銀鳳の副団長   作:マジックテープ財布

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GWどこ…ここ?


浮遊大陸編 アル、出荷の章
137話


 エルとアディの結婚式当日。かの銀鳳騎士団を長とその長を補佐する者が結婚というだけあり、カンカネンの道は普段の祭り以上の賑わいを見せていた。道の至るところには大きめの屋台が立っており、そこから無料で配布される屋台料理や各種飲み物もその賑わいに拍車をかけているのだろう。

 ただ、人が集まるところには争いが生まれるものだ。大小の他にも表と裏といった争い全てを鎮圧するべく、近衛騎士団や藍鷹騎士団は立場の関係なく走り回っていた。

 

 そんなカンカネンの喧騒は聞こえる会場の裏側。本来は式典の打ち合わせなどで使用される大き目の部屋では、騎士団長としての正装かつ銀鳳騎士団の紋章が大きく描かれている外套を纏ったいかにも式典仕様のエルがドレスを纏ったアディと対面していた。

 

「今日はいつにも増して素敵ですよ、アディ。まるで装甲や武装を重ねたV2でアサルトなバスター形態のシルエットナイトのようです。……閃きました!」

 

「褒めてくれてるんだろうけど、エル君。それは後で試そうね」

 

 期待感が増した室内が一気に斜めに傾いたのをちゃっかりステファニアに確保されていたアルは肌で感じる。飾り付けられた嫁の様を幻晶騎士(シルエットナイト)や超重量オプションなどに例えたりと、いつも通りのロボキチ具合に彼は黙って目を伏せると口笛を吹きながら他人の振りを開始する。

 すると、そのいかにも『俺は関係ない』という仕草を真上から見下ろしていたステファニアは意地の悪そうな笑みを浮かべてアルに話しかけてきた。

 

「じゃあ、代わりに弟のアル君はどう声を掛けるか知りたいな」

 

「ステファニアさん。僕は現在、木なのでそこの兄みたいなのとは関係ありません」

 

 あくまでも他人──というか、別の物体だと言い張るアル。実のところ、こういった場面でどう言えば正解なのか未だによく分からないのだ。夫を差し置いて綺麗と言ってしまったらあらぬ誤解を受けかねないし、馬子にも衣装風なことを言っても空気を悪くするだろう。

 単に『おめでとう』と全てのチルドレンに対して言う祝いの言葉が無難かと思ったが、それを実行する前にアディが爆弾をぶっこんで来た。

 

「ダメだよ姉様。アル君も軽鎧仕立ててもらったイサドラ様に感想求められて、胸の辺り触って"硬い"って言ってたんだよ? そんな気の利いたことなんて言えるわけないよ」

 

 空気が……凍った。

 いつもはエルやアルの言葉を全面的に肯定していたセレスティナでさえも、今回ばかりは周辺の女性陣と共にアルを冷ややかな目で見ている。思えばそれほどのことを仕出かしたのだが、今この場で言うべきことではないだろう。

 

 もはや、アルがアディを移動させる前に言おうと事前に考えていた『フゥーハハハァー。花嫁はいただいたー!』という小ネタを挟み込む空気も胆力も無い。そう悟った彼は口数少なく『行きましょう』と告げると、アディと共に入場の仕込みのために部屋を後にする。

 その後、廊下で必死に謝罪するアディと『弁護士を呼んでくれ』と涙ながらに謎の言葉を連呼するアルの姿を数人の女中が発見するが、彼の名誉を守ろうと彼女達は一斉に口をつぐんだ。

 

***

 

 結婚式に至るまで様々な準備やプロセスを経るが、いざ開催されると概ね3時間ぐらいで終わるのが相場だ。今回もその範疇に収まる式となるが、流石銀鳳騎士団と言うべきか。初っ端から色々トばしていた。

 通常では入場は新郎と新婦が共に行うのがセオリーだが、新郎であるエルのみが歓声に応えながら開催地であるシュレベール城近くにある式典用の広場の中央を進む。

 いつもはリオタムスが演説するなどで使用する壇上まで上がったエルは壇の背後に控えるイカルガを一瞥し、その場で1回転して数々の声が届いてくる真正面に向き直る。

 

 そんな新郎1人だけの出現。結婚式のもう一人の主役である花嫁の存在が居ないことに観衆は疑問を口にする。

 ところどころから『婚前離婚』や『逃げられた』と相手の気持ちを考えない下卑た野次が飛ぶが、カンカネンの城壁の向こうから野次を掻き消す轟音が近づいてくる。

 

「な、なんだありゃ」

 

「トゥエディアーネってやつか? だが、前のアレは何だ?」

 

「綺麗……」

 

