※注意事項※
この話はスパロボ30のネタバレを含みます。ネタバレが嫌いな方はスパロボ30をプレイしてからお読みください。
また、『この設定は無理がある』ということもありますが、スパロボ時空でお送りしているので焼きたての食パン並にふわっふわです。ご注意ください。
また、設定としては『地上ルート・女性主人公』でお送りしています。
幕間(スパロボで見て思いついたこと)
万能戦闘母艦ドライストレーガーの格納庫の一角。簡素な装甲板と入り口で揺れる目隠しの布でかろうじて誰かの居住スペースに見えるが、ジェイデッカーといったブレイブポリス達の部屋とは違っていかにも浮浪者の住処とも思われかねない部屋の中でエルとアルが話し合いをしていた。
「えー、1年戦争に様々な事変に……挙句の果てには隕石落しや悪逆皇帝とかいう人の世界統一。そして、最近では地球圏内外の敵に加えて外宇宙や異世界からの侵攻……地球さん息してますかね?」
「千客万来ってレベルじゃないですね。絶対地球の核に砂糖水的なやつ塗ってますよ」
現在分かった情報の共有したエルとアルは床を見ながらため息を吐く。
自分達の敵であるジャロウデクをはじめ、地球連邦軍は無人機にジオン残党に機械獣などなど。さらにこれから足を運ぶであろう宇宙ではそれらに加えてネルガルやザンスカールといった敵に悩まされている。
しかし、諸々の事変での対応の遅さや悪逆皇帝とか言う人物によって一時的に世界が統一されたことで、地球連邦軍は市民からの信頼が一気に落ち込んだ。そこに来てまるで『砂糖水を塗った木に集まってくる虫達』のような敵を捌いているので、2人は『地球連邦軍、実は優秀なのでは?』と比較的自分達の寄せてもらっている組織の好感度は高かった。
「アルはこの艦の初期メンバーですけど、どうなんです? この艦」
「あの逞しいボディで構成された鉄の巨人達! アレを見てこの艦の心配をするなんてナンセンスですよ!」
目隠しの布からちらちらと見えるイチナナ式やジェイデッカーの脚部に穴を開けそうな熱視線を向けているアルに、エルは『それはそうですが、人員のことですよ』と珍しくロボを二の次にした発言をする。その発言に『兄さん、オセアニアでなにか悪い物でも食べました?』と妙に失礼な発言をするが、少し悩んだ末に『優秀ですね』という言葉を漏らした。
「整備についてはパッチワークの頭部が破損した時に結構お世話になりました。パイロットも甲児さんを筆頭に戦闘に関しても様々な戦いを経験してらっしゃる方々がいらっしゃいますし」
「あー、パッチワークの頭部って最初の戦いで破損してたんですか」
エルの言葉にアルは頷く。転移した際にイカルガから離れてしまっていたせいか、アルは青森県の大湊に転移してしまったのだ。
そこから流れで第30士官学校のシェルターに避難している最中の一般人を機械獣の手から守り、そこから先も流れで機械獣に狙われるドライストレーガーを始動まで援護し、新たに向かって来た無人機からの攻撃もパッチワークでひたすら艦橋の前に立ちながら防御に徹していた。
だが、その際にパッチワークの頭部が無人機のビームにより大破。着艦後に行われた事情聴取を含めた諸々が終わり、『親方居ないし、どうやって直そうか』と途方に暮れていたアルだったが、メカニックの『ジークン』とドライストレーガー内に存在するラボの主任である『メイヴィー・ホーキンス』がとある改修プランを持ってきてくれたのだ。
その改修プラントは、第30士官学校の格納庫に予備パーツとして転がっていた強行偵察型
また、パッチワーク最大の装備である長距離型
それまで暇だったアルがロボットを目の前にジッとしているわけがなく、持ち前の行動力を活かして『機体取り付き事件』、『イチナナ式魔改造事件』、『格納庫に私室作製事件』、『ゲーミングジャンク事件』、『パープル2・ローズ3誘拐事件(冤罪)』といった科学と魔術が交差した様々な
ちなみに現在の飼い主としてアルを最初に見つけたという理由から『ヒュッケバイン30』のパイロットである『アズ・セインクラウス』になっているが、年齢的にも身長的にも自分の方が年上だと思っているのか、アルの監視をアズが満更でもなさそうに行っているのはドライストレーガーのクルーの目から見ても明らかだった。
