屑どもが時折チョッカイをかけてきたけど」
そう、あの万能者救出任務以降大規模な戦闘はS07前線基地ではほとんど起きていなかった
正確には、パラデウスの撲滅作戦が幾度か行われているものの主にグリフィン本部の戦術人形が主体で、いわゆる前線基地所属の人形達は輸送任務などの後方支援が主な任務という状態だった
それはS07前線基地でも似たようなもので普段は危険度が高い任務でも先陣を切るBB小隊も実質解体し、他の小隊と混成編成で物資輸送やら後方警備に従事することが多かった、
あの万能者救出任務じゃまともな活躍もできなかった上にシャマール指揮官に迷惑をかけてしまった
「潰しても潰してもパラデウスは不死身かといいたいほどに基地や兵力が出てきますね……はぁ」
俺は無力感にため息を吐きつつ、同僚達の戦闘訓練の景色に視線を戻すと拡声器越しの指揮官の号令が耳に入った
『第1班の訓練はここまで!! 第二班は第1班と交代で指定位置につけ!!』
「そろそろ俺の出番か」
俺は手元に置いていた愛銃のスリングを肩にかけると同じように見学していた同僚達の列に混ざり、事前に指定されていた場所まで歩み出す
同時刻、某所廃棄都市区域
ハウンドハンターが除くライフルのスコープには腐食の弾丸の犠牲となった多数の人形達の残骸の山が映っていた
「グリフィンの追手はこれで打ち止めか?」
ハウンドハンターは、残骸から少し離れた廃墟の身を潜めながらスコープ越しにほかに敵がいないか周囲を見渡す
しかし、つい先ほど狙撃で錆と塵、砂の山に変わった戦術人形以外は彼が狙い撃つべき的は見当たらなかった
それを確認するとハウンドハンターはライフルのスコープから目を離した
「他に敵影なし……そろそろパラデウスが安全領域まで後退したはずだな」
彼が小さくつぶやくと手にした大型ライフルを担ぐと廃ビルを自身の獣足を巧みな足さばきで廃墟から飛び降り、事前に定めていた場所まで一気に駆け抜ける
その姿はまさに荒野を駆ける獣を思わせる早さで廃墟を駆け抜け、パラデウスの下士官的存在であるネイトが提示した合流地点へ急いだ
その道中でハウンドハンターは忌々しく呟いた
「去年から奴は動きを見せていない……何を企んでいる?」
彼の脳裏に浮かんだのは、負傷した万能者を拉致しようとした際に現れた謎の戦闘兵器というべき存在のことであった
ハウンドハンターと直接対峙することはなかったが、グリフィンを終始劣勢に追い込み、反撃してもすぐに反撃の手を編み出す様子をソレははっきりと目撃していた
『アレは裏表関係なく世界自体を破壊しようとしている』
その評価はハウンドハンターだけでなく、深淵の水脈に潜むアブノーマル達の総意であった
「貴様らが何者でどこから来たのか分からぬが我らの領域を侵そうするなら、我らの総力で抵抗させてもらおう」
ハウンドハンターは言い捨てると今はただ合流地点へと急がんとばかりに足を速めた
ソレは傷を癒やすために一度深淵の水脈に帰還した
そして、傷の治癒と装備の修復を終えてから、一度も深淵の水脈に帰還せずにパラデウスに同行しつつ、謎の存在を探っていた
それが彼なりの万能者拉致作戦失敗の責任の取り方であった
Containment completed Containment completed Containment completed
Containment completed Containment completed Containment completed
Emergency!!! Containment breach!!!!
Emergency!!! Containment breach!!!!
今回で万能者救出任務コラボは終了です
なお、最後のアブノーマルですが……次回の話の伏線のようなものです
また、近いうちに会いましょう