 いつもは煌びやかな見た目に相応しい脆弱性ゆえ、金属の外装の裏地など目立たない場所に使用される板状結晶筋肉(クリスタルプレート)。そんな部材を前面に押し出したことで美しさと剛健さ両立させた特別なトゥエディアーネの姿に観衆はざわめくが、彼等の視線はそのトゥエディアーネの横を飛ぶ謎の物体にも向けられる。

 

 ここに転生者でも居れば『飛行機?』とひとりごちそうなその見た目の機体は、広場の中央あたりで進行方向とは逆方向に魔導噴流推進器(マギウスジェットスラスタ)を吹かしながら減速を行い始める。徐々に速度を落としつつ、上下左右に備わった魔導大気推進器(マギウスエアスラスタ)による微調整を行う物体。それはやがてイカルガを立たせている壇上の後ろ付近の上空でピタリと停止する。

 トゥエディアーネとも幻晶騎士(シルエットナイト)ともとれないその出で立ちが衆目に晒され、『銀鳳騎士団は本当に何でも作るな』と驚愕よりも呆れの方が多い反応が観衆から送られる。

 

 そんな時、物体が次にとった行動によって観衆の反応が呆れから驚愕へと置換される。

 

「なっ! 動き始めたぞ!」

 

 観衆が見守る中でその奇怪な物体は徐々に各部を動かし始める。折り畳んだ膝を伸ばし、股関節辺りを胴の下へと引き下げたことで上半身を支える下半身が形成され、羽を広げた鳥のような追加装備(オプションワークス)を背中に引き下げることで頭部が露出。最終的には観衆のよく見知った人型の巨人が姿を現した。

 

「シルエットナイトになりやがった!」

 

 周囲の唖然とした表情を尻目に幻晶騎士(シルエットナイト)になった元奇怪な物体は、両手で優しくトゥエディアーネの手を取りながらゆっくりと降下する。やがて幻晶騎士(シルエットナイト)がイカルガが立っている右斜め側に降り立つと、今度は胸部装甲を開けて騎操士(ナイトランナー)が飛び出してきた。

 遠くかつ降下甲冑(ディセンドラート)を纏っているので観衆からは顔は見えないが、その騎操士(ナイトランナー)は器用にイカルガの胸部装甲まで辿り着くとそのまま中へと入っていく。しばらくするとイカルガが起動状態となり、それを見たトゥエディアーネの腹部から伸びたサブアームがイカルガを掴む。

 

「強化範囲上書き(オーバーライド)

 

 イカルガの拡声器から騎操士(ナイトランナー)の声が漏れるのと同時に2機の幻晶騎士(シルエットナイト)が1機になる。カササギではなくトゥエディアーネのなので些か後方に伸びすぎな気もするが、計算されたそのバランスによってマガツイカルガ──否、『マガツイカルガニシキ』は大地をしっかりと踏みしめる。

 

「トゥエディアーネが背中にくっついて……どうなってんだ!?」

 

「分からん。だが、流石は銀鳳騎士団だ」

 

 理論は分からないが、その圧倒的迫力を前に観衆の興奮が一気に高まる。

 そんな歓声の中、再びマガツイカルガニシキが動きを見せた。右の手の平を上に向けて壇上に置き、エルがその上に立つと彼を観衆に見せ付けるように上に上げる。

 そのままマガツイカルガニシキは反対の手の平も上に向ける。すると今度はトゥエディアーネの操縦席が開かれ、中から純白のドレスを纏った女性が降りてくる。彼女は左手に纏った銀色の手甲で魔法を編み、ドレスを風に靡かせながらマガツイカルガニシキの左手に辿り着くとエルを真正面から見つめる。

 騎士団の旗機に見守られながらという規格外の入場に会場のボルテージが一気に上がっていく。

 

「ま、これでエーテルリアクタ分の働きはしましたよ」

 

 新郎新婦の入場が終わり、アンブロシウスが壇上まで歩いてくるタイミングでマガツイカルガニシキの操縦席のアルは独り言を呟きながらエルとアディを壇上に下ろす。そのまま(まつりごと)で出席できないリオタムスの代わりに色々はっちゃけたアンブロシウスの長い挨拶に、彼の意識が朦朧とし出した。

 何時の世も偉い人の話と言うものは長く、睡魔を覚えるものだ。最近は睡眠時間も削っているので、その特効攻撃に彼の瞼は徐々に閉じられていく。

 

「イカルガも……もし、兄さんが操縦席でえるえるしだしたら止めるんです……よ。クピピピー」

 

 幻晶騎士(シルエットナイト)に言っても詮のないことを最後に深くシートに座り込んだまま、アルは腹に何かを飼っているかのような特有のイビキをかき始めた。

 本来なら結婚式で眠りこけるのは非常に失礼だが、睡眠不足のコンディションで眠りに落ちるというのは春の陽気の中で眠りこけるような、寒い冬の布団の中のような心地の良すぎる環境であるがゆえに逆に起き辛い非常に困った性質を持つ眠りだ。つまり、抗いようがないのだ。