「ちょっと艦長が小さい子を自分の部屋に連れ込もうとしたり、副官がムッツリだったり、最初はジャロウデクのスパイだと疑われましたがね」
「うーん! 信用レベルが最安!」
頭を掻きながらアルは当時の様子を語る。
事情聴取の際、パッチワークの姿から巷を騒がせている『異世界軍』。主にジャロウデクのティラントーやセフィーロのゴーレムで構成された軍の関係者ではないかと疑われたアルだったが、事情聴取が艦長と副官だけなのを良いことに強攻策に出た。全ての武装や『パッチワークを動かす鍵』と念押しした銀の短剣を全てレイノルドに託し、丸腰の状態で自分の経歴を転生前のことから話したのだ。
もちろん、他の人物には転生のことは黙って欲しいと言う念書を認めさせた上で話したのだが、何時約束を反故されるか分からないような危険な賭けだった。ただ、アルは『やれることを精一杯』を信条とした彼女にどうしても他人とは思えない気がしたのだ。
結果的に転生について軽い読み物で知識があるレイノルドが補足説明をし、現在異世界軍としてオセアニアを根城にしているティラントーの情報や魔法の存在をデモンストレーション込みで話し、『面倒くさかったら高高度から質量弾で爆撃か、遠洋から戦艦で砲撃すりゃすぐっすよ』と地球なめんなファンタジーな作戦を提案した結果、『ヤバそうなやつだけど色々使えそう』だと思われたのかアルはドライストレーガーのパイロット兼クルーとなったのである。
「おい、アル。そろそろ宇宙講座はじめっぞ。……ってお前らは既に知ってたよな。すまんすまん」
「あ、甲児さん」
目隠しの布が手によって押しのけられながら声をかけてくる青年にアルが返答する。
兜甲児。マジンガーと呼ばれるロボットの元操縦者で、機械獣軍団を率いていたDr.ヘルという研究者を倒した人物である。現在は新光子力研究所と呼ばれる研究機関で働いているが、此度の地球連邦軍の召集に独自にチューンを施したイチナナ式を駆って真っ先にドライストレーガーと合流した剛の者である。
ちなみにアルが魔改造しようとしていたイチナナ式とは彼の物で、曰く『あのままこいつに任せてたらマジンガーのような別の何かになる気がした』と辛辣なコメントを残していたりする。
「宇宙って空気なくて極寒で放射線たっぷりあって宇宙服なしじゃ生存できない危険……地帯……」
「そうですよね。後は摩擦とかで減速できないから、勢いついたら安易に止まれ……ない……」
「まぁ、安易に外に出ることが出来ない危険地帯だと分かっておけば……どうした? 変な顔して」
『マギウスジェットスラスタどうしよ』
2人は顔を見合わせながら青ざめる。その謎の行動に甲児は不思議そうな顔をするが、『もう時間だ』と講義のためにダーヴィドやキッドといった宇宙のことをよく分かっていない面々を集めて格納庫を後にする。
そんな姿を見ながら、『ミツバ艦長の言ってたこと忘れてた!』と反省しながらも、エルとアルはひとまずジークンとメイヴィーに助けを求めることにした。
***
「ふむふむ。2人の言いたいことはよぉく分かったとも」
「え、俺全然理解できてないんですけど」
宇宙についての概要を学んだ一同が宇宙に上がるために宇宙服着用訓練を行っている最中。ドライストレーガーのラボの一角ではとある密談が行われていた。眼鏡をかけたいかにも科学者といった女性、メイヴィーはエル達からもたらされた報告にさも愉快そうに頬を吊り上げるが、その横でつなぎを着たジークンという男性はいまいち何が問題なのかピンときておらずに首をかしげた。
「つまり、そのマギウスジェットスラスタという物は空気を一度取り込む必要がある。つまり、空気がない宇宙でそれを使用した高速移動が出来ないと言うわけさ。これはイカルガの持ち味が封印されてしまったことを意味する。……ここまでは分かったかい? ジークン」
「うっす。……となるとブースター系の強化パーツを別途取り付ける必要がありそうっすね」
そう言いながらタブレットを操作して現在使える強化パーツをリストアップしていくジークンだが、それでもエルとアルの浮かない顔は晴れなかった。
エーテルは上空に浮かび上がる性質があるのは
アルの補足に、メイヴィーは『動力源から見直すのも面倒だね』と唸りだした。
「うーん、まずは検証から入らないと駄目だね。私からも艦長に具申してみよう」
