銀鳳の副団長   作:マジックテープ財布

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33話

 エル達がカザドシュ砦に辿り着いて次の日。カイザル村の魔獣被害をなんとか鎮圧した騎士団だったが、今度は別の村から数本の赤い狼煙が上げられているのを砦の観測員が見つける。

 

 各村には狼煙を上げる設備があるが、砦の観測員がいかに熟練であろうとも遠く離れた村の狼煙を確認するのは至難の業である。ゆえに各村は狼煙を見つけたら砦に伝達する為に見えた本数に+1した本数の狼煙を上げて砦に伝達する。

 だが、この手法は伝達に時間がかかり過ぎてしまうのが欠点である。しかも今回上がった狼煙の本数的に、急いで半日ほどの距離の村だとあたりをつけた観測員は大急ぎで2手に分かれると、それぞれがクヌートの執務室と騎士団員の詰め所へ報告に行く。

 

 報告を聞いて手遅れになる事を恐れた騎士団員達は大急ぎでカルダトアに乗り込むと荒い足音を立てながら整列し、クヌートからの出撃許可をもらうと足早に砦から出て行った。

 

 そんな足音を聞きながらエルは、すっかり私室と化した砦の一室のすべての資料を纏めていた。

 

「アルが手伝ってくれたおかげでシェイカーワーム戦のデータも纏められたので助かりました……って聞いていませんね」

 

 トントンと資料を纏めるエルが朗らかに笑いながら壁際を見るが、そこにはアルが力尽きたかのようにうつ伏せに倒れて微動だにしていなかった。

 

 エルがその姿にどうしようかと思案していた時、部屋がノックされて台車を持った騎士が入ってくる。

 頭を下げながらお礼を言ったエルは台車の上に部屋中の資料を次々と載せていった。その光景に騎士は、『人に読ませるつもりないだろ』と心の中で突っ込みを入れるが、当の本人達はそんな意地悪のつもりで資料を作るほど暇人ではない。

 これでも伝えたい内容を厳選して、圧縮して、ところどころ泣く泣く削除する事でこの量なのだ。

 

「我の眠りを……妨げる者……グゥー」

 

「はいはい、台車に乗ってくださいねー」

 

 エルは、未だに目を閉じたままゆらゆらと起き上がるアルの手をとると、そのまま台車の上の空いたスペースに座らせる。

 

「準備できました。……この子は部屋の前まで寝かせてあげてください」

 

「分かった」

 

 なんとなく事情を察した騎士が台車を押しながら部屋を出ると、エルはアルの所持品が入った袋を持ちながらそれに続く。その道中、『寝ているアルが乗っている台車を押す騎士の姿』を見たエルは、ふとアルが『チャーン』と言う姿を想像したが、怒られそう気配がしたので頭の外に追いやった。

 

「閣下、2人を連れてきました」

 

「……入れ」

 

「ほら、アル。起きてください」

 

 部屋の前に着いた騎士がノックをしている間にアルの頬を引っ張って覚醒させるエル。アルは未だに目を閉じたままだが、台車から降りると自分の頬を強く叩いて活を入れる。

 

「おはようございます」

 

「はい、おはようございます」

 

「……失礼します」

 

 横目にアルが覚醒したことを確認した騎士はそのまま台車を押しながら入室すると、気だるそうなクヌートがその資料の量に硬直する。

 

「お久しぶりです。なにやらお加減が優れないようですが……」

 

「ああ……昨日に続いて今日も魔獣出現の報告が出てな。……なんでもない。新型シルエットナイトの話だったな」

 

 疲れの為か一息ため息をつくクヌートだったが、すぐに頭を振るとエルとアルを真剣な眼差しで見つめる。騎士が自分の職務に戻る為に退室し、いよいよエル達にとって勝負の時間が始まった。

 

***

 

 