 

 だからであろうか──。

 

「アル! もう式が終わりましたよ!」

 

「……うぇっ? もう終わり!?」

 

「会場の片付けもそろそろ終わるよ」

 

 突然の声に驚いたアルが眼前に居るエルとアディの隙間をぬってイカルガの操縦席から這い出ると、意識を失う前までは某王族の末裔が小馬鹿にしそうなぐらいに人や物が溢れ返っていた広場が今や、人や屋台も疎らに残すのみであった。結婚式の飾りとして用いられた幻晶騎士(シルエットナイト)も各自に割り当てられた作業台に戻ったのか試作機とマガツイカルガニシキ以外はこの場に居らず、それほど長い間寝ていたことをいまだ信じられないと口を開けていたアルをエルは再びイカルガの操縦席に戻した。

 

「アルも起きましたし、シュレベール城へ向かいましょうか」

 

「はい?」

 

「結婚式最後の締め、報告が残ってますよ」

 

「あ、そうでしたね。では、このまま行きましょうか」

 

 最終的に企画人が眠りこけるという少々間の抜けた結果となってしまったが、終わりよければなんとやら。撤収準備もそろそろ終わる旨も同時に伝えることで、晴れて長かった任務も終わりを告げることにアルはウキウキ気分でエルに発進を告げる。

 しかし、現在の時間は夕方。それも既に酒場以外は店仕舞いを始めている頃合だ。報告に時間をかければ王族や彼等のサポートをする人間のタイムスケジュールが狂うかもしれないと、マガツイカルガニシキがシュレベール城の側に着陸して全員でリオタムスの元に行くまで彼は報告内容を頭の中で組み立てる。

 

 それゆえに──隣でエルが悲しげな表情でアルを見ていることに当人は一切気付かなかった。

 

***

 

 勝手知ったる約束の地。もとい、シュレベール城の奥にある王族のプライベートルームに通された3人。出会って早々に結婚に対する祝いの言葉と式に参加出来なかった謝罪がリオタムスから言われ、その次にいよいよアルの報告となった。

 積み上げてきた準備や根回しを中心に説明していき、肝心の式の部分は眠りこけていたので素直にエルとアディに報告してもらう形で報告を行う。その報告にリオタムスは黙って頷き、やがて報告が終わったことを確認すると、ゆっくりと息を吸ってから口を開いた。

 

「まずは長くに渡っての任務、大儀であった」

 

「感謝の極み」

 

 まずはジャブといった具合に当たり障りのない会話のやり取り。若干、アルがふざけているがここまでは良い。ただ、リオタムスの表情は途端に暗くなり、まるで夏休みの宿題を新学期開始時まで忘れてた子供のように挙動不振になる。

 

「あの、お加減が優れないのであれば退室しますが?」

 

「大丈夫だ……言い難いだけだ」

 

 額に皺を限界まで寄せたリオタムス。それほど言い辛いことなのかと彼を心配していたアルは、新たな仕事の予感が頭を過ぎる。たしかに長期プロジェクトの後、休暇すら取らせずに更なる仕事を押し付けるのは心が痛いと比較的心が弱かった中間管理職の先輩が言っていた気がする。

 

 ならば、こちらから『大丈夫』と言ってあげるのが正解なのではないか。そう思ったアルはリオタムスに『僕は大丈夫なので』と先を促す言葉を投げかける。彼の推測通り、リオタムスはその言葉に『そうか!』と胸のつっかえが取れたような晴れ晴れとした表情をすると、アルも思ってもない剛速球を顔面目掛けて放り込んだ。

 

「此度の結婚式を執り行ったことで騎士団でのおぬしの業務は終わった。ゆえに、おぬしは銀鳳騎士団から抜けてもらう」

 

「……は?」

 

 そうリオタムスから言い渡されたアルは数分にもわたる沈黙を続け、ようやく口から出てきたのは気の抜けた返事だった。

 頭が真っ白になるとはこのことであろうか。頭には何も浮かばず、口からは『あ』だの『え』だの要領を得ない言葉しか出てこない。

 

 アルは今まで幻晶騎士(シルエットナイト)開発やその周辺装備に加え、教官や藍鷹騎士団の真似事など広く浅くを行ってきたし、本人もフレメヴィーラ王国に多少なりとも奉公しているという自覚はあった。

 その結果がこれだ。上っている最中のはしごを外される感覚に、しまいにアルは膝から崩れ落ちてしまった。

 

 そんな悲痛な空気に耐え切れず、エルが一言だけ『黙っていてすみません』と溢してしまう。すると、首を一気にグリンッと曲げたアルが猛然とエルに掴みかかって抗議の言葉を上げる。

 

「なんでですか!? 僕、何か悪いことしました? ……いや、煽りとか一切無しでお願いします! 真に申し訳ありませんが、教えていただけるでしょうか!!」

 