ただ、そうしている間にも着々と宇宙へ行く準備が整いつつあるのでメイヴィーは全員を手招きすると艦長室へ向かい、ドアをノックするや否や
それを聞いたミツバは、『こちらが改造の提案したのですから、その要請を却下する理由はないですね』とすぐさまドライストレーガー建造計画の責任者である『ファイクス・ブラックウッド准将』に掛け合い、ラー・カイラム級を手配してもらう。
すると、ちょうどジブラルタル周辺の警護をしていた艦が手配されたので、それにイカルガとパッチワークを搭載し、数日間という短い間だが
そのテストの影響でドライストレーガーの宇宙行きは少し先に引き伸ばされたが、戦いの経験があるパイロットチームは一様に『いや、機体が不備起こしたら駄目だろ。準備できるまでその辺のテロ組織とか潰してくるわ』と何気なしに言うとドライストレーガーに乗ってさっさとジブラルタルから離脱してしまった。
「さすが正義のロボット乗りは器が大きいですねぇ」
「野生に生きてそうな人も居ますけどね」
主にゲッターの意思を感じている人を思い浮かべながらもエルとアルは宇宙服に身を包み、2機と護衛として複数のジェガンを搭載した艦に鍛冶道具や素材で一杯になった複数のバッグと共に乗艦する。そして、数時間後にはマスドライバーの加速を全身に受け止めながら宇宙へと旅立って行った。
***
その数日後。実験を終えた2人は再びジブラルタルの大地を踏むことになった。
結果として
次に
そこから先、地上に帰るまでエルとアルは『エーテル量を調整する仕様』と『
「……と、いうことがありまして。皆様、再度宇宙へ向けて討ち入り準備です!」
「なにがどういうわけだよ。宇宙なんてついこの間知ったばかりだぞ!」
「その点に関してはドライストレーガーのメカニックを使用していいとミツバ艦長から許可をいただいております」
ダーヴィドとバトソンの後ろにジークンを筆頭としたドライストレーガーのメカニック達がエルが用意した資料を手に並び、それを見たエルはアルが用意したプロジェクターのスイッチを入れた。プロジェクターから光が飛び出し、壁にパワー○インタで作成されたと思われる資料が浮かび上がった。
「平然とこっちの技術を習得してるんじゃねぇよ」
「え、これお前らが作ったの!? すっげぇ纏められてるんだけど!」
作成された資料のことでダーヴィドやジークンといったメカニック全員から総ツッコミをもらうが、システムエンジニアにとってプレゼンに使用する資料というものは顧客を納得させるための武器である。分かりやすくするのは当然だが、こちらの認識を伝えるためのコミュニケーションに発展できるような纏め方も必要になってくる。
当然、それが過ぎるとエル達が作ったように分厚い資料になってしまうのだが、『ヒャッハー、カラーグラフだぁ!』と2人が調子に乗って懐かしのノートパソコンを触っていたからではない。…………多分。
その後、エルとアルによるプレゼンと言う名の『エルネスティ式教育術』と叩き込まれたメカニック達は、急ピッチでイカルガとパッチワーク。そして、キッドやアディの乗るツェンドルグの改修を進め、ようやくドライストレーガーは宇宙に旅立つことが出来た。
***
「あー! またイカルガ一撃で倒してるよ! ウッソ君の経験にならないでしょうが!」
「急に敵が動くのが悪いんですよ」
そして、バッタの様にそこかしこで跳ね回るイカルガやデブリを足場にしながら不規則な機動で突撃を仕掛けるツェンドリンブルが宇宙空間で見られたとかなんとか。
そんな活躍の陰でパッチワークは……ほぼドライストレーガーに張り付いて援護防御要員か長距離狙撃で相手を弱らせて別の機体に止めを刺してもらう役目を担っていた。『共同撃墜はモリモリ上がるのに、単独の撃墜スコア伸びないなぁ』というのが目下彼の悩みの種であった。
多分パッチワークはほぼゴールドフォーの性能で、移動距離がツェンドルグ並。後は、イカルガのマップ兵器と同程度の物を搭載してるんだろうなと妄想。
??「え、アイドル? アルリン難しいことわかん・・・アズ、その目は止めて」
DLC関係含めた1~4話辺りを絡めたストーリーは三が日辺りに投降できたら良いなぁ。
始めてやりましたが、スパロボ面白いです。メタスはいいぞぉ