 新型機である『テレスターレ』の資料を配布し、エルが話し始めて既に2時間ほど経過した。綱型結晶筋肉(ストランド・クリスタルティシュー)背面武装(バックウェポン)の説明から始まり、それぞれに稼働データを基にした解説などを板に水をかけるようにスラスラと言いのけるエルに、クヌートは感心していた。

 

「こちら、ストランドタイプについての資料になります」

 

「すまないな」

 

 エルが説明をしている合間にアルが補足資料を差し出す。新型機についての質問をクヌートが発してからエルの説明とそれに付随して資料を渡して補佐を行うアルの連携が崩れない。この部屋の空気がまさに彼らの独壇場を化していた。

 

「その資料をご覧ください。前述の通り、新型機は従来型に比べて高い筋力と豊富な装備運用能力をそなえていますが──」

 

「課題と対応策について書かれた資料です」

 

 説明が途切れない。さらにどの説明もクヌートが聞きたかった説明なので無理矢理中断させる事も出来ない現状にクヌートは歯噛みする。

 確かに機体の説明も聞きたいが、本当に聞きたいもの、『エルの本音』が聞けない現状にクヌートはやきもきしながらも耳ではエルの話を聞き、目では資料を見て内容を脳に記憶させるという作業をひたすら行っていた。

 

「費用に関しては今のところ、明確に申し上げられません。今後は最適化を進める事で変動すると思いますが、今回の新型機を作った時の部材を基に試算した物があります」

 

「こちらでございます。こちらの欄が部材名で、こちらが単価……最後に総計でございます。っと、兄さん。量産化の説明するなら製作工程について書かれている資料を持ってきてください」

 

「用意がいいではないか」

 

 『恐縮です』と一礼するアルを見ながら紙を持ち上げるクヌートだが、内心『乗せられてばかりで聞きたい事が聞けない!』とフラストレーションを活火山のように滾らせていた。

 

「騎士団員から聞いたが、魔獣と交戦したらしいな」

 

「はい、交戦の際の実践データについては……」

 

「こちらでございます」

 

 エルの目配せに当然のように資料を差し出すアルにもはやクヌートは無言で紙に書かれた文字を見つめる。4連装形態の法撃の威力に使用した魔力、行軍後の損傷具合や部材の疲労具合など詳しく書かれた資料にとうとうクヌートは内心で『敗北』を認めた。

 

 だが、敗北したからこそクヌートはエルの腹の内を見なければならない。既にエルが話し始めて3時間が経過し、エルが話を纏めたところでクヌートは意を決したように口を開いた。

 

「いくらか質問したいものがあるが、その前にお前に伝える事がある。実は、『陛下より許しを得』、此度の新型機の評定から今後の運用までの全権を私が任されることとなった」

 

 その刀剣を思わせるような鋭い言葉がエルを切り裂こうと上段から振り下ろされる。貴族の中で最高位に属する公爵が王に任された仕事。すなわち、公爵の言葉が王の言葉と同義だとエルは悟る。

 

「なので今ここに宣言する。『新型機本体はもちろん、情報などの新型機に関する全ては私が管理しよう』。……機体についての報告も、陛下にも私からお伝えすることになる」

 

「それは……」

 

 アルが何かを言いそうになるが、クヌートは手で制する。内心ではアルの行動に『聡い子だ』と心の目を細めるが、ここで手を緩めるわけには行かない。

 全権を相手に掌握、クヌートにとってそれは相手からの好感度を極限まで低下させる最終手段だった。

 

 いかにプレゼンが上手かろうとも、所詮エルは10歳そこらの子供。自尊心も高いはずなので、何かしらのアクションを取る筈である。そこから切り崩しながらエルの本当の狙いを探ろうと画策したクヌートだったが、急に微笑みだしたエルとアルは先ほどクヌートが繰り出した言葉の剣に驚くべき反応を見せた。

 

「よかった。では今後陛下に同じ説明をする必要はないのですね。後はよろしくお願いいたします」

 

「よかったですね。同じ事説明するのは台本とか必要ですから地味に手間だったんですよね」

 

(は……? よかっただと?)