 『僕、何かやっちゃいましたぁ?』的なお茶らけた雰囲気は一切無い。本気で原因を求める大声が部屋に響く。

 このまま何もせずにいると靴すら舐め出しかねない勢いと慌て具合のアルにエルはそれ以上はダメだと『そういうのじゃないです!』と割と大きな声を出して彼を静止させるが、それで素直に言うことを聞くほど彼は冷静ではなかった。

 

「もしかしてあれですか!? 意図的に僕を追放して、復讐心や謎のあれこれでパワーアップした所を兄さんが迎え撃つ感じですか! 模擬戦しないのがそんなに気に食わないんですか!」

 

「いや、別にそんなことは……。あ、その案良いですね」

 

「一旦そこまでだ。まったく、おぬしらだけでは話がいつまで経っても終わらん」

 

 話の方向がややずれかけている所にリオタムスは軌道修正に乗り出す。

 

 少し前、クシェペルカ王国から手紙──それも送り主はイサドラではなくエレオノーラで、宛先はリオタムスという親書の様な物であった。思いもよらぬ送り先からリオタムスは、アルがボキューズに飛ぶ前に送った(と向こうが勝手に思っている)特級呪物『オキテガミ』の誤解が解けたと思ったらしい。

 

「それがこれだ」

 

「えーっと、季節の挨拶は抜きにしてっと。交易の増加、両国共同のシルエットナイトやレビテートシップの開発、両国の緊急事態に即応できる部隊の創設に……What?」

 

 手紙を読んでいるアルの口から謎英語が飛び出たので、エルが無理やりその手紙を見る。

 季節の挨拶や提案のような内容をざっと読み飛ばし、いよいよアルが疑問の声を上げた項目に差し掛かる。そこには、『それにあたって再度フレメヴィーラとクシェペルカ両国での結婚出来ないか』というジャブどころではない攻めに攻めた内容が目に映った。

 

 文面からすればただの提案と十分に取れる。だが、締めの言葉には『クシェペルカもかなり復興しておりますので、今一度救国の英雄である銀鳳騎士団のご来訪をお待ちしております』と締め括られている。

 

「こーれーはー。待ち構えてますね」

 

「すまない、アルフォンス。思いのほかおぬしの手紙が強力すぎた」

 

「だーから、それは僕がやったわけじゃ……わけじゃ?」

 

 全員の視線がアルに突き刺さる。奇跡的なピタゴ○スイッチの末、いつの間にかクシェペルカへ出荷されていた呪物なぞ想定できるわけが無い。ゆえに自分には落ち度は無いと反論したアルだが、ふと頭にモヤがかかって詳しく読み取れない記憶が過ぎった。

 そのモヤを取り除くためによくよく思い出してみると、徐々にモヤがキッドの姿に代わって『アルは絶対色々条件付けるだろ? 話のネタに聞かせてくれよ』と話し出したことでアルは完全に思い出す。

 先ほどの提案の一部はキッドの口車に乗る形でアルがエレオノーラに言った条件そのものだったと。

 

 飛空船(レビテートシップ)も付いてしまうが、両国連携ということでやっかみが少なくてゆったりと開発できる環境。緊急事態に即応できる騎士団という幻晶騎士(シルエットナイト)を動かすことができる組織。

 後は好きに出来る幻晶騎士(シルエットナイト)があれば、過去にアルが言ったクシェペルカに行く条件に合致してしまう。

 

「おぬしも言ったそうではないか。"許しが出た際はどんな条件で靡くか"とな」

 

 全てを知ったような口ぶりでリオタムスは2枚目以降の手紙を見せる。元々複数枚から成る手紙だったらしく、2枚目以降はクシェペルカでアルが言った仕官の条件やすぐに逃げ道を作って逃亡するというアルの悪癖とその対処法などがつらつらと書かれており、それを見たエルとアディはすっかり手玉に取られていることに大爆笑。逆にアルは燃え尽きたボクサーのように項垂れていた。

 

「で、ででデモ シルエットナイト ナイデスヨー ハハハー」

 

「無論、可愛い姪のことだ。それに今後の両国共同開発の参考にもなろう。結納代わりにあの試作機を持っていけ」

 

 この叔父馬鹿め。咄嗟の言葉をぐっと呑み込んだアルを褒めて欲しい。どこの世界に結納品代わりに幻晶騎士(シルエットナイト)を送る馬鹿が──隣に居た。『わぁ、アルも一緒ですね!』と妙にキラッキラッした目をアルの方に向けてくるが、本人はその両眼をチョキの形にした手で突き刺したい思いで一杯だった。

 

「他は何が不安だ? 人員については試しにラボに聞いたが、結構な独身の者や単身赴任希望者が付いていくと言っておったぞ。この際、全部吐き出してみよ」

 

