BLEACH - 神崎沙織の日常   作:桂ヒナギク

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Episode 1

 私は神崎(かんざき) 沙織(さおり)

 霊が見える、話せる、触れる、以外はいたって普通の高校生だ。

「ただいまー」

 空座第一高校から真っ直ぐ帰宅。

「おかえり、お姉ちゃん」

 と、弟の太一(たいち)が出迎える。

「今日、お父さん遅くなるって」

「そう」

 太一は小学二年生である。

「じゃ、今日はお姉ちゃんが太一の好きなハンバーグ作ってあげる」

「やったー!」

「それじゃ、着替えてくるね」

 私は階段を上り、自分の部屋へ。

「……?」

 部屋の真ん中に黒い袴姿の女が立っている。

「誰?」

「近い」

「近いじゃねえよ!」

 私は女に蹴りをお見舞いした。

「どわ!?」

 女は尻餅をつく。

「貴様、私が見えるのか!?」

「見えるから蹴り入れたんだろ!? ていうかあんた何よ!? ここ私の部屋なんですけど! ははーん、さては泥棒ね?」

「泥棒ではない。私は死神だ」

 そう言って、女は腰に携えている刀を抜いた。

 斬られる、そう覚悟した私だったが、女は刀の向きを変え、私の背後にいた霊の額に柄を当てがった。

「いやだ、私はまだ地獄には」

「案ずるな。お主の向かうところは尸魂界だ。地獄と違ってき気安いところぞ」

「な、何したの?」

「魂葬したのだ。お主らの言葉では、成仏と言ったか」

「なんかよくわかんないけど、除霊してくれたのね。いることには全く気づかなかったけど」

「そんなことより……!?」

 階下から爆発音のようなものが聞こえた。

「なんだ!?」

 私が階段を駆け下りると、食卓の壁が倒壊していた。

「うわああああ!」

 太一の悲鳴。

 壁の穴から外に飛び出すと、仮面で顔を覆った、胸に穴のある怪物が、太一を食べようとしていた。

「太一!」

 怪物は私に気づくと、太一を放り投げ、こちらに接近してきた。

 やられる! そう覚悟した刹那、先ほどの死神を名乗る女が、私を庇って怪物の攻撃を受け止めた。

「ぐわ!」

 右肩を負傷した女は、左手で光弾を発射し、怪物を吹っ飛ばした。

「くそ、右腕をやられた。このままでは……」

「あいつ、私を狙ってる?」

「ああ。貴様の霊圧が異常なほど高いからだろう」

 女が私を見る。

「貴様が生き残るための方法が一つだけある。試すか?」

「その方法を取れば、あいつを倒せんだな?」

「成功すればな。どうする? このままだとお互い犬死にだ」

「やってちょうだい」

「いいだろう」

 その時、怪物が光線を放ってきた。

「危ない!」

 女が力を振り絞って私を突き飛ばす。

「うわ!」

 女は光線の直撃を受け、吹っ飛んだ。

「死神!」

 私は女に駆け寄った。

「おい、しっかりしなって」

「く……」

「さっき言ってた方法を!」

 だが、女は意識を失ってしまう。

 くそ。どうしたら?

 怪物が接近してくる。

 私は女の刀を取り上げた。

「ああああ!」

 怪物に駆け寄り、刀を振るう。が。

「うわ!」

 カウンターを受けて私は吹っ飛んだ。

 地面を転がる私の体。

 覚束ない足取りで立ち上がった瞬間、怪物の手が私の霊体を肉体から押し出した。

「が!」

 壁にめり込む。

「こ、これは!?」

 私の霊体は、女と同じ姿をしていた。

「よくもやってくれたな!」

 私は背中の大刀を抜き、怪物に迫った。

「はあ!」

 一撃で怪物の額を貫き、消滅させる。

 私は自分の肉体に近づく。

 抜けたってことは、死んだってこと?

「いや、貴様は死んでなどおらん……」

「へ?」

「まさか、貴様が死神だったとは」

「え、私が?」

「とりあえず、肉体に戻れ」

「あ、うん」

 私は自分の肉体に入った。

 

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