 

 『こらっ』とアルを叱るエルだったが、クヌートはエルの言葉を脳内で何度も反芻していてアルの言葉に気付いていなかった。クヌート自身へのヘイトがたまる覚悟で放った渾身の最終手段が、真っ向から受け止められて『まるでめんどくさい作業を丸投げ出来たことを安堵したかのように』返されたのだ。クヌートの混乱も無理のない話である。

 

「あ、閣下が全権をお持ちならば確認したい事が」

 

「なんだ?」

 

「新型機のご報告をした際に騎操士学科と鍛冶学科の生徒について、一緒に申し入れた事なんですが……」

 

 混乱している間に自然と会話の流れがエルに戻ってしまうが、なんとか脳を再起動させたクヌートがあらかじめ決めていた内容である『開発が本格化したら是が非でも働いてもらう』という確約をエルに話した。

 

 その事を聞いたエルが『よかった』と安堵の息を漏らすが、クヌートには未だにエルの本心を聞いていないので、その安堵の理由が分からなかった。

 

「よかったですね。先輩達の就職先が決まって」

 

「ええ、一安心です」

 

 ようやく口を挟んだアルを見てクヌートは『まさか』と呟く。

 

「お前はどうするつもりだ……新型機や学生達を売り込むのはいい……その功績で何を求める……まさか、そこのアルフォンスのように『学生を続ける』とか馬鹿な事を言うんじゃ……」

 

「え? アルもですか?」

 

「はい、小卒が最終学歴とか人生ハードモードでしょ」

 

 『常識的に考えてくださいよ』と呆れるアルとそれに同調するエルの反応に、クヌートは昨日と同じように激昂した。仮にも幻晶騎士(シルエットナイト)を提案した兄が、幻晶騎士(シルエットナイト)の新装備を開発した弟と共にそのまま学生を続けるというのだ。一体何を学ぶというのかはひとまず置いておき、常識はずれにも程があるその行動にクヌートの語気がどんどん荒くなっていく。

 

「か、閣下……そのぐらいに」

 

「お前もお前だ! 謝罪で技術を渡して何も求めないとか何を考えている!」

 

「はひぃっ!」

 

 『飛び火したぁ』と涙目でアルは説教を聞くが、すぐに褒賞を決めないといけない分厄介な案件としてはアルの方が強いので残当である。その間もクヌートの説教は止まらなかったが、魔力転換炉(エーテルリアクタ)の話をしだしたのでエルは『ちょっと待ってください』と一旦話をストップさせた。

 

「なんだ? 私はまだ言い足りないぐらいなのだが!?」

 

「いえ、テレスターレを持ち込む気はありません。エーテルリアクタの製法を教えていただく為に陛下にお見せする機体は別にあります」

 

「もしや……この欠陥品ことか?」

 

 青筋を立てながらクヌートは机からペラリと1枚の設計図を見せる。それは昨日、モルテンと共に見た欠陥幻晶騎士(シルエットナイト)の設計図だった。

 

「あれ、それ僕のです。欠陥品って……」

 

「ああ、アルのですね。それとは違う別のものをお見せしようとしてました」

 

「……お前達はまだ何かやるつもりなのか」

 

 呆れながらキレるという高等テクニックでエル達に問い詰めるクヌートだが、エルは笑顔を振りまきながら口を開いた。

 

「はい、もちろん。シルエットナイトを作る事が僕の『趣味』ですから」

 

「戦う事は?」

 

「別腹です。作って愛でるのは主食です」

 

 とんちんかんなコントを繰り広げている2人。その光景をクヌートは一気に冷静になった瞳でじっと見ていた。

 彼の脳裏には王城でアンブロシウスに語った『趣味でございます』とのたまった場面が何度も繰り返されていた。

 