「領地経営する学がないです。勉強するにしたって僕の中での理想はかなり高いので、どちらにせよ時間が圧倒的に足りません」

 

 英雄などが功績を称えられ、王の娘と共に国を治める。よくある物語ではあるが、同時に戦闘能力が高いだけの優秀な駒が優秀な政治家になれる保障はどこにも無い。ひょんなことから権力を持ったゆえに暗愚になることもあるし、大小さまざまだがどこの国もいくつかは持っている闇に絡め取られて非業の死や操り人形に成り果てる恐れもある。

 

 それを防ぐにはやはり『学』がいる。権謀術数渦巻く中を時には流れに身を任せ、時には激しく対立するために学はいくらあっても困らない武器だ。

 ただ、その武器が完成するのはいつだろうか。もしかしたら一生かけても出来ないかもしれない。アルはそれが気になっていた。

 

「何を言っておるか。若者が情けない」

 

 うじうじ悩んでいるアルの独白が終わると、それを合図に隣の部屋へ続くドアが開かれてアンブロシウスとヨアキムが姿を現す。珍しい取り合わせだが、それについて言及する暇も無くアンブロシウスはどっかりとソファに座り込み、『ならば人を頼れ』と一喝する。

 

「いつもおぬしがやっておったじゃろう。分かる者に聞け、自分だと荷が勝ちすぎると思えば出来る者に投げろ。おぬしを必要と言ってきておる者はその地を治める長に近しい存在じゃぞ? 逆に聞くが、全てを自分が担えると思ったか?」

 

「ごもっとも……」

 

 割とガチ目な説教にアルは再度項垂れる。副団長として銀鳳騎士団を取り纏めていたからか、アルはいつの間にかなんでも1人でやってきた気になっていたらしい。とんだ思い違いだ。

 アルは別に英雄でもなんでもない。ただのマイナス思考が標準装備されたダウナー系である。今までも、そのマイナス思考から導き出された策がバチッと嵌って事なきを得たことがあったが、自分がここまで高い評価を得られているのは間違いなく周囲の人間の功績が大半を占めているからであろうと自戒する。

 

 項垂れたアルがそれ以上何も言わなくなったので、半ば納得したと判断したリオタムスとアンブロシウスは顔を見合わせてから『アルフォンスの方は一旦避けておこう』と話題を切り替え始めた。微動だにしないアルを差し置き、それを聞いたエルはその急な話題の転換になにか緊急事態でも起こったのかと居住まいを正す。

 

「なにかあったのですか?」

 

「クシェペルカでエムリスがやらかした」

 

『あー』

 

 新たな手紙が納まった封筒を机の上に出しながらリオタムスが言ったことにエルとアディ、そして先ほど現実に戻ってきたアルは揃ってため息混じりの呆れ声を出す。エムリスとやらかし、被害は分からないがそれだけでも十分フレメヴィーラ側がサポートに出向かないといけない状況なのは間違い無い。

 ただ、なにをどうしたかが分かっていないと対応が難しいのも事実なので、エルがおっかなびっくりといった様子で何を仕出かしたのか聞くと、アンブロシウスとリオタムスが『これが最新だ』と封筒を指差すのでエルが代表して手紙を読み出すと同時に叫び声が上がった。

 

「またあのバ……若旦那やらかしたんですか?」

 

 エルに何が書いてあるのか尋ねるアディを余所に長年の付き合いから不敬極まりない言葉をのたまうアルだが、対面の2人はそれを咎めない。むしろ、『あの馬鹿、どうしてくれよう』と恨み言を吐き出す始末なので、本格的にヤバいと思った彼は何が来ても良い様に身構える。

 だが、身構えていても来る死神の例もある通り、身構えていても剛速球の話題を必ず受け止めれるわけでは無い。

 

「エムリス殿下がクシェペルカの保有する船を持ち出して失踪しました」

 

「どうするんですか。生産者様」

 

「生産者と言うな。早速、話をこっちに振りおってからに」

 

 早速問題解決が出来そうな人に丸投げする意志を見せるアルに、リオタムスは呆れながらエルから手紙を返却してもらう。どう考えても国際問題なので、彼の気苦労がそのまま具現化したような重く粘着質なため息が口から漏れていた。

 

「手紙にも書いてましたけど、西方の南方大洋と呼ばれる場所上空で空飛ぶ大地が発見されて大層噂になっているとか」

 

「あー、殿下好きそう。あと、噂なら自分の目で確かめそう」

 

「で、素直に説明したらマルティナ様あたりに叱られるので、現地に行くための足を奪って盾要員のキッドも連れて行って確認しに行ったと。うーん、BANZOKU!」

 

 手紙に書かれていた内容を一部話しただけなのに、とんとん拍子で状況が簡単に想像できる。ある意味ではエムリスの人とナリを信頼した推理だが、悲しいかな。『いくらあの人でもそこまではしないだろ』と一切言えない完璧な推理が出来てしまったことに部屋に居た全員は項垂れる。

 

 ただ、何もせずに流れる時間を気にしてかアルは重い頭を上げた。

 

「で、本当にどうするんですか?」

 

「案はある。あるが、そう上手くことが運ぶかは分からん」

 

 リオタムスより先にアンブロシウスが悩ましそうに答えるとおもむろにアルを見る。先ほどの言葉を鑑みて、『もしかして、アルフォンス アルとあるをつかった高度なギャグだろうか』としょうもないことを考えていた彼だったが、その間も案について疑問の言葉を投げかけたエルにアンブロシウスの口から説明が為されていた。

 

「掻い摘むが、アルとキッドをクシェペルカ王族に当てる」

 

「ふぁっ!?」

 

 寝耳に水とはこの状態を言うのだろう。名指しに加えてとんでもないことを聞いてしまったアルは竦み上がってしまうが、これ幸いとアンブロシウスは案を話し始める。

 まず、今回の不祥事についてフレメヴィーラ王国は『誠意』を見せねばならない。なので、先ほどの手紙にあった国同士のつながりを強固にするための様々なことについては呑む必要がある。──もちろん婚姻関係も込みでだ。

 

「すみません。アルはともかく、キッドは流石に身分的にまずいのでは?」

 

「僕もまずいとおむぐぅ「はーい、アル君は既に決まってるから黙っていようね」」

 

 アルが変なことを言い出した瞬間、アイコンタクトを受け取ったアディは素早く彼の口を閉じるという新婚とは思えないコンビネーションを披露する。なまじ、友であるイサドラの恋心も知っているためか余計なことを喋る口を封じる手は一切加減がなかった。

 そんな彼等の行動を横目に、エルの言っていた身分に対しての返答をしようとアンブロシウスは隣の部屋に声をかける。すると、先ほど彼が入ってきた扉が開いてエル達の見知っている人物が入室した。

 

「あ、先ほどぶりです」

 

「先ほど振りだね」

 

 隠されてはいるが、アディの父親であるヨアキム・セラーティの姿にエルはソファーを立って律儀に礼をする。そんな彼の姿にヨアキムは軽い口調で挨拶をすると、女中が用意した一人用の椅子にゆっくりと腰掛けた。

 そして、視線をアディに向けて数秒ほど何かを戸惑っているかのように黙り込んだ後──。

 

「結婚おめでとう。アデルトルート・"セラーティ"」

 

 本来であれば生まれた直後に名付けていたはずの姓でアディのことを呼んだ。最初はなんと呼ばれたかいまいち分からずにポカンとした表情でヨアキムの言葉を聞いたアディだが、目の前の父親の表情から次第に涙が溢れてくる。

 

「お……とう……さん」

 

「あぁ、今まで秘密裏に父と呼ばせてすまなかった」

 

「お父さん」

 

 泣きじゃくる彼女をそっと抱きしめたヨアキムは、続いてエルに視線を合わせると短く『娘を頼む』と念押しする。本来であればヨアキムが言える立場ではない。それは彼が一番分かっているが、それでも『今回のこと』を踏まえて言わなければならないと決断した結果であった。

 そんな決意も思いも知らないエルだが、ヨアキムの真剣な面持ちに黙って頷くとヨアキムからアディを受け取ってから先ほどの展開の説明をするように口を開く。

 

「アディに"セラーティ"を授けるということは……そういうことなんですね」

 

「あぁ、格で言えば譜代だがアーキッドはあの大戦でかなりの功績を得たのだろう? ならば十分であろう」

 

「エレオノーラ様の救出とドレイク殺し。確かに功績はバッチリですね」

 

 現女王であるエレオノーラの救出に加え、キッドは大西域戦争(ウエスタン・グランドストーム)後期に投入されたヴィーヴィルの撃破も行っている。例え、銀鳳騎士団総出で仕留めた相手でも唯一ウィークポイントとなる騎操士(ナイトランナー)にトドメの一撃を見舞ったのはキッドだ。その辺を功績として上乗せしてしまえば実力として申し分ない。

 仮にこれで文句を言われれば、フレメヴィーラからは『あれ? じゃあ僕等が来る必要なかったっすか? 1回国滅びてるのに?』というカウンターが飛ぶだろう。そして、エレオノーラの耳に入れば『ちょっと頭冷やそうか』が発動する可能性が大いに存在するので、どの道をたどっても不服を言った相手の未来が断たれてしまうという訳だ。

 

 ただ、そこまでお膳立てしたにしてはリオタムスもアンブロシウスも表情が浮かなかった。まるで、そこから先のプランがないような顔色にエルは首を傾げる。

 

「そこまでいけば十分ではないでしょうか?」

 