 本音。そう、本音なのだ。自分だけの幻晶騎士(シルエットナイト)を作るのも、そのために魔力転換炉(エーテルリアクタ)の製法を知りたいのも、そのために新しい幻晶騎士(シルエットナイト)を作るのも。エルにとってはただの趣味でそれ以外の考えなぞ考えもしなかったのだとクヌートは心底理解した。

 

 クヌートは昔のアンブロシウスを見ているかのようなどこか懐かしい気持ちを心に秘めながら、恐らく同種の人物であるエルと少し自分の部類に入るが、6~7割ぐらいアンブロシウス側の部類に入っているアルを見る。

 

「そうか……分かった……では、この後の予定を話す」

 

 エルの真意を探る為に言葉を選び、策を弄していた自分が虚しくなって来たクヌートは深く椅子に座ると、エル達に今後の予定を話し始めた。

 

「あ、テレスターレについて全権をお持ちなら、僕の装備についてもその範疇に……」

 

「バカモノがぁぁぁ!!」

 

 褒賞も王への説明も全部ぶん投げてしまおうと提案したアルに特大の雷が落ちる。

 

 ちょうどその時、ハイマウォートから降りたモルテンは、クヌートの大音量の叫びと共に砦が軽く揺れているような錯覚に陥ったのは、また別のお話である。

 

***

 

 クヌートの血圧が急激に上がった次の日、テレスターレの修理と機体についての聞き取り調査が終わった高等部の生徒がライヒアラに帰る為に馬車に荷物を積み込んでいた。

 

「という事になりました」

 

「おめぇ……今度は公爵様を洗脳しやがったか」

 

 馬車の群れの前でエル達の話を聞いたダーヴィドは大声で笑っているが、その肩を遠慮がちにディートリヒがつつく。

 

「親方、ここでそれは洒落にならないからちょっと空気を読んでくれたまえ」

 

 高等部の護衛のために整列していたカルダトアは、先ほどのダーヴィドの聞き捨てならない言葉に首をこちらに向けて心なしか眼球水晶を一層明るく光らせていた。当然その場で簡単な事情聴取が行われ、出発がちょっと遅れたのは言うまでもない。

 

「……で、だ。公爵様からの報告は分かったが、あの2人にはどう説明するんだ?」

 

 少しげっそりしたダーヴィドがエル達を見やる。『あの2人』とはキッドとアディの事であり、今回の事でも多少無理をしたのにまた彼らの知らない所に留まり続けるとなると、キッドはともかくアディの方は帰ったら何をされるか分からない。

 

「あ、これ渡しといてください……とその前に」

 

 アルが懐から手紙っぽいなにかをダーヴィドに渡そうとするが、何かを思い出したアルはすぐに踵を返してカルダトアの前に行く。何かのトラブルかと思った騎士がカルダトアを駐機状態にして降りてくると、アルは手紙を差し出した。

 

「すみません。僕達、公爵閣下の命で新型機についての情報は口外しないようにしてるので、この手紙にその手の類が無いか確認して欲しいんです」

 

「あ、うん……分かった。誰か、一緒に見てくれ」

 

 徹底した情報管理に『本当に子供か?』と疑いながら同じようにカルダトアから降りてきた女性騎士と共に手紙を見る。そこには『ちょっと公爵閣下の所で今後についてお話してきます』という文字と共に『ビッグになって帰ってくるぜ!』というキッド達にとってはデジャヴに感じるセリフが書かれていた。

 

「……ビッグになれるといいな」

 

「ちゃんとお野菜食べて寝れば伸びるからね」

 

 騎士2人は文面に問題ないと判断すると、手紙を返しながらアルに謎のエールを送ってカルダトアに乗り込む。アルは冗談をまともに返されたので、ちょっともにょっとした表情をしながらダーヴィドに手紙を渡すと、エドガー達がどこからか帰ってくる。

 

「おや、最優秀騎士殿が遅刻とは珍しい」

 

「茶化すなディー。……ヘルヴィがテレスターレを見てたんだ」

 