「いや、問題はこの案があの2人に一切関与しておらんことじゃ。あの娘だけでも乗り気ならばこちらは十全に動けるんじゃがなぁ」

 

「そうですね。先王に連れられてまだアウクスティ陛下が存命の時に会いましたが、中々決意するのに時間が掛かりそうな印象を受けました」

 

「この手紙を見てもそれが抜け切っておらんように見える。そういうわけで……な?」

 

 両者からエレオノーラの方を心配する声が上がる。大西域戦争(ウエスタン・グランドストーム)によってある程度は精神的に強くはなったが、それでも年頃の娘らしい臆病な性質は抜け切ってはいないだろうと手紙の文面から読み取ったアンブロシウスは困り果てた表情をしながらも目線はアルの方に向けていた。そして、その視線に気付いたアルは、本当ならば聞きたくはないが渋々といった感じでアンブロシウスに問いかける。

 

「僕ですか? 僕となんの関係があるんですか?」

 

「うむ、マルティナを前例とするのはいささか時間が過ぎておるからな。ここは直近でもう1組、フレメヴィーラとクシェペルカの婚姻例を作っておけば……という考えじゃ」

 

「イサドラとエレオノーラ陛下は従姉妹同士だからな。踏ん切りもつくだろう」

 

 早い話、エレオノーラとキッドを結婚しやすくするためのアルとイサドラに白羽の矢が立ったらしい。本当にとんでもないことを思いつく王族達にアルは『そこに愛はあるのか』と問い正したかったが、クシェペルカ側もこうなることが分かった上で手紙を出しているのだろうという考えが頭に過ぎり、追い込み漁の魚の気分を味わいながらひたすら黙って話の行く末を聞いていた。

 

 そんなアルの心情を知ってか知らずか、今度はエルがリオタムスに質問を投げかけていた。

 

「王国の上部が両方ともフレメヴィーラって問題じゃないんです?」

 

「たしかに西方には様々な国はあるが、領土が縮小したジャロウデクも含めてどれも国同士の発展のために結婚を行う利点がどこにも無いのが一つ。それに比べて我が国は互いに物資や幻晶騎士(シルエットナイト)戦力を送り込みやすく、元々友好国ゆえに国内の貴族も賛成しやすいのが二つ。そして最後だが、いくらか復興したとは言うが一度は滅びかけた国だ。未だ手を付けられていない分野、特に自衛力を高めるために強力な騎士団が必要不可欠。……後は分かるな?」

 

 前回──大西域戦争(ウエスタン・グランドストーム)前期では飛空船(レビテートシップ)による強襲で滅亡しかけたが、その反省を踏まえて友好国の優秀な騎士を迎え入れるのだ。しかもその騎士は先立っての大戦で多大な功績を挙げた元商騎士団の副団長。操縦だけでなく、幻晶騎士(シルエットナイト)の設計開発にも明るいその人は、現在のクシェペルカにとって最も欲する人材ではなかろうか。

 さらに、結婚することでその人材はクシェペルカに定住する。実質、国王側から1人出すだけでそこから十数年の幻晶騎士(シルエットナイト)やそれに付随する様々な装備開発は安泰なのも同然だ。

 それに加え、クシェペルカ軍から恐れられていたヴィーヴィルを討ち取った、同じく元商騎士団所属の騎士が女王と結婚すればもはや磐石とも言える。現在の状況が分かっている大多数の貴族からすれば喜ぶべきであろう。

 

「なるほどー」

 

「それにじゃ。それでも異を唱えてきた情勢も色恋特有の空気も分からぬ粗忽者なぞ、おぬしらが実力で叩き出してしまえ」

 

「……居そうなんですか?」

 

 説明の咀嚼が追いつかなかったアルだが、『粗忽者』と言う言葉だけで反応する。

 現在のクシェペルカ情勢的に考えれば、フレメヴィーラほどではなくともお互い助け合いをしながら復興をする時期である。それを自分達の利益のみを追求し、他人の足を引っ張ることをよしとする者が居るとは思えないからだ。

 

「復興でかなり忙しいのにも関わらず、やけに王都に来ては過去の許婚とかいう理由でイサドラとの婚約を強行してくる変なのが居るらしい。そこで不審に思ったマルティナがクシェペルカ側の密偵で身辺調査をしてみれば……ティラントーの整備台が見つかったそうじゃ」

 

「それについて匂わせた発言をしたら、当人らはシルエットナイト戦力を確保するために戦場から拾ってきたと明言してきたらしいがな」

 

「なるほど。ある程度復興したから好き勝手して良いという考えですか」

 

 ある程度復興したのでついつい欲が出てしまったのだろう。歳若い女王の従姉妹であれば本人も御しやすく、裏から女王に意見を通しやすい。嫁いできた女傑も、身内として懐に入ってしまえばどうとでもなる。裏で操るのであればこれ以上の逸材は居ないというわけだ。

 

「事情は分かりました。ですが、僕1人では限界があるので支援をお願いしますよ。お義祖父様?」

 

「ふっ、ようやく乗り気になりおったな。無論、支援は任せよ。ひとまず、エルネスティとアデルトルートは先んじてあの馬鹿孫とアーキッドのやつを見つけ出せ。その間、アルフォンスはイサドラとの婚姻によって出てくるであろう虫を大人しくさせよ」

 

「詳細は任せるが、こちらからもいくらか口を出す予定だ。なので、エルネスティが主導で企画書を作成するように。それを元に改めて話し合いの場を設ける」

 

『御意』

 

 長い長い話し合いがエル達の返事によって締めくくられる。長い廊下をアルが先導で歩いていく最中、ふとアディが先ほどのやり取りを思い出して会話を始めた。

 

「あれだけ嫌って言ってたのに、アル君急にやる気になったよね。やっぱり、"俺の女に手を出すな"的なやつ?」

 やつ?」

 

「いや、この子はそんなオラオラ系じゃないですよ。草食通り越した悟り系ですから」

 

「悟りとかはおいとくとして、正直腹が立つんですよね。こちとら命と金を掛けて助けたのに、後から許婚とか言ってしゃしゃり出てくるの。なら、なぜあの時居なかったのかってなりません?」

 

「まぁ、そうだよね」

 

 不満を噴出すアルにアディは呆然と答える。エレオノーラ達の救出をはじめ、仮住まいのミシリエでの攻防。そして、フォンタニエでの新生クシェペルカ王国の宣言から王都奪還。おおよそ1年の中でエレオノーラやイサドラの口から許婚の言葉や許婚と名乗る人間は皆無であった。

 

 アルからしても居るのであればそれ以上イサドラには接近しなかったし、あのような文通の取引もしなかった。なので、今時分になってひょっこり現れるのは明らかにこちらに対して宣戦布告をしている。そう彼は定義付けた。

 

「でも大丈夫? イサドラちゃんにちゃんと告白できる?」

 

「…………さーて、明日から忙しくなりますね! 兄さん!」

 

 アディの言ったことを全く聞こえなかった振りをしながらアルは駆けて行く。こうして、嵐のような結婚式は幕を閉じることとなった。




これにて結婚式編が終了。以下、ボツにした展開
・結婚記念に模擬戦をしようと提案するエルに、アルは渋々承諾
・渋々ながらもやるからには勝ちを取ると、とあるシルエットナイトをラボに依頼
・ただ、シルエットナイトの性能であの化け物に勝てるとは到底思わないアルは、トゥエディアーネの機動力をフルに使って業務終了後に元中隊長達に頼んで機動法撃端末“カササギ”(インコム)対策をひたすら練習(家には帰らずに白鷺、紅隼のどちらかの拠点に宿泊)
・当日、『極限まで削ぎ落とした体に、鬼が宿る』状態で増加装甲盛り盛りの機体と共に現れるアル。機動法撃端末による制圧射撃で来ると読んでの増加装甲を盾にした急加速で勝利。

以下、上記の展開で登場するシルエットナイト
カルディトーレ 結婚式仕様
 純白に塗られたカルディトーレ。マガツイカルガニシキと相対する場合、チマチマ歩いていたらカモなのでマギウスジェットスラスタでのホバー機構で一気に間合いを詰めるよう調整した機体。
 ただ、機動法撃端末で距離を詰められないまま制圧されるのがネックだったので、全体に漆黒に塗られた増加装甲をつけて『最低一撃』は耐えられるようにしている。
 試合運びは機動法撃端末の攻撃を両腕や肩で庇い、範囲攻撃の予兆を長年戦ってきた勘で察知したアルが全ての増加装甲を脱ぎ去る。真っ白な機体色を見せつけながらマギウスジェットスラスタの加速力でマガツイカルガニシキへ肉薄。腰に差していた短剣で判定勝ちをもぎ取った。
 なお、炉は普通の炉なので短剣を突きつけるのと同時にマナ・プールが底を付いて機能停止というしまらない結果となる。
 
 モデルは察しのよい方はわかると思うがライスシャワー(馬/ウマ問わず)。米や糠(増加装甲)が取れれば純白の白米(機体)が現れることと、結婚式を祝うライスシャワーの風習にあやかって。
 ボツ原因はダーヴィド達やラボの作業的にこれほどの大改修は無理だろうという考えと、それだけのためにシルエットナイト1機は調達出来るのかなという個人での疑問が解消できなかった。


以下、現在の原作との乖離点(WEB版見ていない人はネタバレ注意)

・マガツイカルガニシキの初御披露目が早まった
・アルとイサドラが文通していた結果、フレメヴィーラ側が早くエムリスの失踪を知る
・アルとイサドラの関係があるので、キッドの外堀埋めが極端に早まる
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