 テレスターレ1号機、『元トランドオーケス』はここでヘルヴィとお別れになる。恐らく名残惜しいと思って最後に相棒に挨拶に赴いたのだろうとディートリヒは察した。

 

「……すまない」

 

「いいのよ。それに『トランドオーケス』は良い子だもの。きっと良い騎士に乗ってもらえるから……。それより肩のペイント消すの忘れてたわよ?」

 

「そこは公爵に伝えておきますよ」

 

『それならよし』とヘルヴィがアルの頭を一撫でするとエドガーと共に馬車に乗り込んだ。全ての乗員がそろったのを確認したダーヴィドは周囲に合図を送ると、砦の門が開かれる。

 

「出発!」

 

 先頭のカルダトアの声に呼応して護衛のカルダトアと共に馬車が次々と砦を出て行く。その光景を見ながらアルはほんの少しの寂しさを感じていた。

 

「行っちゃいましたね」

 

 アルがぽつりとそんな事を言いながら横を向くが、エルはウキウキとした表情でアルの手を掴む。

 

「フフフフフ。じゃあ公爵に見せるあんな企画書やこんな設計図を書きましょうか。今夜は寝かせませんよ?」

 

「それをお姉さん系の人に言ってもらいたかったですねぇ」

 

『血の繋がった兄貴に言って欲しくない台詞5位に入りますよ』と文句を言いながら無視を決め込むアルだったが、エルが握っている手を強めて絶対に逃さない構えを取っている。

 

「大丈夫ですって。ほら、昔にデン○ロビウムを初めとした色んな積みプラモを2徹で作ってそのまま会社行ったじゃないですか。2徹ぐらい余裕ですって」

 

「離せぇ! 過労とか言ってたあの兄はどこいったー!」

 

「大丈夫です。明日の説明はほぼ僕が行うので寝る時間が遅くなるだけですよ」

 

 『拠点防衛用の超巨大幻晶騎士(シルエットナイト)とかアームド・ベースも良いですね』とまだ見ぬ幻晶騎士(シルエットナイト)やサポートメカにトリップしながらアルを引き摺っていくエル。その後、夜中に渡って『寝かせろ』といううめき声がエル達の部屋を中心に聞こえてきたのは余談である。

 

***

 

 

 順調にライヒアラに向けて進む高等部の馬車。そんな馬車の後ろで鍛冶科の生徒である『アヴリル』は突然前の男に指で合図を送る。

 

「親方ー! アヴリルが小便らしいー! 俺ついていくわー」

 

「ちょっ、ケリア! お前言うなよ!」

 

「なにぃ!? アヴリル! おめぇ出発する前に行っとけっつったよなぁ! ……まぁいい」

 

 馬車内で笑いが湧き上がり、やがて馬車が停止する。ダーヴィドが『3分なー』と言い、アヴリルが目の前の男『ケリア』を伴って森の中に入っていく。

 

 アヴリルはケリアに見張りを任せ、背嚢から水ビンを取り出して中身を捨てる。まるで『とある所用』をしているかのような音が回りに響き渡るが、アヴリルは続いて口を小さく開けた。

 

「砦から入ってすぐ左の工房に玩具と修理中の機体がある。修理中は3だ」

 

 独り言のような呟きの後、アヴリルが居る両隣の草がガサガサと鳴り、やがて周囲は静寂に包まれる。

 アヴリルはそのまま水ビンを森に投げ捨てると軽く舌を鳴らして元来た道を戻る。

 

「親方~戻ったぞ~。こいつ、してる最中に後ろに回りやがってよ」

 

「親方、こいつまじおもしれぇわ」

 

「いいからさっさと乗りやがれ! さっさと出発するぞ」

 

 ダーヴィドに怒鳴られた2人は言われるままに馬車に乗ると、またライヒアラに向かうべく行軍が開始された。




徐々に暗雲が立ち込めていく感じを意識してみました。

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